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#3431 検証:基本問題のみの授業と学力テストのレベルの差 Oct. 9, 2016 [71.データに基づく教育論議]

 学校というのは「小さな村」ですから、学校の先生同士での研修そして相互に意見を述べあっても気がつかないことがあります。校長先生や教頭先生も立場上から授業の進捗管理や授業内容のマネジメントは仕事ではありますが、言いにくいこともあるでしょう。外部からの意見は利害がないので遠慮がありません。今日も子どもたちの学力向上を願って忌憚のない意見を書き綴ります。
(特定の学校の特定の学年の数学を取り上げていますが他意はありません、これから述べるのは市街化地域の3中学校に共通する問題です。)

 昨日の授業で中3の生徒が昨年度の学力テスト総合Bの問題をやっていました。学力テストの過去問を希望する生徒に配るのは結構なことです。生徒は自分の知識に穴が開いている箇所を見つけて、その穴を繕えます。
 いくつか質問が出たので、それを俎板に載せながら、学力テスト問題と教科書基本問題のみの授業、そして定期テストでは基本問題である「A問題」のみの出題の弊害を具体的に論じてみます。
 フリー参観授業の感想を書いた#3429や簡単すぎる定期テストの問題点を論じた#3421とつながりのあるテーマであるので、お読みでない方はそちらも併せ読んでいただけたら幸いです。

 大問が7つありました。「大問1」はそのほとんどが計算問題で通常24点ほどの配分があります。生徒から最初に質問のあったのは「大問3」の「問2」でした。

----------------------------------------
大問3
 問2: 関数 y=ax^2、xの変域が -3≦x≦2 のとき、yの変域は 0≦y≦12になります。このときaの値を求めなさい。

 問3:関数 y=-2x^2 で、xの値がm から m+2 まで増加するとき、変化の割合は-8になります。このときのmの値を求めなさい。
----------------------------------------

 2次関数の式と定義域(xの変域)が与えられていて、値域(yの変域)を計算せよという問題は教科書に載っているが、この「問2」の問題のように定義域と値域が与えられていて y=ax^2 のaを計算せよという問題は教科書には載っていません。
 定義域がマイナスからプラスへゼロをまたぐときには、値域を求めるのにゼロを考慮しろと、フリー参観事業ではT先生がちゃんと説明していました。この問題は、その上で、y=12 に対応するxの値が-3であるのか2であるのかを問う問題です。だから、教科書だけを勉強していたのでは97%の生徒が正解に達しないでしょう(教科書の基本例題から類推をして正解にいたる生徒は3%未満です)。
定期テストでは教科書準拠問題集の「A問題」のみを出題するので、そこにも出てきません。B問題にはあるいはあるかもしれませんが、毎回A問題からのみの出題の定期テスト問題に慣れてしまうと、ふだんB問題をやる必要のないものと判断して、やらない生徒が増えます。。

 「問3」の問題はx^2の係数がマイナスであることと、定義域が文字式になっているので、問題文を見た瞬間にパスしてしまう生徒が9割でしょう。
   変化の割合=yの変化量/xの変化量
ですから、これにそのまま代入すればよいだけですが、等式の右辺は文字式になります。左辺に-8とおいた方程式を解けばOKです。もちろん、教科書のみ、準拠問題集のA問題のみしか勉強していなければ正解できません。難易度Bレベルの問題です。

 各大問の「問1」は簡単だから全部やってみたらと伝えると、大問7の「問1」がわからないと声が上がりました。

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大問7
問1:次のように、2つの方程式 ax-y+8=0 (a<0) …① と、 x-2y+2b=0 (b>0)…② のグラフがあります。①と②は点(2, 4)で交わり、①とy軸との交点をB、②とx軸の交点をDとします。点0は原点とします。次の問に答えなさい。
問1: a,bの値を求めなさい。
問2:線分BDが対角線となる平行四辺形ABCDをつくるとき、点Cの座標を求めなさい。
 (問題に示されている概略図は省略)
----------------------------------------

 「問1」の問題でもBレベルの難易度です。陰関数表示は教科書にはでていませんし、準拠問題集のA問題にも載っていないでしょう。この二つの式を一瞥しただけで、「できない」と判断する生徒は多いのです。見たことのないものを目にしたとたんに思考停止状態になります。90%以上の生徒に、いままで習ったことから未知のものを類推するという思考習慣が育っていないのです。獲得した知識をベースにして考える力は、「智慧」です。東京で30年前に3年間、ふるさとに戻って13年間教えましたが、知識はあっても智慧の力の未発達な生徒が増加している感触があります。

 問2は図形と一次関数の複合問題ですから基本問題を1としたときその難易度は2.5です。この問題に手をつけた生徒は1割いなかったでしょう。

 難易度1の「A問題」は学力テスト総合ABCでは60点満点で30前後の配分です。難易度2であるB問題が数題解ければ、30点台の得点が可能です。学力テストは複合問題は解けなくても30点台の得点が可能です。
 C中学校の学力テスト総合Aの平均点は16点でしたから、百点満点に換算すると26点です。半数を超える生徒が計算問題すら4割以上落としています。
 参考までに書いておくと、根室高校普通科で実施している全国模試(進研模試)の数学問題は6割がCレベルで、4割がBレベルの難易度です。中学校で難易度1の問題しかやらないことが、高校生になったときにどれほど深刻な影響を及ぼすかお分かりいただけるでしょう。新入生が初めて受ける7月の全国模試で数学の平均点が毎年20点台なのです。念のために書いておきますが百点満点です。

 ここからみえる問題は二つあります。ひとつは計算技能の問題、もうひとつは難易度2の問題を授業で取り上げ、定期テストに4割程度出題することです。
 根室市が中学生全員に配った計算問題集『カルク』を利用して、ページを指定して10分間で何題正解できるかやらせ、やらせたページと正解数を個人別に3回ほどチェックしてみたらいかがですか?最高速と最低速の生徒で50:1の開きがあるでしょう。上から3番目、下から3番目を比較しても10倍以上の差があるはずです。

