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#4031 首都圏から暑さを避けて根室へ:夏期限定滞在 July 10, 2019  [19. 人口減少に関わる問題]

 10時過ぎに、ハマナスの花が散っていたので掃き集めていたら、見たことのあるご夫婦が歩いてきた。3年前に1か月間根室に来ていたKさん夫婦。東京都南多摩市にお住まい、わたしは隣の市に住んでいたので親しみがわいた。3年たっているのに、まるで昨日のことのようだ。歩いてこれから桂木の浜まで散歩だという。夏は根室が涼しくていいとおっしゃっていた。今日はたまたま寒すぎるが。(笑)
(今朝の最低気温9.3度は東京の4月初旬の最低気温と同じである。)
*https://www.travel-zentech.jp/world/kion/Japan/Tokyo-Temperature-April.htm


K:「さむいねー、根室に来て今日が一番寒い」
E:「朝、10度しかなかったからね、寒いよね、どちらまで散歩ですか?」
K:「海まで、さむいさむい」

 ウィンドブレーカーで身を固め、桂木の浜の方向へ歩いて行った。
 Kさんは親が転勤族で、子どものころに根室にいたことがあり懐かしいのだという。根室中学に通ったと光洋中学校舎を懐かしそうに眺めていた。根室中学校は昭和36年に光洋中学校へ名称変更された。生徒が増えすぎて、一か所では収容しきれず、柏陵中学校ができたためだ。柏陵中学校ができた年の光洋中学校1年生は10クラス550名だった。わたしは光洋中学1期生だから、Kさんは少し年長、70代半ばくらいのようだ。背が大きくて大股でしっかり歩いておられる、足腰が強いのだろう。
 根室は涼しいしなつかしい土地なので、夏の1-2か月は毎年でも来たいと言っておられた。
 7月から9月末まで、きれいで割安な夏季限定滞在用賃貸住宅を用意できれば、首都圏から毎年1000人でも2000人でも根室に来そうだ

 今朝7時の気温9.7度、東北東の風4.5m/s

 10時になっても10.6度、北東の風6.2m/sと少し強くなっているので寒い。
 (追伸:今日の最高気温は14.0度)


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#4030 ハマナスはバラ科:ほのかに香りが漂ってきます July 9, 2019 [A9. ゆらゆらゆ~らり]

 今日は暖かい。11時の気温が18.2度、南東の風3.2m/秒。昨日は生徒が一人半袖だった。根室っ子は18度でも暑いのである。昨日に続き今日も晴天、そしてとっても暖かい。根室高校生は学校祭でやるパフォーマンスの練習をクラスごとに夜の明治公園でやっている。一年中で一番明治公園に人が集まる2週間だ。

 庭のハマナスが満開になった。
①7/6撮影 ハマナス
 砂地のハマナスはこんなに大きくならないが、土の上だとすくすく大きくなる。ハマナスの遺伝子は同じでも根を下ろす土壌が違うと育ち方も違うところは、子どもたちの学力と一緒だ。肥沃な土壌ですくすく育つのがよいのか、貧栄養な土壌ですったもんだしながら、幹を低くするのがいいのか、さっぱりわからない。社会は両方のタイプを必要としている。
SSCN2925.JPG

②6/4撮影 スズラン
 庭の奥にひっそり咲いているスズランの小さな群落。安いコンデジだから焦点も被写界深度もカメラにお任せ、偶然に後ピンとなり手前のスズランのボケ加減がとってもきれいになりました。一眼レフがあったら、前ピンで後ろをぼかしたのでしょう。偶然の神様のショット。
 背丈が低くて、庭の奥でひっそり咲く小さな花、スズランも風情がある。背丈が学力だとしたら、低いのが悪いか?スズランはちっちゃな真っ白い花を咲かせ、背丈の高く育った大輪の赤いハマナスとはまた別の香りで周囲を愉しませる。

