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#4087 第27回根室さんま祭り9/21・22 Sep. 23, 2019  [87.根室の話題]

 根室さんま祭りが9月21日と22日に開催された。天気がよかった。今朝(9/23)の、北海道新聞によれば、
主催者によると、来場者数は昨年より2100人少ない1万6500人。不漁の影響で格安の箱売りを例年の半分の意箱2キロに減らし、予約販売に変更したことが影響したとみられる。

 土曜日に中標津空港へ女房殿を迎えに行った。はなまる中標津店で食事して、帰り道、厚床を過ぎてからたくさんの道内ナンバーの車とすれ違ったから、根室市の外から来た人は多かったのではないか。脂が載っていないし、鮮度がいまいちなことを知っていた根室っ子の参加が少なかったのかも。
 たりなくて冷凍さんまも使ったという話を耳にした。真偽のほどは定かでないが、ほんとうなら、とても残念なことだ。観光客は水揚げ日本一の根室で、船から陸揚げされたばかりの生秋刀魚を炭火で焼いて食べられると思ってきたのだろうから。来年のさんま祭りの観客動員数にどのような影響が出るのか関係者は心配しているのではないか。
  活きがよけりゃ炭火で炙った秋刀魚の味は絶品である。わたしは毎年この旬の到来が待ち遠しい。

 根室の近場の沖合で獲れる「日帰り秋刀魚」とは違って、600㎞も離れた公海上で獲れた秋刀魚は、獲ってから水揚げするまでに時間がかかり、鮮度がかなり落ちてしまうのが実情だ。昨日2度目の生秋刀魚を食べたが、脂っけなし、まるで一日たった秋刀魚のようで鮮度はよくない、110-120gの細長い秋刀魚だった。
 秋刀魚は大好きだから、それでも、旬の秋刀魚を焼いて食べられるのはうれしいしありがたい。市内の鮮魚店ではあまり仕入れていないようす。根室っ子は舌が肥えているから、鮮度の下がった秋刀魚の味には敏感だ。これではあまり売れない。美味しい根室産のサンマを食べてもらいたいから、日帰り秋刀魚の入荷をまっている。早く獲れてほしい。水産加工場もこのままでは原料確保ができないだろう。

 中型漁船(100トン未満)で600キロ離れた波のうねりの強い漁場まで行くのはリスクが高い。大樹町漁協の中型漁船(第65慶栄丸29トン)4-5mの横波で転覆し、乗組員捜索中のお祭りとなった。乗組員の中には根室市民が3人含まれていた。操舵室で一人見つかっただけで、他の乗組員は行方不明。捜索は昨日打ち切っている。水温が低いから生きていることはないとの判断だろう。生きとし生ける者たちにはいつか死が訪れるが、このようにある日唐突に亡くなる人がいる。その日がいつか知らぬだけで明日は我が身かもしれぬ。
 乗組員のみなさまのご冥福をお祈りします。

 近海は不漁だから、危険を承知で600㎞も離れた公海まで中型船で漁に行っている。燃料代に数百万円かかっているから手ぶらで戻るわけにはいかない。「秋刀魚は代わりがきかない収入源、取りに行かなければ生活が成り立たない」という深刻な事情がある。近場のロシア海域に3度出漁するも秋刀魚の群れが見つからなかったという船主もいる。
 中型船でおなじ海へ漁に出る船の乗組員のみなさん、ほどほどに秋刀魚をとって無事に戻ってください。

 「漁業情報サービスセンターによると、全国のサンマの水揚げ量は10日現在、前年同期比8割減の2007トン。統計を始めた1973年以降で最低だ。漁場は根室市の花咲港から約千キロ東で、担当者は「北方四島から北海道・東北の周辺に漁場が形成されていないのが今年の特賞。道東沖を南下する群れが全然いない」と説明する。
 10月になったら脂ののった150gくらいの秋刀魚がたくさん獲れてほしい。5年前には今の時期には180g/尾が普通だった。

 60年前には脚を開いてもつと1.2mもの大型のタラバガニをたらふく食べられた。そういうタラバガニが市内の蟹屋や鮮魚店から姿を消して何十年たつのだろう。大衆魚である秋刀魚がタラバガニの二の舞にはならないでほしい。漁獲量が多くて無限にあるように見えても、しっかり漁獲制限をしていないと、水産資源はみるまに枯渇していく。

  根室の水産資源の枯渇化の歴史を俯瞰してみると、
  タラバガニ ⇒ 紅鮭 ⇒ 秋刀魚
 最後に残っていたのが大衆魚の秋刀魚だった。どれも獲りすぎた結果。乱獲すれば資源は枯渇する。お金になる順番に枯渇していった。もっと金儲けをしたいと、もっともっとという欲望が抑えられなければ、資源はなくなる。もう後はない。金額が張り、漁獲量が大きい魚種は根室には他にないのである。北海道沿岸の他の水産都市と変わらないことになる。いままで資源が豊かだっただけに、養殖技術が他の市町に比べて数十年遅れている。


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