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#3261 人工知能談義  Mar. 18, 2016 [A9. ゆらゆらゆ~らり]

 ブログ「情熱空間」投稿欄で、人工知能が話題になりました。コンピュータの発達によってこれまでにさまざまな職業が消滅しました。
 たとえば、1960年代後半にはキー・パンチャーという職種がありました。プログラムをカードにパンチする仕事です。当時の時給で1,500~2,500円くらいです。大卒の初任給が50,000円程度の時代ですから、現在価値に直すと時給6,000から10,000円もの高給でした。ところがプログラムのパンチ業務は、時代が移り変わり、プログラマーが直接パソコンにタイピングするようになり、消滅しました。オフセット印刷もワードやパワーポイントの普及で消滅、経理業務も専門的な業務の大半が統合会計情報システムの出現で消滅しています。
 システム化は、短時間当たりの処理量が飛躍的に高めるだけでなく、精度も飛躍的に上げてしまいます。コンピュータと機械が結びつくことで、数分の一に人数で、それまでの仕事とは比較にならない量の仕事をこれまた比較にならぬ高精度で、しかも数分の一の時間で処理できるようになってしまうのです。システム化は仕事量と、仕事の精度と、仕事の速度に飛躍的な変化をもたらします。
 コンピュータは、いま人工知能に進化しつつあります。過去30年の進化速度がそのまま続くと、百年後には現在のコンピュータの2億倍の処理速度と集積度をもった人工知能(Artificial Inteligence)が出現します。
 百年はたたないうちに、そう、30年後の世界ではAIが教育分野でも産業分野でも主要な役割を果たしていることは想像に難くありません。
 ブログ「オータムリーフ」さんが、AIの進化によって現在ある職業の49%が30年後に消滅しているという論を紹介していますので、URLを書いておきますから、そちらをお読みください。

*「仕事がなくなる世界」
http://blog.goo.ne.jp/autumnleaf100/e/a92df3b290da4a537634de3b5f19e711

 昨日、ブログ「情熱空間」投稿欄で自動翻訳についての議論をしました。AIが教育に導入されるとどうなるのか、一緒にお考えください。投稿に続きがあれば、後で追加します。

*「迷走する小学英語」 
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8391675.html#comments
 
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1. Posted by 後志のおじさん   2016年03月16日 09:30
北海道の高校入試と同じですな。

向いている先が、真逆なだけで。

北海道、下しか見ていない。
文部科学省、上しか見えない。

どちらも「自分の善意」を無邪気に押し付けるだけで結果の予測をしていません。

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2. Posted by ebisu   2016年03月16日 10:37
ははは、後志のおじさん、書き込みをまっていました。

何か政策提言をするとき、あるいは政策変更をするときは、数値で検証できるような検証方法も一緒に提案してほしいですね。

planとdoばかりで、客観的なチェックのないことが、文科省の政策の欠陥です。
いつまでに、どのような効果をだすのか、具体的に記述できなければ、民間会社では稟議不採用、3年の実行計画にも年次計画にも入れられません。

小学校英語、夏休みに時間を割く、朝の時間を15分割く、とにかく授業時間数を増やせ。
それでどういう効果を予測しているのか、あるいはどういう結果をいつまでにどの程度計画しているのか、ちゃんとしろと言ったら、こんな提案すぐに引っ込んでしまうでしょう。
民間会社で多少有能な上司がチェックしたら、このような政策は課長段階で歿(ボツ)です。

中央教育審議会作業部会のメンバーの皆さん、ちゃんと仕事しましょう。

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3. Posted by ZAPPER   2016年03月16日 13:50
人工知能が飛躍的に進歩し、それに伴って高度な言語翻訳機が普及。外国語を習得する必要性が日に日に薄れる。20年後にはそうした社会になっているものと思います。

そしてその際、なぜもっと日本語を深く教えなかったのか。なぜもっと日本文化を深く教えなかった。そうした議論になるのだろうと思います。もっとも、その頃には労働の大半はロボットや人工知能に置き換わっているのでしょうけれど…。

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4. Posted by ebisu   2016年03月17日 00:33
お示しの語彙力テスト10問、高校生と中学1年生
四人にやらせてみました。
高2の生徒が全問正解。
高校生二人は1問だけミス、中学1年生は2問ミスでした。

ところで、6番目の「首をそろえる」は大辞林には載っていません。「雁首そろえてまっていろ」とはいいますが、「首をそろえて」とはあまり聞きません。
「顔をそろえる」は大辞林に載っています。
「(主要な人物がみな)集まる」と書いてありました。
だから、「顔をそろえる」と四人とも書いていたので、正解としました。