   計算問題消化量=計算速度×時間

 速度の差は問題消化量の差になって現れます。速度の遅い生徒は速度の速い生徒の1/10しか問題数をこなしていませんから、ほうっておいたら計算技能の差は中学3年間でますます開きます。計算速度の問題は基礎学力に関わる重大問題です。

 易しい問題ばかりでは脳に負荷がかかりません、難易度2~3の問題をやらせないと、年齢相応の健全な脳の発達が妨げられてしまいます。中高の時代はやり方しだいで脳が爆発的に発達します。ふだんの授業でそういうことを意識してやってもらいたい。ebisuからの切なるお願いです。

〈 まとめ 〉
 教科書を使って基本問題を教えることはたいへん大事なことではありますが、基本問題にとどまっていたら、学力テストのB問題(約半分)に対応できません。ふだんの授業や定期テスト問題と学力テスト問題の難易度に差がありすぎるからです。

 C中学校では学力テスト総合Aの数学の平均点は16点(60点満点だから26.6%の得点)ですが、難易度の低い中間テストの数学の平均点は59点です。B中学校2年生も似たようなものでした。4月の学力テストで数学の平均点が34.8点に対し、1学期・期末テストの平均点は62.5、2学期中間テストの平均点が66.7点です。ニムオロ塾の生徒の半数が定期テストでは90点台の点数。

 授業でB問題を扱い、定期テストもB問題を4割出題程度出題するようにすれば、学力テストとの難易度の差は確実に縮められます。
 生徒の学力ダウンに合わせて定期テスト問題の難易度を下げるのはやめましょう、学力が低下するばかりでなく、高校生になってからの副作用が大きすぎます。

 根室高校の数学の授業と定期テストが、すでに崩壊寸前です。中学校と似たようなことが高校で進行中です。それだけでなく赤点の生徒に追試すらやらないように変わりつつあります。赤点にして退学させるのは教科担当の先生たちは嫌ですから、どんな点数でも進級、卒業させてしまいます。
 来年統廃合後の1校体制でどうやって授業するのでしょう?高校側は甘く見ているようですが、クラッシュします。学力差がありすぎて同じ教科書を使って教えられません。やってみたらわかることです。根室西高校の1年生に参加してもらって根室高校で採用している数学の教科書で事前に授業実験をしてみたらいかがですか?


*なるほど、そういうことか!(教科書「だけ」しかやらない)
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8616135.html


*#3429 第2回フリー授業参観:C中学校  Oct. 6, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-10-06

 #3421 数学:低学力のメカニズムとその破壊 Sep. 24, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-09-24-1

*#3276 四月学力テストデータ分析: C中学校2年生  Apr. 24, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-24

 #2870 根室の中学生の学力の現状(2):C中学校  Nov. 16, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-11-16-1


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ZAPPER

すばらしい記事をありがとうございます!

どうせやっても分かんないだろう。
ここから先の内容なんて、どうせ無理。

そうした意識が伝わってきます。

文字式・方程式はおろか正負の計算に小数・分数の計算すらままならない子がこれだけいて、一体、何をどうすればいいんだ?何もできるわけないだろう!

そう叫びたくなる気持ち、ものすごくよく分かります。がしかし、我々はこうするんです。

よし、できていないところまで戻ってやり直しだ。どれどれ、文字式か?正負の計算か?それとも小数・分数か?待ってろ、できるようにして、すぐに何とかしてやるからな。

学校にもそうあっていただきたいものです。どんな子でも、3ヶ月も伴走してあげたなら何とでもなります。
by ZAPPER (2016-10-08 16:38) 

ebisu

ZAPPERさん

学力下位層を引き上げるには、手間もかかるし、忍耐力も必要です。飲み込みの悪いことが中3なら8年以上も続いているので、考えない・あきらめるという強固なパターンが出来上がってしまっていることが多いのです。その上に、家庭で学習しない習慣がついてしまっています。本を読まない習慣もしっかりついてしまっています。

それでも、3人に1人は2ヶ月間個別補習を繰り返し、躓いたところを探し出して穴を埋めてあげることで中の上の成績にはなります。数学だけなら、上位層に食い込む生徒が6人に1人くらいの割合で出現します。そういう生徒は数学が大好きに変わってしまいます。自分の力で実績をたたき出したことで自信がつくのです。自身は学習意欲を倍化させます。さらによい実績がでてきます。

あきらめてはいけないのだと思います。

あ、このテーマ、ZAPPERさんと二重奏になっていましたね。
読者の皆様、ブログ「情熱空間」の下記の記事もお読みください。論をさらに進めて具体的に書いてあります。

*低レベルな授業の実際(ebisuさんとのコラボです)
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8615587.html
by ebisu (2016-10-08 20:49) 

後志のおじさん

「基本問題のみの授業」という部分を、
「教える範囲を限定した授業」と読み替えると、

上位層を叩き潰す授業であり、知識レベルの低い教師の授業であることがハッキリします。後、テストのレベルを下げて、見掛けの点数を取らせておけば、馬鹿な親は「うちの子は、学校の勉強は出来るのに、学力テストは点がとれないのは、学力テストが悪いんだ!」と思ってくれるから、北海道民はなんて騙しやすい、知識のない「先生」には天国ですよ。

自分の子供を相手にやった「授業」です。(彼は小1でした。)
ランダムに並べた掛け算九九が、50問2分をきった頃を見計らって、方眼紙にX軸とY軸の座標平面をかく。この時に、わざと中心に原点をもってくる。

