SSブログ

#4165 水道水フッ素化合物汚染:フッ素配合歯磨き剤は大丈夫か? Jan. 12, 2020 [8. 時事評論]

<最終更新情報>
1/13 12:20 計算単位の変換にミスがあったので修正した。

 東京都の水道水、多摩川水系の地下水(府中市、国立市、国分寺市)がフッ素化合物で汚染されているというニュースが10日に流れた。
 有機フッ素化合物のPFOAPFOS二種類の化学物質で汚染されている。

*https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20200110-00158395
-------------------------------------------------

 PFOS(ピーフォス)は残留性有機汚染物質について定められた「ストックホルム条約」で国際的に製造・使用が制限されている。

 PFOA(ピーフォア)はWHO(世界保健機関)の外部機関が、発がん性の恐れがある物質に指定し、主要な化学メーカーは既に自主的に使用を廃止している。

 都福祉保健局は昨年1月、横田基地に近い4カ所の井戸で両物質の濃度を調査。このうち立川市にある井戸で両物質合わせて1340ナノグラム武蔵村山市にある井戸で同143ナノグラムを検出した。
----------------------------------------------------

https://www.asahi.com/articles/ASMDT4S65MDTUUPI006.html

----------------------------------------------------
 PFOAでは米国で数千ナノグラムなど極めて高い濃度の水を飲んだ人たちの健康調査から、精巣がんや腎臓がん、潰瘍(かいよう)性大腸炎など6疾病のリスクを高める可能性があると指摘された 

-------------------------------------------------

<フッ素配合の歯磨き剤を使うのは危険>
 わたしはフッ素配合の歯磨きペースト、サンスター「GUM procare 100g」とライオン「クリニカADVANTAGE 60g」の二種類を毎日使っている。もう半年ぐらいたつが、虫歯の予防には効き目がある。スキルス胃癌と巨大胃癌の併発で、胃の全摘手術のあと、食事の回数が6回に増えたのと、ヨーグルトとお菓子や果物を頻繁に食べるために口内環境が健常人に比べて悪化する。次々に虫歯になった。それが、昨年6月からこの歯磨き剤を使い始めてから、状態が改善された。
 歯磨きした後で、口を漱(すす)がない。そのほうがフッ素が口中に残って効き目が高いからだが、口を漱ぐ場合に比べて口内にフッ素がたくさん残る、残るから効き目が強いのだと思う。理由はフッ素が毒物だから、有害菌の繁殖が抑えられるということかもしれぬ。しかも神経毒、脳機能にも影響が出る。
*#4026 眼科受診:白内障術前検査小話 July 4, 2019
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2019-07-04
**サンスタープロケア
https://jp.sunstargum.com/procare/special/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=care_c
***ライオンプロケア
https://www.lion.co.jp/ja/products/1



****フッ素は毒物「水道民営化で日本もフッ素を飲まされることになるかも」
https://ameblo.jp/sannriku/entry-12423012005.html

 どちらも許可最大限の1450ppmの濃度である、使う量は歯ブラシの上に1㏄程度だから1gよりは少し多いと思う。絶対量を考えると、身体へ入る量はたかが知れているとは効能書きを見て思うのだが、自分で計算して確認してみたほうがよさそうだ。35年前に住宅ローンを組むときにもそうした、返済のシミュレーションをして、年収の3倍未満の物件を探した。(笑)
 7割は歯を磨いた後に吐き出しているだろうから、3割が口内に残り、体内へ摂取されるとすると、
  1g×0.3×1450ppm=0.3/(1450/1,000,000)=435μg
1回当たりの体内への摂取量が435μg。一日2回だから、870μg/日(=0.00087g/日)である。
 米国の水道水の水質管理基準値は、次のようになっている。
米国は2016年、飲み水の水質管理の目安となる勧告値を両物質合計で1リットルあたり70ナノグラム(ナノは10億分の1)に設定。1日2リットルを70年飲んでも健康に影響がない値とされる

 一日当たりの摂取許容量は、70ng×2=140ng=0.14μgであるから、歯磨き剤で摂取する量は「米国飲料水基準値」のなんと6214倍となる。
 70年は25550日だから、0.14μg×25550=3577μg=0.003577g。70年間での摂取許容量は3577μgである。
 これだけ歯磨きでフッ素を体内に取り込むのにかかる日数は「3577μg/870(μg/day)=4.1日計算してギョッとした。歯磨き剤に混入する許可基準値が甘すぎるのではないか?わずか、4日で70年間の許容量に匹敵する、こんなに高濃度のフッ素入り歯磨き剤をつかって口を漱がないというのは、とんでもない危険な行為ということになる。
 この濃度は、歯磨きをした後に、うがいをすることを前提としてつくられたものだろう。口内に残留して体内へ取り込まれる量を3%くらいに考えたのではないだろうか。その前提で計算しても、41日間で米国飲用水基準の許容量に達し42日目でオーバーとなる。口を漱いでもとても危険、人体に有害なのだ。
 テレビ番組「ためしてガッテン」で、スェーデン式歯磨きとして、フッ素高濃度配合の歯磨き剤で、口を漱がないやり方を推奨していたが、とんでもない話だ。スタッフは自分て計算してみなかったのでしょう。
 若い人の場合は数十年使用することになるから、フッ素の高濃度配合歯磨き剤を使うときはリスクをよく考えて自分で判断したらいい、笑えない結論だ。 
 若い人たちはフッ素配合していない歯磨き剤を使うべきだ。もちろん、子どに毒物であるフッ素配合歯磨き剤は使ってはいけない。将来、遺伝子異常によるあらゆる病気を引き起こす種を植え付けるようなもの。

 6歳未満の子どもには使わないようにと注意書きがある。わたしは70歳の老人だから、発癌性があっても、長期に摂取することで身体に何か異常が起きても、それよりは虫歯予防が大事。胃がないからよく噛めないと、消化できず日常的に下痢を起こして、身体が衰弱する。フッ素で記憶障害も起きるとあるから、ますますボケるのではちと困る。もう買わないことにする。在庫が5本あるが、捨てることになる。
 フッ素化合物のPFOAやPFOSは自然界では分解できないという。身体に取り込み、排出し、そしてまた環境中から体に取り込む、こうして有機化合物のフッ素は永久に環境と人類の体内を駆け巡る。遺伝子を傷害すれば、癌は増えるし、どんな病気が起きるかわからない、人体実験さながらである。いろいろな種類のある癌抑制遺伝子が障害されたら、さまざまな癌を発症するだろう。遺伝子が障害されて起きる病気はわかっていないほうがずっと多い。とくに化学物質によって起きる遺伝子傷害と病気との関連は、これからの研究で判明するのだろう。
 わたしの周りで、いまふたり白血病にかかっている、二人とも70歳を過ぎている。とっても珍しい病気だったはずだが、なんだか不気味だね。人間が環境中にばらまいたさまざまな化学物質がイニシエータ(発がんの過程で決定的な役割を果たす物質)として作用しているのではないか。寿命が延びたから、癌が増えたと主張する学者もいそうだ、癌は老化現象の一つでもあるからだ。

 こどもたちのほうが、ずっとこうした化学物質に感受性が高い成長期の生物は細胞分裂が激しいから、その際に遺伝子がコピーされて細胞が分裂する。そのときに遺伝子が化学物質で影響を受けて、違う塩基に置き換わり、本来もっていた機能が失われる


 フッ素化合物について、EPA(米国環境保護局)はその使用に警告を発している。テフロンは焦げつかないようにフライパンに使われている、さまざまな調理器具もテフロン加工されたものが多い。スコッチガードはさまざまな用途の防水スプレーに使用されている。狭い玄関内で、衣類や靴にスコッチガードなどの防水スプレーを使うのはやめよう。フッ素をガスで直接吸い込むことになる。環境中に放出されたら自然環境では分解されないから、広い場所でもダメだ。便利なものには危険が潜んでいることを知ろう。
*フッ素の害についての解説サイト
https://truthofsick.com/109/