SSCN2824.JPG

 ハマナスもスズランも香りの強い花です。朝起きて庭に出ると香りが鼻先をかすめて周囲へ広がっていくのが感じられます。


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#4029 岩井圭也『夏の陰』とデイビット・ピース『Xという患者』を読む July 7, 2019 [44. 本を読む]

<最終更新情報>
7月8日朝8時45分

 久しぶりに小説を読んだ。時々素振り用の重たい木刀を振っているので剣道に興味があったからだろう。思うように振れないので何かヒントがあるかもしれぬ。岩井という人の小説は初めて読む。
 粗筋はamazonの内容紹介を引用しておく。
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出会ってはならなかった二人の対決の行方は――。「罪」と「赦し」の物語。

運送会社のドライバーとして働く倉内岳は、卓越した剣道の実力を持ちながら、公式戦にはほとんど出場したことがなかった。岳の父である浅寄准吾は、15年前、別居中だった岳と母の住むアパートに立てこもり、実の息子である岳を人質にとった。警察との膠着状態が続いた末、浅寄は機動隊のひとりを拳銃で射殺し、その後自殺する。世間から隠れるように生きる岳だったが、自分を剣道の道に引き入れてくれた恩人の柴田の願いを聞き入れ、一度だけ全日本剣道選手権の京都予選に出場することを決意する。予選会の日、いかんなく実力を発揮し決勝に進出した岳の前に、一人の男が立ちはだかる。辰野和馬、彼こそが岳の父親が撃ち殺した機動隊員の一人息子だった。「死」を抱えて生きてきた者同士、宿命の戦いが始まる――。
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  読み始めてみたら、時々秀逸な表現が出てくるので、巧いと思う箇所へ線を引き始めた。
 夜空に上がる花火を次のように描写して見せる。
a1:黒々とした夜を背負って、ひと筋の光が向こう岸から空へと昇っていく。月と同じ高さに達したとき、破裂音とともに弾けて四方へ散った。光の華は夜空を彩り、瞬きする間に空へと溶けた。(100頁)

a2:岳は観念したように空を見た。母子にとって最後の思い出となる花火は、銃声に似た響きを残して散っていく。終わるからこそ美しいものがこの世にあることを、岳は今まで知らなかった。(101頁)

a3:美しく輝く花火の背後には、広大な闇夜が広がっている。

  a2の後半はステレオタイプな表現がまざってしまって、前半の印象深い表現を台無しにしているようにみえた。だから、まだ進化しそうな作家だ。

b1:柴田は饒舌だった。その饒舌さが、岳には不穏に感じられた。まるで時間切れを恐れ、焦っているような話しぶりだった。開け放された窓からブナの葉擦れの音が聞こえた。(107頁)

 剣道の師匠である柴田は試合の審判をしている最中に倒れて入院した、それを聞いて岳が駆けつけて柴田と話をするシーンである。柴田は自分の過去について何か隠していることを示唆している。こういう伏線がこれでもかというくらい頻繁に出てくる。少し抑え、さらりとやってのけたほうがよかったのではないか。

c1:しかしある日、このままでは自分(柴田)までもが犯罪者になってしまうと思った。これ以上、身内に罪を犯す人間を増やしてはならない。警察の厄介になる自分を、娘は軽蔑するだろう。それだけは避けたかった。石が潮に流されて磨り減るように、娘への執着は摩耗し、やがて消えた(112頁)

d1:これ以上優亜の顔を見ていると、感情が決壊してしまいそうだった。(117頁)
 
