#4692 英文音読トレーニング・ステップアップ:「英文読解七箇条」 Jan. 10, 2022 [49.1 英語音読トレーニング]
<更新情報>1/11正午「余談」追記
今日は雲一つない晴天です。根室は昨日が成人式。昔は15日が「成人式の日」と決まっていました。もともとは「小正月の祝日」だったようですね。
ニムオロ塾は祝祭日には関係なく授業しています。レギュラーの授業時間帯は5-7時、7時半から9時まで。4時前から来る生徒もいます。
今日は4時から1時間英語音読レッスン。『Cutting Edge 2020』は第五回目の授業、テーマは「動物(quaggaという前半分がシマウマ模様、後ろ半分が馬という19世紀に絶滅した動物)」、語数は378 wordsです。
音読して語順通りに和訳してもらいます。それでいままでは手一杯のようす。そろそろステップアップの時期です。どんな風に読み方の工夫をしているのか、今日は生徒に聞いてみることにします。漫然と読解を繰り返しても大きな進歩には長い年月がかかってしまいます。つねに、「もっと速く読める方法はないか?」「より深く読むにはどうしたらよいのか」と自分に問いかけながら、読解に集中する必要があります。
生徒にどのような工夫の余地があるのか、どのように工夫したら、二つの目標をクリアできるのか問うてみたい。
そのうえで、具体的に読み方を教えていきます。
つまるところは日本語の本を読むのと同じなのです。少し違うのは英文は段落を区切って論旨を展開するのが論説文を書くお作法だから、段落のごとの論旨を追いかけなければならぬこと。日本語で書かれた文章は、英文のように明確に段落分けして論旨を展開する書き手が多くはないので、英文よりも厄介とは言えるでしょう。
ようするに、日本語のレベルの高い論説文の論旨を的確に追いかけることができたら、英文読解にその技を利用すればいいだけのことです。だから、日本語で書かれた本を読むとき以上にはなりません。
英文で高度な読み方を学んで身につけたら、日本語の本の読解も自然にレベルアップしているでしょう。
要点を箇条書にしてみます。
①人が出てきたら何者なのか、該当箇所にアンダーラインを引く。
②機関名や団体名が出てきたらそれが何を目的とするものなのか説明箇所にアンダーラインを引く。
③キーワードが出てきたら四角で囲み、キーワードの説明箇所にアンダーラインを引く。
④書き手の独自の見解の箇所にはアンダーラインを引き、先頭部分に丸印をつけておく。
⑤論旨を追いかけるために必要な箇所にはアンダーラインを引く。
⑥重要な箇所にはアンダーラインを引き、先頭部分に◎をつける。
⑦いつ、どこでという二つの情報は重要なので楕円で囲んでおく。
キーワードの置き換えはマークしておくなど、細かいことはいくつもありますが、この7か条で十分です。
成績上位5%が対象のニムオロ塾の英語音読授業は、標準的な高校英語授業よりもハイレベルな読解授業です。大学院入試英語の下地作りといったあたりです。大学3年次の英字新聞授業や外書購読は、専門知識が必要になりますが、その前段階という位置づけになるでしょうね。
普通の成績の生徒たちにはここまで要求しません、きつくて嫌になってしまいます。(笑)
だから毎週水曜日に実施している、普通の成績の生徒対象の英語音読特訓授業は手加減しています。
さあ、今日のトレーニング、生徒から何が出てくるのか、生徒に何が生じるのか、楽しみです。
<自分は二人いる:熱中している自分とそれを観察している自分>
数学の問題を解くときには、問題を読み、それに全神経を集中させている自分と、そういう自分の姿を上から眺めて客観的に観察している自分を意識しています。議論するときにも同じ。ようするに、目の前のことに没入してしまっている自分と、それを客観的に観察する自分を意識します。
そうすると、全方位から観察ができて、別な次元の工夫が出てきます。潜在意識の部分を使って思考しているような感覚があります。メタ認知とでも名付けたらいいのかな。ネットで「メタ認知」の検索キーでヒットしました。記憶をたどると、中学生の頃にはメタ認知能力を使ってました。
国語や英語の勉強も数学も理科や社会の勉強の仕方にも共通部分があります。その中の一つがメタ認知能力の駆使です。
<余談:絶滅危惧種> 1/11追記
この5番目の長文問題エッセイには、絶滅したクワッガというシマウマと馬のキメラのような種が出てきます。その種を復活しようとする団体があり30年以上もクワッガに似たシマウマ同士を交配して子どもを作っていますが、遺伝子的にはシマウマです。こういう人目を引く、美しい種は人間の興味の対象となり、たくさんの人々が関心を持ち、その「復元」や保存にお金を出しますが、地味な種には人々の関心が集まらず、人知れず絶滅していくことを書き手が心配していました。
今朝(1/11)ラジオを聞いていたら、奄美大島の黒兎がやはりその愛らしさから関心を集め、保存運動が立ち上がっていますが、トカゲやイモリやカエルのような奄美大島固有の両生類9種類の内4種類が絶滅危惧種になっているのに、人々の関心が集まらぬことを報じていました。
南アフリカで19世紀に乱獲で絶滅してしまったクアッガと似た事例が、現在の日本にもいくつもあることに驚いています。わたしたちにもつながっている話なのです。
根室も、落石地区に固有種の植物がいくつもあるようです。おそらく両生類や小動物にも固有種がいま絶滅しかかっているものがあるでしょう。関心を持ちたいですね。
