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#3945 日米株価と円/ドルレートの推移から見えてくるもの Mar. 6, 2019 [91.経済]

 日米の株価の推移と円ドルレートをみていると、この2年間で大きな変化の生じていることがよくわかる。


 2017年3月7日(月)と2019年3月6日(火)の日米株価をダウ平均と日経平均で比べてみる。
  2017年    2019年     
 ¥19,379.14  ¥21726.28   差2347.14 
 $20,954.34  $25806.63  差4852.29
  113.92/$   111.89/$  差-2.03
 
 日経平均は2年間で2347.14しか上がっていないのに、ダウ平均は4852.29も上昇している。ドル/円レートはほとんど動いていないから、米国企業の評価額の半分しか日本の企業の評価額がアップしていないということ。
  日経平均とダウのポイントの差を見ても同じことがいえる。2017年にはその差は1575.2ポイントだったが、2019年には4080.35と差が2.59倍に広がった。

 米国企業の株価を押し上げているのはGAFA(google、Apple、FaceBook、Amazon)だろう。

 マイナス金利とGPIF(年金基金)の株購入と円安誘導による株価上昇に躍起になっても、米国の株式市場に比べて日本の株式市場は株価が半分しか上昇していない。長期的に日本企業が地盤沈下しつつあるように見える。日本企業の成長力が米国企業のそれに比べて弱体化しているのだろう。
 異次元の金融緩和や日銀による株式購入、ふるさと納税制度=合法的住民税脱税なんて馬鹿な政策をいつまでもとり続けていると、中小企業の経営力はさらに弱まる。小手先のごまかしをすればするほど、問題は複雑でややこしいものに化け、手に負えなくなり、膨らみに膨らんだ末にいつか破裂する。
 異次元金融緩和をやめたときに日本の株価は実態を表す。実態は現在の株価よりもかなり悪いのである。いまは金融緩和や円安誘導、そしてGPIFや日銀の株式購入で株価が膨らんでいる。
 2年後、3年後にこれらの数字がどのようになっているか興味のあるところだ。

 GAFAが上がりどまるあるいは大幅に下げるというリスクはないのか?
 そして日本企業の成長力はこのまま鈍化を続けるのだろうか?
 一律ではない、よくなる企業と悪くなる企業がある、業界も成長力をアップする業界とずるずるとダメになる業界に分かれてくる。人材次第だ。
 ブラック企業の行方も興味深いところだ、ブラックで人材難を抱えながらもしぶとく生き残るのはどういうビジネスモデルの企業なのだろう、世の中から悪がなくなることはないからそれもまた好奇心の対象となる。



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