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#3481 プーチン大統領へ元島民からの手紙と叔母 Dec. 16, 2016 [21. 北方領土]

 プーチン大統領へ元島民からロシア語で書かれた手紙が渡された。彼はそれをすぐに読んだという。7人連名の手紙だったようだ。

時事ドットコムニュース
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016121500850&g=soc
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 山口県長門市で15日夜行われた日ロ首脳会談で、北方領土返還に関する具体的な進展があったかどうかは明らかにならなかった。北方四島の元島民らは、解決を待ち望む思いを込めた手紙をロシアのプーチン大統領が読んだことに喜び、交渉継続に希望をつないだ。
 北海道根室市で記者会見した千島歯舞諸島居住者連盟理事長で国後島生まれの脇紀美夫さん(75)は「あくまでも途中経過だ。自由訪問や墓参の拡大など訴え続けてきた点がテーマになったのはうれしい」と冷静に受け止めた。
 手紙は脇さんら7人の連名で、「元島民の平均年齢が81歳を超え時間がないという心情と、島に戻りたい、自由に往来したい」という気持ちをつづり、ロシア語に翻訳。12日に安倍晋三首相と面会した際に託した。大統領が会談の席上で手紙を読んだことに、脇さんは「思いは伝わった。いい方向になってくれれば」と話した。
 一方、歯舞群島の多楽島出身の副理事長河田弘登志さん(82)は「肝心な領土問題は、16日に発表するのか話をしなかったのかは分からないが、ちょっと寂しい」と声を落とした。
 色丹島出身の木根博幸さん(71)=東京都杉並区=は何度も北方四島を訪問し、ロシア人住民と交流してきた。「返還後に追い出されると心配する人もいた。元島民のような思いはさせられない。友好関係を進める解決策を」と要望した。
 択捉島出身の鈴木咲子さん(78)=根室市=は、手紙が読まれたことを「今後の会談に良い影響を与えるのでは」と喜び、「一挙に前に進むとは思っていない。首相の表情も明るく、良い感じで進んでいる印象を持った。16日の共同会見に期待したい」と声を弾ませた。
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 ebisuには11歳年の離れた叔母がいる。
 ebisuの母親は択捉島で生まれ育った。母は5年前に亡くなったが、すぐ下の妹のトク叔母はずっと以前に亡くなっている。東京に住んでいる従姉妹が看取った。40年前には埋立地の交差点で広めの土地で雑貨屋を営んでいたが、ビルに建て替えセブンイレブンに業態を変えた。一時は全国3位の売上だったらしい。ボロ屋の2階建てだった。周りにはビルなんてなかったのだが、その後ニョキニョキとオフィス・ビルが立ち並び、売上が急伸したという。トク叔母と長女が小2のときに遊びに行ったことがある。「おじちゃん、盲腸の手術の後を見せてあげる」とワンピースをさっと持ち上げて、おなかの傷跡を見せてくれた。あのちっちゃな女の子ももう40歳を過ぎている。
 四番目の八戸のトメ叔母のところはある系列のホテル経営と靴屋をしていた。亡くなって12年くらいたつだろうか。
 大きな声で屈託なく笑う千歳の三番目のトモ叔母が亡くなってもう8年くらいたつ。夫君は千歳の自衛隊勤務だった、義兄にあたるebisuのオヤジが落下傘部隊であったことを誇りにしていた。
 いま残っているのは末の妹とその上の次男の叔父である。
 択捉島を訪問したことがあるのは、末の妹の叔母ただ一人。叔母は「引揚者」だから、何度も渡航しているようだ。今年も2回行っている。

 生前、爺さんが択捉島は「宝島」だとよく言っていた。漁が3倍あるという。秋になると川に竹ざおが立つほど鮭の群れが遡上してくる。長男が満州で終戦後に進行してきたソ連軍と戦って戦死したので、魚場の権利は叔父貴の名義で登記があるそうだ。
 わたしがその戦死した長男に似ているという。満州の荒野に一本の木があるが、その根方に遺骨が埋まっている。生きていたとしても漁をする択捉島の蕊取村はロシアのもの。戦死したからそういう現実を見ないですんだ。霊感の強い母はその満州の荒野にただ一本はえている木の夢を見た。兄さんが眠っているとわかったそうだ。戦後、その最後を知る人が尋ねてきた。話を聞く前に夢に見た情景を話したら、「だれに聞きました?」と驚かれたという。兄が戦争に取られなかったら、お袋の人生はまったく違っていただろう。馬と一緒に砂浜を走ってくるほど体力があり、ガタイが大きな人だったという。写真の顔はとっても優しい。

 4月に叔母のところへよったら、ロシア語の勉強をしていると話してくれた。「へえ、えらいね」と感心した。択捉島へ一緒に行かないかと誘われたが、食事を制限しなければならないので、3日も旅をすれば体重が3kgは減少しそうで「ムリ」と体調のことを話した。体調を元に戻すまで1か月以上かかる。おそらく1週間程度は塾を休むことになる。択捉島に眠る母方のばあさんの墓にお参りしたいが、もうかなわぬ。

 こんどの7名連名の手紙は外務省が翻訳したのだろうが、叔母はロシア語で書けたのだろうか?手紙を読んでもらってうれしいとテレビに映っていた。いくつになっても新しいことを学ぶのは楽しい。
 一番歳の近い叔母なので小学生のころは親戚のお姉さんという感じだった。ebisuが高校生のときに子どもを生んでからしばらくは毎日のように歩いて梅ヶ枝町の家に遊びに来ていた。2階が住居で日当たりがよく居心地がよかったのだろう。哺乳瓶と粉ミルクがおいてあった。日中一人で子どもの世話をしていたら気が鬱々としてくるから、気晴らしもあったのではないか。
 ロシア語の勉強がどの程度進んだのか、そのうち、話を聞いてみよう。


 プーチン大統領、穏健な島民2世ばかりではないよ。(笑)
*#3475 ロシアに対抗して根室にダミーのミサイルを設置しよう Dec. 5, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-12-04-1

 #3304 補助金もらって寝て待つ2島返還論:楽するとろくなことがない  May 28, 2016
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*#195「少し過激な北方領土返還論」MIRV(多核弾道ミサイル)開発・組み立て・解体ショー
ロシアをぎゃふんといわせ北方領土を返還させるための具体論
 
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 #465「"Japan sent uranium to U.S. in secret"は北方領土返還運動の好機か?」
 
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 #1892 映画「マーガレット・サッチャー」と北方領土 Apr. 6, 2012 
 
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 #2054 マーガレット・サッチャーと領土問題(3) : Aug.16, 2012 
 
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