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#3292 釧路で懇親会:「釧路の教育を考える会」  May 15, 2015 [63. チャレンジ(教育)]

 土曜日に用事があって釧路へ行ってきました。「釧路の教育を考える会」の年次総会があったからです。

 2010年5月に教育に関心のある釧路管内と根室管内のさまざまな職業の人たちが集まり、意見交換会が始まりました。議論を重ねて、2011年10月に「釧路の教育を考える会」が正式に発足しました。その経緯はブログ「情熱空間」の2012年1月4日の記事にまとめられています。

*「「釧路の教育を考える会」設立の経緯」
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/5049062.html

 同じ頃に、11名の超党派の釧路市議による「釧路市議会基礎学力問題研究議員連盟」が発足し、釧路の子どもたちの基礎学力向上のために動き出しました。学力問題に危機感をもった二つの団体が車の両輪となって教育改革を側面から推し進めてきました。くしろ学力向上提言書2011」「5つの緊急実行課題 【解説】(1)そして全国に先駆けてできた「基礎学力保障条例」はその成果です。
(提言書は2014年に改訂されています。くしろ学力向上提言書2014
 二つの団体はそれぞれの立場から、教育改革を進める釧路市教委の応援団としての役割を担うことになるのかもしれません。

 総会に臨席してくださった釧路市の林教育長から、釧路市教委が子どもたちの学力向上にどのような努力をしているのか、説明がありました。もちろん儀礼的な範囲での数分間の説明でしたが、人様の話は素直に聞いてみるものです。
 総会が終わってから、廊下で「この人がブログ・ニムオロ塾を書いているebisuさんです」と紹介されて、ご挨拶しました。根室市教委だけでなく、釧路市教委についても、記事を何度か書いた気がするので、「釧路と根室の子どもたちの学力向上を願ってのことですから辛口の段はご勘弁を願います」と頭を下げました。ebisuもZAPPERさんや合格先生同様に、遠慮しないで書いていますからね、林さん笑っておられた。
 釧路市の教育長は全国初めての基礎学力保障条例に沿って「教育推進基本計画」をまとめ、その進捗を市議会に報告しなければならないのですから、なかなか大変なお仕事であることはわたしたちも重々理解しています。市議会ではジャンヌダルクこと金安市議の鋭い質問にもお答えいただいていますから、釧路市教委と釧路の教育を考える会の間で、教育に関する議論に共通の土台が形成されていくことを期待しております。
 ebisuはまだしばらくの間釧路と根室に共通な教育問題を、具体的なデータに基づいて取り上げていく所存ですのでたまには弊ブログをお読みください。(笑)

<ふだんの学力テストデータは全国一斉学力調査の11倍の量>
 総会は30分で終了し、それぞれが自己紹介方々、いま自分が関心のあるところについて話をしをしました。わたしは学力向上について最近気がついた点をお話しましたので書いておきます。

 ふだんの学力テストデータに基づいた論議がなされないのが不思議だし、もったいないと思います。1・2年生は学力テストが年3回、3年生は5回ありますから、合計で11回、これだけで全国一斉学力調査の11倍のデータが収集できます。市内の中学校の学力テスト・データを分析するだけで、どの学校のどの科目に問題があるのか、それは授業の進捗管理上の問題なのか、授業技倆の問題なのか、小学校での学級崩壊の後遺症なのか、いまも学級崩壊が続いているのかなど、問題点を絞り込めます。問題点が絞り込めたら、改善の方法も自ずと具体的になります。

 学力テストデータに定期テストデータ「各学年4回×3学年=12回」をあわせると、23倍のデータが毎年集積されています。時系列で並べてみたら、わかることがたくさんあります普段の学力テストと定期テストデータは、子どもたちの学力向上にとって、「宝の山」です
 定期テストと学力テストの科目別平均点やデータ散らばり具合を比べれば、さまざまな問題が見えてきます。その一端は「#3290 授業の進捗管理と学力テストの平均点には因果関係がある May 13, 2016 」で紹介しました。
*http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-05-12-2

