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#3859 北方領土は現状のままでええじゃないか Nov. 23, 2018 [21. 北方領土]

 北海道全域で初雪が降りました、いよいよ冬の到来です。根室の今朝の最低気温は0.2度(午前9時19分)、強風で水たまりが凍りついていました。

 弊ブログ投稿欄へときどきコメントを寄せてくれる阿波の国の方がいらっしゃいます。もちろん、異論を対置して見せてくれるのですが、阿波の言葉でのその語り口も素敵です。
 なるほどな、北方領土問題は外側から見ていたらそういう見方もあるのか、「名無しのゴンベイ」さんとの対話部分だけ紹介します。
(サリーさんも投稿してくれてます。サリーさんはお父さんが引揚者ですから、北の島々にはわたしと同じような思い入れがあります。投稿欄の冒頭にあるので、クリックしてご覧ください。)

#3856 日露平和条約:国後島と択捉島は北方領土の93% Nov. 15, 2018
https://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2018-11-15

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大昔、に自由に闊歩して生活していたアイヌが和人に土地を奪われ生活の変容を余儀なくされた。
昔、日本人が生活していた土地がロシアに奪われて追い出された、もしくは、不便を感じて脱出した。
今、すでに多くのロシア人が生活を営んでいる。
将来、この人達を追い出して、もしくは、不便を感じて移住することになるかもしれない土地の所有者を変えることになるのか?
主権と所有権が違っても良いのかもしれん。住んでる者の事を考えてあげたらば。
by 名無しのゴンベイ (2018-11-21 09:50)
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戦って負けたら、土地も財産ものうなってしまう。
平安の昔から東北、そして北海道、北方の島々で和人とアイヌの戦いが、そしてロシアとの戦いがあった。負けたら盗られる、勝てば分捕る、それだけのこと。
領土と領海をめぐる戦争はこれからも隣接する国との間で起る。経済を武器にして戦えばいい。やれんじゃろな、もうけが先だわい。幸か不幸かカルロス・ゴーンと根っこのところは一緒の日本人が増えている。
by ebisu (2018-11-21 15:20)
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いや、わしの言うとることは、この4島が心底必要なもんが今の日本におるのか?ということや。そりゃあればあったで経済開発やらに名乗りをあげるもんもおろうけど、それは余剰のことや。今現に島で生活しているもの達にとっては心底今の状態が続く方がええと思うてるやろ。日本に返還となったらまた新たな悲劇を生み出すことになる。住んどるもんには何の罪もないのにや。
色んな面子もある、うまく話合うて返還して所有権は名目上日本とするが、主権は今のままロシア、ちゅう線もええなあと思う。みんなの面子が立つやろ?
by 名無しのゴンベイ (2018-11-21 18:19
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誰でも故郷へのノスタルジーはある。
ノスタルジーやない、実際に辛い体験もある。
そしたら相手のこともわかるやろ。
生活の拠点が変わる事がどれだけ辛いことか。
政治や経済といったうわべに囚われていたら個々の人の生活が見えんようになってしまう。そして戦争や。
大事なんは実際にそこに住んどるもんの生活やないやろか?
by 名無しのゴンベイ (2018-11-21 18:37) 
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あんたの主張は
今あの島に住んでいる人達を追い出すことになる、
悲しませることになるかもしれんけど、
それを超える程の価値があるんやろか?
今の状態でこの日本で憂いてる人の価値と、
もし返還になったら憂うことになる人達の価値と、
を比べて勝るんかいな?
by 名無しのゴンベイ (2018-11-21 23:23)
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価値があるのかないのかと問われたら、あるんよ。
理不尽なことには妥協はしないという意志を見せることは、価値のあることなんよ。
そのうえでの外交交渉に意味があるんよ。どういう形の返還が実現できるのか、具体的な検討が必要なんだろう。

たとえば、主権も権利関係も戦前に戻す、そのうえで、ロシア人住民の数を半分にして居住を認めることだって、外交交渉のまな板にのせられる。
な~にもせんと、ただ現状追認は納得いかんというこっちゃ。