 フッ素単離の歴史を垣間見ると、如何に危険な物質であるかが分かろうというもの。
*https://ja.wikipedia.org/wiki/フッ素

 フッ素に地下水汚染で、思い出すのは福島第一原発メルトダウンで飛散した放射生物質(広島型原爆30発)のことだ。汚染表土の除去は住宅地については行われた。汚染土は黒いキャスクに詰められて広大な面積に野積みされたままである。一部は破れたら、地下水を汚染するか、雨水と一緒に流れて河川水を汚染してしまう。管理がたいへんだろう。
 福島県は森林面積が大きい、森林に降り注いだ放射生物質は除去をあきらめたから、地下に浸透して、帯水層まで到達する。フッ素汚染と同様のメカニズムで、原子力発電所のメルトダウン、爆発事故から放出された莫大な量の放射生物質が福島県の地下水を汚染しているであろうことは想像に難くない数百年にわたって地下水が使えないものになってしまっているのではないか

<余談:計算> 高校生用の計算
 指数を使うと計算が簡便になるので、プログラマブル科学技術用計算機「HP 35s」を使ってやってみる。高校生諸君は手書きしてやってみてください。「化学」の授業でお馴染みの単位込みの計算方式です。
 ppm=10^-6
 ng=10^-9(g)

 1g×0.3×1450ppm×2回/day=1×0.3×1450×10^-6×2(g/day)=8.7×10^-4(g/day)
 70n(g/L)×2(L)×70年(=25550日)=3.570×10^-3(g)
 3.570×10^-3(g) / 8.7×10^-4(g/day)=4.103 (day)

  こういう風にやると、単位変換ミスも計算ミスも起きない。

 HP 35s(1万円ぐらい)には複素数の演算機能が標準装備されているので、数Ⅲの複素数の計算に便利である。1978年にHP67(1978年当時11万円)とHP97(プリンタ付き、当時22万円)をはじめてつかったが、複素演算機能は数学パックにその機能があった。いまは標準機能としてついている。HP社のプログラマブル科学技術計機を使い始めてから42年目か、5台目だ、時のたつのは速いもの。6台目を買うことはないだろう。(笑)

 高校生諸君で数学に好奇心の強い人は、正月のお小遣いが残っていたら、買ったらいい。
 HP-67とHP-97は産業用エレクトロニクス専門輸入商社「関商事(後に社名変更しセキテクノトロン、2010年ころ上場廃止、吸収合併された)の2代目社長の関周さんが、中途入社1か月後にプレゼントしてくれたもの。自社の経営分析と経営改善案作成のために電卓を叩いて一日中統計計算しているわたしを見かねて、米国出張のついでに買ってきてくれました。入社1か月後にHP-67を、2か月後にプリンタ付きのHP-97を。うれしかった。付属の英文マニュアルは2冊(昨日の解説とプログラミング解説書)、それぞれ400頁ほどありましたが、1週間で読み切って、仕事でつかってました。初めてのプログラミング体験、一日中電卓叩いていたのが、プログラミングすると30分仕事、しかも入力データのチェックだけでいいので、計算精度はアップし、かかる時間も1/20に短縮、浮いた時間を経営改善案(財務構造と収益構造の改善案)を練ることに使えました。3年後には、売上高営業利益率が15%アップして43%になりました。財務構造も内部留保が増えて、格段に安定しました。営業の生産性を上げることもポイントの一つでした。

HP35s動画
https://www.bing.com/videos/search?q=hp35s&view=detail&mid=7FE8597CD31E029E00EC7FE8597CD31E029E00EC&FORM=VIRE


にほんブログ村

nice!(0)  コメント(0) 

#4164 二十一世紀の十字軍遠征:トランプ大統領 Jan. 8, 2020 [8. 時事評論]

 イランがイラク駐留米軍に十数発のミサイルを発射したというニュースが流れている。
 バグダッドでドローンからのミサイル発射でソレイマニ司令官を殺害されたイランの最初の報復攻撃がなされた。
 テレビ報道によれば、宗教指導者のハメネイ師は、米国大統領トランプに米軍基地攻撃を事前通知したという。その基地の中にはソレイマニ司令官を殺したドローンが飛び立ったアサド基地が含まれている。明確な理由をもった攻撃、そして事前通告、賢明な判断である。ハメネイには戦争拡大の意思がなさそうである。

 イスラム世界とキリスト教国の戦争は900年間続いている。第一回十字軍遠征は1095年である。キリスト教国が異教徒の国々に対して戦争を仕掛けた最初がこれだ。以来ずっと戦争し続け、やむことがない。
 18世紀、帝国主義の時代になって、キリスト教国がイスラム教国を植民地支配、それもキリスト教徒対イスラム教徒の戦いとみることができる。根が深いのである。

 ユダヤの神はヤハウェ―、キリスト教の神は造物主、イスラム教の神はアッラーである。どれも天地創造の神だから、名前は宗教によって違えど、同じ神を奉戴している。そして異教徒は悪魔であるからお互いに殲滅の対象となる。
 神の啓示(神の言葉)をいただく啓典宗教だから、それには絶対服従しなければならない。異教徒の抹殺はまさに啓示(神の言葉)である。モーゼの十戒を解説したサイトのURLを記しておく。
https://biz.trans-suite.jp/23354

 これら三つの宗教はもともと仲がそう悪くはなかった。同じ天地創造の神を信仰しているのだから、親戚筋の感覚があった時代もある。それが決定的に壊れたのは十字軍の遠征が始まってからだろう。信仰を広めるという口実で、異教徒を殺戮するか改宗させて、領土を自分の版図に組み入れる、キリスト教徒は千年間そういうことをやってきても一向に改まらない。これからさらに千年間お互いに殺戮を続けるのだろうか。唯一絶対神の啓典宗教というのは厄介である。

 じつは日本にも天地創造の神々がいらっしゃる。『古事記』冒頭には次のように書かれてある。
天地初発之時、於高天原成神名、天之御中主神次高御産巣日神次神産巣日神。此三柱神者、並独神成坐而、隠身也。

 三人の神様が天地(あめつち)をお創りになった、この三柱の神々は天地をお創りになるとすぐにお隠れに「隠身也」なり、二度と出てきません。役割を終えると出てこないのです。だから、日本には天地創造神の言葉はありません、言葉を発する間もなく役目をはたして消え去ります。次々とそれぞれの役割を付与された神様が生み出されて行きます。そうして八百万の神々が日本列島にあふれかえることになりました。野にも山にも川にも海にも神様がいらっしゃいます。
 啓典宗教では神は独り神で、唯一絶対者でもありますから、神の言葉は守らなければなりません。石に刻まれたモーゼの十戒がそれです。神は唯一絶対者ですから、他の宗教の神は神ではありません、偽神=悪魔ということになります。その神=悪魔の信徒は殲滅の対象です。信仰が深ければ深いほど、他の宗教への寛容性がなくなります。だからキリスト教原理主義の米国が先頭に立って戦っているのでしょう。ISもイスラム原理主義、両者がぶつかるのは当然です。ユダヤ教の国のイスラエル、キリスト教原理主義の国の米国、そしてイスラム教の国々、啓典宗教のある限り、宗教をめぐる殺戮は絶えないのかもしれません。

 同じ天地創造の神でも日本だけはちょっと違うことがお判りいただけたのではないでしょうか。他の宗教の神様が神であっても何ら不都合がありません。仏陀が天皇の垂迹であるという説まででてきます。神道と仏教は容易に習合してしまいます。キリスト教が日本でたくさんの人に信仰されたら、同じことが神道とキリスト教の間にも起きたでしょう。

 啓典宗教はそうはいきません、熾烈な争いになります。キリスト教原理主義の国の大統領トランプがイランのソレイマニ司令官をイラク首都近郊で殺害したことは、十字軍がイスラム教国に踏み込んで異教徒の重要人物を殺戮した図になっています。当然反撃がある。キリスト教国が米国だけではないように、イスラム教国もイランだけではない。英国やフランスがイランの司令官殺害に米国支持を早々と表明しています。米国寄りだったはずのあのサウジが今回は沈黙しています。注目すべき変化です。
 日本はキリスト教国ではありませんから、米国大統領のトランプを支持する必要はないでしょう、むしろこの宗教戦争から距離を置くべきですが、経済構造が複雑に絡み合っているので、すっきりした態度はとれません。巻き込まれそうです。