第1象限だけを使い、X軸はかける数Y軸は計算結果として掛け算九九をプロットしていく。「正しく定規を使う練習」ということにして、何日もやらせる。

その内に本人が気付いたこと、
「点がまっすぐ並んでる!」
だから、

①点と点の間はなんだろう。
②どの段の九九も定規を当てるとゼロゼロを通る。
③線を引かなかったところ(第2~第4象限)はなんだろう?
でした。

全て、知的好奇心に応える(覚えなさい!ではない。)ようにきちんと説明した結果、
単位量あたりの文章題はグラフイメージで解いていて、正負の数の計算もできるようになっていました。(道立高校入試の計算問題ならできていました。)

要は、教える側が広い度量で好奇心をそそるような仕掛けができるかどうか?なのではないでしょうか?どんな予想外の質問が出てきても、余裕をもってニコニコ対応できるだけの知識の裏付けがあるような。



北海道の「先生」は、塾を含め知識習得が足りなさ過ぎ。日本なら、鼻先せせら笑いの対称のレベルでも、周りにいないかいつのまにか何か勘違いしているのでしょうね。(私塾で英検2級で英語を教えている!?など最たるものでしょう。)


本論のテーマは、北海道の民度の裏返しとも読めました。





by 後志のおじさん (2016-10-08 23:25) 

ebisu

後志のおじさん

>上位層を叩き潰す授業であり、知識レベルの低い教師の授業であることがハッキリします。

厳しい意見ですね。中学校の教科担当は、学部でその教科を専門にやったことのない人が多いので、高校教師に比べて、教科に関する専門知識量の少ない人が多いことは事実でしょう。
でも、3年も勉強すれば、それなりの専門家になれるはずです。

ところで小1の息子さんに九九を方眼紙を使ってプロットさせたというのは、これはあなたがすごい。

教師自身が強い好奇心の持ち主でなければそういう教え方はできないでしょうね。

>要は、教える側が広い度量で好奇心をそそるような仕掛けができるかどうか?なのではないでしょうか?どんな予想外の質問が出てきても、余裕をもってニコニコ対応できるだけの知識の裏付けがあるような。

東京の塾教師は、私立進学校の入試問題を毎年解いていますから、個別指導で生徒から突然質問がでても即座に対応できるようにしておかなければなりませんが、難易度の低い道立高校入試が対象では、勉強する必要もなくなります。
その分、他の研究ができるはずなんですが・・・自分の知的好奇心の赴くままに。
後志のおじさんなら外交史でしょ。
by ebisu (2016-10-09 00:08) 

麒麟

おはようございます、具体的な問題例を示していただき、ありがとうございます。
様々な問題を演習し、思考訓練を積み重ねた上位層ならば「なんだ、定義に従って等式を立てればいいだけじゃん」「座標の数値を代入して条件整理すればいけるじゃん」と難なく解答するでしょうが、中下位層であれば「変化の割合?えー、しかも数字でなくて文字だ、パス」「何この式の形、見たことない、パス」というようにそもそも見慣れない形式に対して思考が止まってしまうので差がつきやすい出題であると感じました。
こういった見慣れない形式で問題が出るととたんに答えられないという生徒が増えると、大学入試の二次試験はおろか、センター試験でしかるべき得点を取れる生徒が絶滅してしまうと思います。こうした能力は一朝一夕につくものではないので、その能力を涵養する機会すらなくなってしまうと、未知の状況に対して自分の頭で考える力を持たないまま社会に出ざるを得ないことになります。
by 麒麟 (2016-10-09 06:46) 

ebisu

麒麟さん

その通りの結果になっています。学力上位層が10年前の1/4以下になって、枯渇現象を起こしています。
センター試験レベルの進研模試で高校1年生の数学の平均点が20点台です。
一番問題なのは、あなたが指摘している次のことです。

>こうした能力は一朝一夕につくものではないので、その能力を涵養する機会すらなくなってしまうと、未知の状況に対して自分の頭で考える力を持たないまま社会に出ざるを得ないことになります。

根室の子どもたちの多くは、高校卒業と共に根室から出ていきますから、学力という武器を持たずに世の中を渡らなければなりません。団塊世代が二十歳前後のときの状況ならいざ知らず、いまの世の中で学力が低いというのは決定的です。非正規雇用で這い上がることがたいへん困難です。大卒ですら非正規雇用が増えています。根室に住み続けていたらそういうことがわからないのです。
大人が現実を具体的に中高生に伝えなければなりません。しかし、根室に住み続けているほとんどの大人たちが、都会の現実を知りません。だれが伝えるのでしょう、伝えることのできる人がわずかしかいないのです。
子どもたちは高校を卒業して、根室を出て行ってから厳しい現実を知ることになります。

学校の授業の問題と来年からの高校1校体制で学力上位層が育たない環境が厳しさを増すことになります。
地元企業家もそろそろ目を覚まして、教育問題に手弁当で取り組まないと人材難で消滅していくことになります。もちろん、自分の企業の経営改革もやらないと優秀な人材を集めることができなくなります。

by ebisu (2016-10-09 10:08) 

ZAPPER

別にまた綴ってみましたが、この地域において学校の授業とは、完全に100%、教科書「だけ」を教える(教えるというか単なる解説ですね)ものなのですね。

発展系の補充問題も、普通レベルの問題集も使用することは厳禁。

教科書を手にしながら、今さらながら気づいた盲点でありました。教科書に書かれていることを一歩でも触れることは厳禁。そういうお触れでも回っているとしか考えられません。

血の気が引いてきました…。
by ZAPPER (2016-10-09 12:22) 

