午前11時の気温は17.3度、北風3.7m/sec、曇り空。市営墓地へワイフと行って雑草を抜いてきた。抜いたスギナやタンポポは小さなポリ袋に一つ分。
 いろんな形のお墓があるのでちょっと散策したら、知っている人の家のお墓をいくつか見つけた。生徒の家のお墓もあった。ついでで申し訳ないがそれぞれ頭を下げてきた。自然石でできたお墓がいくつもあるが昭和の初期か大正期のものだ。
  わたしのところの本家の墓は釧路の曹洞宗のお寺にあるが、40年ほど前に自然石から新しい石のお墓に作り直した。函館から運んだ石に刻んだ文字が風化して読めなくなったからだ。釧路で最初の石の墓だった。なんでも船が難破して最初に釧路に漂着した和人3人の内の一人らしい。当時もっていた土地は一坪もない、財産なんて簡単になくなる物、それでいい。
 佐藤尚著『釧路歴史散歩(上)』(釧路新書No.9)126ページにご先祖さんの営んでいた旅館の絵図が載っている。『北海立志図録』からの転載だから、図録に載るようなそれなりの規模のものだったのだろう。

 オヤジが建てた市営墓地の墓も息子の私とワイフが入ればそれで終わりだ、「先祖代々の墓」と石には刻まれているが、入るのは親父・オフクロ・私・妻の4人、こどもは東京で別の墓に入ることになる。そういう家が根室に多くなっている。お寺も檀家が減る一方だろう。
 根室に若い人たちが戻ってきたくなるような、従業員とその家族を大切にする企業が増えなければ、根室の人口減はとまらない、などと考えながら市長選挙のお二人の候補者はその点についての具体的な政策は何もなかったなと新聞に載っていた両候補の政策を思い出した。

 墓掃除をして買い物をして戻ってから、涼しいそよ風が肌に気持ちがいいので投票所までのんびり歩いた。投票所で靴を脱いで入場券の葉書を渡して投票用紙を受け取り、つつがなく投票を済ませた。そのあと周辺を散歩して戻った。

 選挙の結果は今夜10時頃に判明するようだ。期待に反して両候補者の政策にはほとんど違いはない。よそ者を嫌う根室人が多いのか、それともあたらし物好きの根室人が多いのかどちらだろう?
 なにがどうなろうとも政策が似たり寄ったりでは、投票率は低くなる。選挙の結果に関わらずまだしばらくは根室は変らないようだ。したがって、根室の町の衰退、そして加速している人口減少もとまらぬ。

 ありがたいことに東京目黒から元区議殿が対立候補としてはるばる根室まで来てくれたので、3期連続無投票当選ではなくなったから、市民も結果に責任をもたざるをえない。
 泣き言はなし、結果を静かに受け止めたらいい。涼しくていい陽気の一日だった。

 投票がまだすんでいない人はご足労だが、ふるさとの町のために投票所まで出向き、自分がいいと判断する人に一票入れて来たらいい。選挙結果に責任をもつためにもそうしなければならない。



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