 エスカレーション(戦争拡大)すれば、日本への原油供給に支障が出ます。8割を中東産原油に依存している日本は、中東産原油がとまれば経済活動が麻痺します。電力不足、自動車の燃料不足、暖房用燃料不足、そしてそれらのコストの急激な上昇、甚大な被害がでるのは日本です。米国はシェールオイルがあるから、自前でやれますから中東産原油がとまっても影響ありません。

 ホルムズ海峡でタンカーが沈められたら、引揚そして除去するまで数か月間原油の輸送が途絶えるでしょう。狙いは50万トンクラスの巨大タンカーですから、ドローンや巡航ミサイルでやれば簡単に沈められます、そしてイランはそういうドローンも巡航ミサイルももっています。米軍が使用したドローンが故障不時着して、技術をコピーしているので、性能はいい。最近、サウジの油田にイラン製ドローンや巡航ミサイルで一斉攻撃*がありましたが、米国のミサイル防衛システムはまったく機能しませんでした。サウジは困り果てているでしょう。イランがその気になれば、サウジの大油田すべてを機能マヒさせることができます。米国製のミサイル防衛機構が対処できないということがすでに実証済みということ。だから、サウジは今回の紛争から距離を置かざるを得ません。イランの攻撃が怖くて米国支持は出さないでしょう。原油輸出がとまれば、サウジの経済も現政権も崩壊しかねません。
*https://www.msn.com/ja-jp/news/world/ソレイマニ将軍殺害の無人機、その実力と未来/ar-BBYNkxg
昨年9月には、イラン関与の疑いがあるイエメンの反政府勢力フーシが、20機以上の自爆型無人攻撃機および巡航ミサイルを使用して、サウジアラビアの石油施設を攻撃、大きな被害を出した


 エスカレーションしたら、日本の株価は暴落します。株を大量に抱え込んでいる日銀やGPIF(年金基金)は大やけど、GPIFだけでも十数兆円単位の巨額の評価損をだしてしまいます。たとえば、年金支払い2割減、日銀は債務超過となります。中央銀行の債務超過は前代未聞のできごとですから、その瀬戸際、日本はいまたいへんな潜在危機下にあります。
*#3415 年金積立金運用報告書を読む④  Sep. 18, 2016
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2016-09-18


 安倍総理は頭を抱えているでしょう、打つ手がありません。唯一、すぐに決断したのは予定されていた中東訪問をやめたということ。自分の命が危ないし、いま中東(サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンの三か国)訪問しても外交的な成果は期待できません。右往左往するだけ、下手なことを言おうものならとんでもない窮地に追い込まれます。触らぬ神に祟りなしを決め込んだのでしょう。でも、ホルムズ海峡手前まで自衛隊派遣決定しておきながら、自分は逃げるという姿勢には批判が巻き起こっています。こういう危機的な状況下では人間の器がもろに出ますね。

 やってはいけないことをやり続けた日銀とGPIFも打つ手なし、日銀黒田総裁もただ祈るだけ。
 日銀とGPIFは株式保有を減らさなければいけませんね。日経平均が1万円に下がってもやっておけば、有事の際の被害がずっと小さくて済みます。

 わたしたち極東の町に住む者は冬の灯油の値上がりが120円/L(現在90円/L)ぐらいでとまることを祈ります、モノ(原油)が入ってこなくなったら、根室の冬はたいへんです。体調崩してお年寄りや子供が命を落とします。

 米国が反撃しなければ、事態は何とかおさまります。
 さて、そういう叡智と決断力がトランプ大統領にあるでしょうか。

<余談>
 日本経済はなぜこんなにも脆弱になったのでしょう。GPIFに保有資産の半分も株を購入させたり、日銀総裁を黒田氏に変えて、異次元の低金利と株価維持のために上場株の購入を誘導したことにもよりますが、実はもっと根が深い。
 株式評価は以前の会計基準では低価法でした。「低価法というのは時価か取得原価のいずれか低い方」を帳簿価格とするというものですから、100円で百万株購入すれば1億円ですが、株価が1000円になっても帳簿価格を1億円のままにしておけました。経営不振で損害が出たときに売却すれば、利益が9億円計上出来て、損失をカバーできます。日本の会社はお互いに株の持ち合いをして、莫大な含み益があったのです。それが日本企業の強みでした、米国はそこを切り崩そうと、時価評価法導入を要求してきました。日本の会計基準を米国基準に変更しろということ。

 低価法のままなら、日本の株式会社は莫大な含み資産を有していて、数年間大きな赤字を計上してもびくともしません。それが時価法なったおかげで、業績が安定しないので持ち合い株を放出することになりました。外資は、時価法導入のお陰で、持ち合い解消で放出された大量の日本企業の株を安値で取得できました。いまでは日本の会社の上場株式の4割ほどが外資になっています。その一方で、日本の会社は株で持っていた含み益を失い、経営基盤が脆弱になったのです。
 このように米国は長期戦略で日本の企業の脆弱化を狙って着々と手を打ってきたのです。まんまとそれに乗ってきたのが小泉政権でした。ジャパン売りです。
 低価法から時価法への株式評価に関する会計基準の変更が、日本企業の経営者の行動と日本経済に甚大な悪影響を与えたということです。後の祭りです、米国にしてやられましたね。長期戦略で追い詰められて負けたのは2度目です。いつになったら、日本人は敗戦から学ぶのでしょう。

<追記>1/9 22時
 イランがイラクの米軍基地にミサイルを撃ち込んだが、人的被害が出ないように事前予告していた。もちろん予告があったので基地の高官は退避していた。攻撃は精確に予定していた建物を破壊した。
 トランプ大統領は攻撃があれば52か所を爆撃すると警告していたが、イランの意を組んで、人的被害がないので反撃をとりやめた。イランは経済的な事情で戦争できない状態のようだ。
 ことがおさまったので、安倍総理は中東歴訪中止をとりやめ、歴訪を予定通りすることに決めたという。あっち見て、こっち見て、自分の身が安全だと確認出来たので、外遊する。



nice!(0)  コメント(0) 

#4163 統合型リゾートをめぐる議論 Jan. 6, 2020 [8. 時事評論]

<最終更新情報>
1/7朝8:30 過剰富裕化論追記

 中国企業「500ドットコム」が、IR(統合型リゾート)事業進出のために国会議員におカネをばらまいた容疑で関係者が取り調べを受けている。ルスツがその舞台だそうだが、ここはIRの候補地としてはもう消えた。政治主導で候補地は、大阪(維新)と横浜(菅官房長官)に絞られている。

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/「約2千万円もらっているir三羽烏の議員がいる」秋元容疑者が逮捕前に語る-便宜供与リスト30議員/ar-BBYDBgI?ocid=spartanntp
-------------------------------------
 東京地検特捜部が衆院議員らを事情聴取していたことが判明した。100万円の提供を受けたと指摘されているのは、前防衛相の岩屋毅氏(自民、大分3区)、中村裕之氏(自民、北海道4区)、船橋利実氏(自民、比例北海道)、宮崎政久氏(自民、比例九州)の4人と元郵政担当相の下地幹郎氏(日本維新の会、比例九州)だ。5人はIR誘致を表明している、北海道、九州、沖縄から選出されている。
-------------------------------------

 年間売上が1500億円予定されているようだから、この事業の誘致に百億円程度のお金が動いても不思議ではない。中国系企業はおカネのわたしかたを知らなかっただけだろう。米国系カジノ資本だってきっと同様の活動はしていますよ。強力な法律事務所がいて上手にお金を投じているから、贈収賄疑惑が浮上しないだけ。こういう点は中国企業はこれからスキルを磨くべきだね。