 使われている語彙は漢字検定3級程度の平凡なものばかりでとても読みやすい、そして使い方が上手だ。なにより褒めたいのはプロット(筋書き、話の構成)である。「題3章 陰の絆」「エピローグ」で無関係に見えていた事件とその関係者を結ぶ強い絆が明らかにされる。構想力がすばらしい。伏線を半分に抑えたら、あっとおどろく結末になったのではないだろうか。
 犯罪被害者の息子と加害者の息子の心理的葛藤がよく描けていることもこの小説を面白くしている。
  誰もが犯罪加害者や犯罪被害者の家族になりうる、そしてそれは明日かもしれない。そうなったときにどういう人生を生きるのか、この小説は深刻な問題を提起している。
 常なるものはない、明日は何が起きるかわからぬ、『方丈記』や『徒然草』の無常感が21世紀の小説にまで流れていることにふと気がついた。方丈記の「作者の鴨長明は自身が体験した都の大火、大地震、さては二年にわたる惨憺たる基金の状況などを回想しながら、克明に捉え示すことによって説得的に語っているのである」。(日本古典文学全集44巻『方丈記・徒然草・正法眼蔵随聞記・歎異抄』より)
 小説のテーマは他所事だと思っているから娯楽として読めるんだろうな。(笑)

 古典を読み漁って、使える語彙が拡張したときに、この構想力の緻密さがさらに飛躍を遂げていたらどのような小説ができあがるのか楽しみである。いや、発行部数を増やすためには漢検3級程度の語彙で書いた方が有利だろう。漢検準1級レベルの語彙が頻出したら、読者層は限定され狭い層にしか読まれない。読者の語彙力に合わせた小説が売れるのである。

 漫画の本を読まなくなって13年、久々に娯楽本を読んだが、とっても楽しめた。
 著者の岩井圭也さんに感謝!
 次回作も期待したい。

<余談:2冊セットで読む>
 岩井圭也の『夏の陰』は一日で読んだので、続けて『Xという患者 龍之介幻想』を読んでいる。主人公は芥川龍之介、少年のころから家の本、学校の図書室、近所にある図書館、川向こうの図書館と片っ端から本を読み漁り、精神を病んでいく。芥川の作品には「羅生門」や「鼻」など古典からのリライト物が多いが、それが中学生のころから宇治拾遺物語や今昔物語などの古典も片っ端から読んでしまう読書マニアだったことによって成り立っていたとしたら、その精神状態はどうなるのか、著者は龍之介を精神病の患者Xとして観察していくのである。患者Xは読めば読むほど語彙が豊かで表現の巧みな本が読みたくなってしまう、読む本のレベルを上げすにはいられない、次第に読書中毒の症状を呈して、それがアウトプットへと向い、際限のない技巧の高みを目指して螺旋階段を昇り詰めていく。ブレーキの利かない読書機械や作文機械がだんだん速度を上げて道路から外れて空を飛んでいき、音速を超えて空中分解してしまうかのような…。
 大作家を精神を病んだ患者として眺めた一風変わった読み応えのある小説であるのだが、周囲の人々や時代を象徴する出来事や人との付き合いでも、読書機械であると同時に作文機械でもある患者Xの精神の歯車は勝手に回ってしまう。龍之介はあっちこっちで自己制御不能になるのである。
 それゆえ芥川が生きた時代背景や同時代の他の作家について知識のあった方が愉しく読めることは申し上げるまでもない。たとえば、明治天皇崩御の際の乃木希典の自殺の龍之介の精神への影響が描かれている。自殺と殉死という言葉の葛藤は、言葉のセンスが過度に鋭敏な者にはないがしろにできない重大な問題として立ち現れ、そこに拘泥する。
 人の精神が何をすることによってどのような方向へ歪(いびつ)に育っていくのか、人のこころとはどのようなものなのか、ディヴィッド・ピースのこの作品と岩井圭也の小説に、テーマの共通性を感じた。まったく関係のない作品を2冊セットで読むという読み方がありそうだ。

*『夏の陰』
https://www.amazon.co.jp/夏の陰-岩井-圭也/dp/404108038X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E5%A4%8F%E3%81%AE%E9%99%B0&qid=1562474153&s=gateway&sr=8-1



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夏の陰

夏の陰

  • 作者: 岩井 圭也
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/04/26
  • メディア: 単行本
Xと云う患者 龍之介幻想

