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#3624 前原民進党党首と小池希望の党代表の仕事の危うさ Oct. 4. 2017 [8. 時事評論]

<最終更新情報>
10/5 午後11時35分 民間会社のプロジェクトチームに関するトピックを追記

  前原民進党党首と小池希望の党代表の二人だけで民進党が希望の党へ合流話を詰めた。前原氏は全員受け入れに小池氏が合意したと思い込んだようだ。小池氏も確認を怠ったのだろう。
  新入社員が能力を超えた仕事を任され、大チョンボをやらかしたというくらいアホな話である。とても大人の仕事とは思えない。受け入れに関して小池氏は「全員受け入れなんてさらさらありません」と発言、防衛問題や憲法問題改正で「踏絵」を迫り、選別ということになった。民進党の議員にとっては寝耳に水、もちろん交渉当事者の前原民進党党首にとっても。

  野党乱立を避け、共産党と社民党を除く野党が一致して自公の与党と選挙戦を戦うという構図がこれで消滅した。忖度政治で国民の信用を失った安倍政権がこのような「敵失」で救われるとしたらよほどの強運だろう。

  仕事としては二人のやったことはじつにまずい。小選挙区で野党が分裂して候補者を立てたら、票が割れて与党に 負ける選挙区が続出する。「都民ファースト」ではなくて、肝心のところで、小池代表の我(=小池ファースト)が全面に出てしまい、政権を奪取するという大仕事を肝心なところで台無しにした。
  民間会社では目標を設定してそれを実現する戦略を決める。各部門長が戦略目標を自部門のそれにブレイクダウンして、実行計画を策定し、単年度計画に落とす。あとは淡々と仕事をすればよい。プロジェクトチームが結成される場合には、各部門から必要な能力をもった人材が集められ、目標が設定される。プロジェクトチームは期限内に目標を達成できる具体的な計画を練り上げ、実行に移す。チームに嫌いな人間がいても、思想信条が異なっていても、仕事には一切関係なし。目標を達成したらプロジェクトチームは解散だ。ルーチン部門に引き継がれるか、既存の部門で間に合わぬ場合は新たな事業部門が誕生する場合もある。

  二人とも、30代である程度の組織で責任ある仕事をしたことがないことが共通している。前原氏は松下政経塾出身者だから、男が一番働き盛りの時に管理職やプロジェクトリーダとして責任をもった仕事の経験がないだろう。だから、仕事の仕方が分からない。小池氏は東京12チャンネルのアナウンサー出身、そこから政治家へ転身、その都度権力のあるものへすり寄り、あちこちの政党を転々としたから修羅場にだけは強くなったが前原氏同様に仕事の経験がない。都知事になってからの仕事に端的に表れている。オリンピックのボート競技場問選定見直しで宮城県や埼玉県とトラブルを起こし、開催地変更という結局自分の主張をひっこめざるを得なくなった。横浜のアリーナの使用に関しても、周辺道路の問題などでトラブルがそのまま。豊洲移転問題でも結局、大騒ぎして豊洲への移転を決めた。あろうことか、移転した後でまた一部を築地に戻すなどという現実離れしたことを宣(のたま)っている。新入社員が社長職をやっているようなもので、二人ともまともな仕事ができる人には思えない、だれか仕事のできる者がブレーンとしてつかないとこのお二人の周辺では次々にこういうことが惹起するのではないか?悪いことは言わぬ、自分に足らぬところを見つめ、自我をひっこめて仕事のマネジメントのできる人間をそばに置くべきだ、そうすれば結果はまったく違ったものになるだろう。

  健全な保守主義を担う政党が育ってほしいのに、自ら可能性を消してしまったかのような最近の希望の党と民進党合流騒ぎの顛末を残念に思う。
  結果としてみれば、主張の異なる者同士の寄り合い所帯が解消されてすっきりした。