ZAPPER

×一歩でも触れる

○一歩でも超えて触れる
by ZAPPER (2016-10-09 12:23) 

ebisu

ZAPPERさん

そうなんです、教科書どおり、そのまんまなんです。教科書から一歩も踏み出さない。市街化地域の3校、各校2回フリー授業参観しましたが、判で押したように同じでした。研修でもやらないとあんなにそろわないのではないかと思いました。それくらいそっくりだったのです。数学と英語は教書を一歩もはみ出さない。どの学校を見ても同じ、それで、つまらなくて見学をやめていました。
でも対話は必要です。これから機会があればフリー授業参観します。学校のホームページでスケジュールを公開してもらえるとありがたいのです。他にも見学に訪れる人がいるかもしれません。

教科書の内容をはみ出さない授業、これでは上位層は学校では育ちません。

来年4月から高校統廃合で根室高校1校体制になります。定員割れがはっきりしているので、勉強しなくても根室高校へ入学できますから、成績下位層が勉強しなくなりました。下位層でも半数は嫌いな勉強をがまんしてやっていたのです。根室高校に入学したい一心でした。

成績上位層はそこそこの大学へ入学できると漠然と思っています。学力テストで五科目合計点が400点を超えれば、学年3番以内です。400点超がたった一人の学年もあります。400点で全国模試では偏差値48付近(真ん中よりも少し下)です。全国標準問題での自分の位置を知らないのです。文協学力テストは偏差値はおろか道内の平均値すら出ません。だから、高校生になって全国模試を受けるまで自分の偏差値を知らないのです。
そして全国模試の問題は学力テストよりもはるかに難易度が高い。問題の6割は難易度が高すぎて手がつけられません。

中学校の先生たちは全員全国模試の偏差値で力を測って、大学へ進学したはずです。どうして自分たちが教えている中学生にもそういう体制を保障してやりたいと思わないのでしょう。不思議です。

ZAPPERさんのブログもお読みください。

*なるほど、そういうことか!(教科書「だけ」しかやらない)
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8616135.html

by ebisu (2016-10-09 18:03) 

後志のおじさん

私が、「広い度量で、云々」のところでお伝えしたかったのは、入試問題がどうのということではなく、

自分の思い付きが、○や×の対象となるのではなく、疑問を持つこと、仮定をすることそのものを肯定的に受けとめる姿勢をしめすこと、です。

知識習得に関して、すぐに○、×をつけるのではない。教える側に気がつかなかったことを自ら楽しむ。知らなかったことは素直に認めて一緒に調べる。こうした姿勢で子供に向き合うことです。

息子は、結局第一志望は滑って、いくつもある「ホクダイ」程度の首都圏の大学の一つに後期日程で拾ってもらい、今は高校で化学を教えています。大した経歴ではないけれど、何があってもなんとか乗り越えて「生きていく力」の一端は伝えてやれただろうと自負していますし、実際そんな感じです。

そう言えば、北海道の教採受けてみたら?と就職活動中に言ったら、「北海道の学校は、絶対嫌だ!」と言ってましたわ。(笑)






by 後志のおじさん (2016-10-09 20:14) 

ZAPPER

今から10年以上前、我々がこの地の基礎学力問題に切り込んだのはまず、学校で有償で配布されるところの問題集や資料集等、いわゆる補助教材、その常軌を逸したかのあまりの少なさからです。

当時の状況では、要保護・準要保護が多い釧路の場合、市がその半額を援助し、それがために他地域よりも圧倒的に補助教材が少ないとのこと(市教委弁)でしたので、まずはそこを切り口に攻めました。

はっきり言いますが、どうせ学校の授業なんざぁ、いい加減でテキトーなわけですから(苦笑)、せめて補助教材「だけ」でも配っておいてくれたなら(どうせ、答え合わせなんかもしないけど、解答だけでも配ってくれたなら)、そこそこ地力のある子は自力でなんとかできそうなものですが、もしかして、それすら配られていないということなのでしょうか?

悪い予感がしてきましたが、また原点に帰っての調査が必要になりそうです…。教科書以外の教材が配られず、そうしや教材に当然に掲載されているところの基本問題すら教えてもらえない。

ならばはっきり言って、学校へ行って授業を受ける時間そのものがもったいないですね。数学なんかは特に。ネット上に無償でゴロゴロあるところの無償教材を使った方がずっとずっといい。まさに時間の無駄ですから。

完全に盲点でした…。これほどまでの数学低学力は、そのように仕組まれているわけなんですね。まさかいくらなんでも…。と思ってきましたが、この地の公教育には「性善説」は通じないのでしょう、きっと。
by ZAPPER (2016-10-09 21:25) 

ZAPPER

後志のおじさん

我々は教科書内容を一歩でも超える内容はまるで教えてもらえず、加えてまともな補助教材すら与えられていない。

これは即ち、教育権の侵害ではないのか?

そうしたディベートを中学生あたりにやらせるべきですね。平成版、革命闘士の育成であります。でもこの皮肉、通じそうもありませんね。皮肉を皮肉と解するには、前提条件として一般常識の習得が必要ですから…。
by ZAPPER (2016-10-09 21:45) 

ebisu

後志のおじさん

>私が、「広い度量で、云々」のところでお伝えしたかったのは、・・・

>教える側に気がつかなかったことを自ら楽しむ。知らなかったことは素直に認めて一緒に調べる。こうした姿勢で子供に向き合うことです。

余裕のある教師にしかできないのかもしれません。何かを生徒に問われて、「これはわからないから、調べてくるから、宿題にしておいてね」、そう伝えることが沽券にかかわる、あるいは恥だと考える先生が多いのだろうと思います。

ある生徒が学校の数学の授業のときにこういう質問をしました。
「先生、自然数ってなぜ n と書くのですか?n の意味は何ですか?」
そう問われて、
「ナンバー number のnだよ」

なんだかヘンだから、勘のよい生徒は塾へ来てebisu先生に同じ質問をします。

「自然数は英語で nutural number と言うんだよ、だからナチュラルの n で自然数を表すんだ。来年やることになる2次方程式の一般式の定数はCで表すが、これは英語の constant のCだ。高校になると定数をkで表す例が出てくるが、これはドイツ語の die Konstante から来ている。」
「わかった、ところで前についている die は何?」
・・・
雑談が続きます。好奇心に答えてやるのは楽しいものです。どこかで独力で調べるようになることを期待しながら。

