秋晴れ、8時の気温17.9度、北北東の風1.6m/s、湿度85%、いい天気だ。

 こんなにいい天気でも、四百年に一度の千島海溝を震源とする巨大地震が近づいている、明日起きても不思議はない。7月初旬の西日本の水害や9月の北海道胆振東部地震はいろんなことを教えてくれているのではないだろうか。

 その中の一つが避難所の生活の質の問題である。水と下水とトイレ、そして電気が確保できていれば避難所生活の身体的・心理的なストレスが小さくできるだろう。水が使えなくても下水が使えなくてもトイレは糞便で溢れ、周囲に悪臭を放つ。真っ暗闇の中で情報がないのも困る。テレビで周囲の様子を確認出来たら状況が的確に把握できる。
 携帯電話の電源確保も欠かせない。わたしのところにも安否をメールで確認してくれたS君やT君がいた。T君からは20年ぶりの音信で思いがけないことだった。1週間電気が止まりそうだったから、携帯電話の電源を落として節約し、申し訳ないと思いながら返信は簡単に済ませた。
 地震翌日に前期期末テストが予定されていた柏陵中学校の生徒から連絡があり、定期テストが月曜日に延期になったというので、金曜日は時間を早めて3時から4人の生徒に授業をしたが、4時半ころには暗くなり蝋燭をともして授業をした、それはそれで楽しいものだった。そんな話を後でしたら、高校3年生が「ろうそく授業、わたしもいけばよかった」そう言っていた。一生に一度のチャンスだっただろう。(笑)

 話を元に戻そう、避難所だが、幸いに、根室は少子化が進んで、小学校や中学校がすでに廃校になったところやこれから次々に廃校になるところが目白押しである。そしてこの5年ほどで耐震改修済みの施設が多い。災害の際にはこうした施設が避難所になるのだろう。
 学校だからグラウンドがあるし、周辺に空き地もあるから、そこに小型の風力発電数基と太陽光パネルを設置すれば非常時に最低限の電気を自給できる。成央小学校は元「色媛」(造り酒屋)の水源だから、井戸を掘れば良質の水がでる。汲み上げる電動ポンプが必要だ。

 普段から、小型風力発電や太陽光発電の電力を使用していれば、災害時にもスムーズに電力供給できる。余った電力は平時は北電に売電すればいい
 北電はこうした余剰電力の購入に制限をかけているが、そこは政治の出番だ。電力供給の安全のために避難所予定の施設からの余剰電力については強制的に買わせるように制度を換えたらいい

 根室市長が北海道庁あるいは北海道知事そして政府にオフィシャルに働きかけたらよい。根室管内1市4町で共同で働きかけたらもっと良い、被害が予想される根室釧路管内こぞって広域で働きかけることができたらもっと素晴らしい。四百年に一度の巨大地震と津波は道東太平洋岸に甚大な被害をもたらすから、道東太平洋沿岸地域に共通の死活問題であり、被害が予想される地域がこぞって考え対策を用意したいものだ。
 ようするに、自分たちでやれる努力をふだんからひとつひとつ積み重ねることが大切なのだろう。自然災害は避けようがないが、具体的に手を打った分だけ被害は小さくできる。

<余談>
 9月6日午前3時の地震で、エレベータのない住宅の3階や4階は水道が止まり、トイレに水を流すのに困った。幸い水道局の人が来て1Fの外に蛇口を二つつけてくれたという。生徒の一人はせっせとポリタンクで水を運んだ、「とってもたいへんだった」という。若い人がいる家はいい、根室の人口は26000人、そのうち老人はおよそ8000人、老々介護の家が増えている。水を運べただろうか?災害時には近所の助け合いが必要だ。
 民生委員の方が地震の後で、老人が住んでいる家を戸別訪問をして、調査票に記入していた。地震をきっかけに具体的な調査を実施し、それに基づいて具体的な災害対策を練ることは結構なことだ。市役所のホームページで調査結果と具体的な対策をアナウンスしてもらいたい。
 石垣新市長はオープンな市政へと方向転換できるだろうか、マネジメントの力量が試されている。



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