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#4462 大学入学共通テスト Jan. 20, 2021 [55. さまざまな視点から教育を考える]

 理系大学進学の生徒が二人、共通テストを受けた。根室高校では月曜日に共通テスト受験した生徒たちが集められて、自己採点作業。ベネッセや河合塾へデータを送って、判定待ち。
 一人は英語がとても苦手、アレルギーのある生徒だった。アレルギーを取り除くのに一昨年9月から、3年生の教科書を使ってスラッシュ・リーディングの特訓を2か月半、昨年も2か月ほど同じことをやった。共通テスト程度のやさしい英文を制限時間内で読めるようになるのが目標だった。だいぶ長文になれたようでリーディングが75-80の間、リスニングが50-55の間だった。もちろん、模試でこんなに高得点取ったことはない。数学ⅡBが85点だと喜んでいた。
 もう一人は医学部受験だ、道東推薦枠を利用してのチャレンジだから、75%ラインがハードルだった、そのラインはクリアしている。釧路湖陵高校から、旭川医大道東推薦枠利用で受験している生徒が数人いるらしい。この数年は釧路湖陵から医学部合格者がコンスタントにでるようになった。湖陵高校は釧路根室管内で唯一の進学校である。釧路湖陵と根室高校の両方でいい結果がだせたらうれしい。
 国語は153点、英語はリスニングが85点、リーディングは81点、長文対策は十分にやっていたが、「(試験問題を)やっている途中で心が折れそうになったが、踏ん張った」とのこと。高校入試のときに比べたら、格段に精神的な強さが身についた数1A84点、数ⅡBが98点だったと喜んでいた。現役生は最後のところでさらに学力が大きく伸びる。
 化学と物理は根室高校の教科担当の先生が2名の生徒の放課後補習の要請に応じてくれて週に1-2回、2か月間ほど補習授業をしてくれた。これがなければ全科目平均75%超の得点は危うかった。補習授業はペースが速く、取り扱った問題の難易度が高かったので、2名以外の生徒は怖気づいて参加できずという状況だったようだ。それでも課題は残った。根室高校と私塾の連携がもっと進むと面白いことになるのだろう。
 2次試験対策に、1週間で青チャート数Ⅲの復習をやり、弱点と思われる分野は「やさしい理系数学」と「1対1対応シリーズ」で補強すると報告アリ。昨日は例題62でいい質問が出ており、視野の広がりを感じた。安易に答えを見ずにシリウス数ⅠA とⅡB、そして青チャート数Ⅲは全問クリアしておいてよかった。復習の際にはざっと眺めて解き方を確認していくだけですむ。答えを見て解法を覚えるような勉強の仕方だと数Ⅲで高得点はおぼつかない。内容をどこまで深く掘り込んでいるかが問題の難易度が上がるにつれて得点の差になって出る。
 二人とも月曜日から2次試験対策で、数Ⅲの復習をやっている。

 英語は教科書程度の難易度の英文だから、大学入学共通テストではあまり差がつかない。昨年1月14日からLINEで英作文問題を1000題配信したが、その程度の難易度の問題だったから、やりやすかっただろう。しかし、2次試験に出題される問題は語彙数のレベルも文章の難易度も格段に高くなる。こちらは対策が別だ。
 医学部受験の生徒はハラリのSAPIENSを精読したし、『長文700』で700ワードレベルの長文問題に慣れているので、もう一度ざっと目を通して、ブラッシュアップしておくようだ。
 受験勉強はあともう少しだ。二人とも第一志望の大学へ合格してもらいたい。

 昨日、臨床検査の専門学校に合格した生徒から連絡をもらった。途中まで看護専門学校を受験するつもりで塾へ来ていた生徒です。志望先を変更して臨床検査技師になる、がんばってください。SRLが臨床検査業界では一番給料が高いし、ルーチン検査をしていてもやりたいテーマがあれば5時以降はやれます。(笑)
 臨床検査最大手のSRLで16年間仕事したことがあるので、うれしかった。ニムオロ塾から臨床検査の学校への進学は初めてのケースです。


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コメント 6

麒麟

河合塾の共通テストのボーダーでは旭川医大と札幌医大が81%、北大医学部が85%、北大総合理系が78%、東京工業大学が83%、京大理学部が85%、東大理一が89%のようですね。改めて医学部受験のハードルの高さを感じます。 
鹿児島ラ・サールクラスの全国の有名進学校のセンター試験校内平均が8割前後であることを考えると、地方で1番でも小中時代から先の大学受験を見据えて、独自に学習を進めていき地力を養っていかないと、このラインにかすることすら難しいですね。
後1ヶ月、心より応援しております。
by 麒麟 (2021-01-20 18:04) 

ebisu

麒麟さん

たまたま根室高校に物理と化学にいい先生が揃っていました。生徒はついています。
でも、地方の進学校でもない、偏差値42-45の高校から、医学部受験はやはりハードルが高い。
それでも、毎年1-3人くらいは医学部受験が可能な能力の生徒がいます。小4くらいからスタートすれば間に合います。
いい結果が出てくれたらいい。
根室からだってやれる、だれか一人が突破してくれたら、きっと後に続くものが出ます。
応援ありがとうございます。
by ebisu (2021-01-20 18:22) 

麒麟

物理化学は教科書を読むだけで勘どころを押さえるのは難しいですからね。理系は特に数学3や理科の仕上がりで差がつくので、予備校等のない地方から超難関大学を目指す際にここをどう乗り越えられるかがカギになりそうです
by 麒麟 (2021-01-20 20:02) 

ebisu

麒麟さん

その通りです。国数英は塾で何とかなりますから、難関大学合格者をコンスタントに出すためには、物理と化学の攻略が鍵と言えますね。現在の3年生が試金石になったのだから、根室高校の先生たちが何とかするでしょう。
難関大学受験の物理と化学の両方の科目を教えきれるエキスパートが揃うというのは、僻地校の根室ではむずかしいことです。でもいま、いい先生が揃っています。
by ebisu (2021-01-20 23:38) 

ebisu

根室高校は進学校ではないので、授業進度が遅いのと難易度の高い問題がやれないので、進学校で勉強している生徒たちに比べて、中高の6年間で1年間遅れてしまうんです。だから、一浪して初めて同じ土俵に立つことになる。だから現役合格がむずかしい。
同じ速度でやるには小4からスタートしないと、後れをカバーするのがたいへんです。
毎年学年に数人ですが、そういうハンディを跳ね返して勉強している生徒がいます。
全科目を自力では無理ですから、物理と化学は高校側でなんとかそういう学力の高い生徒たちを支援できる体制がととのえば、高校から釧路湖陵や札幌の高校に進学している生徒たちが、根室高校から難関大学へチャレンジ可能になります。
by ebisu (2021-01-20 23:45) 

ebisu

高学力の生徒に都会の進学校とそれほど変わらない教育環境を提供するのは大人の責任です。
根室市教育長や道教委はこういう地方の声に耳を傾けてもらいたい。
教育は町の礎ですから、根室市議会も教育へ関心をもってもらいたい。
わたしができるのは道を拓くことだけ。
あとのことは、後の人たちの仕事です。
by ebisu (2021-01-20 23:59) 

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