 どういうお金のわたし方があり、活動があるかの一例を、例の「桜を見る会」問題の一方の当事者であるジャパンライフが教えてくれている。朝日新聞の政治部長に顧問料として3000万円支払っていた。顧問契約を結んでお金を支払っている。金銭に対する対価は知れたことだが、契約書上は大義名分が書かれているのだろう。お金に弱いのは政治家だけではない、かようにマスコミも簡単に買収される。朝日新聞社政治部長だけではない、官僚にも支払われていた。合計1億4000万円だそうだ。桜を見る会が問題にならなければバレなかったのだろう。新聞の論調すらお金しだいの世の中です。資本主義社会が欲望を抑えきれずに進化すると拝金主義社会となるのかもしれない。
 サピエンスは自我本能を抑え無限に肥大化する欲望にブレーキを掛けなければいけない段階に突入したようで、経済学もその原理を変更しなければならない、つまり経済学の公理とは何かを問い、それを変えるということ。弊ブログカテゴリー「資本論と21世紀の経済学(初版)(32)」と「資本論と21世紀の経済学(2版)(26)」で詳述した。馬場宏二先生の「過剰富裕化論」も生産力の無制限な発展が地球の生態系を破壊し、人類の生存を脅かすことに言及していた。
*http://www.zakzak.co.jp/soc/news/191219/dom1912190008-n1.html

 経営の観点から見ると統合型リゾートというのはカジノそのもので、カジノを外したらいわゆる「統合型リゾート」の経営は成り立ちませんそれゆえ、経営の観点から見ると、面積の97%を占めるショッピングモールや国際会議場やホテルはカジノのおまけのようなもの。おまけを大きくして、本質を隠す、うまい手です。事象を反対側から見ると、不採算の大型リゾート施設の赤字を穴埋めしてなお余りあるだけ、カジノは儲かるということ。
 施設の面積割合で判断するとこの事業の本質を見誤ります。利害を離れて経営構造という視点から数字をみる必要があります。
 北方領土の「2島返還」というのと一緒です。如何にも半分返還されるように響くでしょ、大嘘です。残りの2島(国後島と択捉島)の面積は北方領土全体の93%です。「2島返還論」正しくは「7%返還論」というべき。

 ありのままを堂々と主張すればいいのです。競馬・競輪・競艇・パチンコがすでにあります、そこにカジノが加わってなぜいけないのかと。お客の少ないショッピングモール、ほとんど利用されない赤字の国際会議場、そして割安な豪華ホテル、どれも採算が合わなくても維持します、カジノの儲けでカバーします、カジノの客の80%は地元住民の皆様を予定しています、そう正直に言えばいい。

 パチンコ業界は警察生活安全課の有力な天下り先(機器製造メーカ、カード会社)、IRも関係省庁の天下り先になります。IR事業誘致は
あらたな利権の争奪戦なのです。利権争奪戦から外れて、おこぼれにあずかれない野党が反対するのは当然です、メリットがありませんから。思い出すのは消費税増税、選挙のときには反対してましたが、政権獲ったとたんに意見が180度変わりました。事業見直しのコストカットだけでは財政再建が無理だとわかったからでしょう。無知と経験不足からでた変節でした。嘘をつくつもりはなかったが、無知と経験不足を思い知らされました。あれ以降、何を言おうが信用されません。人のうわさは75日、そうは問屋が卸さないケースもあるということ。学びはときに痛みを伴います。投票した国民も。
 政権は変わっても、なんだかあの頃の民主党政権となにやらちっとも変らない、嘘ばかりに見えます。モリ・カケ問題では記録の改竄してもオーライ、「桜を見る会」では「記録はない」、それで通るのですから。


 さて、本題に戻りましょう。正直こそが最善の道、堂々と主張したらいい、それでだめならIRはいらないのです、いけませんかね?



にほんブログ村

新資本主義論―視角転換の経済学

新資本主義論―視角転換の経済学

  • 作者: 馬場 宏二
  • 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会
  • 発売日: 1997/06
  • メディア: ハードカバー

nice!(0)  コメント(0) 

#4158 ルノー経営危機:日産株はどうなる? Dec, 31, 2019  [8. 時事評論]

 カルロス・ゴーン氏が楽器の箱に入って国外逃亡、トルコからプライベートジェット機でレバノンへ、そんなニュースが大みそかに流れていた。日本の検察、油断だったね。かわいそうに、出し抜かれて、間抜けを絵に描いたようなもの。海千山千のゴーンを相手にしていたのを忘れてたのか。
 こんなことはどうでもいい、本題は別のところにある。日産株下落がルノーを経営危機に陥れている、それをデータで確認しようというわけ。

 ルノーがもっている日産株は18.3億株である。2018年12/28の終値が880.3円だったから、ルノーの2018年決算書上の評価額1.61兆円であった。2019年12/30の終値は636円、その時価評価額は1.16兆円。ルノーは4500億円の評価損を出すことになる。
 2107年12/29の株価は1124.50円であるから、2.06兆円だった。時系列で、日産株の時価評価額を並べると次のようになる。

 2017年12月末  1124.50円 2.06兆円
 2018年12月末  880.30円 1.61兆円(-4500億円)
 2019年12月末  636.10円 1.16兆円(-4500億円)

*http://www.ullet.com/日産自動車/大株主
https://www.bing.com/search?q=2018%E5%B9%B4%E6%9C%AB%E3%81%AE%E6%97%A5%E7%94%A3%E6%A0%AA%E3%81%AE%E4%BE%A1%E6%A0%BC&form=EDGTCT&qs=PF&cvid=0ab65562c44241cba1a297f4cb17e724&refig=5c630335cb854b11fc010860ff6b915a&cc=JP&setlang=ja-JP&plvar=0&PC=NMTS


(円ドルレートは2018年12/28に110.28/$、今年の12/30が108.84/$であるから、為替変動は無視してよい。)


 ルノーの2018年度決算は、純利益33億0200万€(4312億円)であるが、これには日産の寄与部分「親会社株主に帰属する当期純利益 3,191億円」があるから、ルノー単体では1100億円程度の利益しかない。日産が赤字転落となれば、寄与分がゼロとなる。そこへ日産株評価損4500億円の計上となるから、2019年度ルノーの赤字転落は避けようがない。3000億円を超える純損失となりそうだ。
*https://www.nissan-global.com/JP/IR/LIBRARY/FINANCIAL/2018/

 2019年度上半期、ルノーの売上高は前年度同期比6.4%減、純利益は半減している。下半期が同じでも、通期では2000億円程度、そこへ4500億円の保有日産株式評価損が加わる。
*ルノー 2018年度決算情報
https://response.jp/article/2019/02/15/319144.html

 Renault S.A(Societé Anonyme=株式会社)の2018年度損益計算書と貸借対照表
**https://jp.investing.com/equities/renault-income-statement
***https://jp.investing.com/equities/renault-balance-sheet


 日産の売上高営業利益率は1.4%まで落ち込んでいる、トヨタのそれは8%である。日産が赤字となり、1年後に株価が半分になれば、2020年度決算ではルノーはさらに5000億円を超える評価損を出すことになる
 ルノーの2018年12月31日の自己資本額は354.89億€だから、¥110.29/€で円換算すると、3.91兆円である。2019年末には6500億円ほど減って、3.26兆円となり、2020年度末にはebisuの予想では2.5兆円になりそうだ。

 日産側にとっては、株の引き取り交渉のチャンス、500円/株で半分くらい引き取って消却してしまえばいい。さて、おカネがあるかな。
 2019年3月決算貸借対照表を見たら、現預金残高は1.04兆円しかない。2018年度の売上が11.5兆円だから、運転資金はほとんどギリギリ。2018年度に有利子負債を4.27兆円減らし、投資を1.26兆円増やしているから、余裕資金を有利子負債返済と投資に回したということ。
 自社株式を購入して消却する余裕資金はゼロだからこの手(自社株購入と消却による株価アップ)は無理。有利子負債の返済という、教科書通りの経営で、効率を重視して忍び寄るリスクに気がついていなかった。日産は2018年度は利益があるのに株主資本が1.36兆円減少して、4.26兆円になった理由がわからない。
*https://jp.reuters.com/investing/quotes/balanceSheet?symbol=7201.T