ところで、AI(人工知能)ですが、深層学習(deep learning)が進めば、20年後には日常会話程度なら、小型の音声入出力の自動翻訳機ができているかもしれません。

日常会話については英語を学ぶ必要が小さくなるのでしょう。
そうした便利なツールを使って日常会話を高速でマスターできるようになるでしょうから、英検2級あるいは準1級程度の英語の先生は職業として存在理由がなくなる可能性が出てきます。
結構な数の職業が消滅しそうです。人工知能やそれらとインターフェイスした機械と人間が職を争うことになりますが、人間に勝ち目はありません。人工知能も機械も24時間動きます。文句も言いません。失業者が大量に出て、人口は急激に縮小していきそうです。

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5. Posted by ZAPPER   2016年03月17日 09:59
ebiuさん
雁首、顔。そうですね、失礼しました。そしてありがとうございます。

AIですが、これは凄まじいまでの進化を遂げるものと思っております。工事現場をイメージにとると、現場監督の仕事を除いて大半がAI制御の機械に置き換わるといったイメージでしょうか。

AIや機械ができない仕事。他人がおいそれとはできない仕事。それができる人が今後は強みを発揮して生き残っていくのだろうと思います。

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6. Posted by 後志のおじさん   2016年03月17日 13:57
zapper さんebisu さんともに、「日常会話」と一括りに扱っておられますが、正確には「日常的な用を足せる情報伝達の会話」のことではないかと思います。

会話のもうひとつの重要な役割である「親しみを作り出す」がコンピュータ言語にできるか?は疑問ですね。

あくまでも私の経験ですが、ネイティブが電話でしゃべっている内容なら、盗み聞きで理解できる。ところがネイティブのフェイストゥフェイスの会話になると、集中して聴いても理解できないことのほうが多い。

コミュニケーションには、言葉の外の要素のほうが重要な部分も多いと思っています。

AIに全て飲み込まれる、とまではいかないでしょう。

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7. Posted by ebisu   2016年03月18日 08:28
後志のおじさん

面白いことを書いてくれました。
中高生対象の英語なら、30年後には9割以上は、AIを使った、Computer Aided Educationの利用が進んでいるでしょう。英検2級程度の英語の先生は必要がなくなってしまいます。

その一方で、日常会話といえども自動翻訳は壁にぶつかることがはっきりするのかもしれません。その点では後志のおじさんの仰ることは真実です。

人間は六感(六つの感覚器官という意味ですが、仏教用語では「六根」と言います)を使って状況を理解しながら会話していますが、その状況の入力が限定的にしかできないことが次第に理解されるようになります。
人間は眼・耳・鼻・舌・身・意で重層的に世界を理解しているわけですが、自動翻訳で音声入力できる情報は音(=耳)だけです。自動翻訳が進化することで、人間の会話が実に奥行きの深いものであることが理解されていきます。

わたしは30年後に生まれ変わって、AIを使ったCAEを英語と数学で試してみたいと思います。勉強が遊びだと感じる(あなたやZAPPERさんや合格先生やわたしのような)一風かわった人間にとっては、自分のペースで学べるので、きっと楽しい世界です。

その一方で、30年後はAIの高性能化で失業者が激増し、先進国の人口は急激に減りだしているでしょうね。80年代の統合システム開発でわたしは経理の専門業務が激減する様を経験しました。雇用減少は避けられません。

どういう経済社会を選択するのか、人類が決断を迫られているでしょう。便利さを手放せないとか欲望を制御できなければ、限りない人口の縮小再生産が地球を覆いつくすでしょう。
そうなる前に、「資本論と21世紀の経済学」を読んで考えてもらいたいと願っています。人類を滅亡から救える経済学は、他には見当たりませんから。

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#2784 百年後のコンピュータの性能と人類への脅威 Aug. 22, 2014 ">

#3215 ライフワークに手をつけた2015年を振り返る:『資本論』を超えて  Dec. 31, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-12-31

#3097 資本論と21世紀の経済学(改訂第2版) <目次>  Aug. 2, 2015 


       3097-1 ↓
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-08-02-2

Ⅰ. 学の体系としての経済学      6

1. <デカルト/科学の方法四つの規則とユークリッド『原論』> …6
2.<体系構成法の視点から見たユークリッド『原論』> …8
3.<マルクスが『資本論』で何をやりつつあったかを読み解く> …10
4.<資本論体系構成の特異性とプルードン「系列の弁証法」> …11
5. <労働観と仕事観:過去⇒現在⇒未来> …13
 


  3097-7 ↓
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-08-04-1

24. <文部科学大臣下村博文「教育再生案」について> …67
25.<人工知能の開発が人類滅亡をもたらす:ホーキング博士> 
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 赤い文字の章をお読みください、データを挙げて人工知能の未来に言及しています。


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