Xと云う患者 龍之介幻想

  • 作者: デイヴィッド ピース
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/03/22
  • メディア: 単行本
新編日本古典文学全集 (44) 方丈記 徒然草 正方眼蔵随聞記 歎異抄 1

新編日本古典文学全集 (44) 方丈記 徒然草 正方眼蔵随聞記 歎異抄 1

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1995/02/17
  • メディア: 単行本




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#4028 「3DK+書斎」を教員住宅の標準タイプとしよう July 7, 2019 [64. 教育問題]

 中学校や高校では、教えている教科の専門知識が最新のものではなかったり、浅い知識でうっかり間違ったことを教えると、学力の高い生徒は見逃しません。そういうところから学級崩壊が始まる場合もあります。
 集団授業で高学力の生徒に知的満足を与えることのできる先生は10%くらいなものです。扱いを間違えると収拾つかない事態が起きます。学力の高い生徒にリーダーシップがあれば、教師への不信感がクラス全体へひろがります。
 ふだんから自分の専門に関する本を読んで勉強するとか、教養を深めるとかしていなければ、知識と思考の浅さを学力の高い生徒は見抜きます。

 先生たちが毎日コツコツ勉強するには書斎があれば便利です。教員住宅を建て替えるときは「3DK+書斎」を標準にすればいい。作り付けの本棚を壁一面に備えます。
 根室管内は土地が安いので、予算が少しあれば建て替えの際に書斎付きの教員住宅を提供するのは簡単なことです。応募も増えますから、質の高い教員を確保できます。
 長期的に地域の子どもたちの学力を上げたかったら、教員の質のアップに寄与するような具体的な政策を練り、実施すべきです。応募が少ないので教員の質が維持できないなんて情けないこと言わないようにしましょう。知恵を絞ればいくらでも質の高い教員は確保できます。そして子どもたちの学力レベルもアップできます。

  学級崩壊のもう一つの大きな原因は一つのクラスに3人、授業中に騒ぐ生徒がいる場合です。普通の声で私語すると先生の説明が時々聞こえなくなります。上位10%の生徒はフレーズの一部が消失しても頭の中で復元できます。前後関係から話をつないで理解することができます。ところが大半の生徒は話の前後関係から、聞こえなかった部分を復元できませんから、次第に授業内容が理解できなくなります。その結果、クラス全体の平均点が下がります。どれくらい下がるかというと、一教科60点満点の学力テストで五教科合計点が20-50点もダウンしてしまいます。
 実際の事例を挙げておきます。2009年の柏陵中学校の2年生でそういうことが起きました。1年生ときに、あるクラスで授業中に騒ぐ生徒が3人いました。2年生でクラスメンバーの入れ替えが行われます。その三人が3クラスにばらけ、それぞれのクラスで増殖しました。学年平均点が下がりましたよ、はっきり。
 柏陵中学校は根室市内では一番学力の高い学校でした。140-165点が平均点でした。昨年はなんどか100点を切っていました。2010年の学力テスト総合A/B/Cはそれでも120点前後だったはず。
 学力の低い生徒を放っておくと、授業を聴いたってわからないので、退屈で私語をします、授業中に立って歩きます。昔ならゴツンと頭を叩くくらいなことをしましたが、体罰ということで禁止されていますから、先生は誰もやりません。生徒はそれを見越して騒ぎます。しまいには「殴ってみろ、できないだろう?」と、先生の胸ぐらをつかむ中学生すらたまに出てきます。家庭の躾も重要なのです。いくら学校で補修しても家庭でまったく復習しなければ覚えられません。家庭学習習慣は小学生低学年で躾けるのがベストです。そこで失敗しています。
 何より重要なのは、学校の先生たちが学力の低い生徒を放っておくことです。これは一種のネグレクトですよ、日本語でいうと「虐待」です。部活指導よりも学習指導の方が大事に決まっていますが、実際には逆転しています。
 先生たちは部活指導に忙しくて手が回りません。授業は暇です。平均して一人週に10-12時間くらいしか授業はありません。何をしているかというと、空き教室やトイレで遊んでいる生徒がいないか見回りもしているのです。それでも本を読む時間を捻出しようと思えばできるはずです。
 学習の方が大事なら、部活は週に3日間にすべきです。2日は学力の低い生徒を強制的に放課後補習に参加させるべきでしょう。60点満点で数学の平均点が20点を切っているのですから、6割の生徒は基礎学力に問題ありです。基礎学力とは「読み・書き・計算」能力のことで、それができないということ。教科書を読んで予習できないのです。スマホやゲームで一日何時間も潰していたら、いつ本を読み語彙を増やすのでしょう。語彙力もなければ読解力も育っていないので、独力で教科書が理解できません。スマホは一日2時間以上やらせたらいけません。3時間以上する生徒は偏差値が10下がるとは脳科学者の最近の研究の結論です。根室の中学3年生で五科目300点満点の学力テストで200点くらいが、高校生になって受ける全国模試で偏差値50(つまり全国レベルで平均点)です。本来それくらいとれる生徒が偏差値40になるということ。偏差値40は100人の生徒がいたら下から16人目です。

