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#3489 ピント合わせ:『プロ倫』読書会 Dec. 27, 2016 [96. プロティスタンティズムの倫理と資本主義の]

 今日(27日)で年内の授業が終わりました。
 マックス・ウェーバー『プロティスタンティズムの倫理と資本主義の精神』のネット読書会を予告しましたが、投稿欄で議論の方向についてピント合わせがありましたので本欄へアップします。スタートする4月まではまだ3ヶ月あります。首を長くしてお待ちください。(笑)

#3488投稿欄より転載
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-26
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<後志のおじさん>

Gone with the Wind 以来でしょうか?

軽い気持ちで書いたコメントが自分に戻ってくるのは。昔懐かしき日々の緊張感と楽しみに思う気持ちを思い出しつつ議論をさせて下さい。あと、スマホからの投稿ですので滑らかな入力ができないので断片的或いは言葉足らずになることが想定されます。その節は指摘下さい。

ウェーバーとebisu経済理論との類似に関する私の示唆は♯3454にあります。

あと、プロ倫を再読する視座として確認しておきたいのですが、ebisuさんの書かれた「日本の現実は、どのように考えたらいいのでしょう。」という語は、ebisu さんの問題意識の所在として捉えてよろしいのでしょうか?

宗教と職業倫理、ebisu さんのよく引用される「三方よし」とプロテスタントの倫理とは「行動規範を規定する性質」が共通すると捉えておいでなのはわかりました。(これだけでも大変な研究を必要とするのですが。)
こちらは省いてウェーバーの時代背景と現代日本との比較を視点にして読み直そうかな、と思うので。

学識の高い方が参加して、容赦ないコメントを頂けるならありがたいことです。

わからなかったことがわかったのは、すっきり。
できなかったことができるようになるのは、うれしい。
知らなかったことを知るのは、よろこび。

学ぶことは楽しいことです。機会を下さってありがとうございます。

by 後志のおじさん (2016-12-27 08:50)
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<ebisu>

スマホからの投稿、結構ですよ。漢字変換ミスに気がついたら、本欄へアップするときに手を入れさせてもらいますので、気にせずやってください。

#3454検索ありがとうございます。11月半ばだったんですね。12月分を検索していました。見つからないはずです。(笑)
本欄へ貼り付けました。

>「日本の現実は、どのように考えたらいいのでしょう。」という語は、ebisu さんの問題意識の所在として捉えてよろしいのでしょうか?

これはぜんぜん記憶がないのです。どういう文脈だったのかわかれば応えられるかもしれません。

>こちらは省いてウェーバーの時代背景と現代日本との比較を視点にして読み直そうかな、と思うので。

日本の宗教と職業倫理、わたしは省きませんよ。(笑)
事のついでに調べて、どんどん書き溜めるつもりです。石田梅岩が面白そうです。

ウェーバーがあの本を出版したのは1920年ですから、米国の自動車工業が急激に拡大した時期に当たります。Gone with the Windの時代背景である、奴隷解放が1863年ですから、それから50年たったところでウェーバーはドイツや英国や米国を見ながら書いているわけです。

大塚さんの訳語に「不熟練労働」という語が出てきます。熟練労働に対しては日本人の感覚では未熟練労働が対置されますが、わざわざ不熟練労働という訳語を当てたのは、原語がそのように訳すべきドイツ語だったのではないかとふと思いました。南部の農奴が解放されて住む所を失い、大挙して北部へ移住して労働者となり米国自動車産業を支えた。そこに米国工業化の原点があるのではないかと思います。
本も読めず字も書けない労働者たちは、不熟練労働者足らざるを得ません。将来熟練工になる契機を含んだ未熟練労働者ではありません。この辺りがドイツや日本と決定的に違います。製品の品質が悪いのは労働者の質が悪かったからです。もっというと、米国の労働者は教育がなされていなかった。熟練工になることも期待されていなかった。

大塚訳が適切であるのかどうか、ドイツ語原本をあたる必要があります。このあたりはドイツ語に堪能な後志のおじさんの力を期待しています。
英語版も出ているようですね。
要所要所で比べて読んだら楽しそうです。

そういう1910年代の米国の現実―大衆車であるT型フォードが1908年に発売になり、大量生産がはじまります―と現在の米国の現実、そしてそれらに日本産業の現実を突き合わせてみていくと、面白いことが次々にわかるはずです。わかることがらの何倍かの疑問も出てくるでしょう。

ウェーバーの時代背景と当時の日本あるいは現代の日本を、時代は動いていますから、面白い知見がえられるでしょう。

これくらいにしておきますね。思わぬ成り行きで「序論」を書きそうになりました。(笑)

by ebisu (2016-12-27 11:16)
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<ebisu>

次の質問への適切な答えになるかどうかわかりませんが、別の問題意識を明らかにしておきます。

>「日本の現実は、どのように考えたらいいのでしょう。」という語は、ebisu さんの問題意識の所在として捉えてよろしいのでしょうか?

経済学は経験科学ですから、現実から論を立てるしかありません。職人主義経済はまだ訪れていませんから未来の話です。経済学はそうした未来社会についてどこまで語れるのかという問題意識があります。
マルクスは資本主義社会を分析し、『資本論』という経済学を創り上げました。その一方で、生産手段の共有をベースにした共産主義社会のデザインには成功していません、単なる夢物語を語っただけでした。それをインテリのレーニンが政治的にのし上がるためにマルクスの共産主義と労働者階級を利用した。政治権力を握るための方便でしかなかった。

現実の経済社会を見据えて、その上で職人主義経済社会をどこまで描きうるのか、どのようにして書きうるのかという根本的な問題に答えを出したい。書けるところまで書いてみたら、その限界点が見えてくるのでしょう。

一人で歩くのはしんどいので、道連れに後志のおじさんを指名させてもらったということかもしれません。
楽しい旅になりそうでしょ。(笑)

「21世紀の経済学」は一人の手に余ります。だから、元々ネットでの数人の共同研究を考えていました。適当なパートナーがいままで現れなかった。
後志のおじさんが外交史の専門家であることは知っていましたが、ウェーバーをしっかり勉強したことがあるとはまったく知りませんでした。「天の配剤」です。
by ebisu (2016-12-27 12:32) 
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