#3589 進研模試高1数学の平均点は21.4 Aug,21,2017 [71.データに基づく教育論議]
<更新情報>
8/22午後10時20分追記: 全国平均点、受験者総数、全国平均と根室高校平均との差など
夏休み明け、進研模試の結果がネットでオープンになった。受験した生徒はそれぞれ暗証番号付与されているから、それで自分のデータを閲覧できる。
根室高校1年生の数学の平均点は21.4点、もちろん百点満点のテストである。わたしは10点台を予測していた。今年から根室西高校は2年後の廃校予定に合わせて募集を停止しているから、根室高校普通科に学力の低い生徒がなだれ込むことになった。今春の入試も定員割れだった。どんなに成績が悪くても、勉強しなくても根室高校普通科には合格できる、そういう時代が来たということ。
全国偏差値50の得点層は40-42点付近のようだ。根室高校で数学の全国偏差値が50なら学年4クラス156人中上位1割の成績で、15番以内だろう。偏差値50は平均得点層だから、それが上位1割合しかいない根室高校は全国平均を尺度にして測ると学力がかなり低いといえる。学校の偏差値は40-42くらいだろう。どの程度かというと、全国の普通科の公立高校を百校とすると、80-84番ぐらいということになる。
根室高校普通科の数学の学力がどの程度か推計してみたい。比較の材料にB中学校とC中学校の4月の学力テストの得点分布を利用する。
平均点が21.4ならその半分10.2点の得点以下の生徒が何人いるのかということ。おおよそ何人いるか頭の中にもい浮かべてから、続きを読んでください。
平均点 平均点以下 平均点の半分以下 合計人数
B中 18.3 30人(52.6%) 11人(19.3%) 57人
C中 16.0 33人(55.9%) 18人(30.5%) 59人
63人(54.3%) 29人(25.0%) 116人
平均点以下の割合は2校ほとんど一緒だが、平均点の半分以下の割合は11.2ポイントの差がある。C中は数学が苦手で得点の低い生徒が多い。10点以下がB中は12人、C中はおおよそ2倍の23人いる。どうしてC中の生徒がこんなに数学が苦手の生徒が多いのかはここでは論じない。C中の校長先生や数学担当教諭にとっては大きな問題である。問題は中学校にとどまらない、同じ学区の小学校の算数授業にも問題があることが予想される。
さてこの割合で根室高校普通科156人の得点分布を推計するというのが狙いだった。百点満点で平均点21.4点以下は、
156×52.6%=82人
156×55.9%=87人
156×54.3%=85人
平均点の21.4以下の得点層は82-87人いることになる。
それでは平均点の半分の10.2点以下はどうだろう?
156人×19.3%=30人
156人×30.5%=48人
156人×25.0%=39人
百点満点で10点以下の生徒がおおよそ30-48人いることになる。学力差がこんなに大きいのに、同じ教科書で授業している。普通科というくくりで同じにしたから、同じ教科書でやらざるをえないのだろう。こんなに学力差が大きいのだから同じ科に包摂すること自体が土台無理な話だ。
根室高校普通科は数学を入試の得点で6段階に分けたクラス編成になっている。平均点の半分以下の層はどのクラスに該当するのか見当をつけたい。
ガンマ1 20人
ガンマ2 15
ベータ1 40
ベータ2 35
アルファ1 25
アルファ2 20
合計 155人
あれ、合計が一人足りない?原因はわからぬ。
アルファクラスが2クラス計で45人いるから、このクラスがおおよそ10点以下の層に該当する。アルファだけの45人の平均値はおおよそ5-7点程度、0点はこのうち15人はいるだろう。
特進コースの生徒たちはガンマクラスに属しているが、来年の1年生はガンマクラスの半数が四月の学力テストで30点未満ということになる。「特進コース」を名乗るのはおこがましい、羊頭狗肉の典型にしか見えぬ。普段学校でやる学力テスト問題はいわゆる「標準問題」であって、根室高校普通科が入試に課すのは「裁量問題」だから、もっと難易度が高い。標準問題で31点以上取れる生徒が2校で8人しかいないのに、「裁量問題」を入試でやらせる意味がどこにあるのだろう?