このままあと二十年の時が過ぎたら、島に住んだことのある人間はきれいさっぱり一人もいなくなる。ふるさとへのノスタルジーがなくなり、静かになるわ。それでおしまいっちゅうことや。

そういうことが、「隠れたカリキュラム」になる。ロシア相手に真っ向から領土返還交渉すらできないヘタレだと、中国は日本をなめてかかる。
73年前にロシアがやったことは、いま中国ならずっとスマートにできると思うだろう。接続海域に中国潜水艦が出入りするようになった。既成事実をどんどん積み上げて侵食してきおる。尖閣列島だけでなく、沖縄も危うくなる。
琉球王国は中国へも朝貢していた歴史があるから、中国の一部だくらいのことはいいよる。日本の未来は危ういのう。ここからは退かぬというラインがない。
by ebisu (2018-11-22 00:14)
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一週間 (新潮文庫)

一週間 (新潮文庫)

  • 作者: ひさし, 井上
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/03/28
  • メディア: 文庫
 ハバロフスクの捕虜収容所に収監された日本人を主人公とするこの小説は2014年11月6日に読んだ。(2020/08/11記す)


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コメント 4

サリー

すごい対話集ですね。(*_*;

塾長の「経済を武器に戦う」は、そのとおりだと思います。
ゴンベイさんの言い分もよくわかります。
でも、旧ソ連は終戦後にじわじわと島を侵略して日本人を武力で追い出した後、自国民を送り住まわせ、増殖させた歴史があります。のっとりに対処できなかった日本にも大きな問題があります。こんな政府じゃ、中国や韓国になめられても仕方ありませんよね。
現在、3、4世代にわたって島に定住している世帯は何件あるのが不明ですが、言葉の壁を乗り越えられれば日ロ共存生活が可能なのでは? 実際に根室市には数名のロシア人が住んでいますし。
プーチンは、主権はロシアのままで小島を日本に貸し出す「レンタル」案を仄めかしてますが、なんだか、ロシアの後出しジャンケンに、日本は負けたような気がします。(T_T)

by サリー (2018-11-23 13:22) 

ebisu

サリーさん

北海道の外にお住いの人たちの意見に耳を傾ける必要がありますね。かなり感覚や思い入れが違っています。

「現在、3、4世代にわたって島に定住している世帯」が何軒でそれぞれ何人かは大事なポイントですね。外交交渉の際にはこういうデータも島別に入手して公表してもらいたい。
千島歯舞居住者連盟のみなさんたちにもこういう具体的なデータに基づいた具体的な領土返還に関する議論をお願いしたい。

根室市内のロシア人が住んでいるというのは根室の住民にとって当たり前のことですから、島でロシア人と暮らすことは違和感が大きなことではないかもしれません。でも数が多いことは様々な障害を生みそうですから、人数を制限する必要はあるのでしょう。

後だしジャンケンでいまのところロシア有利ですか、毅然としたそして上手な交渉で逆転してもらいたい。
「場合によっては未来永劫ロシアとの経済協力はなしだ」くらいの主張を堂々としてもらいたい。
by ebisu (2018-11-23 22:45) 