 ルノーは日産株を売りたくても売れない状況にとっくになっている。売却すれば日産株が値崩れを起こして、評価損はさらに大きくなるからだ。
 ルノーは日産にこだわりすぎたために、すでに死に体である。日産株をどこかほかの自動車メーカに相対で売却せざるを得ないだろう。それができなければ、他のメーカに救済合併してもらうしかない。FCA(フィアット・クライスラー)との合併話が5月に浮上して消えたが、こういう文脈を考えると当然のことだった。日産株が4月に961円をつけてから、5月に742円に急落している、経営破綻を切り抜ける策だった、他に打つ手がなかったというのが正直なところだろう。ルノーは元はフランス国営会社であり、1996年に民営化されたが、いまだにフランス政府が19%株を保有している。フランス最大の企業である、そこが経営破綻したら、フランス経済に深刻な打撃となる。
 つぶれるかもしれない、ルノー経営陣は途方に暮れている

 カルロス・ゴーンという六でもない経営者を20年近くもトップにいただいたのは、日産の社内抗争という負の歴史の必然的な結果と思える。川又社長と労組の親玉の塩路がタッグを組んで社内抗争に明け暮れ、その後の社長石原と塩路が経営方針をめぐって争い、石原社長は塩路の追い落としに成功する。そして経営危機に陥り、金の亡者のカルロス・ゴーンの餌食となる。よくこんなに私利私欲の経営者や労組のボスが続いたものだ。世にもまれな会社である。50年も前から日産はビジネスの王道から外れっぱなし。

 ゼロ戦をつくった中島飛行機の後継会社でもあり、技術は素晴らしいものがあったのに、経営者も労組の親玉も私利私欲の我利我利亡者、わかりやすい企業だ。それをとめられなかった社員たち、なんだか現在の政治状況に似ていなくもない。
 両社で数万人単位の人員整理が始まる。生産を拡大している大手自動車メーカはほとんど存在しないから、再就職は他業種、経験のない仕事を探さねばならない。
 これからあおりを食らう、ルノーの社員と日産の社員がかわいそうだ。



 「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし
 これがビジネスの王道、ビジネスはすべからくそうありたいもの。経営者は経営の腕を磨け、そして片時も取引先や従業員の繁栄を忘れてはならない、自分の繁栄はその後でいい、それもほどほどに。
 動物本能のエゴの暴走を抑えて、
 「足るを知る





にほんブログ村

日産 独裁経営と権力抗争の末路 ―ゴーン・石原・川又・塩路の汚れた系譜

日産 独裁経営と権力抗争の末路 ―ゴーン・石原・川又・塩路の汚れた系譜

  • 作者: 有森 隆
  • 出版社/メーカー: さくら舎
  • 発売日: 2019/03/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

nice!(0)  コメント(0) 

#4144 中村哲医師こそ国民栄誉賞にふさわしいのでは? Dec. 12, 2019 [8. 時事評論]

 アフガン民間機の尾翼に中村哲さんの顔が描かれている。
*https://www.msn.com/ja-jp/news/world/アフガン民間機、尾翼に中村さん肖像「愛し尊敬してた」/ar-AAK0u5N?ocid=spartanntp


**干ばつの大地に用水路を拓く
https://www.youtube.com/watch?v=y2Du_SLRhhI

 飲み水がなく、濁った水を子どもたちが飲まざるを得ない。治療しても水が悪ければ赤痢などの病気は次々に子どもたちや大人を襲う。子どもたちの命と健康を守るには井戸を掘りそして水を引くしかないと、22.5㎞の用水路の掘削を始めて遂に完成する。掘った井戸の数も1600を超えている。
 いまでは灌漑用水を引いた周辺は緑の穀倉地帯にかわり、小麦が豊かに実り、住民たちがそこで健康に暮らせるようになった。住民の健康を守るだけでなく難民の発生も防ぐことができた。

 こういう人にこそ、国民栄誉賞をあげたい。しかし、日本政府にとってはまことに耳の痛いことも言っている。主義主張が違っても、政府の政策とは違っていても、人として実に大きな、国民栄誉賞にふさわしい仕事をしたのだから、あげたらいいではないか。
----------------------------------------------------
アフガニスタンでの活動について、「向こうに行って、9条がバックボーンとして僕らの活動を支えていてくれる、これが我々を守ってきてくれたんだな、という実感がありますよ。体で感じた想いですよ。武器など絶対に使用しないで、平和を具現化する。それが具体的な形として存在しているのが日本という国の平和憲法、9条ですよ。それを、現地の人たちも分かってくれているんです。だから、政府側も反政府側も、タリバンだって我々には手を出さない。むしろ、守ってくれているんです。9条があるから、海外ではこれまで絶対に銃を撃たなかった日本。それが、ほんとうの日本の強味なんですよ。」と語り、憲法9条の堅持を主張した[21]
----------------------------------------------------
*https://ja.wikipedia.org/wiki/中村哲_(医師)

<国民栄誉賞>
1977年(昭和52年)8月30日に内閣総理大臣決定で制定された国民栄誉賞表彰規程に基づいており、その目的は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えること[4]と規定されている。表彰の対象は、「内閣総理大臣が本表彰の目的に照らして表彰することを適当と認めるもの」



にほんブログ村

nice!(1)  コメント(0) 

#4132 ローマ教皇の長崎スピーチ:マリアはその青い目で何を見たのか Nov. 24, 2019 [8. 時事評論]

 74年前に浦上天主堂の上空で原子爆弾がさく裂してキノコ雲が上がった。瓦礫の中から出てきた頭部だけとなった聖母マリア像は黒い涙を流していた。雨の降る中での素晴らしいスピーチでした。浄化の雨に感じます。

 フランシスコ・ローマ教皇が武器取引を強く批判しました。ずいぶん踏み込んだご発言です。キリスト教原理主義の国アメリカへの真正面からの批判でもあります。自浄作用の一つですね、欧米文化のいいところです。こういうところは日本の政治指導者も素直に学んでもらいたい。
 唯一の被爆国であるのに日本は核兵器禁止条約を批准していない。

*https://www.msn.com/ja-jp/news/world/フランシスコ教皇、長崎でスピーチ-核兵器使用と武器取引を批判/ar-BBXeQF3
--------------------------------------------
教皇はさらに、核兵器は安全保障や平和と安定を希求する上で「解決策にはならない」と述べ、「むしろ核兵器はいつもその望みの実現を妨げているように思われる」と語った。…
スピーチの中で教皇は、「相互破壊の恐怖や完全破滅の脅し」と平和は相いれないと指摘。「多くの子どもたちが非人間的な状況で生活している」中にあって武器取引によってお金が浪費され、一部の人が財をなしていることは「天に対する公然たる侮辱」だと批判した。

--------------------------------------------

*「ローマ教皇「核保有、平和への答えにならず」 長崎・広島訪問、核廃絶メッセージ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019112400126&g=soc
--------------------------------------------
その後、被爆者ら約1000人を前に、スペイン語で核兵器廃絶に向けた演説を行い、「ここは、核兵器が人道的にも環境にも悲劇的結末をもたらすことの証人である町だ」と指摘した。
 また、武器の製造や維持に多額の費用が使われていることは「途方もないテロ行為」だと批判。核兵器規制の国際的枠組みが崩壊の危機にあると警鐘を鳴らし、核兵器禁止条約を含め核軍縮と不拡散への取り組みを各国に呼び掛けていく決意を表明した
 さらに、政治指導者に向けて「核兵器は国家や世界の安全保障への脅威から私たちを守ってくれるものではない」と訴えた。
--------------------------------------------

<被爆マリア>
 青いガラスの目のはいった(2mの木製の)美しいマリア像だった。浦上天主堂の瓦礫の中から頭部だけが発見された。原爆を投下した兵隊がこのマリア像を見たら卒倒するだろう。怖い。
 盲(めし)いた聖母マリアは何を語るのか。
http://oratio.jp/p_column/mariazo-sukinaunmei

