このタイトルは「平均点が赤点~釧路の中学校の惨状~その2」と題する明光義塾愛国教室のブログからいただいた。
 高校の成績評価基準は得点30%以下が赤点、つまり"1"の評価である。
 釧路市内のある中学校では平均点がその赤点以下だというのだ。驚くなかれ、半分の生徒が成績"1"。まさに"惨状"というにふさわしい状況である。
http://blog.livedoor.jp/meiko_aikoku_blog/archives/51618231.html

 それでは根室の状況はどうなのか、ご存じない方が多いだろう。市街化地域の一番成績のよかった中学校の学力テスト総合Bの平均点は17点である。学力テストの結果は総合AもCもたいして変るまい。やはり、半数の生徒が"1"である。客観的みたら17点なら成績は"1"のはずだが、実際には"3"がついているだろう。"インフレ"である。
 団塊世代のころの成績"1"の生徒は相対評価だったから55人のクラスに2~3人程度だっただろう。30%以下の得点の生徒がどのくらいいたのか資料がないが、せいぜい20%だろうと想像する。いまではそれが半数にもなっているのだ。「ゆとり教育」が学力の低下を促進したことは否めない事実のようだ。

 高校なら赤点の生徒は追試であるが、中学校ではそのまま放置され、そうした生徒たちも高校へ進学する。放課後の補習は一切行われていない。これはもう学校教育の責任放棄だろう
 ZAPPER先生は分数や小数の四則計算のできない中学生を集めて、小学校の先生に来てもらい補習させろとまで主張している。きちんと責任をとれということだ。私もそう思う。 

 ZAPPERさんのブログに得点ごとの5段階換算表が乗っているので参考までに貼り付けさせていただく。中学生はこの表で自分の成績を「再評価」してみたらいい。
割合
通知表
100点満点
60点満点
9割以上
90~100
54~60
7割以上9割未満
70~89 
42~53
5割以上7割未満
50~69 
30~41
3割以上5割未満
30~49 
18~29
3割未満
 0~29 
 0~17

 さて、以下はZAPPER先生の主張である。
●釧路教育活性化会議 ~内申に関する提言~
http://www.kitamon.com/cpek/recom/090430.shtml
http://www.kitamon.com/cpek/recom/090513.shtml

相対評価から絶対評価に変わる際に、私は以上のような矛盾が生じることを予言していました。そして、甘すぎる評価基準によってさらなる学力低下を招くことも(こちらは現在進行形です)。理由は簡単です。教育熱が低く、景気が長らく低迷している地域。高校入試の倍率が低く、勉強をしなくても合格できるような環境にあるような地域。そこに「絶対評価」を導入したなら、よりだらけてしまって、確実に急降下への道を歩むからです。予言などではなく、分かりきった必然ってやつなんです。

では、解決方法をば。提言にもあるように「釧路市統一基準」をつくるんですよ。A中学校やB中学校のように、少し高めに基準を設定するんですよ。まずはそこからです。お父さん・お母さんのころ、100点満点の数学の定期試験で得点が20点だったなら、どうでした?そんなもん、確実に《1》でしたよね!ところが今は、《3》というのが相場なんですよ!「何じゃそりゃ?」って思いますよね。

合格先生が指摘する通り、義務教育は本来、どこの地域の教育を受けても、同等の教育が受けられるシステムということです。しかし、札幌市内の《オール3》の子がC中学校に転校してきたなら、ほぼ確実に《オール4以上》になり、釧路の《オール4》の子が札幌市内の中学校へ転校したならば、ほぼ確実に《オール3》になってしまいます。

まずは、この部分の是正からです。何をもって「普通」とするかの基準を作らなきゃ始まらない!そういうことです。今、きちんと手を打たなければ、状況はもっともっと悪くなります。ほ~ら市教委さん、やるべきことが見えてきたでしょ!(^∀^)


*もう一つ、ユニークな視点からの解説がアップされたので紹介する。
 「基礎学力の低下は人口減少に拍車をかける」
http://blog.livedoor.jp/meiko_aikoku_blog/archives/51618597.html


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