#5265 梅毒新規感染者激増:男10倍、女23倍 July 30, 2024 [35. 感染症および自己免疫疾患]
NHKの朝のラジオを聴いていたら、愛知医科大学の三鴨廣繁 主任教授が梅毒の新規感染者数が10年前に比べて男が10倍、女が23倍になったと警告を発していました。こんなに激増しているのでは、梅毒罹患リスクを小さくするような行動をとるべきですね。
原因を二つ挙げていました。
①マッチングアプリの影響
②施設型ではない性風俗産業(例えばデリヘル、立ちんぼ)の拡大
性風俗産業には無縁の一般人にも梅毒感染者は広がっており(感染者の6割)、誰もが罹患する可能性があります。症状が出ない人もいますのでとても厄介です。妊娠したときに検査して感染が明らかになるケースがあります。本人は無症状でそれまで罹患していたことに気づいていません。子どもが先天性梅毒症で治療が必要になります。梅毒トレポネーマは胎盤をすり抜けて胎児に感染してしまうのです。
夏休みに入っているので、中高生や専門学校生、大学生は梅毒について知識を仕入れておきましょう。セックスと性感染症(STD)は両刃の剣ですからね、本能の充足とその結果としても性感染症のリスク。心身の健全性を確保するためにもセックスは不可欠です。
そういうわけで、梅毒の予防や治療には予習が大切です。どんな病気か学んでおきましょう。
簡単に言うと、よく知らない人とのセックスは梅毒感染のリスクが大きいということです。性感染症予防という観点からは、信頼できるパートナーとの継続的なセックスが望ましいのです。ワンナイトセックスはリスクが大です。
予防のためにコンドームを使用するのはもちろんですが、梅毒は感染しやすい病気なので、オーラルセックスやキスでも感染します。バラ疹や潰瘍が皮膚に出るのは数週間のことで、じきに消えます。消えても感染はします。症状が消えてしまうと、感染者は感染していないと思いますから、知らずにワンナイトであちこちへ感染者を増やします。名前も知らない相手には、感染がわかっても、知らせようもないケースがありうるでしょう。
ところで、女性の新規感染者分布には年齢的な特徴があり、20代に大きな山があります。国立感染症研究所のデータ「性別・年齢別分布」をご覧ください。女子の20代は性欲が旺盛で不特定多数と性的な接触をしている人が多いということのようですから、この年齢階層は感染リスクが高いのでしょう。
セックスは人間の本能ですから、年頃になるとしたくなるのはあたりまえです。性欲旺盛な20歳代はパートナーが必要ですが、相手を「厳選」しておかないと、梅毒感染者数が男が10倍、女が23倍にもなっているのですから、感染リスクをいたずらに上げることになります。
男の方は特定の年齢層に山はありません、「高原状態」です。十代後半から70代までまんべんなく新規感染者が見られます。パパ活もリスクが高いようです。お金は手にすればするほどもっと欲しくなる魔力がありますから、収入増やすためには複数のパパを確保することになります。人間の欲望には際限がありません。だから自制が必要なのです。ブレーキです。ブレーキのない車なんて危なくて誰も乗らないでしょ、ブレーキをもちましょう。
肝心なことは、独身なら数人いるパートナーを大切にする心、そして執着を持たないこと。別れるべき時が来たらきれい別れること。
それでも人間はしばしば、理性では理解できない不可解な行動をとるものです。危ないと思ったら、すぐに検査して、TP検査陽性なら、完全に治るまで薬を服用してください。治る病気です。
梅毒の新規感染者数は平成25年(2013年)あたりから増え始めています。平成13年から平成24年までは1000人以下でした。昨年は13000人を超えています。今年もそれに近い数字になりそうです。
いまや、結婚する人の40%ほどがマッチングアプリを利用して相手を見つけていますから、マッチングアプリはこれからも増え続けるのでしょう。結婚前からマッチングアプリを使い慣れて、セックスの相手を見つけるくらいですから、結婚してからもそれが続く人も少なからずいるのでしょう。
性欲は本能ですから、制御はまことに難しい。とくに若いうちは無理です。しかし、安全なパートナーが数人いればリスクはずいぶん低減できるでしょう。やたら数を増やさぬことです、ほどほどでよしとしましょう。
今後数年間は感染者が多い状況が続きそうです。これを徐々に減らせるか、それとも数倍にはね上げるかは、日本人一人一人がどれだけ安全に考慮したセックスライフをおくるかにかっているようです。
これを読んでいるみなさんが、梅毒に罹らないことを祈ります。
平成13年から令和4年まで22年間の全国の新規感染者推移グラフ
これは医師から報告があった数をカウントしたものですから、実際の新規感染者数は数倍いますよ。AIDsのとき(1988~91年頃)は政府発表数の5倍以上のHIV要請数が最大手の臨床検査センターであるSRL1社だけで出ていました。スクリーニング検査で陽性になると、全数ウェスタンブロット法で確認した結果の数値です。医師からの報告数は実態からかなり離れていると思った方が好いのでしょう。10倍はいると思います。
こちらも読んでいただけたら幸いです。
*#5180 トリプル性病感染患者も!:梅毒を知ろう Mar. 6, 2024