 ナチスのユダヤ人虐殺は、宗教面からみるとキリスト教徒による異教徒の大量虐殺だった。1945年3月10日の東京大空襲、広島と長崎への原爆投下も異教徒の大量虐殺と言えよう。ベトナム戦争でダイオキシンを大量に撒き散らすナパームやクラスター爆弾の使用もキリスト教原理主義の国米国が異教徒へたいしてなしたものである。イラク侵攻で劣化ウラン弾の使用も異教徒(イスラム教徒)に対してなされた。
 聖書に従えば、キリスト教徒にとって異教徒は人間ではなくて悪魔であるから、信仰の厚いキリスト教徒ほど、異教徒の大量虐殺は罪の意識が薄くなる。
 ナチスのユダヤ人虐殺を大量虐殺というなら、米軍による東京大空襲も広島と長崎への原爆投下も、ベトナム戦争でのナパーム弾やクラスター爆弾の使用も、イラク侵攻での劣化ウラン弾の使用も、等しく大量虐殺としてその罪が裁かれなければならない。

<歴史の暗部:16世紀、宣教師は奴隷と火薬(硝石)貿易に携わっていた>
 天正使節団がイタリアで見た真実。50万人もの日本人がヨーロッパ各地で奴隷として使役されているのではないかと書いている。
 火薬を手に入れるために自国領内で奴隷狩りを繰り返したキリシタン大名有馬晴信と大友宗麟。天草四郎もそのうちの一人。この恥ずべき「奴隷と武器貿易」で莫大な資金をイエズス会が手にしている。
 戦争するために火薬原料の硝石が欲しい日本人とイエズス会の宣教師たちがやった所業である。支払いを金銀をもってするのではなく自国領内の女を狩ることで贖った。事実を知った秀吉が激怒、日本人奴隷の返還を宣教師へ要求、「銀子は支払うから連れ戻せ」、この秀吉の言は世界史上の名言です。君主が自国民を奴隷状態から救い出すために金を支払うから解放して連れ戻せとまで言った例は皆無である

「予は商用のために当地方に渡来するポルトガル人、シャム人、カンボジア人らが、多数の日本人を購入し、彼らからその祖国、両親、子供、友人を剥奪し、奴隷として彼らの諸国へ連行していることも知っている。それらは許すべからざる行為である。よって、汝、伴天連は、現在までにインド、その他遠隔の地に売られて行ったすべての日本人をふたたび日本に連れ戻すよう取り計らわれよ。もしそれが遠隔の地のゆえに不可能であるならば、少なくとも現在ポルトガル人らが購入している人々を放免せよ。予はそれに費やした銀子を支払うであろう。」

 キリスト教禁止令はそういう背景があってなされた。秀吉も家康も宣教師がキリスト教布教と一緒になにをしていたのか知っていたのである。異教徒は悪魔だから、何をしても罪にはならない、そういう考えが長崎への原爆投下の伏線になっている。あろうことか、「秘跡」の儀式で信者が満員になっている浦上天主堂の真上で原爆を炸裂させた。ここまで読んだ方は、もう一度「被爆マリア」の嘆きと絶望の表情をみてもらいたい。原爆被害の惨状を見るのも嫌だと目玉を自らくりぬいたように見える。

 画面に表示されるサイトのURLを貼り付けます。
https://www.susanoo.net/historical-fact/japan/japanese-slave

 こちらはユーチューブです。
https://www.youtube.com/watch?v=sAh0tj6GQAQ&feature=share&fbclid=IwAR1B0_2tSi9DtANqXZ1RGk9hGCD3wEGZO3lHgvIo3tZQBKeFcsH6O1UsgxQ


 十数年前に読んだ面白い本もついでに紹介します。単行本のほうで読みましたが、いま文庫本がでてますのでそちらをどうぞ。

驕れる白人と闘うための日本近代史 (文春文庫)

驕れる白人と闘うための日本近代史 (文春文庫)

  • 作者: 松原 久子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/09/03
  • メディア: 文庫


にほんブログ村

nice!(1)  コメント(2) 

#4118 ソフトバンク赤字決算:マネジメントの不在 Nov. 7, 2019 [8. 時事評論]

 ソフトバンクが150億円の赤字決算となったことが公表され、孫正義会長は強気の発言をしているようだ。
*https://www.msn.com/ja-jp/news/money/“wework赤字”のソフトバンクg孫正義会長、決算は「真っ赤っか」でも「反省すれど萎縮せず」/ar-AAJXskX?ocid=spartandhp#page=2

 赤字の原因はこれまで高収益をもたらしてきたSVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)である。
----------------------------------------

売上高は昨年上期とほぼ横ばい(4兆6517億円)ながら、最終利益は50%減の4216億円。神妙な面持ちは当然で、孫会長肝いりのSVFが、WeWorkも含めた営業赤字5726億円という大きなマイナス要因になっているからだ。
----------------------------------------


  SVFは不動産投資会社のようだ。孫正義会長の説明によれば、新規ビルの減価償却費が負担になっているので、時間がたてば解決する問題だとグラフを使って説明している。
 建物減価償却費の負担が3年で激減するようになっている。日本の会計基準では建物の耐用年数は構造によって法定耐用年数が決められており、定額法だから、3年間で負担が急減するというようなことはない。
 米国会計基準を調べたら、定額法による加速減価償却が認められている。これは耐用年数を短くするものだ。でも、50年が3年になるなどという話ではないから、説明のグラフには疑問符がつく。

 孫正義会長の説明からわかったことは、耐用年数を短縮して加速減価償却をすれば利益が圧迫されることは損益シミュレーションで容易に推測できることなのに、そんなことには無頓着だったということ、結果が出てから大慌ての赤字決算発表となった。
 経営管理部門の担当役員がそういう損益シミュレーションを彼に説明していないか、損益シミュレーションや長期損益計画がないということ、まともな会社組織ならそんなことはあり得ない。たとえていうと、孫正義会長は「裸の王様」状態。
 そんな基本的なことも理解せずに、サウジの王族などと巨額のファンドを作り不動産投資していたようだが、反省の色はない。それでいいのだろう。そして当分、「遊び」続ける。

 経営改善策の柱は三本。
1.新規ビルの出店停止
2.経費節減
3.不採算事業(新規事業や投資)の整理
 これらで、売上高粗利益率を大幅に改善するとしている、経費節減は副作用も大きいから要注意だ。

 投資で5年連続して高収益をあげられるなんて滅多にいるものではない。5年のうち2年は大赤字になり息も絶え絶えになることを覚悟でやらなければいけない仕事だ。リスクを甘く見てはいけない、巨額の利益をあげれば上げるほどリスクも大きくなり、高転びに転ぶのが常。

 1980年代初頭のころ、一部上場企業の財務担当役員の間で、投資ブームがあった。株式先物取引だったか、商品取引だったか、記憶が定かでないが、本業そっちのけで巨額の利益を上げて日経新聞や日経産業新聞などでもてはやされた。しかし、数年たつと、巨額損失をだし、それらの敏腕財務担当役員は責任をとって姿を消した。投資事業とはそういうものだという記憶がソフトバンクGに二重写しになって見える。


 ソフトバンクグループ会長の孫正義氏は稀に見る経営者ではあるが、投資ファンド運用について適切にマネジメントできるかどうかは未知。いまのところはまるで子どものお遊び。
 これから3年間、投資ファンドの運営責任者としてその真価が問われることになりそうだ。ご本人は、投資事業が愉しくてワクワクしているだろう。だれが何と言っても、投資事業を手じまいする気はないだろうし、自分のおカネを使っているのだから何をやろうと彼の勝手。自分の事業家としての限界がどこにあるのか、とことんやって学んだらいい。大失敗した後に大化けする経営者が少なくない。チャレンジャー孫正義、62歳、まだまだ若い。(笑)
 いったいなんのための金儲けなのだろう?
 手段がいつの間にか目的になっているようにみえる。




nice!(1)  コメント(2) 

#4104 令和元年の大水害:台風19号 Oct. 17, 2019 [8. 時事評論]

