根室高校普通科で宿題提出用ノートが配布された。家庭学習や宿題はそのノートにやって提出することになったようだ。

 高校教育は自主性を重んじるものだと思っていたが、そうではなくなったらしい。理由は新入生の学力が著しく低下しつつあるから。生徒の自主性に任せたいたら標準的な高校普通科の授業に半数以上の生徒がついていけない。だから小学生並みに家庭学習ノートをもたせ宿題を出す。
 こんな教育でまともな大人に育つだろうか?典型的な指示待ち人間ができあがるのではないか。企業側はそのような人材はいらないというだろう。

 全員に低レベルの宿題を課すなんてのは愚の骨頂、成績上位層は自ら目標を立てて学習しているから、低レベルな宿題の強制はそれを阻害するだけの効果しかない。一律はやめよう、進研模試偏差値50以上は宿題免除にしたらいい。この層は、中学校の学力テストで2回に1度は五科目500点満点の学力テストで400点を超えていた生徒たちだ。自主的に学習計画を立てて勉強する習慣がついているから、宿題を課す必要がない。

 ところで、語彙力不足で授業の説明が理解できない生徒が3割はいるだろうから、問題は家庭学習にとどまらない。
 根室市内の高校が来年から根室高校1校になる。根室西高校の入試は昨年からやめているから、入試はすでに1校体制が始まって2年目である。2校の学力差を考慮すれば、同じ教科書で教えるのは不可能と言わざるを得ないし、これら2校の普通科は学力に応じて異なるレベルの教科書を使用していた。それを無視した学科編成の高校統廃合だった。具体的な学力データすら見ないで案を作るからこういう滅茶苦茶なことになる。

 このように学力格差を無視した稚拙な高校統合案は2年たって破綻している。間違いを素直に認めて、学科編成の見直しをするか、入試最低点を五科目300点満点で100点とするか、検討すべきだろう。他に具体案があるなら、それでもよい。閉鎖的な集団で検討するのが間違いのもとだ。オープンな場で議論したらよい。根室高校だけで解決できる問題ではない。
 現状では4割の生徒が100点以下だが、入試最低点を公表すれば真剣に勉強するようになり、100点以下は1割になるだろう。
 子どもたちを甘やかしすぎです。

 子どもたちをダメにしたいなら、1校体制で足切りせずに全員合格で甘やかせばいい、いまそうなっている。すぐに10年くらいたつよ。20年続いたらアウト、育てられてように育つものだ。根室の外に出て行っても生活できない大人が増える。そういう大人が根室に増殖していく。
 子どもたちの未来のために、子どもたちを甘やかしてはいけない、教育が町の礎(いしずえ)なのだから。



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