**#4802 性の仕組みをちゃんと知っておこう:NHKラジオ番組の紹介 Aug. 11, 2022
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①マッチングアプリの影響
②施設型ではない性風俗産業(例えばデリヘル、立ちんぼ)の拡大
性風俗産業には無縁の一般人にも梅毒感染者は広がっており(感染者の6割)、誰もが罹患する可能性があります。症状が出ない人もいますのでとても厄介です。妊娠したときに検査して感染が明らかになるケースがあります。本人は無症状でそれまで罹患していたことに気づいていません。子どもが先天性梅毒症で治療が必要になります。梅毒トレポネーマは胎盤をすり抜けて胎児に感染してしまうのです。
夏休みに入っているので、中高生や専門学校生、大学生は梅毒について知識を仕入れておきましょう。セックスと性感染症(STD)は両刃の剣ですからね、本能の充足とその結果としても性感染症のリスク。心身の健全性を確保するためにもセックスは不可欠です。
そういうわけで、梅毒の予防や治療には予習が大切です。どんな病気か学んでおきましょう。
簡単に言うと、よく知らない人とのセックスは梅毒感染のリスクが大きいということです。性感染症予防という観点からは、信頼できるパートナーとの継続的なセックスが望ましいのです。ワンナイトセックスはリスクが大です。
予防のためにコンドームを使用するのはもちろんですが、梅毒は感染しやすい病気なので、オーラルセックスやキスでも感染します。バラ疹や潰瘍が皮膚に出るのは数週間のことで、じきに消えます。消えても感染はします。症状が消えてしまうと、感染者は感染していないと思いますから、知らずにワンナイトであちこちへ感染者を増やします。名前も知らない相手には、感染がわかっても、知らせようもないケースがありうるでしょう。
ところで、女性の新規感染者分布には年齢的な特徴があり、20代に大きな山があります。国立感染症研究所のデータ「性別・年齢別分布」をご覧ください。女子の20代は性欲が旺盛で不特定多数と性的な接触をしている人が多いということのようですから、この年齢階層は感染リスクが高いのでしょう。
セックスは人間の本能ですから、年頃になるとしたくなるのはあたりまえです。性欲旺盛な20歳代はパートナーが必要ですが、相手を「厳選」しておかないと、梅毒感染者数が男が10倍、女が23倍にもなっているのですから、感染リスクをいたずらに上げることになります。
男の方は特定の年齢層に山はありません、「高原状態」です。十代後半から70代までまんべんなく新規感染者が見られます。パパ活もリスクが高いようです。お金は手にすればするほどもっと欲しくなる魔力がありますから、収入増やすためには複数のパパを確保することになります。人間の欲望には際限がありません。だから自制が必要なのです。ブレーキです。ブレーキのない車なんて危なくて誰も乗らないでしょ、ブレーキをもちましょう。
肝心なことは、独身なら数人いるパートナーを大切にする心、そして執着を持たないこと。別れるべき時が来たらきれい別れること。
それでも人間はしばしば、理性では理解できない不可解な行動をとるものです。危ないと思ったら、すぐに検査して、TP検査陽性なら、完全に治るまで薬を服用してください。治る病気です。
梅毒の新規感染者数は平成25年(2013年)あたりから増え始めています。平成13年から平成24年までは1000人以下でした。昨年は13000人を超えています。今年もそれに近い数字になりそうです。
いまや、結婚する人の40%ほどがマッチングアプリを利用して相手を見つけていますから、マッチングアプリはこれからも増え続けるのでしょう。結婚前からマッチングアプリを使い慣れて、セックスの相手を見つけるくらいですから、結婚してからもそれが続く人も少なからずいるのでしょう。
性欲は本能ですから、制御はまことに難しい。とくに若いうちは無理です。しかし、安全なパートナーが数人いればリスクはずいぶん低減できるでしょう。やたら数を増やさぬことです、ほどほどでよしとしましょう。
今後数年間は感染者が多い状況が続きそうです。これを徐々に減らせるか、それとも数倍にはね上げるかは、日本人一人一人がどれだけ安全に考慮したセックスライフをおくるかにかっているようです。
これを読んでいるみなさんが、梅毒に罹らないことを祈ります。
平成13年から令和4年まで22年間の全国の新規感染者推移グラフ
これは医師から報告があった数をカウントしたものですから、実際の新規感染者数は数倍いますよ。AIDsのとき(1988~91年頃)は政府発表数の5倍以上のHIV要請数が最大手の臨床検査センターであるSRL1社だけで出ていました。スクリーニング検査で陽性になると、全数ウェスタンブロット法で確認した結果の数値です。医師からの報告数は実態からかなり離れていると思った方が好いのでしょう。10倍はいると思います。
こちらも読んでいただけたら幸いです。
*#5180 トリプル性病感染患者も!:梅毒を知ろう Mar. 6, 2024
**#4802 性の仕組みをちゃんと知っておこう:NHKラジオ番組の紹介 Aug. 11, 2022
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2024-07-30 18:52
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