 すごい水害だ。堤防の決壊は59河川、90か所に上っている、死者は77人。被害の全容はまだ知れない、水の力はすさまじい。


 玄関前を塞いでいる泥と泥だらけの庭を前にして、インタビューを受けていたお年寄りが、声を詰まらせ、涙ぐんでいた。泥は数日で乾いて固まってしまえば除去作業はつるはしで土の塊を崩しながらやらなければならない。土はずっしりと重い。年寄りだけの家は泥や固まってしまった土の除去作業は体力的に無理だ。無理にやれば腰を痛める。すでに腰の具合の悪い人もいるだろう。
  家が水没した人は、家財道具は全部だめ、9月末に消費税値上げの前に駆け込みで買った車と4Kテレビも水没と応えていた。家の壁も床も畳も全部取り換えなければならない。ダメになった家財道具を捨てるのもたいへんだ。棄てられて山のように積み上げられたゴミは、それぞれの所有者が一生懸命に働いて贖(あがな)ったものだ。
 被害が大きくて長年住み慣れた家を廃棄せざるを得ないが、老後の資金を残すことを考えたら家を建て直せない人が少なくないだろうし、来年また水害が起きるかもしれないと不安で、同じ場所に家を建てることを躊躇う人も多いにちがいない。仮設住宅はまだ立っていないが、できたらそこへ数年住み続けるしかない。当座の住む家を探すのもたいへんだ、何しろ周辺地域一帯が水没したからだ。
 収穫間際のリンゴや収穫後のお米が泥水をかぶってしまい、茫然と眺める人たちがいる。
 とくに長野県の千曲川流域と福島県と宮城県を走る阿武隈川流域、そして茨城県の那珂川流域の被害が大きい。

 1993年から14年にかけて、福島県郡山市のある会社の経営分析と出資交渉を担当した後、15か月間役員出向していたことがある。福島県は温泉が豊富、蕎麦と果物がおいしいいいところだった。郡山市から福島市へ行く途中には「フルーツライン(街道)」が十数キロ続いていた。そのあたりは桃の名産地である。住んでいたところから車で10分も走れば阿武隈川を渡る。本宮は郡山の北隣であるが、安達太良川と阿武隈川の合流地点の流域の被害が大きい。あそこはアサヒビール園があり、何度か出向先の人たちとジンギスカンをつつきながらビールを飲んだ。愉しいひと時だった。そのうちの一人は東北大震災で被災し、放射能吸収能の高い植物の研究を続けていたが、数年前に亡くなった。震災後、南相馬に家を建て直した。震災被害に遭って、なお、世のため人のためふるさとのために、植物で放射能を除去する研究に没頭するというこころをもち続けた。仁科さん、実直な方だった。
 有名な滝桜のある場所は、ちょうどダムが建設中で地上百メートルくらいのところに橋が架かっており、まだ水が溜まっていなかった。あんな高いところに橋を架けてどうするのかと思っていたら、数か月後に水が満杯になると、橋はそんなに高くなかった。滝桜の足元まで貯水ダムの水辺になっていた。あの辺りは梅桃桜の三つの花が同時に咲くので「三春町」というのだと、教えてもらった。

 根室は昨年9月の胆振東部地震で2日と15時間ほど停電した。幸い水道は無事だった。それでもあの三日間はたいへんだった。電気が止まる、水道が止まる、家が水害に遭う、復旧の見通しが立たぬ地域も少なくないに違いない。場所によっては復旧に1年以上かかるところもあるだろう。

 日本列島は台風の通り道だ。温暖化で気象の様相が一変してしまったのではないか。富士山噴火、首都圏直下型地震、東南海地震、四百年に一度の根室半島沖巨大地震及び津波、他にもいくらでも地震・火山噴火・台風による風水害などが日本列島を見舞うことだろう。
 急速な人口減少下で、それを前提に、国の在り方やビジョンを問い直す時期が来ているように思える。

 公的な援助の手が隅々にまで早く届いてほしい。

(未曽有の大水害のなか、株式市場は2日連続で(265.71+408.36=674.07)上げており、日経平均は22,472.92円になっている。)

*「甚大な被害 台風19号 77人死亡 59河川で決壊 全容は不明
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191015/k10012131581000.html

**#3817 根室もようやく電気がつきました:満天の星、きれいだった Sep. 7, 2018
https://nimuorojyuku.blog.ss-blog.jp/2018-09-07



にほんブログ村


nice!(0)  コメント(0) 

#4095 道議会喫煙所設置に見えてしまった意識の低さ Oct. 4, 2019  [8. 時事評論]

 北海道議会自民党議員の6割が喫煙所賛成だという。賛成している議員たちは自ら氏名を公表したもらいたい。
 根室市だって、公共施設で喫煙をすることはできない。市役所庁舎でもその敷地内でもアウトである。もちろん、学校建物内・敷地内でも同様である。釧路市議会は敷地内に「喫煙小屋」があるようだ。知人の釧路市議の一人が嘆いていた。

 日本の常識がどうなっているのか知らない道議がいるのではないか、公的な場所で喫煙したいという道議会議員の感覚や意識のズレに驚く。日本人の普通の感覚ではもう30年も前から、公的な場での喫煙禁止という方向に意識の向きが変わった。

 喫煙についてはふたつ、強く印象に刻み込まれた思い出がある。日本で臨床病理の国際学会が開かれたことがある。1989年前後のころのことではなかっただろうか。講演が終了した後、廊下でたむろしてタバコを吸っているのは日本人だけ、異様な感じがしたと、数人から聞いた。そのあとSRL社内では煙草をやめる人が続出した。当時の臨床病理学会の国際学会長は河合先生で、SRL創立当初から顧問、というより、河合先生が富士レビオ社長の藤田さんに「特殊臨床検査分野」への事業展開を奨めてくれたらしい。2000年に日本臨床検査医学会へ名称変更されている。ネットで検索したら、河合先生の一番弟子だった櫻林郁之助・教授が学会長のようだ。写真をみて懐かしい思いがしている。臨床検査項目コードの標準化作業で協力願ったのはもう三十年以上前のことになる。先生が居なかったら、いまでも日本中の病院やクリニックが、保険点数が変更になる2年ごとに、医事システムの検査項目マスターの保険点数書き換え作業に追われていただろう。大手六社と臨床病理学会項目コード委員会との数年にわたる共同作業で標準化がなされた。事務局はいまだにSRLのはずだ。SRLに入社した年、1984年に臨床医学の社内講習会が終わってから、櫻林先生とは臨床検査項目コードの標準化について数回議論していた。当時わたしは経理部に所属し、予算編成と予算管理業務、そして統合システムの開発担当者だった。臨床検査項目コードの標準化は、漠然と考え始めていた「臨床診断支援システム事業化」に不可欠だった。SRLへ転職した翌年、1985年に「臨床診断支援システム事業化構想」を稟議書にまとめて、創業社長である藤田さんの了解をもらった。概算200億円の構想案に、藤田さんはすんなり判を押してくれた。NTTと数回打ち合わせをして、コンピュータと通信速度が30年くらいたたないと要求仕様を満たせないというので、とん挫したが、現実はその半分で、どちらも要求性能をクリアしている。いまなら何の問題もなくやれる。
 10分野ほど予定していたが、病理診断の分野がAI利用で迅速画像診断が最近可能になったようだ。グレイゾーンの画像を読み込んで、白黒の判定をつけたデータベースが十万単位であれば、どんなに優秀な病理医よりも診断精度が高くなる。民間検査センターの病理医なら、一人で年間万の単位の病理画像を診ることができるから、スキルは自然に高くなる。このシステムは、病理医を育てるためにも使える。インターンの病理医が診断後にAIのその病理画像を処理させて比較してみたらいい。1993年ころ、仙台の玉橋先生が病理画像を電子ファイルとして蓄積しはじめていた。どうされているだろうか?わたしと同じくらいの年齢だったはず。SRLは莫大な病理画像診断情報を蓄積している。国内最大の病理画像だろう。
*日本臨床検査医学会
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2000dir/n2417dir/n2417_02.htm