知りもしないことを、その場で即答してしまうと、それが当たっていればよし、あたっていなければ、質問をした生徒はその先生の力量に不審を抱くことになります。
知らないことは恥ではないから、「知らない」と言い、「調べてみるよ」とソフトに受け止める、そうした心の余裕がほしい。

こういうことのようですね。(笑)


北海道の教員にはなりたくないというお子さんの発言は、たぶんにお父さんの日ごろの発言を是として認めているからでしょう。

だからこそ、問題の大きい北海道で教員をやってみたいという選択もあったような気がしますが、・・・

by ebisu (2016-10-09 22:34) 

ebisu

ZAPPERさん

釧路と根室の公立中学校が成績上位生をつぶすような授業をしていますが、東京都の公立小中学校だって状況は一緒です。私立の進学校がたくさんある、そこが違いますね。私立の進学校では1年前倒しで、なおかつ難易度の高い問題をがんがんやります。

公立小学校が上位生に対応できないのは北海道も東京都も同じです。具体例を挙げてみます。
たとえば、中学受験で立教女学院や青山学院中等部を受験する生徒は、小4から個別指導の進学塾へ通うのが40年前もいまも同じでしょう。難易度の高い問題をやりながら、中学で習う範囲も高速の解法に必要な限りで教えてしまいます。あるとき生徒に質問しました。
「学校の授業はすべて既習だし、難易度も低いから学ぶことなどないだろう、授業中はどうしているの?」
「下を向いて、解けなかった問題の問題文を思い出して頭の中で勉強してます」
そう言ってました。かわいそうに、先生に悪い印象を与えないために、聞いている振りしていました。
勉強は塾でするものというのが、成績上位生と親の共通認識です。

>ならばはっきり言って、学校へ行って授業を受ける時間そのものがもったいないですね。数学なんかは特に。

その通りなんです。

レベルの高い問題集を科目ごとに1冊ずつそろえて、わからないところはネットで調べれば、成績上位生なら独力で学習できます。受験参考書の類やそれよりも少し上の専門書を読んでもぴんとこなければ、わたしも高校数学では調べることがあります。(笑)
教えることは自らが学ぶことでもあります。それが楽しくなくなったら、塾稼業はやめます。
インターネット、便利な時代になりました。

問題集を買うお金がない、インターネットを使える環境がない生徒たちには、無料で優良な問題集や副教材を配布することは意義のあることでしょう。全員には必要ありません。学力レベルに大きな差があるので、同じ教材での対応は無理です。大半が使われずに捨てられるでしょう。
by ebisu (2016-10-09 23:30) 

後志のおじさん

息子にとっては、北海道で出会った「先生」はほとんどが軽蔑の対象でしたからそんな連中とは仲間になりたくなかったのでしょう。


日本と北海道の公立学校の違いは、
教師が「教科書の先を勉強している生徒はスルーしておく」が日本。「授業でやっていないところに、教科書に書き込みがされていると叱りつける」が北海道。端的に言ったらこんなものでしょう。

また、「先までマスターしている子にも配慮した宿題をだす」が日本。「やたらに簡単で量だけ多い宿題を、熱心な先生です、のふりをするために出す」が北海道。

まあ、私塾の「先生」でさえ、先を勉強するというと公文しか知らないし、宿題はどんな内容であってもやらせろ!と主張するのが北海道ですから、破れ鍋に綴じ蓋の世界です。

先取り学習など、やらせるのは簡単です。
小学校入学までは、言葉のシャワーをたっぷり浴びせる。文での会話、本の読み聞かせ。字は、本人が書きたきゃ書けばいい。書き順が違ってもほっとく。聞いてきたらその都度教える。

小学校入学に際して、これからは好きなことだけではないと言い渡す。

教科書をすみずみまで、スラスラ読めるまで音読させる。あとは教科書ワーク、その1歩上の問題集、ハイクラステストレベルと三冊やる。計算練習は、別に。

この程度を小学校1年からやってれば、「ホクダイ」程度なら入れて当たり前だと思います。「ホクダイ」など、大したレベルではない。その上の数ステップがいかにきついかを、北海道の「先生」は知らない。

私塾の「先生」にも、「英検2級で、英語に関する意見を述べて当たり前」と思っている輩がいるのだから、世界を知らないというところでは、また同じ。やはり破れ鍋に綴じ蓋の世界。

無知な「先生」が、自分の我を通そうとして有望な子を潰す場所ですよ。北海道は。


by 後志のおじさん (2016-10-10 16:01) 

ebisu

後志のおじさん

わたしは根室っ子、同時に道産子でもありますから、北海道の肩をもちたい。しかし、残念ながらあなたの言うことは真実です。あなたが書いたようなことを、自分の目で見て自分の耳で確認しています。

>日本と北海道の公立学校の違いは、
教師が「教科書の先を勉強している生徒はスルーしておく」が日本。「授業でやっていないところに、教科書に書き込みがされていると叱りつける」が北海道。端的に言ったらこんなものでしょう。

全員がこうとは言わないが、すくなからぬ先生たちがそうであることは事実です。それでトラブルを起こします。北海道の先生たちはスルーできないのです。首都圏では成績上位生は塾任せが常識です。学校と塾で分業が成り立っています。分業体制にどこからも異論はでません。学校の先生と塾の先生との間の役割分担について、生徒も親も共通理解がありますから、トラブルが起きません。