試験問題の難易度を平均点で見ると、B中の18.3点は百点満点換算30.5点、C中の16.0点は同じく百点換算で26.7点であるから、普通科に進学した生徒の学力が中学生全体よりも平均点が高いと想定すると、全国模試の平均21.4点は有意に低い。問題をみると複合問題がほとんど。中学校の学力テストでは、複合問題は4割以下、それも比較的やさしいものが多い。
全国偏差値55は上位3割に該当するから、全国の公立高校普通科の生徒を百人と仮定すると、30番目の成績である。これ(全国偏差値55)が学力が低い根室高校だと校内偏差値70近くに跳ね上がる。数学の全国偏差値50を超えた生徒は、1割の15人いなかっただろう。
(実際のデータは、得点の低いほうに傾いた分布を示しているようで、全国偏差値55は上位25%になっている。どうやら日本の公立高校普通科の高校1年生は数学の苦手な生徒の割合が多く、高得点の生徒が正規分布に比べてずいぶんやせ細っているように見える。数学の受験者総数は486,004人。全国偏差値50は全国平均点を表すが、37.3点であった。根室高校普通科1年生の平均は21.4点だから15.9点低い。)
市街化地域の3中学校と郡部全部を合わせて4校とカウントすると、全国偏差値50(平均的な学力)に届くのは各校4人までということ。道内の大学で言うと、北海学園、釧路公立大、室蘭工大、北見工大クラスなら合格できる学力。
全国偏差値55以上は156人中たった8人しかいない。根室高校普通科は4クラスだから、クラスの順位が2番あるいは3番の生徒が全国上位3割程度の学力ということになる。中学校で見ると学校別に上位2人が全国偏差値55超ということ。
面白いから、中学校の4月の学力テストで上位クラスの得点分布を見よう。
51-60点 0 1
41-50点 1 1
31-40点 3 3
中学校の60点満点の学力テスト数学41点以上が高校1年次に全国偏差値55で、全国上位3割の学力ということ。2校でわずか3人である。数学が得意だと胸を張れるのは51点以上だから、両校合わせても一人しかいない。60点満点で半分の31点以上が両校合わせても9人、約1割にすぎない。10点以下の生徒がB中が12人、C中が23人いる。この生徒たちは分数の四則計算や少数の四則計算が満足にできないだろう。小学校5年・6年でつまづいている。それが中学2年間で放置され続けたことを表している。
「カルク」なんて計算問題集を配ったってなんの効果もなかった。あれを考案・主導した根室市教委は反省すべきだ。あのときの教育長は柴山某だったかな。
物を配っただけでは低学力層に効果はない。先生が大事に手間暇かけてやるしかない、それが教育というもの。
部活なんて週に3日で十分だ、効率的にやればい。あとの2日は放課後個別指導で低学力層を救ってやれ。
コンピュータの普及でなくなってしまった仕事がたくさんある。最近では羽田空港の手荷物カウンター業務だ。受付業務が自動化されてしまったから荷物受付カウンターの仕事がなくなった。単純労働はどんどん機械とコンピュータシステムに置き変わっていく。
いま非正規雇用は4割だが、人工知能の指数関数的な性能アップで単純労働はどんどん非正規化せざるを得ない。20年後には6割を超え、その年収の平均は120万円程度までさがるだろう。
小学校で少年団活動に、中学校で部活ばっかりして勉強を怠ると、20年後には年収120万円の世界がまっている。男なら嫁をもらいたくてももらえないぞ。半数の男が結婚しない時代が来るということは、女たちの半数も結婚できない。自分の子孫すら残せない男女が激増し人口が急速に減少しかねない。
中学校の学力テストの得点分布データや根室高校普通科の進研模試の結果を見ていると、根室の子どもたちが20年後に生活にあえぐ姿が見えてしまう。根室っ子を使う地元企業の未来も暗い。
市議選が9月にあるが、学力問題に関心のある市議がほとんどいないのはどういうわけだろう?具体的なデータを引いて解説しているわたしのブログくらい読んだらいかが?