 部活を制限し、学力の低い生徒を強制的に放課後補習に参加させることは、校長がPTAに説明して協力を仰げば解決できる問題なのです。学校運営のマネジメントとはそういうことなのですが、そういう役割を果たす校長先生は滅多にいません。そういう発想がないのか、教科担当の先生たちへ放課後補習の協力を取り付けると同時にPTAや保護者との交渉を伴うので面倒なのか、ふるさと根室に戻って13年間塾を通じて小中高生をみていますが、どなたもおやりにならない。
 もちろんわたしが挙げた方法以外にもやりかたははあります。荒れた啓雲中学校を正常化し、学力を向上させたS校長、別海中央中学校のA校長、授業の進捗管理を5教科全部徹底して、成果を上げてくれた光洋中学校の教頭I先生、わたしの知る限りですがそれぞれ自分の信ずるところに従って学校改革をやり、生徒たちの学力向上をやり遂げています。


 学級崩壊の原因に言及している教育学者がいるようです。FB友のアップした引用文を転載します。
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実は学級崩壊は「速やか」に立て直すことができます。なぜなら、学級崩壊の原因は成績下位層の子供ではなく、上位層の子供だからです。その子供はいまの状態が自分にとって得ではないことを知っています。だから、「この教師の言うことを聞けば得だ」と思えば状況は速やかに変わります。by西川純
---------------------------------------------

*西川純:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/西川純_(教育学者)



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#4027 気温16度 絶好のサイクリング日和 July 6, 2019 [85.サイクリング]

 2時の気温15.8°、南南東の風3.4m/m、お天気に誘われてロードバイクでひとっ走りしてきた。コースはA、牧の内T字路までの直線コース往復10㎞と自衛隊分屯地周回コースの合計17㎞、平均時速19.7㎞。わりとのんびり走ってました。昨年は距離も速度もかせごうと必死に走っていたのに、今年はそういう気が起きません。体力の衰えと気持ちの変化を感じながら、愉しい範囲で乗ればいい。

 ロードバイク:累計走行距離 5083km

①牧の内T字路から南側の道路を撮影
 車はたまに通るだけ
SSCN2929.JPG

②T字路から西側(根室高校方向)
 サイクリング道路としては最高!道路の整備状況はいまいち。路肩付近がひび割れが多いが、車の通行量が少ないので絶好のコース。高低差は20mくらいしかない。
SSCN2930.JPG

 ここからは7月3日水曜日のサイクリングの写真。水曜日はニムオロ塾は休みである。週4日働いて3日休日の生活。天国!

