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#3389 金刀比羅神社例大祭8/10: 神輿が神社を出発 Aug. 10, 2016  [88.金刀比羅神社のお祭り]

 今年も金刀比羅神社へ神輿の出発を見物に行った。写真を7枚アップするのでふるさとへ帰省できない人たちに懐かしんでもらいたい。
 10年前は、スキルス胃癌と巨大胃癌の摘出手術を受けて、3週間後にこのお祭りを見ていました。お祭りの1週間前、術後2週間で退院、その日にある方の葬儀に参列していました。数人の友人が「大丈夫か?」と心配してくれる中、同級生のK(仲間内では'ヒロシ'です)が、「ebisu、顔色悪い、長いことないな」、心底心配してそう言ってくれました、40日の入院で12kg体重が減り、歩く姿もふらふらしていましたから。(笑)
 執刀外科医はMRI検査結果を診て、肝臓に転移している可能性が高いので、手術の際に肝臓を触診してみると予告していました。癌なら指で触れて診ればわかります。開腹してみたら、すでに大腸に浸潤しており、リンパ節への転移があり、肝臓触診の結果、肝転移の確信があったのだろうと思います。「1ヵ月後に肝臓の一部摘出手術の可能性があります」と執刀医がわたしに告げました。そう聞いても不思議なことにわたしには不安がわいてこなかったのです。
 結果として肝転移はありませんでした。オヤジが大腸癌の手術の2年後に再発、肝転移があり、全身へ癌が転移してしまいました。2度目の手術は「アケトジ」でした。術後4ヶ月で逝きました。お腹に触れると、皮膚を通して肝臓が板のように硬くなっているのが医者ではないわたしにすらはっきりわかりました。
 肝臓触診で外科医の判断が正しくないはずがありませんから、肝転移は消えてしまったとも考えられます。人間の身体は不思議に満ちています。外科医と消火器内科医のドクター(主治医)、そして親切な看護師さんたちのお陰でしぶとく生きています。(笑)
 昨日は2泊3日の道内旅行も術後初めてできました。こうして術後10回目の金刀比羅神社のお祭りを見れることに感謝です。

 50年前に、高校生だったわたしもこのお神輿を担ぎました。いま高校生は担げないのですね、担ぎたい人がたくさんいるでしょうに、気の毒です。班をもうひとつ増やしても、「高校生のカツギタイ」は編成できませんかね。毎年50人の高校生が神輿を担ぎ、それからふるさとを離れていってほしいのです。とっても大事なことだと思っています。
 金棒をみていると、50年前とは型が崩れてきています。腕力の違いがあるのでしょうがないのですが、本物の金棒演技を見たことがないからでしょう。
 腕力のある若い男工さんたちの金棒は、音が完全にひとつになる瞬間がありました。10人でもよいから、高校生男子グループが昔の金棒演技を復活してほしいと思います。「復活!ザ・カナボウ隊」、10人集めていずれかの祭典区へ登録する高校生が出ることを期待します。根室高校の同好会登録してください。1年間活動すれば、翌年からクラブに昇格できます。伝統はつないだり、復活することが大事です。


<出発直前の神社の境内で-1>
 まぶしい!団塊世代のわたしが担いだ神輿はこんなにまぶしくなかった、ご利益が増したのでしょう。四本の組み木の内、長いほうが重いんです。二人でようやく持ち上がります。
 綱の結び方が違うって、数年前に見ていた人が言ってました。神輿の綱の結び方に詳しい人でした。話を聞いてみましたが、他の地方の方でした。結び方はたくさん種類があります。
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<出発直前の神社の境内で-2>
 中央の二本、右と左で結び方が違って見えませんか?来年は左右同じ結び方で美しく飾ってほしいと思います、見る人は見ていますからご油断めさるな。