根室の未来は今の子どもたちの教育にかかっている。
<余談:理科が逆転>
数学と理科は関係の深い科目だ。地震波の問題、質量の問題、濃度の問題、飽和水蒸気の問題、電気回路の問題など計算を要するものが多いことも関連の深さを裏付ける。
2校の理科の点数を並べてみる。
B中 17.8点
C中 21.5点
数学の平均点はC中のほうが低かったが、理科は逆転しておりC中のほうが高い。わたしはC中の理科の先生に敬意を表したい。このように現場の努力で改善できる余地がある。点数を上げるために何かをしたのではない、I先生な理解を深め知識を定着させるためにまっとうな指導をしている。
*#2709 偏差値と「100人(百校)中の順位」対応表 June 22, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-06-22
70% 20%
8/22午後10時20分追記: 全国平均点、受験者総数、全国平均と根室高校平均との差など
夏休み明け、進研模試の結果がネットでオープンになった。受験した生徒はそれぞれ暗証番号付与されているから、それで自分のデータを閲覧できる。
根室高校1年生の数学の平均点は21.4点、もちろん百点満点のテストである。わたしは10点台を予測していた。今年から根室西高校は2年後の廃校予定に合わせて募集を停止しているから、根室高校普通科に学力の低い生徒がなだれ込むことになった。今春の入試も定員割れだった。どんなに成績が悪くても、勉強しなくても根室高校普通科には合格できる、そういう時代が来たということ。
全国偏差値50の得点層は40-42点付近のようだ。根室高校で数学の全国偏差値が50なら学年4クラス156人中上位1割の成績で、15番以内だろう。偏差値50は平均得点層だから、それが上位1割合しかいない根室高校は全国平均を尺度にして測ると学力がかなり低いといえる。学校の偏差値は40-42くらいだろう。どの程度かというと、全国の普通科の公立高校を百校とすると、80-84番ぐらいということになる。
根室高校普通科の数学の学力がどの程度か推計してみたい。比較の材料にB中学校とC中学校の4月の学力テストの得点分布を利用する。
平均点が21.4ならその半分10.2点の得点以下の生徒が何人いるのかということ。おおよそ何人いるか頭の中にもい浮かべてから、続きを読んでください。
平均点 平均点以下 平均点の半分以下 合計人数
B中 18.3 30人(52.6%) 11人(19.3%) 57人
C中 16.0 33人(55.9%) 18人(30.5%) 59人
63人(54.3%) 29人(25.0%) 116人
平均点以下の割合は2校ほとんど一緒だが、平均点の半分以下の割合は11.2ポイントの差がある。C中は数学が苦手で得点の低い生徒が多い。10点以下がB中は12人、C中はおおよそ2倍の23人いる。どうしてC中の生徒がこんなに数学が苦手の生徒が多いのかはここでは論じない。C中の校長先生や数学担当教諭にとっては大きな問題である。問題は中学校にとどまらない、同じ学区の小学校の算数授業にも問題があることが予想される。
さてこの割合で根室高校普通科156人の得点分布を推計するというのが狙いだった。百点満点で平均点21.4点以下は、
156×52.6%=82人
156×55.9%=87人
156×54.3%=85人
平均点の21.4以下の得点層は82-87人いることになる。
それでは平均点の半分の10.2点以下はどうだろう?
156人×19.3%=30人
156人×30.5%=48人
156人×25.0%=39人
百点満点で10点以下の生徒がおおよそ30-48人いることになる。学力差がこんなに大きいのに、同じ教科書で授業している。普通科というくくりで同じにしたから、同じ教科書でやらざるをえないのだろう。こんなに学力差が大きいのだから同じ科に包摂すること自体が土台無理な話だ。
根室高校普通科は数学を入試の得点で6段階に分けたクラス編成になっている。平均点の半分以下の層はどのクラスに該当するのか見当をつけたい。
ガンマ1 20人
ガンマ2 15
ベータ1 40
ベータ2 35
アルファ1 25
アルファ2 20
合計 155人
あれ、合計が一人足りない?原因はわからぬ。
アルファクラスが2クラス計で45人いるから、このクラスがおおよそ10点以下の層に該当する。アルファだけの45人の平均値はおおよそ5-7点程度、0点はこのうち15人はいるだろう。
特進コースの生徒たちはガンマクラスに属しているが、来年の1年生はガンマクラスの半数が四月の学力テストで30点未満ということになる。「特進コース」を名乗るのはおこがましい、羊頭狗肉の典型にしか見えぬ。普段学校でやる学力テスト問題はいわゆる「標準問題」であって、根室高校普通科が入試に課すのは「裁量問題」だから、もっと難易度が高い。標準問題で31点以上取れる生徒が2校で8人しかいないのに、「裁量問題」を入試でやらせる意味がどこにあるのだろう?