 学力テストと比べることで定期テストの出題が抱える問題も明確になります。どこの学校でも定期テストの方が各科目10点前後点数が高くなっています。なぜかというと、定期テストでは教えている範囲内からしか出題しないからです。これでは定期テストは主として記憶力を測っているだけのことになります。疑問をもつ力、調べる力、考える力は定期テストではほとんど考慮されていないようにebisuには見えます。成績上位層の生徒の中には、先生が授業で教える以上のことを独力で学んでいるものがいます。教えたことをベースにして、自分で疑問を育て、調べ、考えるトレーニングをしている生徒の力を見たいとは思いませんか?2題でいいから、そういう問題を混ぜておいたら、喜ぶ生徒がいます。中学校の授業参観を6回やってみましたが、成績上位層の生徒たちは退屈していますよ。低いところに焦点を合わせすぎています。
 出題定期テスト問題作りには学力向上のためにエスト問題のt難易度の問題の他にも授業のやり方を含めて考慮すべき点がいくつかあるようです。1学期期末テストの結果が出次第、採り上げていきます。

<懇親会:釧路商工会議所のメンバーと意見交換>
 ふだんは会員専用掲示板で、じつに率直な意見交換をしています。激しい議論も時に起きますから、外部の方がご覧になったら、仲が悪いのではないかと心配されるかもしれません。(笑)
 ですから、年に何度かの会合は顔を合わせて呑むことが主目的になります。
 昨日も総会が終了してすぐ身末広町のあるお店で懇親会をしました。新しいメンバーになられた釧路の商工会議所のメンバーが数名いらっしゃいました。釧路市の未来は、未来を担う子どもたちをどのように教育するかで影響を受けますから、教育問題には商工会議所のメンバーの方々も熱心です。お隣で親しくご意見を伺いながら、お話をさせていただきました。
 劇団東風の片桐さんや、キッズロケット主宰者である市議の金安さんもいらっしゃいました。元釧路教育長(釧路の教育を考える会・会長)の角田憲治氏は向かい側に、釧路市議会議長の月田さんと並んで座っていました。

<プロの朗読技術を使った音読指導のススメ>
 劇団東風(とんぷう)の片桐さんは釧路文化団体連絡協議会(釧路市内95文化諸団体が加盟)の事務局長でもありますが、小中学校の音読指導へもボランティアとして協力しています。キッズロケットも音楽演奏やミュージカルをやっているので、台詞の言い方や表情の作り方、台本の朗読技術がすばらしい。
 わたしは12年間ニムオロ塾で良質の日本語テクストを選び音読指導をしていますが、アナウンサーや俳優の方々の朗読に比べると、穴に入りたいほど下手くそです。プロの方からトレーニングを受けたことがありません。だから、一度本物のプロの朗読を聞かせてやりたいと常々思っていました。目の前で朗読を聞いて、簡単なトレーニングを受ければ、上手になるのは生徒ばかりではありません、先生もです。教育大や一般の大学の教職課程で朗読トレーニングをしているところはありません。江戸期には「素読」トレーニングがどこの私塾でも藩校でも広く行われていました。そういう文化を現代風にアレンジして、伝えることは大きな意味があります。
 東京の日生劇場や紀伊国屋ホールでみた舞台劇を根室で見るのは無理ですが、プロの朗読を聞く機会は関係者の方々が協力すれば根室でもつくれます
 「読み・書き・そろばん(計算)」の三つの基礎技能のうち、一番大事なものが「読み」です。これが正確に、そして高速でできるようになれば語彙力は爆発的に増やせますし、読解力も飛躍的に伸びます日本語の運用能力が伸びれば、五科目の学力全体が底上げできます高校生になってからの英語の学力の伸び代にも大きく影響します
 わたしは、劇団東風やキッズロケットは「道東の共有財産」だと考えています。根室の小中学校で朗読や音読の指導の開催ができたら、子どもたちの基礎学力向上に資するところが大きいでしょう。
 根室の小中学校の先生たちが、プロの朗読や音読技術、指導技術を目の当たりにすれば、それを真似て教えられる人が出るに違いありません

 2次会で、I田さんがギターを弾いて、金安さんと片桐さんとY先生が一緒に歌っていました。まるで1960年代終わりの歌声喫茶の雰囲気でした。金安さんのソプラノが美しかった、さすがプロ。根室にキッズロケットのような劇団があったら、わたしは塾生に入団を薦めます。
 キッズロケットは躾が厳しい、そして先輩は後輩の指導もしなければならないですから、自分で考え、自分で判断してちゃんと行動できるようになります。必要なところでは、金安さんに報告・連絡・相談を入れます。社会人になってから必要とされる、挨拶の仕方、報・連・相が劇団活動を通して培われます。指導システムとしてもてもすばらしい。