③左折するとオホーツク海へ一直線
 高校前から2600m
SSCN2917.JPG

④国後島中央部付近
 この画面の外側右、右に茶々岳が見える。高校前から2800m付近
 一番草を刈っているようです。2台で走り回ってました。
SSCN2918.JPG

⑤国後島茶々岳がうっすら見えています
 7月に国後島が見えるのは珍しい。海上に漂う水蒸気が増えて国後島を隠してしまいます。
SSCN2919.JPG

⑥国後島東端に位置する茶々岳です
 滅多に見えませんよ。オホーツク海分岐点にでて300m付近から撮影してます。
SSCN2920.JPG

⑦上の写真から右側(北東)方向
 肉眼では海上右側にうっすら択捉島が見えてましたが、写真では残念ながら判別できません。コンデジでなくて一眼レフならフィルター次第で写るのかな?ebisuの母は択捉島で生まれた、千歳のトモコ叔母は一度も墓参に行っていない、一度行きたかったようだ。とっくに亡くなっているが、千歳の従妹に択捉の島影を見せてあげたい。一度も行ったことのない母のふるさとにすぎないのに、なんとなく郷愁を感じるのはなぜ?
SSCN2921.JPG

 以上で終わりです。楽しんでくれてありがとうございます。

*#4025 日露首脳会談6/29:「元島民落胆深く」 Jul. 1, 2019
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2019-06-30-1





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#4026 眼科受診:白内障術前検査小話 July 4, 2019 [36-1 白内障手術とその後]

<最終湖心情報>
7/6午前11時40分

 中央処置室で細い採血管5本の採血を済ませ、トイレで採尿をした。何ccとればいいか指定がなかったので100㏄とり小窓を開けて「採尿しました、お願いします」と声をかけると返事がした。たぶん、50ccで十分だろう。最初のものは棄てて、あるいは少し出してとめてから、中間尿をコップに採るのがよろしい、忘れてました。
 次は心電図をとるために生理検査室受付窓口へカルテを出します。

P どうぞお入りください。
P こちらのベッドにあおむけに寝てシャッツをあげてください。
E これでいいですか?
P (手術の傷跡を見て)何か手術されましたか?
E ええ、スキルス胃癌と巨大胃癌を併発して13年前(2006年7月)に手術しました。
P よかったですね、早期発見で…
E ありがとうございます、でも早期発見ではなくて手遅れでした。
P …(電極を足首につけながら、「ああ、足がある…」)

 予期せぬ返事に心電図担当の方は絶句なさってました、手遅れならふつうは死んでるもんね。(笑)
 最後はレントゲン室で正面と横から2枚撮影。鉄筋コンクリート建物内では方向音痴なので、2度どこにいるのかわけわからず、案内表示をたよりに目的のところへ行きました。

 胃癌でこれから手術を受ける方、絶望なさらないでください、開けてみてダメでも切ってみなけりゃわかりませんよ。切ってダメでも経過をみなけりゃわかりません。人間いつかは死ぬものですから、手を尽くしてダメなら静かに死を受け入れるだけ。な~に、性能のよい抗癌剤も次々に開発され、商品化されています。いい薬を開発して商品化できれば製薬会社は儲かりますから、一生懸命開発してくれています。お金は神様、だれもが神の恩寵にあずかりたいから努力する、そのあたりが資本主義のいいところでしょう。世の中にはお金の神様だけではありません、よく見るとトイレの神様もいらっしゃいます。コロポックルはフキの下にいらっしゃるようですが、野や山にいらっしゃる神様、金刀比羅神社などの海の神々、素戔嗚や天照など他にもいらっしゃる神様、慈悲深い神様、いつでもどこにでもいらっしゃる神様たちが見えなくなってはいけません。