釧路と根室の先生たちは、宿題の出し方もハイレベルな生徒を考慮していません。必要のないものを、レベルの低いやり方を強要します。これもトラブルの元です。

以下は後志のおじさんの自分の子どもへ実際に行った指導法。見事なもの、理想的ですね。

>先取り学習など、やらせるのは簡単です。
>小学校入学までは、言葉のシャワーをたっぷり浴びせる。文での会話、本の読み聞かせ。字は、本人が書きたきゃ書けばいい。書き順が違ってもほっとく。聞いてきたらその都度教える。

こういう親がついていたら、塾なんか要りません。


>教科書をすみずみまで、スラスラ読めるまで音読させる。

後志のおじさんらしい指導法です。読んでいるだけで覚えてしまいます。他の人にも勧めたい方法です。
後志のおじさんとの会話が楽しいのは、わたしがやっているのとはまったく違う方法論を提示してくれることにもあるようです。

問題集も3段階のものをやらせる、量も十分ですね。

>教科書ワーク、その1歩上の問題集、ハイクラステストレベルと三冊やる。計算練習は、別に。

みごとに「破れ鍋に綴じ蓋」の逆を行ってますね。(笑)


次の文は自我が傷ついたように感じました。

>息子にとっては、北海道で出会った「先生」はほとんどが軽蔑の対象でしたからそんな連中とは仲間になりたくなかったのでしょう。

わたしが中高生だったときにも、ダメな先生が多かった。でも尊敬できる先生も周りに常に数人はいました。だから、50歳を過ぎてからふるさとに戻って、私塾を開きました。育ててもらったふるさとへの恩返しのつもりもちょっとはありました。
おそらく息子さんの場合も尊敬できる先生が小学校から高校卒業までゼロではなかったでしょう。
人間の社会ならどの社会でも事情は似たようなものだと思います。尊敬できる人は少ないが、よく観察すれば少数います。一部上場会社だって似たようなものではないですか?

よく読むと「息子にとっては、北海道で出会った「先生」はほとんどが軽蔑の対象でしたから・・・」と書いていますから、ほとんどの先生が軽蔑の対象であったと同時に、少数の尊敬に値する先生がいたということでしょう。それを一括りにして「仲間になりたくない」と本当に思ったのでしょうか?
ebisuはそうではないと感じてしまいます。(笑)

自分と他人を弁別する、自他弁別本能と数学者の岡潔先生がおっしゃっています。自他弁別本能は抑止しなければならない本能です。それはエゴですから、抑止の必要があります。
岡潔は自我の芽生える時期に祖父から、「自分をあとにして他(ひと)を先にせよ」という戒律を教えられたと書いています。

「造化が人に課した義務を果たしたのは、私の場合は祖父であって、私はそのお陰でどうにか人になることができたのであって、人の位を失わないように、今でも絶えず注意を払っているのである」
…『日本という水槽の水の入れ替え方』p89

肉体と共に自我はあるが、真我は生命の流れそのものだから自他の区別がないという岡潔先生の意見にわたしは深く共鳴しています。もちろん、勝手に共鳴しているだけで、他人に強要するとか、これが正しい考え方だと主張するつもりは毛頭ありません。富士山の山へ登るルートがいくつでもありうるように、高みへ至る道は他にもあるからです。
自分が変われば、目にする世界も変わります。

>無知な「先生」が、自分の我を通そうとして有望な子を潰す場所ですよ。北海道は。

受験勉強に関しては大筋において同意いたします。
わたしは根室っ子であると同時に道産子です。ふるさとに育てられたと思っています。どんな環境でも伸びる者は伸びるのではないでしょうか。
田舎の人材は都会とはまた違った伸び方をするから面白い。否定的な面ばかりではない、よいところもあるように感じます。

あなたと話をするたびに、意外な角度からの意見に、今一度考え直したり、考えをまとめる必要を感じます。
わたしたちの議論が、若い人たちに寄与できるものがあれば幸いです。
投稿欄上での意見交換に感謝申し上げます。

by ebisu (2016-10-10 23:46) 

後志のおじさん

お気を悪くさせてすみません。ambivalent に述べた「私塾の先生」とは、釧路の半端者のことでして、ebisu さんのことではないのはもちろんです。

彼の意識にあったのは、
彼の大学では、北海道の教採しか受からなかったら、アホ呼ばわりされる!だって北海道は誰でも受かるFランクだから。
と、
いろいろなanecdoteがない交ぜになって、の判断らしいです。(なんなら、クズ教師の実名を全部挙げてもいいですけど、笑)

要するに「馬鹿の仲間とみられたくなかった。」ということです。(確かに、数人彼の気に入っていた先生がいたみたいですが、皆さん日本の出身か、toss の方でした。)

私が子供と向き合う時にやってていたのは、
子供の突拍子もない質問を私が、楽しむことでした。カミサンも輪をかけて楽しむクチでしたが。結果として、型にはめない。いろんなアイディアや、ギャグを楽しむ。

心掛けていたのは、「自分の知っている世界が全てではない。どんなに単純にみえることでもいろいろな可能性がある。」ことを伝えることでした。
掛け算九九のプロットも、九九の習得が目的ではない。第一以外の象限の存在を意識のどこかにいれること、自然数の間の数の存在をイメージすること。関数のグラフは、きれいだと感じさせたかったこと。等(でも本当は、きれいな直線の引き方を聞いて欲しかった。)

どんなに難しいテストで満点をとろうとも、知らない世界が必ずある。
自分が気がつかなかったことに気づくセンスと、気がつかなかったことを恥じることなくどうしたらいいかを考える力を身に付けてもらいたかった。(概ね、彼は身に付けたようです。)学力なんぞ、その結果の一つに過ぎない、と私は思っています。

ebisu さんは、私の自己流の何の権威もない、思考手法を、「自分とは違う」から楽しんでしまえる方です。だから、私も投稿して楽しい。

ここが、半端者の「先生」をはじめとした「自分の手法に反するものを頭から否定してかかる方々」との格の違いとなっているのだと思うのです。




by 後志のおじさん (2016-10-11 16:29) 

ebisu

後志のおじさん

ご心配なく、気を悪くはしていません、対話を楽しんでいます。
意見が違うから切り結ぶところがあり、そこが面白いのです。

お互いいままでの長い人生があるので、自分のやり方に固執しがちな傾向のあることは釧路の先生たちに限らず、わたしも同様です。
それぞれ違った人生を歩んできて、それぞれ慥かな経験論に裏打ちされた理屈を書き連ねます。
読み手はひとつのことについて、いろいろな視点や考え方があることをじっくり味わえるのではないでしょうか。