  国民の大半は、「もり・かけ」問題に代表される、お友達第一主義・なんでもありの忖度がまかり通る政治にうんざりしている。こうした国民の期待に応えることのできる健全な保守主義を標榜する政党が生まれてほしい。自民党の内部から、そうした健全な保守主義が生まれてもいいではないか。安倍政権は急進主義、すなわち過激派、事を急ぎすぎる。
  政治は仕事でもある。いくつか具体例を挙げたが、それぞれの事の顛末を見る限りでは幼児性丸出し、まるで「お子ちゃま」。


<余談:民主党政権福島原発事故時の菅総理>
*#1334 気になる兆候 Jan. 9, 2011
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-01-09


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回避失敗

民進党前原代表の件、
代表選前からのシコリがここに来て破裂した感じです。
選挙する側は元民進党議員が希望党議員に変わっただけという現実を正しくみるべき。

日本政治および役所は既に腐敗しまくっているから
誰が総理になっても「お友達第一主義」はなくなりません。
根室だって市長が「お友達第一主義」をしています。
それに苦言を呈しても、意味なし。
正直、長や議員が悪いのではなく、公務員が長や議員をうまく利用しているとしか言えない。

総理の任期もアメリカのように2期4年までというルールを設けることも必要だろうし、
それ以上にAIが議員をすればよいと考える
by 回避失敗 (2017-10-06 07:07) 

ebisu

回避失敗さん

総理の任期を米国のように2期8年までとすれば、たしかにましになるように思えますが、安倍政権は2012年12月に成立ですから、それを適用すると2020年までの任期ということになります。弊害はあまりなくなりそうもありません。

戦後8年を超えて総理大臣だった方が何人いらっしゃるでしょうか?どなたもいらっしゃいません。佐藤栄作氏が8年弱で最長でした。

二つの理由から、総理大臣の最長任期を定めても、過去のデータからは実際上は意味がなさそうに思います。
(第一次安倍内閣を入れると8年を超える可能性があります。さて、どうなるでしょう)

地方自治体の首長の4選だけは禁止してもらいたい。16年間ですから、弊害が多すぎます。

二つ目の論点、「お友達第一主義」についてですが、2/3くらいの割合でそういうことになっているように思います。でも、残り1/3はそういうことを極力排除して行政をしているのではないでしょうか。データの裏付けはありません。

民間会社のオーナ社長でも「お友達第一主義」の人は三人に一人ぐらいの割合でいるようですが、そういう会社は30年の長期で見ると世の中からなくなっていきます。淘汰されます。

行政は競争原理が働かないので、淘汰というシステムがない、首長・官僚・議員・取引企業の四社がもちつもたれつですから自助努力も働きにくい、どうすれば改善できるのでしょう?このあたりの相互依存関係は民度に比例するように思えます。

教育をちゃんとして教養のある人間を世の中に送り出していくという気の長いことぐらいしかわたしには案がありません。名案を思いついたら是非書き込んでください、お願いします。

by ebisu (2017-10-06 08:47) 

回避失敗

総理の任期の件で追記。
最大2期4年として、必ず1年に1度国民信任投票を行う。
それで過半数が達したら、退任という形とする

「お友達第一主義」の件ですが、残り1/3は大丈夫というご意見があるが、正直この日本では村社会意識が高いので、最初はそうでも染まります。
行政は競争原理が働かないのではなく、安定を望むから競争も生まれない。首長・官僚・議員で初志貫徹している人はほぼいません。途中現実を知ったからか?それとも染められたからなのか?初心を忘れたという人が殆どでは?