 後藤先生はあのころ30代前半の若い外科医でした、わたしはとってもついてました。だってベテラン外科医なら、開いて手遅れと判断したら何もしないで手術を中止します、無駄な努力ですから。オヤジが72歳で2度目の手術をしたときには開け閉じでした。手術は無駄とベテラン外科医のM山先生の判断でした。大腸癌で初回の手術から2年たっていました。M山先生は初回手術のあとに緑色のラバーに切り取った横行結腸を載せて見せてくれました。そして「2年以内に再発します」って言い切りました。場数を踏んだベテラン外科医の診立ては精確、2年後に検査したときには肝臓や肺、そして骨転移していました。肝臓は手で服の上から触っただけですぐに癌化しているのがわたしにもわかりました。板が入っているようにカチンカチンでした。手術は釧路市立病院、2度目の手術から4か月で逝きました。ターミナルケアは市立根室病院でした。根室でみんなに看取られて死ぬのが希望でしたから、希望通りの最後、市営墓地に眠っています。
 話を、わたしの手術に戻します。若い外科医は場数を踏まなければ腕が上がりません、後藤先生は開腹して癌の進行が想定していたよりも速かったので手がとまりました、すでに手遅れと判断、「開け閉じ」しようとしたときに、立ち会っていたベテラン外科医の浅川院長が「ざっくりとったらいい」と続行を指示します、もちろんスキルを上げるためです。それから6時間奮闘してくれました。胃の全摘、癌が転移していたリンパ節もはがして「ざっくり切除」(後日、SRLの病理検査で転移確認、旧知の名取病理課長はわたしの名前を確認したかな?)、大腸へも浸潤していたので大腸一部切除、炎症を起こす可能性が大きいので胆嚢切除(術後に摘出された緑色の胆嚢を見た女房殿は健康で美味しそうだったと述懐)、空腸を首のところまで持ち上げて器具を使い食道上端部へ吻合、動脈も切ったりつなぎなおしたりと、ずいぶんご苦労をおかけしました。これだけ複雑な手術をして出血量はわずか700cc、輸血なし。外科医のテクニックとはすごいものだなと思いました。

 とってもありがたかった、いま生きているのは内視鏡で診断をつけてくれた消化器内科専門医の岡田優二先生(岡田医院院長)と執刀してくれた消化器外科医後藤幹裕先生(音更町:東木根クリニック院長)お二人、そして看護師さんやレントゲン技師さん、たくさんの医療スタッフのみなさんのお陰です。地域医療で助けられたのですから、いただいた命の何割かは地域医療へ捧げたい、だから看護師さん志望や医師志望の生徒の指導には力がはいります。
 そして地域医療に関してはブログでときに厳しいことも書きます。しがらみ抜きでないとやれません。根室で生まれて18歳まで根室で育ちましたから、しがらみはゼロではありません、周囲に迷惑がかかるのもあえて無視、人ですから申し訳ない気持ちはあります。

  産業用エレクトロニクスの輸入商社で6年間働いた後、臨床検査最大手のSRLへ上場準備要員として転職、で16年間仕事してました。経営管理部門、購買部門、学術開発部門、子会社、統合システム開発、取引先臨床検査会社の経営分析・買収交渉担当、検査試薬の共同開発担当、統合システム開発担当、子会社経営改革担当、合弁会社経営、日本病理学会検査項目コード検討委員会と大手6社の産学共同研究による臨床検査項目コード標準化をマネジメント、慶応大学と出生前診断の日本標準値制定のための産学協同プロジェクトのSRL側マネージャーなど、じつに多彩な部門で使ってもらいました。
 岡田医院も木野東クリニックも市立根室病院も医療システムは、SRLが保険点数改定がある都度配信している臨床病理学会がオーソライズした日本標準臨床検査項目コードで動いています。日本標準臨床検査項目コードですから全国の病院や医院で例外なく採用されています。これがなければ動きません。84年に提案した臨床診断支援システム事業化案の10個のプロジェクトの一つが、臨床検査項目コード標準化でした。SRL創業社長の藤田さんは200億円の投資予算を承認してくれました。転職2年目、管理会計課で予算編成・予算管理と統合システム開発を担当していた時のことです。社歴に関係なく、チャレンジャブルな仕事は手続きを踏めば何でもやらせてくれる面白い会社でした。
 16年間働いてSRLを退職し、首都圏の約300ベッドの規模の特例許可老人病院の常務理事へ、翌2000年に病棟建て替えを実施、療養型適合病院へ転換。こういうバックグラウンドがあって、データや論拠を挙げて根室の地域医療批判・市政批判・北方領土返還運動批判、そしてそれらに関する具体的な提言を繰り返してきました。ふるさと根室へ戻ってきて3年目にスキルス胃癌と巨大胃癌の併発でした。手術は2006年、57歳。あやうく、「享年58歳」となるところでした。