隣町の住人

北方領土の国後・択捉にはビザなし訪問で数度行きました。主催者団体が複数あり一概には言えませんが、小生が参加していた頃は大体訪問団は70人前後です。しかし実際に4島からの引き揚げ者は毎回精々1割程度で、他は国会議員、内閣府、外務省、環境庁、総理府、道庁などの役人、国内諸団体からの常連、大学のサークル、報道各社etc.ばかりです。チャーター船での部屋割りは国会議員などは少ない個室、その次の上室は「お役人達」、それ以外の方は幾つかの大部屋に分かれます。(小生が参加していた頃はそうでした)。
その大部屋が行ってみると結構楽しいんですね。皆立場を越えてサッポrビールや北の勝片手に和気藹々とやっている。勿論一座の中心はすっかり高齢の引き揚げ者の方で、北方領土の生き証人の語り部役。若い人も報道関係者も昔の4島に思いを馳せます。しかし今見なっても小生に合点がいかないことが有ります。日本昔話風に言えば、「昔々択捉島に父様と母様、それに嫁に行き頃の若い娘が居ったそうな。日本が太平洋戦争に負けてしばらくしてから、仲良しの指切りをしていたソ連が急に約束を破って島に攻め込んで来たんじゃ。ソ連は友達だとばかり思っていた父様と母様は、そりゃあもうびっくらこいたが、日本が負けてしもうたさかい文句も言えず、それから日本に引き揚げるまでの1年半、同じ一つの屋根の下で仲良く暮らしましたとさ。チャンチャン」。
皆さん、この話、何か違和感を感じられませんか。
「そんな筈は無い!」
そうです。戦争と言う愚かな人間の行為に付き物の、剥き出しにされた強者の残虐性・・・強奪、強姦、殺戮・・・。それらの「そ」も感じられません。島に攻め入ったソ連兵は皆さん極めて紳士だったようです。
これ以上は書きません。通常の教養と知識が有ればこの先に書かれるべき阿鼻叫喚の地獄絵図はお分かりでしょう。
しかし引き揚げ者の口からは語られません。それはまだ自分たちの島が人質に取られているがための沈黙なのか・・・。かってはビザなし訪問団は必ず現地の住民との対話集会を小学校で開いていました。当時日本側は結構真面目に「自分たちの島」をアピールしていましたが、ロシア側は「常連」を中心に人選に相当気を配っていたようです。とにかく「普通」の現地ロシア住民は日本政府がどうの、ロシア政府がどうのと言った政治には疎いようです。彼らに幾ら鈴木宗男氏が「私がモスクワに行った時の日露の約束が」と声高に説明しても住民には馬耳東風。その後次第に対話集会のテーマが4島の帰属問題を離れ始め、形骸化し、あまつさえ最近では対話集会その物が開かれなくなったと聞き及んでいます。まあ当時は4島の責任者(南クリル地区長)がころころ変わり、その度にビザなし訪問団への態度が変わっていました。親切な地区長も居れば、日本に眉を顰める方も居ました。いずれにせよ、現在島に住んでいる(或は島で生まれた)ロシア人にとっては、日本の言う「北方領土」は彼らロシア人の国で有り故郷なんでしょう。
「ふるさとは 遠きにありて おもふもの・・・」
by 隣町の住人 (2018-11-24 17:45) 

ebisu

隣町の住人さん

お久しぶりでした。
ソ連軍が入ってきて、択捉島や国後島のソ連軍がそんなにお行儀がよかったはずがありません。満州に攻め入ったのと同じソ連軍ですから。
昔話のようにしたいのかもしれません。
ただ、敗戦国の国民として満州に置き去りになった人たちとは事情が違っています。
食料生産の基地として現地の人間を働かせる必要があったからです。素人が漁はできませんから、地元の大人たちや青年たちを使いました。
引揚者には漁業に関する強制労働の(講演された)話が事実とだいぶ違っていると言っている人もいます。
語ることのできないことがあるのは当然でしょう。

定住して生産を担っていた時と、ナホトカへ集められて、帰国する船をまっていた数か月は事情が変わっていますから、そのときに悲劇が起きています。
千島歯舞連盟のホームページに引揚者たちの証言ビデオがあって、引き上げ時の悲惨な状況が語られています。むごい死に方です、思い出したくもないでしょうね。
そういう話はビザなし交流で語られることはないでしょう。

満州で起きた事例が載っていました。共産党群もソ連軍もハーグ条約違反の乱暴狼藉、なんでもありでした。国が見捨てたのですから、ソ連や中国に対してハーグ条約違反で責任追及できないのでしょう。
http://www.kenjya.org/higai1.html
by ebisu (2018-11-24 19:48) 

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