 二つ目は、学術開発本部で仕事したときに、開発部のS崎さんが米国の製薬メーカと交渉事があって出張した。「タバコを吸いたいというと、ガレージの隅に連れていかれ、排水溝のあるところへ着くと、ここで吸ってくれと言われた」、出張から戻るとS崎さんはタバコをやめた。喫煙者はセルフコントロール(自己抑制)の利かない人間として遇されるのである。あれは1990年ころのこと、ずいぶん昔の話なのだが…

 北海道の道議会自民党会派には6割もの人間がいまだに公的な場での喫煙は当然の権利と考えているらしい。野党にも喫煙者はいるだろう、各人が喫煙所設置の賛否を明らかにしたらいい。

 自民党会派の6割の道議会議員は公の場での喫煙に関しては「われ日本国民に非ざる者」と宣言しているかに見える。おそらくそのような自覚がないのだろう。自分の家でタバコを吸うのは個人の勝手、だが公的な場所に喫煙所設置設置をするのはいまや言語道断。市や町に先立って、道議会こそが範を垂れるべきなのではないのか?
 どうしてもやりたいなら、自分たちでお金を出し合い、道庁の近くに土地を買い、建物を建てて、そこで喫煙すればいい、だれも文句は言わぬが、選挙で当選はおぼつかないだろう。道民の大多数が非常識な道義に票を入れるとは思えぬ。

 
 喫煙所設置に反対している自民党道議会議員が4割いる、日高管内選出の藤沢澄雄道議はFB上で反対を表明している。北海道新聞も藤沢議員の取材記事を掲載した。
 
具体的な政策に関して、自分の意見を述べ、賛否を明らかにすることは道議会議員の義務だと思う。



にほんブログ村

nice!(0)  コメント(0) 

#4094 関西電力収賄事件:日本に法の下の平等はあるか? Oct. 3, 2019 [8. 時事評論]

  関西電力が吉田開発から高浜町助役森山経由で20人が合計3.2億円もの金品を受け取っていたと報じられている。
*https://www.mbs.jp/news/zenkokunews/20191002/3793481.shtml
-------------------------------------------------
 「現金1億4501万円、商品券6322万円、米ドル1705万円、金貨が368枚、金杯が8セット、金が500グラム、スーツが75着となっています」(関西電力 岩根茂樹 社長)
-------------------------------------------------

  一部は工事請負業者の吉田開発から直接受け取っていたという。金品ではなく、飲食接待もあっただろう。原子力関連事業は何でもありなのか?昨年社内で報告書が上がっていたのに、取締役会にも諮られていない。役付き役員がこぞって収賄していたのでは取締役会に諮っても意味がない。そろって隠蔽していた。内部告発や国税庁の調査が吉田開発に入らなければ、知らぬ存ぜぬで押し通せたのだろう。

 これで思い出したのは、SRLへ転職した年、1984年か翌年の事件である。SRL本社へ東京地検特捜の捜査が入り、トラック1台分、段ボール箱100個以上の書類を押収していった。社員が大勢書類の搬出を手伝ったので、書類の押収に来た東京地検特捜の人たちもびっくりしていた。「こんなのはじめて」(笑)

 社内の膿を出し切る千載一遇のチャンスだった。ソープランドの領収書と思しき「〇〇興業」「××商事」というような領収書と伝票が営業から回ってきても、経理部では拒否できなかった時代があった。会社の規模はどんどん膨らんでいくのに、職務分掌規程も職務権限規程もなかったからだ。この事件を契機にして、職務分掌規程、権限規程、経理規程などを整備していった。

 事件は、ある都立病院のドクターにお仕立券付きスーツ1着(30万円)を営業部長がプレゼントしたことに端を発していた。この事件では営業担当常務も連座し、ほどなく会社を辞めた。
 富士銀行からSRLへ出向していたI本経理部長は伝票が回ってきても判を押さざるを得なかった。社内の立場が弱かったからだろう。経理課長のM井さんも課長になってからそうたっていなかった。営業部長の回してくる伝票に異議を唱えられる者は社内に存在しなかったのである。東証二部上場準備中だったから、内部牽制強化が問題になっていた矢先の出来事で、事件後、職務分掌や権限表が整備されて、この面では飛躍的に改善された。そのお陰で、開発部長の個人的な経費流用が判明して、解雇、いや依願退職扱いにした。1億円私的流用があったと経理担当取締役から直接聞いている。そのうちの何割かは「社内交際費」であったようだ。経理部で採用になり、統合システム開発を担当、そして入社6年後には学術開発本部担当役員スタッフとして本部内の開発部の仕事も担当することになるとは、人生明日のことは予想がつかぬ。
 都立病院のドクターへのお仕立券付き背広1着プレゼント事件で、当事者のN田東京営業部長は数か月にわたって拘置されて取り調べを受けた。福島県郡山市の臨床検査センターの社長T橋氏もこのときに1か月間ほど取り調べを受けた。調べは苛烈を極めた。毎日十数時間にわたる取り調べは精神的に容疑者を追い込むもので、普通の人なら1か月取り調べを受けたら、精神状態がおかしくなり、「なんでもいいから判を押します」という気になってしまうものだそうだ。「普通の人は精神がもたない、気がおかしくなる」と言っていた。郡山の社長は豪傑だから、取り調べに屈しなかった。まさか、9年後に関係会社管理部で臨床検査会社の経営分析と買収交渉、資本提携交渉を担当して、そのうちのひとつであった郡山の臨床検査センターへ役員出向(取締役経営企画部長)するとは夢にも思わなかった。だから、郡山のT社長から直接聞いた話だ。取り調べに当たった、特捜の検事の名前は忘れたが、その後「ヤメ検」弁護士として郡山の会社の顧問弁護士になっていた。何度か「合わせるから」と誘われていたのだが、実際にお会いしたかどうかは記憶にない。
 N田部長は釈放されてから、会社へ復帰したが普通の精神状態ではなかった。仕事ができる状態ではなかった。その後数か月間は会社にいたがどうなったか記憶にない。8年くらい後になって営業本部所属の関係会社管理部で1年間ほど仕事をしたことがあるが、彼の名前は取締役にも部長にもなかった。あるいは辞職したのかもしれない。この事件では、贈賄側も収賄側も拘置されて長期間の取り調べを受けた。
 都立病院はすべて取引停止、この事件の影響は2年間続いた。毎年20~30%ほど売上が伸びていたがこの2年間は数%に低下してしまった。その間に、社内制度の整備が急速に進んだ。事件があったことで、職務分掌権限や権限規定を厳格に定めて、運用することに社内合意ができていたからだ。

 SRLは臨床検査センターでNo.1で、ダントツのシュアーと高収益を誇っていた。だから、特捜に狙われたとその当時思った。一罰百戒、No.2の会社はもっとえげつなかったにもかかわらず、事件化しなかったからだ。

 ところがどうだ、関西電力の会長も社長も金品を受け取っておきながら、逮捕も取り調べも受けていない。吉田開発も税務調査が入っただけ。副社長と常務取締役はそれぞれ原子力事業本部長と副本部長をやっており、吉田開発に工事発注する側だったが、両者とも1億円を超える金品を受け取っている。
 1着50万円のスーツは合計75着だそうだ。SRLはスーツ1着だけで、事件となり、関係者が贈賄側も収賄側も拘置されて長期間の取り調べを受けている。
 35年のときを隔てて、二つの贈収賄事件を比較することで、今回の関西電力の原子力発電所工事にかかわる贈収賄事件の異常さが浮き彫りになる。扱いが違いすぎる。原子力発電事業に関してはどのような犯罪が行われても免罪符が発行されると思わざるをえない。関西電力の取締役たちにそういう驕(おご)りが見える。

 大阪地検特捜はいったい何をしているのだろう。森友事件で財務省理財局の書類改ざんが明らかになっても、事件にしなかった。今回も動いている様子はない。日本の司法は政権にも原子力政策にも忖度するのか?
 
 韓国の玉葱男こと曺国(チョ・グク)法相の家族と親戚を韓国の検察が逮捕・捜査している。韓国の検察は機能しているが、日本の検察の体たらくはどういうことか?

 日本の検察組織、とくに大阪地検特捜には法の下の平等なんて意識があるのだろうか。不可解である。


にほんブログ村

nice!(0)  コメント(2)