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<この鳥居を神輿が通ります>
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<神輿が鳥居を出るところです>
 肩当がついているでしょう、こういう装束での神輿担ぎは全国的には珍しいのです。町神輿はハッピ姿で担ぎます。衣装は担ぎ手グループが揃えます。
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<ピンクの飾りがきれいですね>
 神輿が大きく写っているピンクの飾りに隠れてしまいました
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<神輿が車道に出ました>
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<西部祭典区の山車です>
 うれしそうな顔して元気いっぱい太鼓を叩いていました。たぶん、毎年太鼓を叩いている子たちです。お祭り最高!
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 誰も言いませんが、祭りに参加して「日当」がでるなんてお祭りは珍しいのです。どういう経緯でそうなったのかは知りませんが、子どもたちは「アルバイト」として割り切っている者あり、祭りが大好きで参加する者ありと、二つに分かれるようです。
 小中学生の数がピーク時の1/5に減少していますが、24年後にはさらに現在の半分になりますから、そろそろお祭りのやり方について再考すべきときに来ている気がします。
 金棒ひとつをとってみても、昭和30年代には男工さんのグループと女工さんのグループがありました。金棒は大人のほうが多かったのです。根室の水産業の衰退とともに、若い男工さんや女工さんたちが根室の町からいなくなり、お祭りも変わってしまったのです。どう変わったかというと、若い大人が減り、子どもたちの比率が増えました。今度はその子どもたちがいま激減しています。祭典区によっては根室外の子どもの参加を募るところもあるようです。若いころお祭りに参加していたが、地方へお嫁に行って、自分の子どもに根室のお祭りに参加させたい、そういう希望者が増えつつあります。
 伝統の維持は一筋縄ではいかないのです、時代に合わせて変わらなければいけないこともあります。
 でも、根室市政がそうであるように、祭りの在り様を一部の者たちだけで決めてはいけませんよ、金刀比羅神社のお祭りは根室っ子みんなのものです。
 

<余談:団塊世代の高校同期会>
 神輿の先導役を毎年やっているK浦と神社境内で立ち話した。9月3日の高校同期会は参加55名、東京から16名ほど来るという。懐かしい顔に会えそうだ。同期は7クラス350名だったから、1/7が集まる。地元に残っている者は半数の参加だそうだから2割強の80名くらいがいるのだろう。高校を卒業してから、8割がふるさとを離れたということ。そういうことが今も続いているのですから、根室の人口が減るわけです。




*#3390 金刀比羅神社例大祭8/11: 金棒 Aug. 11, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-08-11


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コメント 2

tsuguo-kodera

 隅から隅まで、大変興味深く読ませていただきました。ありがとうございます。
 先生、質問です。読解力がないせいか、用語が一つ分かりません。金棒とはなんでしょう。鬼が持って居る棒か、地面をつくと音が出る金の杖か、それともある集団を表している言葉なのか、それ以外なのか。
 本当に、人間とは、その力とはなんでしょう。私は顔を見るとその人の力が分かるように思えはじめました。主として目力です。
 実は、家の犬も仲良しの犬も目に力があります。私以上。最近、いわゆる頭の良い人は信じないことにしています。阿保で目に力のある人とつるむことにしました。
 教育と子育ては難しい。遊んであげることが一番の教育なのだと思い始めました。やっと沢柳精神のもう一つの言葉、随時随所楽しまざるなし、が理解でき始めたと思っています。
 あと少し、成仏できそうです。(笑)
by tsuguo-kodera (2016-08-11 08:57) 

ebisu

koderaさん

おはようございます。
>先生、質問です
これには参りました。

金棒(かなぼう)は昔は鉄製でしたが、現在はステンレス製の棒です。直径1cmほどの棒の上部に飾りがついていて、振るとシャンシャンと音がします。わたしの記憶ではアスファルトを思いっきり突くと5mmmほどへこみます。小学生のときにやったことがあります。
形状を説明するのは面倒なので、写真を撮ってアップします。

根室のお祭りで一番ユニークなのが「金棒」なのですが、根室っ子はあんがいその値打ちを知りません。根室金刀比羅神社のお祭りで宣伝すべきは金棒なのです。太鼓と同じで、音がそろうには腕力と技倆が必要なのです。
 昨日は、一人だけ中学生の女の子がなかなかいい振りをしていました。

お昼に神輿が緑町交差点の「お旅所」を出発します。夕方、金棒の写真をアップしますので、しばらくお待ちください。
by ebisu (2016-08-11 09:58) 

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