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#3420 物の怪が蠢く築地市場の豊洲移転  Sep. 24, 2016 [8. 時事評論]

 土壌の除染では工事を受注した鹿島建設専務執行役員が石原氏の元公設秘書(15年間)だという報道がある。この元公設秘書は鹿島建設の社員から石原慎太郎氏の公設秘書となって15年間仕事をした後に、鹿島建設へ戻って専務となっている。
 こういう背景があるから、東京ガスの工場跡地で土壌汚染が明らかだった豊洲に移転を決めた経緯について疑惑が浮上している。
 地下空洞がなぜ造られたのかを突っついていたら、物の怪(もののけ)が出てきた。

*「瓦礫処理事業を受注する鹿島建設――役員に石原知事元秘書」週刊金曜日 2012年3月9日
http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=1725

**http://hikaru--diary.blog.so-net.ne.jp/2016-09-21


 大企業では部長クラスの人材は、担当したことのない部署へ異動することがよくある。同じ職位で異動させるには担当したことにない部署への異動せざるを得ないからだ。「格下げ人事」はなかなかできない。担当したことのない部署でも、マネジメント能力の高い者なら、しっかりこなせるが、十人に九人はそうはならない。神輿として担がれているだけで担当部門の実務がさっぱり理解できないから、マネジメントできない。現場はそういう上司の無能力さを見抜くので、現場に口出しできなくなるのである。
 わたしがかつて勤務していた一部上場企業でもそういうことは頻繁にあった。ひとつだけ例を挙げると、ある営業部長が購買部へ異動したことがある。仕事しないで頻繁に取引先企業のゴルフ接待に応じていた。いや、そんなに取引先企業が誘うはずがないから、阿吽の呼吸で接待を強要していたのだろう。わたしは当時ラインの管理会計課長職のほかに社長室と購買部の担当課長職(スタッフ職)を兼務していた、購買部のほうはシステム案件の仕事に関与していたので、行くと部長がいないので、購買部員に尋ねることになる、「またか?」、みなさんあきれていた。業務扱いで頻繁に接待ゴルフに興じていた。営業部長職時代はきっと接待が得意だったのだろう。年間百億円くらい購入するから購買部長職の権限は絶大である。取引業者とそれぞれ年に二回ゴルフしていたら、毎週やることになる。お酒の好きな人は取引業者がちゃんとツケで飲める新宿のお店を紹介してくれる。毎週通っても請求書は取引業者へ回るから支払いの心配が要らない。購買部にはよほどちゃんとした人間をおかないと、危うい。お金は怖い。
 この部長さん、次の異動先は子会社の社長職だった。本社の部長職は子会社の社長職と同等という慣例(?)があった。臨床治験検査およびデータマネジメント業務受託子会社だったが、腐った林檎に嫌気がさして有能な幹部社員数名と役員が辞めていった、その分野で業界ナンバーワンだったその会社がどうなったのか知らない。
 大企業でなくても根室市役所でもそういう人事は日常茶飯事だろう。港湾関係の課長さんが病院の管理課長として赴任して2年後にはまた違う部署へ異動した。これでは仕事が覚えられるわけはない。だから病院の赤字額は2倍以上に膨らみ手のつけようがなくなっている。こういう人事は都庁や大企業ばかりではないのである。

 担当副知事も歴代市場長もその下の複数の局長も、西新宿超高層ビルの東京都庁本庁で仕事をしていて、現場に足を運んだことがなかったのだろう。ましてや建築契約書や基本設計書に丹念に目を通すなんてことはなかった。見たってわかりっこない。つまり仕事をしていなかったということ。その親玉が石原元都知事だ。週に3日か1日の勤務で、たかが小説家風情に都知事としての仕事ができるわけがない。仕事を舐めてた結果がこれ。
 新銀行東京でも1400億円もの損を出した。自分が連れてきた人材の経営の仕方が悪いと毒づいただけで、反省の弁なし。適切な人材発掘ができないから、新事業に関するマネジメント能力はゼロだった。
 石原氏が都知事に立候補したときにわたしも東京都民だった、四度も都知事に選んだ都民がアホ。

 豊洲移転門という藪をつついたら、大蛇が出てきてしまった。委員会を作って丸投げしても最後に結論を出すのは都知事の仕事。さて新都知事の小池さん、このトラブルを捌けるかな?


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