教育と云うよりも教育予算の問題である。市内の小中学校の耐震化率が全道平均の半分だという。啓雲中学校の耐震化工事が始まり、夏休みが9月初旬まで延長されるという。
 14支庁管内最低なのは子供たちの学力だけではなかった、耐震化率も全道最低レベルだった。がっかりだ。しかし、ふるさとをよくしたいと云う気持ちが関係者にあればなんとでもなるのではないか?批判と同時に現状を変える方途を考えてみたい。


 (7月23日北海道新聞22面根室地域版より)

【根室】4月1日現在の根室管内1市4町の小中学校の耐震化率は56.5%と、21日に発表になった全道平均60.6%を下回った。特に根室市の耐震化率は33.3%で、管内前提の数字を押し下げる格好になった。
 耐震化率は震度6異常地震でも倒壊しない基準を満たす校舎・体育館の割合を示し、将来的に統廃合の可能性がある小規模校の多い郡部で、耐震化率が低い傾向がある。管内別で根室管内を下回ったのは、宗谷、胆振、日高、釧路の4管内だった。
 根室市は市の中では登別、室蘭両市に次いで耐震化率が低かった。市教委は耐震化工事を本年度から、光洋中、啓雲中、華岬小で着手。ただ、これが完了しても耐震化率は42.2%にまでしか上がらない。今後の耐震化工事の進め方は、命にかかわる問題だけに、厳しい財政事情や郡部校の統廃合問題も絡んで、大きな市政の課題になりそうだ。(石川徹)

 根室市内の小中学校の耐震化率が全道平均の半分である。なぜそうなってしまったのか?主な理由は二つだろう。
 ①市教委が小中学校の統廃合をサボタージュしている
 ②病院事業赤字が年間11億円を超えて、一般会計予算を圧迫して耐震工事へお金が回せない

 高校ですら生徒数が減少して統廃合スケジュールが決まっているのに、中学校は高校よりも3年早く、小学校はさらに6年早く統廃合すべきなのに、手をつけない。学校の数を三分の一にして耐震補強すれば耐震化率を100%にできる。
 市街化地域の中学校ですら、1学年が60人に満たないケースが出ている。生徒数減で支障の出ている部活は枚挙に暇がない。市教委は先を見て正直に・誠実に学校統廃合の仕事を進めてもらいたい。市議と市議会は学校統廃合について具体的な提案をすべきだ。

 予算について云えば、一般会計から病院事業赤字補填のために年間11億円を超えるお金がつぎ込まれている。そして、30億円で済むはずの建て替えに62億円も掛ける。これでは小中学校の耐震補強にお金がまわるはずがない。
 市立病院は昨年度経営改善部署を新設し課長を配置したが一向に経営改善ができない。それどころか市は今年度予算を取って札幌の業者に経営改善を委託した。泥縄である。このようなことをやっているから、必要なところにお金が回らなくなる。
 関係部署および関係者は正直に・誠実に己に課せられた仕事をしてもらいたい。

 そう、日本人の伝統的職業観・仕事観(そして私の提唱する職人主義経済学に原理)に従って・・・言い訳その他余計なことは一切考えなくてよろしい。
 ひたすら仕事に打ち込めば清々(すがすが)しい気分になれる、私は二十数年のサラリーマン生活の大半をそうした仕事のやり方で貫いてきた。あなたも試してみたら?