試験問題の難易度を平均点で見ると、B中の18.3点は百点満点換算30.5点、C中の16.0点は同じく百点換算で26.7点であるから、普通科に進学した生徒の学力が中学生全体よりも平均点が高いと想定すると、全国模試の平均21.4点は有意に低い。問題をみると複合問題がほとんど。中学校の学力テストでは、複合問題は4割以下、それも比較的やさしいものが多い。
全国偏差値55は上位3割に該当するから、全国の公立高校普通科の生徒を百人と仮定すると、30番目の成績である。これ(全国偏差値55)が学力が低い根室高校だと校内偏差値70近くに跳ね上がる。数学の全国偏差値50を超えた生徒は、1割の15人いなかっただろう。
(実際のデータは、得点の低いほうに傾いた分布を示しているようで、全国偏差値55は上位25%になっている。どうやら日本の公立高校普通科の高校1年生は数学の苦手な生徒の割合が多く、高得点の生徒が正規分布に比べてずいぶんやせ細っているように見える。数学の受験者総数は486,004人。全国偏差値50は全国平均点を表すが、37.3点であった。根室高校普通科1年生の平均は21.4点だから15.9点低い。)
市街化地域の3中学校と郡部全部を合わせて4校とカウントすると、全国偏差値50(平均的な学力)に届くのは各校4人までということ。道内の大学で言うと、北海学園、釧路公立大、室蘭工大、北見工大クラスなら合格できる学力。
全国偏差値55以上は156人中たった8人しかいない。根室高校普通科は4クラスだから、クラスの順位が2番あるいは3番の生徒が全国上位3割程度の学力ということになる。中学校で見ると学校別に上位2人が全国偏差値55超ということ。
面白いから、中学校の4月の学力テストで上位クラスの得点分布を見よう。
51-60点 0 1
41-50点 1 1
31-40点 3 3
中学校の60点満点の学力テスト数学41点以上が高校1年次に全国偏差値55で、全国上位3割の学力ということ。2校でわずか3人である。数学が得意だと胸を張れるのは51点以上だから、両校合わせても一人しかいない。60点満点で半分の31点以上が両校合わせても9人、約1割にすぎない。10点以下の生徒がB中が12人、C中が23人いる。この生徒たちは分数の四則計算や少数の四則計算が満足にできないだろう。小学校5年・6年でつまづいている。それが中学2年間で放置され続けたことを表している。
「カルク」なんて計算問題集を配ったってなんの効果もなかった。あれを考案・主導した根室市教委は反省すべきだ。あのときの教育長は柴山某だったかな。
物を配っただけでは低学力層に効果はない。先生が大事に手間暇かけてやるしかない、それが教育というもの。
部活なんて週に3日で十分だ、効率的にやればい。あとの2日は放課後個別指導で低学力層を救ってやれ。
コンピュータの普及でなくなってしまった仕事がたくさんある。最近では羽田空港の手荷物カウンター業務だ。受付業務が自動化されてしまったから荷物受付カウンターの仕事がなくなった。単純労働はどんどん機械とコンピュータシステムに置き変わっていく。
いま非正規雇用は4割だが、人工知能の指数関数的な性能アップで単純労働はどんどん非正規化せざるを得ない。20年後には6割を超え、その年収の平均は120万円程度までさがるだろう。
小学校で少年団活動に、中学校で部活ばっかりして勉強を怠ると、20年後には年収120万円の世界がまっている。男なら嫁をもらいたくてももらえないぞ。半数の男が結婚しない時代が来るということは、女たちの半数も結婚できない。自分の子孫すら残せない男女が激増し人口が急速に減少しかねない。
中学校の学力テストの得点分布データや根室高校普通科の進研模試の結果を見ていると、根室の子どもたちが20年後に生活にあえぐ姿が見えてしまう。根室っ子を使う地元企業の未来も暗い。
市議選が9月にあるが、学力問題に関心のある市議がほとんどいないのはどういうわけだろう?具体的なデータを引いて解説しているわたしのブログくらい読んだらいかが?
