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#4798 北太平洋北緯43度帯にサンゴの群落あり?:海底の温暖化の兆候? Aug. 9, 2022 [5.2 好奇心]

 根室の漁船の網にサンゴが引っかかることがあるようだ。底引き網漁は海底を網が引きずるのでサンゴの群落があれば引っかかる。いままでそんなことは聞いたことがない。

 サンゴの生息域は、サンゴ礁とサンゴ群集域に分類され、サンゴ礁の太平洋北限は千葉県である。ネットで検索してみたがサンゴ群集域の北限に関するものはなかった。
 根室の太平洋側の港は花咲港であり、北緯43度20分だから、サンゴの北限はその辺りの緯度帯にあるということになる。
 調べたら、底引き網は300mの深さまで網を入れることができる。仮に北緯43度帯の100-200mの海底にサンゴが生息しているとしたら、そのあたりの海水温が高いということになる。

 和歌山県沖のサンゴ礁が黒潮の蛇行で海水温が15度まで低下し、白化現象を起こして死滅したことをNHKが解説している。土屋敏之解説委員の解説から引用する。
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サンゴはデリケートな生き物で水温は高すぎても低すぎても生きられません。水温以外にも強すぎる光にさらされたり土砂が流入するなど様々な原因で白化が起きます。サンゴの適温は種類などにもよりますが例えば25度~28度などとされていて、30度ぐらいの高温が続いたり、あまり低温が続くと白化してしまいます。紀伊半島沿岸では1月~3月の平均水温が約15℃という、34年ぶりの低水温になって被害が発生しました。
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 ネットで検索するとサンゴが生息できる水温の下限は23度付近にあるようだが、サンゴの生息域に関するデータがないので、確かなことはわからない。

 根室湾では1959年頃は、海水温が14度になると水泳が許可されていた。夏場の8月の話である。だから、花咲港側の太平洋の海底100m以下の水温が20度を超えるなんてことは到底想像できない。
 そんなに海水温が上がっているのだろうか?それとも低海水温でも生き延びられるようにサンゴが進化して生息域が北上しつつあるのだろうか?
 南の海、例えば沖縄の海水温が30度を超えて、サンゴ礁が白化現象を起こして、次々に絶滅し、そのラインが鹿児島県のあたりまで上がってきていることは承知していた。

 小出裕章氏によれば原子力発電所が発電に利用できる熱は1/3*で、残りの2/3の熱は原子炉の冷却水を温めて、海へ捨てられているという。50基もある原子力発電所から膨大な量の温水が垂れ流され、日本列島近海の海水温がじわじわ上昇しているが、それは海水表面だけのことではないのか。台風などでかき回されて、海底の海水温まで上がっているのだろうか?北緯43度付近の海水温は20度なんてあるはずがない。

*小出裕章著『隠される原子力 核の真実』p.89(2011年初版6刷 創史社)
現在の原子力発電所は、燃料の健全性の制約からタービンに送る蒸気温度を高々280度にまでしか上げることができす、発電の熱効率は33%でしかありません。

 わからないことだらけです。花咲港を拠点とする漁船の網にサンゴが引っかかるということは事実。
 何がどうなってそうしたことが起きるのか、わたしは海洋生物学者のご意見が聞きたい

 根室の水産業の未来にとっても重大な関心事でしょう。海水温上昇で昆布は絶滅、四国沖で獲れるような魚が根室近海でとれるようになる。サンマやシャケの生息に適さない海に変わる可能性があります。50年の時を経て根室近海のいったい海底で何が起きているのか?
 データ分析に基づき、ビジョンや目標を設定して、何かを長期間で成し遂げるなんてことは、根室っ子にも、根室の水産業界にも、根室市政にも最も不得意な分野だ。だが、やるべきことははっきりしている。

①変化があるならどういう変化であるのか分析してみる
②50年後の未来がどうなっているのか推測してみる
③50年後の未来へ備えていま何をなすべきか衆知を集めて考える
④現実的な対策案を選択し実行してみる

 やってみたらそんなに難しいことではありませんよ。根室っ子のわたしが、東京で業種を変えて転職し、何度も何度もやれたぐらいですから。


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