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#1349 大鷲が20羽、白鳥2羽、etc.:浜中町で鳥インフルエンザ Jan. 23, 2011 [35. 感染症および自己免疫疾患]

  ワイフとスワン44へ野鳥を見に行ってきた。汽水域の氷上にはスノーモービルの走った跡が緩やかなカーブを描いている。数箇所氷下網漁のために氷を切った跡があり目印の木の枝が立てられてあり、その周辺に大鷲が20羽ほどいた。
 8倍の双眼鏡でも口ばしが黄色いのと身体に白い部分があるのですぐにわかる。オジロワシは尾っぽの部分だけが白いので遠目にも区別がつく。氷下漁で網を上げたあとにサッパをぶちまけていくのでそれを期待して待っているのだろう。
 春国岱のほうへ下りたら、沿岸氷がたまっていないところに白鳥が2羽水中に嘴を突っ込み魚をついばんでいた。渡り損ねたツガイだろうか。
 戻る途中で、東梅会館の付近に鳶が50羽ほども舞っていた。漁のあとでチカを100匹ほども庭先にまいて鳶に振舞ったようす。人間も鳥も自然の一部、共に生きよう・・・そう考えるやさしい根室人が住んでいる。
 人間と鳥が共生する町根室、バードランド根室。


 となりの浜中町で衰弱したオオハクチョウから強毒性の鳥インフルエンザウィルスが検出されたとテレビ報道があった。宮崎県新富町では養鶏20羽が死に、鳥インフルエンザの感染が確認された。鶏がまた数十万羽あるいは百万羽も殺処分されるようなことにならなければいいが・・・。

 いずれは広がるのだから無益なことだとも思う。ウィルスは変異を繰り返しながら鳥から人へ移り、そして毒性を弱めていく。
 強毒性のままだと宿主がすぐに死んでしまい、広がることができないから、毒性を弱めるように変異しながらウィルスもまた宿主と共存していくのだという。そうして病原性を小さくしながら広がっていく。自らが生き延びるために妥協の仕方を知っているのだ。

 とここまで書いてネットで検索してみたらまったく別の情報を発見。現在の対策はスペイン風邪のデータを基に作られており、スペイン風邪は最近の研究では弱毒性ウィルスだったというのだ。
 だから致死率などの推計値がまるで違ってくるという。そして弱毒型へすぐに変異するかどうかも未知であると書いてあった**。

 オーストラリアでヨーロッパから持ち込んだ動物が何か強毒性のウィルスをばらまき野生動物が死んだが、ウィルスはその後弱毒化したという話しを昔聞いたことがある。あれは何だっただろう?
 ネットで検索したらミクソーマウィルスだった。穴ウサギを駆除するために人為的に持ち込まれた。当初の致死率は99.99%だったが、すぐに50%程度に下がったとある***。

 しかし、SARS騒ぎでも証明されたように、それほど病原毒性が強くないことがはっきりしたのだから、「過剰反応」ではないのだろうか?

 さて、強毒性の鳥インフルエンザは変異を繰り返しいずれは「新種」を生み出し人間に感染を引き起こす。渡り鳥を全部殺すことはできない相談だし、やれてもやるべきことではない。
 人間だけが生き延びればいいという理屈は生態系の連鎖を断ち切り、生物多様性を否定する思想である。そのような論理の行き着く先は人類滅亡である。
 人類は大きな被害を出しながらもそうした強毒性のウィルスを受け入れ、共存していくしかないのだろう。


*NHKニュース「北海道浜中町 野鳥の監視強化」
http://www.nhk.or.jp/news/html/20110123/t10013571971000.html

**『発生は時間の問題、『21世紀のペスト』』
 「強毒型ウィルスと弱毒型ウィルス」
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/bookreview/37/index4.html

***ミクソーマウィルス
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%8E%E7%B2%98%E6%B6%B2%E8%85%AB


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