根室の未来は今の子どもたちの教育にかかっている。
<余談:理科が逆転>
数学と理科は関係の深い科目だ。地震波の問題、質量の問題、濃度の問題、飽和水蒸気の問題、電気回路の問題など計算を要するものが多いことも関連の深さを裏付ける。
2校の理科の点数を並べてみる。
B中 17.8点
C中 21.5点
数学の平均点はC中のほうが低かったが、理科は逆転しておりC中のほうが高い。わたしはC中の理科の先生に敬意を表したい。このように現場の努力で改善できる余地がある。点数を上げるために何かをしたのではない、I先生な理解を深め知識を定着させるためにまっとうな指導をしている。
*#2709 偏差値と「100人(百校)中の順位」対応表 June 22, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-06-22
70% 20%
2017-08-21 08:56
nice!(0)
コメント(5)
進研模試、スタディサポートの個人結果表に「学力評価ゾーン(GTZ)」という評価が掲載されており、高1で全国偏差値50がGTZで「B2」になります。道内では釧路公立大、室蘭工大、北見工大、公立はこだて未来大がGTZで「B2」になります。
道外の国公立大、有名大に進学するにはGTZで「B1」になり、高1で全国偏差値55です。
by SHIGERU (2017-08-29 07:02)
SHIGERUさん
情報ありがとうございます。
B2ランクは高校1年の進研模試で偏差値50-54、高校3年生で49-50ですね。
https://manabi.benesse.ne.jp/daigaku/help/img/section03.pdf
ベネッセ「みんなの進路指導室」にB2大学名が載っていますね。ご指摘の道内の四大学があります。
http://shinroroom.blog13.fc2.com/blog-entry-322.html
根室高校1年生には、偏差値50以上が1割ですから、学力が伸びなければB2ランク以上の学校には1割の生徒しか進学できないということになります。これは本欄で書いた通りです。
市街化地域の3中学校で、学年4番が高校1年生になった時に7月の進研模試で偏差値50近傍にある。
中学校の3年次の300点満点の学力テストで120点付近でも北海道教育大に進学できると思っている生徒が少なくありません。180-190点なければ厳しい。
偏差値の出ない学力テストは罪が深い、生徒たちに勘違いを起こさせています。親たちの大半も勘違いしています。
高校1年生になってから、7月の進研模試で全国レベルを知るのでは遅すぎます。札幌市以外の北海道の市町村の公立中学校は偏差値のでる模試を実施すべきです。そしてその学力テストの偏差値と、進研模試偏差値の換算表を公表すべき。
中学生のうちに、己の実力を客観的に評価するところからスタートしたらよい。そのための環境整備は大人たちの役割です。
全国模試で進路指導を受けて大学進学を果たした学校の先生たち、市教委、市議会、市長、保護者たちが責任をもって問題解決に取り組んでもらいたい。できない改革ではありません。
by ebisu (2017-08-29 10:19)
ついでと言っては何ですが、地方公務員試験合格レベルがどれくらいの偏差値か書いておきますね。
就職組にも学力は重要です。
偏差値50が標準的な地方公務員試験合格レベルのようです。
偏差値55なら、道庁でも道内各市の採用試験も、受ける片っ端から合格です。
実際にそうなっていますから、文武両道で偏差値55越を目指して勉強してください。
by ebisu (2017-08-29 10:33)
根室高校の学力が低いのではなく、全国の高校の学力が高すぎるだけかもしれませんね。
以下関係のないお話です。
10年ほど前、毎年浪人込みで東大10-15名、国公立医学部医学科に20名程度、旧帝大レベル以上の大学に3人に1人程度進学する県内トップ公立高校では授業のレベルが高すぎて大量の落ちこぼれが発生していました。学力格差がものすごく、下位の生徒はわからない授業をただ聞き流すだけの時間になっていました。難関大学を目指す生徒も多いので授業レベルを落とすわけにもいかず、補習や大量の課題で対応するもあまりうまくいっていないようでした。そのままでは留年する者が増えてしまうので出席や課題などの平常点が3割から5割に引き上げられました。
熊本高校でも学力格差は顕著だったようです(こちらは放任主義の高校ですが)。
思うに、日本の高校までのカリキュラムは上位3%ぐらいの人にとっては遅すぎるのかもしれません。下位90%ぐらいの人にとっては速すぎてついていけない。上位3%~10%ぐらいの学力の子供にとってちょうど良い感じになっているような感覚があります。実態に合わせて大多数の高校生が未消化となっていると思われる学習内容を削減してもいいのではないでしょうか。
by もしかして (2018-03-01 20:45)
首都圏の進学校でも事情は似たり寄ったりです。焦点が上のほうに合わせている学校も、真ん中に合わせている学校でも、下位に合わせている学校でも、自分の学力には見合っていないと、個別指導塾や大手進学塾の特進コースへ通っている生徒が多い。
ところで公立高校が生徒の学力に合わせた授業をするとなると、科目別に学力別クラス編成をする必要があります。1学年5間口あれば可能でしょうね。学力別に20%刻みで内容(難易度)の異なる授業をやれます。学力別に6クラス編成にすれば、上位10%グループで1クラス、下位10%で1クラス、あとは20%刻みでいい。
ネックになるのは、一つの学科では同じ教科書を使わないといけないということ。そこを外して3群に分けて難易度の異なる教科書と問題集を使えばよさそうです。
学力の低いほうに合わせて学習内容の削減をするというのはわたしには賛成できかねます。学力の低い生徒たちは楽をしたくなるものが多いから歯止がなくなります。
でも、学校が荒れるのを防ぐ手段としてはいいかもしれません、もしかして。
by ebisu (2018-03-02 00:01)