事の経緯はおくとして、貴ノ岩を日馬富士が殴ってケガを負わせたという事件がテレビを賑わしている。医療用ホッチキス10針というのはどれくらいのけがだろう?

 わたしは11年前に胃癌(スキルス+巨大胃癌)の全摘手術をしているが、手術の翌日に目が覚めてみてみると、お臍の上から肋骨の合わせ目のところまで13cmを23個のホッチキスの針が並んでいた。等間隔で並んだホッチキスの針を見て、若い担当外科医が几帳面な性格であることを知った。(笑)
(ホッチキスの針の跡は1年たつとだんだん薄くなって、2年くらいで消えた。切った跡も3mmくらいの幅の引き攣れが縦にあるだけ。術後1年間くらいまでは温泉に入るときに傷跡が気になったが、いまは気にならない。傷跡を見ながら、外科医の後藤幹裕先生そして術場の三人の看護師さん、よくやってくれたなと感謝の気持ちが起きる。手遅れなのに手術続行を命じてくれた浅川院長、よくぞ言ってくれました。いろいろな人のおかげでいま生きている。)

 針は術後1週間後に外したが、指でも外せそうなくらいゆるゆる、痛くもなんともなかった。あれは便利だ。大きな手術で23針、だから頭部裂傷で10針というのは素手で殴っただけではできない傷だろう。硬いもので殴ると、頭皮は硬い頭蓋骨との間にあるので、簡単に切れてしまう。

 幸いにして医療用ホッチキスのお世話になったことのない人のほうが圧倒的に多いだろうから、10針と23針、興味本位で並べてみた。

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