過去2回の市長選挙は対立候補なし、無投票当選だった。対立候補がいないものだから、市立根室病院建て替えでみたように市民無視の恣意的な市政が横行している。市が招聘したコンサルタントが25億円でやるべきだと提案したのに、それを無視して総事業費70億円もかけて建て替えを強行した。病院の年間赤字額は10年前には8億円前後だったが、毎年増加し昨年はついに21億円。経営形態を地方公営企業法全部適用へ変更しようとしているが、経営改善ができないからそのまま民間医療法人へ身売りとなりそうな気配である。身売りとなれば夕張市と同じことが起きる。医者も病院職員も大半が解雇だ、それでいいのか?残る職員の給与は3割カットが相場だろう。そして身売りするにもお作法がある。
 市立根室病院建て替えのときにも市長の諮問委員会を作り、「~市民委員会」と称して同じことをやった。市議三名が市民説明会を開くように市議会で要請したが、無視した。経営形態の変更は地域医療に大きな影響があるにも関わらず、今回も市長は市民に対する説明責任青を果たすつもりがないようだ。市議会は経営形態変更とその後の経営改善について市民説明会を要求すべきだ。
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8月6日追記
  おおよそ7割が国の補助金なので身売りはできない、指定管理者制度を利用して民間医療機関へ運営委託が現実的な選択肢である。専門家からメールでこういうご意見をいただいたので、弊ブログ#2740に詳論してある。そちらをご覧戴きたい。

*#2740 市立根室病院はどうなるのか? July 20, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-07-19-1
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 市の取引先(借入先)である大地みらい信金元理事長を明治公園再開発の委員会の委員長に担ぎ出し、早々とお墨付きを出させ、40億円の再開発をやろうとしている。十年ほど前に利用者がいなくて錆だらけになったアスレチック施設を取り壊したのに、またつくるというのである。新聞報道では委員の中には反対論も出たそうだが、なぜかさっさと議論を終わりにして市側の提案を鵜呑みにして承認。子どもの人口は半減している、そして大地みらいからの借金がまた増える。
 優良な融資先がないのは、信金が営業活動を通じて地元経営者を育てる努力をしてこなかったからで、だからといってこんなにイージーなやりかたはまずいよ、経営者としては最低だ。やっていい事とやってはならぬことがある。
 李下に冠を正さずというではないか。 

 成央小学校の耐震改修が終わったばかりだが、どうやら小学校統廃合で必要なくなるようだ。統廃合を先にすれば必要なかった耐震改修だ。高校統廃合の前に中学校や小学校の統廃合を済ませておくべきだろう。それが物の順序というもの。

 元凶は市長選挙が対立候補なしだったからで、政策論争を戦わせてもらいたいという願いは市民の間に広がりつつある。

5月11日北海道新聞根室地域版
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 根室市長選を無風にしない
  漁業者ら市民の会設立

 【根室】任期満了に伴う根室市長選が9月に行われるのに向け、市内の漁業者らが10日、市民団体「市長選挙を無風にしない根室市民の会」(酒井鈴夫代表)を設立した。
 根室中部漁協の組合員ら19人が中心になり立ち上げた。現職で現在2期目の長谷川俊輔市長は去就について明言していないが、今のところ3選出馬が確実視されている。長谷川氏が初当選した2006年と続く10年はいずれも無投票で、同会は「市民の市政に対する参加意識を減退させないためにも、選挙で各立候補者が政策論争を戦わせる必要がある」と強調した
 同会は今後、広く市民に賛同を呼びかけていく一方、講演会やお茶懇など開き、市長選実施に向けた世論を盛り上げていく。また、同会としての立候補者の選定、出馬要請などもおこなうという。問い合わせは酒井代表 電話090・1648・0963へ。(丸山格史)
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 さて、この会の設立趣旨はわかったが、スタンスが見えない。わたしが考える争点は次の7項目である。

①地域医療:市立病院の経営および赤字問題
②老人医療問題
③教育問題:学力向上の具体策。小中学校の統廃合および高校統廃合問題
④地元経済活性化問題:オープン経営への切り替えを促す
⑤北方領土問題:マンネリ、年中行事化の打破
⑥民間企業会計基準での市立根室病院決算情報の公開
⑦市の財政規模縮小:第一ステップ(3ヵ年)は165億円から145億円へ20億円ダウン


 この会の主張がハッキリすれば、一般市民が参加しやすいのではないだろうか。ブログを立ち上げて、会の主張を明らかにしてもらいたい。

 次回は高校統廃合問題について選択肢を述べたい。教育こそが町の発展の礎(いしずえ)である。

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*#2665-1 次の根室市長選挙は根室の町の運命の分かれ道 May 2, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-01

 #2665-2 次の根室市長選挙の争点:市立根室病院赤字は20億円を超えた?
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-03-1

 #2665-3 次の根室市長選挙の争点:市立病院をめぐる構図 May 7, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-06

 #2665-4 次の根室市長選挙の争点:老人医療問題  May 15, 2014  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-05-15

 一連の記事は#2665に枝番号を付しておくので、見たい人は検索ボックスに半角で「#2665」と入力してもらえば関連記事だけピックアップできます。
 また、カテゴリー区分「2014年市長選挙の争点」をクリックしても一覧になって出てきます。

 #2663 根室は排他的な町か?: ある記者の惜別の辞にことよせて Apr. 29,2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-29

*#2611 平成25年度市立根室病院赤字額はいくらか? Mar. 5, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-05

 #2535  また常勤医が一人市立根室病院を去った Dec.19, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-12-19


 
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