自我が出てくると自分の考えと同調できない考えには心の中に反発が生まれます。ああ、自我が顔を出しているとわたしは思うのです。思うだけで、それを取り除こうとは思いません、ただ観察するだけ、そういう風に自我を観察している自己が別に存在しています。メタ・自我とでも名づけるしかありません。

自我は自己ではありませんので、異なる考えと衝突しても自我が傷ついたとしても、それを眺めている自己にはなんの傷もつきません。ああ、傷ついて苦しんでいると見るだけです。

釧路の先生たちは教育改革の大切な同士です。釧路と根室管内の子どもたちの学力を底上げしたいと、志を同じくしています。「釧路の教育を考える会」は大事な砦です。
18歳で北海道を出て35年間東京で暮らしたので、北海道の事情がよくわかりませんでした。そういうときに彼らがいろいろ教えてくれました。だから、感謝です。(笑)

あなたも楽しい仲間の一人だと思っています。いつかお会いする機会があればうれしいですね。
by ebisu (2016-10-11 17:46) 

後志のおじさん

ebisu さんが締めくくったところに、くどくどと申し訳ないですが、どうしても明確にしておきたいことが2点ありまして、ご理解頂けているとは思いますが、ハッキリ書かせてください。

①広い度量という言葉が誤解のもとだったのかもしれないですが、「子供の疑問を自分の疑問にして楽しんでしまえる気持ちをもって」が、本当のところです。そして、子供の心の素のままの疑問を、何かにつけて持てるように、そんな疑問を持つこと自体は楽しいことなんだ、と子供に刻み込みたかった。ちわかりにくいとは思いますが、クリシエなら「子供の心を持ち続けられるちゃんとした大人」になれるように、ですかねぇ。(ちょっとずれているのですが、いろいろご想像ください。)

②北海道の公立学校が、成績上位層を叩き潰す構図です。
「授業の先をやっていると、叱りつける」
では、授業は?というと、スケジュール管理も何もない行き当たりばったりで、3月の授業は教師が、教科書を音読するだけの「授業」。
子供に、先のことを知ってはいけない!と日頃から思わせておいて、教科書の後ろの方はすっ飛ばすって、どういうこと?
当然の帰結として、北海道の宿題はやらせる必要がない。だって、「宿題を出しました。」という形だけが目的ですから。
「これだけは身に付けてほしいから宿題をだす。」などというまっとうな教師なら、○つけは必ず教師自身がやるはず。まっとうな教師が極めて少数だから、すっ飛ばしが横行し、いつまでたっても「基礎学力」すら向上させられない。
「北海道」で宿題をきちんとやっているなど、頭がお花畑である意味幸せだな!(中学まではね。)と感じるのです。

私の、他人の見極め方ですが、ドイツ軍の「兵隊民話」です。(これは素晴らしく当たっています。)

頭のよい働き者は、参謀。
頭のよい怠け者は、指揮官。
頭の悪い怠け者は、連絡将校。
頭の悪い働き者は、銃殺。

北海道の教師はどれでしょう?4番目にすら該当しないのでは?



by 後志のおじさん (2016-10-13 16:05) 

ebisu

後志のおじさん

広い度量の意味、子どもの疑問をそのまま受け止め、一緒に考えて楽しむということですか、「わたしの課題」としては受け止められます。個別指導ではできますが、学校の集団授業でやるのはむずかしそうですね。

>、「子供の疑問を自分の疑問にして楽しんでしまえる気持ちをもって」が、本当のところです。そして、子供の心の素のままの疑問を、何かにつけて持てるように、そんな疑問を持つこと自体は楽しいことなんだ、と子供に刻み込みたかった。

じっさいに、学問をやる資質で大切なことの一つは、自ら疑問を持ちそれを育てるということです。芽を摘まないという視点が②「成績上位生を叩き潰す構図」にかかってくるのですね。

「授業の先をやっていると叱り付ける」、これは首都圏では考えにくい。そんなことをしたらクラスの成績上位生の親から総スカンです。やれっこないのが、道内ではまかり通っています。

でも、生徒と保護者の対応いかんですこしは変わります。先をやっていても黙認というケースが少数ですがでてきています。レベルの低い、そして速度のゆるい授業に慣れきってしまうと、難関大学合格は無理ですから。自ら努力している者の邪魔をしてはいけない。

予習したら叱る、授業の進捗管理すら自分ではできず、3学期の終わりのほうは教科書を棒読みしてやったことにする、極端な例を挙げてくれましたが、それに類似する事例が多いことはわたしもよく知っていますから、繰り返しブログでとりあげています。
具体的に取り上げたために、炎上事件もありました。でも、そのお陰で授業の進捗管理はそのご格段によくなりましたから、結果オーライです。

ドイツの兵隊を四つに分類してくれましたが、「銃殺」はできませんから、地域社会がいろいろ意見を言うしかなさそうです。
進捗管理が悪ければ具体的に指摘し、授業や定期試験でA問題だけしか扱わなければ、その弊害を具体的に指摘する、そういうことを繰り返すしか手立てがありません。幸い、インターネットという便利なツールがあるので、情報発信。そして徐々に先生たちともコミュニケーションできるようになればいい。
気の長い話ですが、それでいい。ゆっくり変わってくれるのが最善です。
北海道にはあなたやわたしのように、「うるさい」存在が必要なのだと思います。

