#5253 首都圏大震災が起きたら復興資金はどうしたらいい? June 27, 2024 [8. 時事評論]
千葉や茨木を震源とする地震が増えています。
首都直下型の地震はいずれ起きますが、復興資金はどうするのでしょう?国債が発行可能かどうかもわかりません。
被害額は1000兆円という推計もあるようです。政府の借金はすでに1300兆円を超えています。国債で賄おうとすると、金利は5%ではすまないでしょう。
本来なら災害に備えて、公的部門と民間部門が資金を積み立てておくべきです。
たとえば、東京都で200兆円、上場企業で300兆円積み立てるとしたら、どのような方法があるでしょう?
100年間に一度首都直下型地震が起きると仮定すると、民間企業は1年間首都圏に住む社員にそれぞれ地方へ避難してもらい、給料を支払い続けるとしたら、その分の資金が必要です。もちろん、オフイスや工場も被害を受けるのです。売上高の2年分くらいを災害積立金としてつい積み立てるとしたら、毎年売上の2%を積み立てたらよいことになります。
公的部門はどうでしょう?東京都の予算規模は約16.5兆円((2024年度予算)は、一般会計が8兆4530億円、特別会計が6兆1908億円、公営企業会計が1兆9146億円、合計で16兆5584億円)です。
毎年、2兆円を積み立てたらいいことになります。目安ですよ。
円では不安ですね。首都直下型震災が起きれば、経済へのダメージは甚大ですから円相場が影響を受けます。
だから、民間企業も東京都も金で災害積立金を保有すべきです。
なかなか厄介な実務上の問題があります。金の保管機構を作る必要があります。民間と東京都と両方合わせて、最大500兆円の金を保管することになります。セキュリティの問題、保管手数料の問題、出し入れの管理の問題など、そして大きな組織が必要になります。この組織は「金地金保管証」を発行することになります。「金地金保管証」は実質的な兌換紙幣になります。保管するだけで、貸出業務はしませんから、信用創造もありません。とても特異な兌換紙幣ですね。
金価格の変動をチェックしてみましょう。1980年は1トロイオンス607ドルでした、2024年は2179ドルになっています。
金で災害積立金を保有して置けば、災害時に円安になっても影響を受けません。毎年4兆円もの金のインゴットを買い続けたら、金相場は上がりますね。菱刈鉱山が世界一品位の高い鉱山ですから。品位の低い鉱山で増産すればコストが膨れ上がります。
昨日の金相場は13,055円/gでした。
500兆円÷13,055円/g÷1000÷1000=38,299t
金の比重は19.32ですから、19.32(1立方メートル=19.32t)の金のインゴットが1982個ということになりそうです。たいへんな量ですね。菱刈鉱山のような高品質の金鉱がまた日本のどこかで発見されるかもしれません。日本列島は金が湧いて出てくる島のようです。
日銀は保有している国債に実質評価損が出ているので、すでに債務超過です。先進国の中央銀行が実質債務超過になった例はありません。昨日160円/ドルを超えました。この極端な円安は、日銀の債務超過を反映して円への信認が崩れてしまっている兆候のひとつかもしれません。消費者物価ベースの購買力平価では100円/ドルに近い。一月前だったか、9兆円の円買いドル売り介入を財務省がしていますが、2度目は決断できなかったようですね。使えるドル資金は25兆円くらいしかありませんから、2度目をやったら、次の手がなくなります。もう裸も同然なのです。神田財務官、きっと困り果てていますよ。
1300兆円の債務を抱えた政府財政も破綻目前です。
「災害対策のための金保有機構」で1万トンを超える金保有が現実のものになったら、実に心強いことです。
東京都に本社を置く企業には、売上の0.2%ほどの法人事業税を特別加算したらどうでしょう?外資の日本法人にも、日本市場での売上について同じ額を負担してもらいましょう。
金融業などは純資産へ課税したらいいと思います。業種によって最適な課税方法を選択すべきでしょう。実務デザインはなかなかたいへんです。
1923年9月1日の関東大震災が起きていますが、次の震災は明日かもしれませんので、間に合いませんが、その次の大震災には間に合いますから、すぐに始めてもらいたい。
ああ、いま都知事選挙ですね。首都圏震災復興資金をどのように調達するのかという視点がの候補者たちにはありません。1300兆円もの債務を抱えた政府や、すでに600兆円もの国債を保有してしまっている日銀を当てにしているのでしょうか?