 術後の5年くらいは結構たいへんでした。一日6回の食事のほかに血中の血糖値低下を防ぐために3回お菓子を食べるので、口内環境が悪化し次々に虫歯になります、消化不良から腸が荒れて口内炎が頻発して食べることもままならない時期がありました。どうしようもありませんでしたから、「楽になりたい」と何度も思いました。体力の弱っていた時に東京の歯科の主治医へ相談してインプラントも2本やっていただきました、それからよく咀嚼できるようになり状況が改善していきました。
 ちゃんと食べることができなければ人間は枯れるように死んでいくだけ。いわば「緩慢なる餓死」ですから、痛くも苦しくもありませんよ、楽なんです。

 歯科の主治医である林歯科の林亨先生(東京聖蹟桜ヶ丘駅前)には年に一度か二度通院してずいぶん助けていただきました。2週間毎日のように通院して傷んだ数本の歯の突貫工事でした。3代のお付き合いのある地元の歯科医の福井先生にも役割分担をしていただいてます。術後の3年間は東京へ飛行機で行くのは体力と体調のコントロールができないので無理でした。福井先生のお世話になっていました。東京へ行けるようになってからは、林先生と福井先生が連携して治療してくれます。
 病状を知っている主治医がいるというのは、患者にとっては大きな安心です。
 いま、眼科の大谷先生の治療を受けています。大谷先生はもう何年間も根室で眼の診療に当たってくれています。今日は白内障の手術の際の合併症の説明を受けました。胃癌手術のときの説明に比べるとずっと軽いものでした。開けてみて膵臓に転移していたら膵臓摘出、脾臓への転移も疑われるので、その場合は脾臓摘出もありうるので事前説明資料に判を押してください。膵臓や脾臓へも転移していて手術がうまくいったら命がなさそうと、どきどきしながら承諾書へサインして判を押しました。(笑)
 今回は白内障の手術の合併症と承諾書ですが、穏やかな表情でゆっくり説明していただきました。願わくば眼科の大谷先生とも長いお付き合いになりますように。
 老化は体のあちこちの部品がポンコツ化するということ。

<余談:ようやく見つけた虫歯予防法>
 口内環境の悪化による虫歯はやり方次第でかなり防げることに最近気がつきました。
 2か月ほど前から食後にサンスター・プロケア「薬用GUMペーストPCF」を使って歯を磨いて、口を水で漱がず、歯磨き剤を吐き出すだけにしています。就寝前にLIONの「クリニカ・アドバンテージ」を使って歯を磨いて、これも口を漱ぎません。口の中にたまった残りを吐き出すだけ。こちらは研磨剤が入っていません、フッ素を含んだジェルです。歯を磨くというよりもフッ素をコーティングするという感じで電動歯ブラシでやさしくマッサージしています。
 朝、歯がネバネバしなくなりました。
 歳を取ると、唾液が少なくなり、口内の有用細菌が減って、寝ている間に雑菌の繁殖をコントロールできなくなります。対策に困っていました。
 歯科の主治医の林先生の次回定期点検が楽しみです。術後14年目にしてようやく対策が一つ見つかったのですから、喜んでいただけるのではないかと思っています。老人の患者が増えているのでいろんな臨床例があったほうがいい。奈良県から毎年治療にくる患者さんがいるそうです。

*岡田医院
https://medley.life/institutions/564ab0101c1b604d59c16b47/

*木野東クリニック
https://www.kinohigashi-clinic.com/

*根室市立病院眼科
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/cgi-bin/hsp/doctor_ganka.php


*林歯科医院
https://www.hayashi-dent.net/doctor/


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