ところで、クリシエってなんでしょう?絵本の主人公にあったような気がしますが、検索してもヒットしません。教えてください。

追伸
わたしは、月に数回しか授業に来ない数学の先生に2年間教えていただきました。それでも教科書は全部終わりました。アル中の先生でいつも真っ赤な顔をしてお酒の匂いをぷんぷんさせていました。英語の先生は音読3回、和訳1回、あとは雑談で文法の説明を一つもしない方でした。
勉強は自分でするものだと理解して、独力で勉強するようになったのは、中学1・2年生で数学と英語を担当してくれたこのお二人の先生のお陰です。冗談抜きで、感謝しています。当時の北海道の中学校にはこういう型破りな先生たちが生息していました。中学校の授業参観を7回しましたが、絶滅したようです。実にお行儀のよい型どおりの授業ばかりです。(笑)
by ebisu (2016-10-13 17:07) 

後志のおじさん

すみません。zapper さんのところの嫌がらせで、livedoor ブログ全てが見れなくなっていたもので、他の愛読ブログを読むのに時間がかかったもので。
全く、陰湿かつ悪質なことをやるやつらです。

お尋ねの、クリシエですが、

cliche(e はアクサンティギュ付き)で、アクサンティギュがでないのでカタカナで書いたものです。

使い古された陳腐な決まり文句、です。


by 後志のおじさん (2016-10-15 20:17) 

ZAPPER

後志のおじさん
ブラウザがchromeだと、livedoorととりわけ相性が悪いそうです。
by ZAPPER (2016-10-15 21:21) 

ebisu

後志のおじさん

ZAPPERさんは、公開しているブログを特定の人に読めなくするような嫌がらせをする人ではありません。

ブログを読むのにトラブルがあるとすれば、原因は別のところにあります。
会ったことがないので、疑心暗鬼が起きるのでしょう。文字面だけで人を理解するのはむずかしいですね。

弊ブログを読んで、2010年3月31日に突然メールをいただき、4月4日に根室まで来てくれました。それ以来の付き合いですから、お人柄はよく存じています。(笑)
by ebisu (2016-10-15 22:56) 

後志のおじさん

いやいや、zapper さんが、嫌がらせをして、
というのではなく、

zapper さんのところにFB登録していた方々の可能性が高いという意図です。過去ログが削除されていた時期と閲覧できなかった時期がピッタリ一致しています。

zapper さんが私に閲覧できなく設定する意味がないですし。

Chromeは相性が悪い。ですか。Chrome は使っていないのです。Thanks .



by 後志のおじさん (2016-10-16 07:41) 

後志のおじさん

一応、どんなことが起こったかを書いておきますが、

情熱空間だけ、開けなくなった。他のlivedoorブログはみれた、が数日後には全てアクセス不能。アクセスしようとすると、様々なアドレスが次々に表示されAUサービストップに飛ぶ、でした。で、先般ダメもとでトライしたら、すんなり開いた次第です。



zapper さんがわざわざそんなことをするはずがないのはもちろん承知しています。

by 後志のおじさん (2016-10-16 08:05) 

ebisu

後志のおじさん

あの時期にlivedoorのブログ「情熱空間」も読めなくなったのですか。わたしのパソコンからのアクセスではそういう障害はありませんでした。
FBとlivedoorは別物ですが、ネット間のインターフェイスはブラックボックスですから、片方で障害が起きれば、他方で何が起きるかわかりませんね。それも全般ではなくて、特定の機器や操作に関わるとなれば、素人には原因究明が無理ですね。

障害原因探索専用人工知能と回復専用人工知能がネットにぶら下がる時代がくるのでしょうね。

よく読んだら二通りに読めますね。
-----------------------------
すみません。zapper さんのところの嫌がらせで、livedoor ブログ全てが見れなくなっていたもので、他の愛読ブログを読むのに時間がかかったもので。
全く、陰湿かつ悪質なことをやるやつらです。
-----------------------------

①嫌がらせと陰湿かつ悪質なことをするのはZAPPERさんたち
②嫌がらせと陰湿かつ悪質なことをするのはZAPPERさんのFBにお友達登録のあったある人

事情をブログ情熱空間で読んでいたので、②のほうの意味で書いていたのですね。納得、わたしの読み違いでした。

>zapper さんがわざわざそんなことをするはずがないのはもちろん承知しています。

すっきりしました。(笑)
by ebisu (2016-10-16 10:47) 

クロアチア

大問7の問2が9割以上手付かずという地域が日本にあることに驚いています。「すうじあむ」という数学に関するあらゆる情報が詰まったポータルサイトに上記の件について取り上げさせていただきます。(予備校の有名数学講師、専門家の方が多数参加されているサイトです)

http://suseum.jp/gq/question/2653


by クロアチア (2016-12-20 00:59) 

ebisu

クロアチアさん

おはようございます。
初投稿ありがとうございます。

大問7の問2まで消化できる腕力のある生徒は、60点満点で50点以上得点できる生徒です。
難易度の問題もありますが、90%の生徒は速度が追いつきません。遣り残す問題が出ます。当然最後の問題の問2はパスです。

#3484のA校の得点分布表の数学のところを見ていただければわかりますが、50点を超える得点は76人中1人のみ、C中学校53人中ゼロです。
50点を超える成績上位層がこの5年ほどで枯渇現象を起こしています。1/3から1/4に減っています。
それが根室の現実です。

学校の授業では大問7の問2レベルの問題は市街化地域の3校はどの学校もやりません。そういう難易度の問題は授業で扱わないのです。来年の入試から高校が1校になり90%の生徒が根室高校に進学できるので、中学校の数学の授業はますます劣化しそうです。
by ebisu (2016-12-20 08:36) 

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