候補者のみなさんのに考えてもらいたい問題です。
百年をかけて復興資金の準備のある都市になっていれば、大災害があっても生き残った人たちが乗り越えられます。
<余談:数学の学び方・教え方>
概念の拡張や一般化の仕方を、具体例で説明してあります。数学のセンスを磨くにはこういう概念の拡張や、一般化操作に習熟すればいいのです。
大切なことは深い理解と、問題演習による習熟、そして常に具体的な問題意識を持って考え続けることです。覚えることが中心の学習では、数学のセンスが育ちません。
首都直下型の地震はいずれ起きますが、復興資金はどうするのでしょう?国債が発行可能かどうかもわかりません。
被害額は1000兆円という推計もあるようです。政府の借金はすでに1300兆円を超えています。国債で賄おうとすると、金利は5%ではすまないでしょう。
本来なら災害に備えて、公的部門と民間部門が資金を積み立てておくべきです。
たとえば、東京都で200兆円、上場企業で300兆円積み立てるとしたら、どのような方法があるでしょう?
100年間に一度首都直下型地震が起きると仮定すると、民間企業は1年間首都圏に住む社員にそれぞれ地方へ避難してもらい、給料を支払い続けるとしたら、その分の資金が必要です。もちろん、オフイスや工場も被害を受けるのです。売上高の2年分くらいを災害積立金としてつい積み立てるとしたら、毎年売上の2%を積み立てたらよいことになります。
公的部門はどうでしょう?東京都の予算規模は約16.5兆円((2024年度予算)は、一般会計が8兆4530億円、特別会計が6兆1908億円、公営企業会計が1兆9146億円、合計で16兆5584億円)です。
毎年、2兆円を積み立てたらいいことになります。目安ですよ。
円では不安ですね。首都直下型震災が起きれば、経済へのダメージは甚大ですから円相場が影響を受けます。
だから、民間企業も東京都も金で災害積立金を保有すべきです。
なかなか厄介な実務上の問題があります。金の保管機構を作る必要があります。民間と東京都と両方合わせて、最大500兆円の金を保管することになります。セキュリティの問題、保管手数料の問題、出し入れの管理の問題など、そして大きな組織が必要になります。この組織は「金地金保管証」を発行することになります。「金地金保管証」は実質的な兌換紙幣になります。保管するだけで、貸出業務はしませんから、信用創造もありません。とても特異な兌換紙幣ですね。
金価格の変動をチェックしてみましょう。1980年は1トロイオンス607ドルでした、2024年は2179ドルになっています。
金で災害積立金を保有して置けば、災害時に円安になっても影響を受けません。毎年4兆円もの金のインゴットを買い続けたら、金相場は上がりますね。菱刈鉱山が世界一品位の高い鉱山ですから。品位の低い鉱山で増産すればコストが膨れ上がります。
昨日の金相場は13,055円/gでした。
500兆円÷13,055円/g÷1000÷1000=38,299t
金の比重は19.32ですから、19.32(1立方メートル=19.32t)の金のインゴットが1982個ということになりそうです。たいへんな量ですね。菱刈鉱山のような高品質の金鉱がまた日本のどこかで発見されるかもしれません。日本列島は金が湧いて出てくる島のようです。
日銀は保有している国債に実質評価損が出ているので、すでに債務超過です。先進国の中央銀行が実質債務超過になった例はありません。昨日160円/ドルを超えました。この極端な円安は、日銀の債務超過を反映して円への信認が崩れてしまっている兆候のひとつかもしれません。消費者物価ベースの購買力平価では100円/ドルに近い。一月前だったか、9兆円の円買いドル売り介入を財務省がしていますが、2度目は決断できなかったようですね。使えるドル資金は25兆円くらいしかありませんから、2度目をやったら、次の手がなくなります。もう裸も同然なのです。神田財務官、きっと困り果てていますよ。
1300兆円の債務を抱えた政府財政も破綻目前です。
「災害対策のための金保有機構」で1万トンを超える金保有が現実のものになったら、実に心強いことです。
東京都に本社を置く企業には、売上の0.2%ほどの法人事業税を特別加算したらどうでしょう?外資の日本法人にも、日本市場での売上について同じ額を負担してもらいましょう。
金融業などは純資産へ課税したらいいと思います。業種によって最適な課税方法を選択すべきでしょう。実務デザインはなかなかたいへんです。
1923年9月1日の関東大震災が起きていますが、次の震災は明日かもしれませんので、間に合いませんが、その次の大震災には間に合いますから、すぐに始めてもらいたい。
ああ、いま都知事選挙ですね。首都圏震災復興資金をどのように調達するのかという視点がの候補者たちにはありません。1300兆円もの債務を抱えた政府や、すでに600兆円もの国債を保有してしまっている日銀を当てにしているのでしょうか?
候補者のみなさんのに考えてもらいたい問題です。
百年をかけて復興資金の準備のある都市になっていれば、大災害があっても生き残った人たちが乗り越えられます。
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大切なことは深い理解と、問題演習による習熟、そして常に具体的な問題意識を持って考え続けることです。覚えることが中心の学習では、数学のセンスが育ちません。
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