今の学生が公務員志望が多いのは、安定思考が多いからと仲間意識が非常に高く、仲間外れを非常に嫌います。
これは今の教育が量産型商品を製造していることにある。
人はワンオフ商品です。
それを忘れていない人がノーベル賞とかとるのかもしれない
by 回避失敗 (2017-10-06 09:19) 

tsuguo-kodera

 私としては瓜二つの考え方のように思えますが、文才が違います。流石ですね。感服です。
 管理人様はノーベル文学賞レベルでしょう。何とか春樹とかイギリスへ渡った人の文才より豊かです。文学も世界経済や日本経済や地域経済と関係している。今の文学は浮世離れ。
 でも実は私はブログに書いているように論理以上に直感で切り捨てる男。ただし直感で顔で人を判断する能力は自信があります。それで生きてきた。
 主題の厚化粧が選挙に勝てたのが不思議でした。厚化粧は心の厚化粧の結果です。首相になったら世界の物笑いですね。
 もう一人の相方は顔が曲がっています。右脳と左脳がバランスしていない。若い時に転ぶなどの障害があるなら良いですが、また病巣が脳にあれば仕方ないですが、あの顔では運動音痴、思考音痴、脳も働いているのは多分10%程度。
 顔に過去が現れていると私は考えています。私を誘ってくれた中村師匠や電卓博士、また法医学の大先生の顔を見せてあげたいくらい。でも皆さんはもう南無大師金剛遍照のようです。
 今は管理人様にお勧めの人は居ません。でもダメの中から選ぶなら、人相学的に今の首相が第一、第二は直近まで外務の人、第3は小泉の若大将。石松の寿司食いねえ、のよもやま話です。今は他にはいませんね。仕方ない。破れ鍋に綴蓋。あれば綴蓋がまだましか。
 そういえば、私のクラブの人にカルテックで重力波を研究し、カグラに潜んだ先生がいます。先日もNHKの6時のニュースに出ていたようです。喜んでいました。良いですね。昔の友の二人がもらったのに、喜んだのですよ。良い顔をしていました。でもバドは40から始めたのでまだまだのようですが、飛騨の山奥のクラブで今はしばしバドをしています。
  此処から本論。ところで人相学的に管理人様は意外な人でした。珍しい人ですよ。ブログで熱い人かと思っていたら、案外冷静な覚めた人、理性が勝っている人だと鑑定しました。
 私と管理人様の結論は何時も似ているように感じますが、頭脳構造は違うように感じています。文才が凄いです。違いが面白い。失礼しました。

by tsuguo-kodera (2017-10-06 12:12) 

ebisu

回避失敗さん

そうでしたか、2期4年は誤記だと判断しましたが、そうではなかったのですね。2期または4年を在任限度とするということ、これなら「お友達第一主義」の弊害は相当に防げるでしょう。

そして1年に1度の国民信任投票ですか、どういう社会階層にも受けのよい政策だらけになるでしょう。副作用を考えると最悪だと思います。

いま必要なことは、既得権益をお持ちの人々からそれを召し上げて、再配分すること。たとえば、財産税、減税した法人税を元に戻すこと、公務員と民間の給与や年金格差解消、税収の範囲内への財政規模の縮小など。
だから、内閣総理大臣信任国民投票法案が国会を通ることはなさそうです。

>今の学生が公務員志望が多いのは、安定思考が多いからと仲間意識が非常に高く、仲間外れを非常に嫌います。
>これは今の教育が量産型商品を製造していることにある。

この点は慧眼です。社会をリードするのは常に少数、「量産型商品」の枠からはみ出す人が少数出ればいいだけのことです。それなら可能、いや現実的でしょう?

企業でも同じこと。赤字会社を黒字にするのに、あるいは利益を100倍にするのに全員がユニークである必要はありません。2000名の会社なら、数人突出すればいいだけ。それで大きく変わります。
案外簡単なのです。
by ebisu (2017-10-06 22:29) 

ebisu

koderaさん

たしかに、「相方」は顔が曲がっています、わたしも気になってました。ちなみに財務大臣もそうです。

>顔に過去が現れていると私は考えています。

そういうものですか。
心ならずも他人様にご迷惑をかけることがあったことは二度三度、四度五度、…ときりがない、気を付けたいけどもう手遅れかな。

南無阿弥陀仏。 m(_ _)m

(ほめ殺しはご勘弁を願います)
by ebisu (2017-10-06 22:45) 

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