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今日は雲一つない晴天です。根室は昨日が成人式。昔は15日が「成人式の日」と決まっていました。もともとは「小正月の祝日」だったようですね。
ニムオロ塾は祝祭日には関係なく授業しています。レギュラーの授業時間帯は5-7時、7時半から9時まで。4時前から来る生徒もいます。
今日は4時から1時間英語音読レッスン。『Cutting Edge 2020』は第五回目の授業、テーマは「動物(quaggaという前半分がシマウマ模様、後ろ半分が馬という19世紀に絶滅した動物)」、語数は378 wordsです。
音読して語順通りに和訳してもらいます。それでいままでは手一杯のようす。そろそろステップアップの時期です。どんな風に読み方の工夫をしているのか、今日は生徒に聞いてみることにします。漫然と読解を繰り返しても大きな進歩には長い年月がかかってしまいます。つねに、「もっと速く読める方法はないか?」「より深く読むにはどうしたらよいのか」と自分に問いかけながら、読解に集中する必要があります。
生徒にどのような工夫の余地があるのか、どのように工夫したら、二つの目標をクリアできるのか問うてみたい。
そのうえで、具体的に読み方を教えていきます。
つまるところは日本語の本を読むのと同じなのです。少し違うのは英文は段落を区切って論旨を展開するのが論説文を書くお作法だから、段落のごとの論旨を追いかけなければならぬこと。日本語で書かれた文章は、英文のように明確に段落分けして論旨を展開する書き手が多くはないので、英文よりも厄介とは言えるでしょう。
ようするに、日本語のレベルの高い論説文の論旨を的確に追いかけることができたら、英文読解にその技を利用すればいいだけのことです。だから、日本語で書かれた本を読むとき以上にはなりません。
英文で高度な読み方を学んで身につけたら、日本語の本の読解も自然にレベルアップしているでしょう。
要点を箇条書にしてみます。
①人が出てきたら何者なのか、該当箇所にアンダーラインを引く。
②機関名や団体名が出てきたらそれが何を目的とするものなのか説明箇所にアンダーラインを引く。
③キーワードが出てきたら四角で囲み、キーワードの説明箇所にアンダーラインを引く。
④書き手の独自の見解の箇所にはアンダーラインを引き、先頭部分に丸印をつけておく。
⑤論旨を追いかけるために必要な箇所にはアンダーラインを引く。
⑥重要な箇所にはアンダーラインを引き、先頭部分に◎をつける。
⑦いつ、どこでという二つの情報は重要なので楕円で囲んでおく。
キーワードの置き換えはマークしておくなど、細かいことはいくつもありますが、この7か条で十分です。
成績上位5%が対象のニムオロ塾の英語音読授業は、標準的な高校英語授業よりもハイレベルな読解授業です。大学院入試英語の下地作りといったあたりです。大学3年次の英字新聞授業や外書購読は、専門知識が必要になりますが、その前段階という位置づけになるでしょうね。
普通の成績の生徒たちにはここまで要求しません、きつくて嫌になってしまいます。(笑)
だから毎週水曜日に実施している、普通の成績の生徒対象の英語音読特訓授業は手加減しています。
さあ、今日のトレーニング、生徒から何が出てくるのか、生徒に何が生じるのか、楽しみです。
<自分は二人いる:熱中している自分とそれを観察している自分>
数学の問題を解くときには、問題を読み、それに全神経を集中させている自分と、そういう自分の姿を上から眺めて客観的に観察している自分を意識しています。議論するときにも同じ。ようするに、目の前のことに没入してしまっている自分と、それを客観的に観察する自分を意識します。
そうすると、全方位から観察ができて、別な次元の工夫が出てきます。潜在意識の部分を使って思考しているような感覚があります。メタ認知とでも名付けたらいいのかな。ネットで「メタ認知」の検索キーでヒットしました。記憶をたどると、中学生の頃にはメタ認知能力を使ってました。
国語や英語の勉強も数学も理科や社会の勉強の仕方にも共通部分があります。その中の一つがメタ認知能力の駆使です。
<余談:絶滅危惧種> 1/11追記
この5番目の長文問題エッセイには、絶滅したクワッガというシマウマと馬のキメラのような種が出てきます。その種を復活しようとする団体があり30年以上もクワッガに似たシマウマ同士を交配して子どもを作っていますが、遺伝子的にはシマウマです。こういう人目を引く、美しい種は人間の興味の対象となり、たくさんの人々が関心を持ち、その「復元」や保存にお金を出しますが、地味な種には人々の関心が集まらず、人知れず絶滅していくことを書き手が心配していました。
今朝(1/11)ラジオを聞いていたら、奄美大島の黒兎がやはりその愛らしさから関心を集め、保存運動が立ち上がっていますが、トカゲやイモリやカエルのような奄美大島固有の両生類9種類の内4種類が絶滅危惧種になっているのに、人々の関心が集まらぬことを報じていました。
南アフリカで19世紀に乱獲で絶滅してしまったクアッガと似た事例が、現在の日本にもいくつもあることに驚いています。わたしたちにもつながっている話なのです。
根室も、落石地区に固有種の植物がいくつもあるようです。おそらく両生類や小動物にも固有種がいま絶滅しかかっているものがあるでしょう。関心を持ちたいですね。
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線の引き方はこの本を参考にしてください。