<根室市教委と根室の教育関係者の皆様へ>
 根室市教委さん、市教委がバックアップして根室の子どもたちにプロの朗読や音読を学ぶ機会を与えてみませんか?朗読指導だけなら、劇団東風の片桐さんが適任です。
 ボランティアで協力してくれるはずですが、交通費や弁当代くらいは市教委の予算から出してください。
 ebisu抜きで直接、片桐さんへ連絡されてもいいし、ebisuが橋渡しの労をとらせていただいても構いません。
 根室の小学校と中学校に朗読や音読指導のできる先生たちを育てましょうよ。


<余談>
 市議など公職にある方は原則実名で書いています。今回、大越市議から「ご挨拶してませんでした」と名刺交換の申し出がありました。大越さんは釧路市議の1年生ですが、教育問題で金安市議とは別の角度からご活躍です。釧路市立病院勤務時代(2014年)に全国に立った四人の「地域に飛び出す公務員アォード賞」を受賞しています。土曜日に開催していた「てらこや鳥取」活動が評価されました。小学校校舎を借りて算数検定も実施しています。同じ町内に住む鳥取神社の木下宮司が大越さんに話をしてくれたのかもしれません。
(昨年、ルーツ探しにZAPPERさんの計らいで、鳥取神社を訪れて、木下宮司からさまざまな資料を見せていただきました。移住してきた鳥取藩士の中に婆さんの親の名前が見つかりました、記念碑にも名前が彫られています。移住してきた当時、与えられた掘っ立て小屋の写真もみました。鍬2丁も。冬には布団の上に雪が積もったといいます。よく耐えて生き延びてくれたものです。)

*#2642 釧路の教育改革と公務員アウォード大賞 Apr. 13, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-13-1

 #2653 小学校で算数検定、開いたのはあの公務員アウォード大賞受賞の大越さん Apr. 22, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-22
 
 ZAPPERさんやわたしはハンドルネームでブログを書いていますが、地元の教育関係者で実名をご存知のかたはたくさんいらっしゃいます。3月で100回目を迎えたFMくしろの番組「ストップ・ザ・学力低下」に「釧路の教育を考える会」のメンバーが交替で出ています。番組のスクリプトがブログ「情熱空間」で毎回公表されています。番組冒頭で出演者の紹介があるので、わたしの実名も載っています。そういうわけで、匿名ブログではありますが、それぞれ地元では半ば実名公表というのが実態です。わたしが出演した分のスクリプトは弊ブログ#3283にURLを載せました。
 実名が気になる方がいらっしゃれば、どうぞご覧ください、地元では秘密ではありませんので。ハンドルネームで書いていることは、わたしの外側に理由があってのことなのです。
 北海道教育文化研究所で検索しても、実名が見つかります。わたしにとっては、「釧路の教育を考える会」も「北海道教育文化研究所」も世の中でたくさんの人がやっているボランティア活動です。
 年齢を考えても、いつまでもやれるわけではありませんので、近日中に自分の役割を整理して明らかにします、ゴールが近づいていることを意識しているからです。

 「釧路の教育を考える会」には広範囲な職業人が集まり、それぞれの仕事を通じて発言し行動しています。一人ひとりが独立して考え・判断し・行動できる集団です。イメージとしては球のような群体をなす集団に見えます。「特定の職業の人の集まり」ではないので、おそらくどの方角へも対応できるのがこの会の最大の強みでしょう。
 店頭公開した輸入商社ではメンバーの9割が役員というプロジェクト7つのうちの6つに参加していましたし、一部上場企業のSRLでもさまざまなプロジェクトに参加しましたが、これほど異質で強力なメンバーが揃ったことは一度もありません。道東にはほかにもたくさん人材がいます、どうやら使い切れていないか活かし切れていないだけです。
 「釧路の教育を考える会」のようなボランティアの場がさまざまな分野で創られたらいいのです。自分の利害はもち込まない、損得抜きで世のため人のために自分ができることをするという心がけが大事です。私利私欲が入ったら、天網恢恢疎にして漏らさず、うまくいかなくなります。私心を去れば、道は天が拓いてくれます。

*#3283 FMくしろ番組「ストップ・ザ・学力低下」収録   May 7, 2016
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-05-07

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<全国教育シンポジウムでのキッズロケット公演紹介>
○#3177 教育シンポジウム(2):キッズロケット Nov. 18, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-11-17

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