#3255 武田邦彦教授:自然科学者から経済学者への注文 Mar. 11, 2016 [99. 資本論と21世紀の経済学(2版)]
テレビによく出る中部大学教授の武田邦彦氏がブログで、マクロ経済学を批判し、相互に罵りあいをしている経済学者へ注文をつけた。
簡単に言うと、経済学はそもそも民を豊かにするものなのに、国家中心の経済学はあっても、民の経済学がないと武田氏は述べている。
西洋の人々は、できることなら労働は誰かにさせて自分は労働しない存在でいたいと思っているのに対して、日本人は働くことが喜びで、憲法でも「勤労の義務」というのが謳われている、これは西洋諸国と大いに異なっているとも述べている。
誰か経済学者がこうした日本人の勤労観に基づく経済学を創造してはくれまいかというのが、一科学者としての武田氏の経済学者への注文である。
経世済民とは「世を治め、民をの苦しみを救うこと」である。需要と供給で均衡価格が決まるなどということは、経世済民とは何のかかわりもないと武田氏は断じている。
我田引水で申し訳ないが、日本的仕事観に基づく経世済民の経済学は昨年1月に生まれている。スミスやマルクスの経済学の第一の公理「労働は苦役である」を、日本的仕事観「仕事は喜びである」に置き換えた経済学説を弊ブログで昨年1月に公開した。すでに四百字詰め原稿用紙600枚相当になっている。これからもまだしばらく追加していくつもりだ。できれば、版を改め第3版として改訂版をブログで公開したいと思っている。
経済学の公理公準を明らかにし、論じた経済学説は世界初登場である。日本的仕事観に基づいた経済社会を日本人なら作りうる。なぜ日本人でなければならないのかは、日本の伝統的価値観や日本的仕事観に基づく経済社会の建設だからである。強い管理貿易の下で、諸外国に流出した生産拠点を日本国内に取り戻し、自立型経済圏を造りうるのは、あらゆる産業がそろっている日本以外にはない。日本でそういう自立型経済システムを造ったら、諸外国へそのシステムを「輸出」すればいいのである。世界の誰もが額に汗して働き、経済格差の小さい社会が創りうるのである。
グローバリズムどころか既存の資本家的生産様式も、根こそぎその基盤を失うことになる。21世紀の経済学と原理の異なる経済社会の黎明がここにある。
英語学者で評論家の渡部昇一氏も西洋の労働観と日本人の勤労観を対置して、同じ注文を経済学につけている。「神ですら働く日本人の労働観」と表現している。URLを貼り付けておくので弊ブログ#3231をお読みください。
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#2784 百年後のコンピュータの性能と人類への脅威 Aug. 22, 2014
#969 日本人の矜持(2):経済学への示唆 Mar.23, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-03-23
*カテゴリー「資本論と21世紀の経済学第2版」へジャンプ
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/archive/c2305649185-1
#3097 資本論と21世紀の経済学(改訂第2版) <目次> Aug. 2, 2015
3097-2 ↓
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-08-02-1
6. <公理系書き換えによる21世紀の経済学の創造> …14
○ 資本論の公理系の析出
○ 公理系書き換えによる新しい経済学の創出
7. <経済学体系構成原理は四つ> …19
#3121 既成経済理論での経済政策論議の限界 Sep. 1, 2015
#3148 日本の安全保障と経済学 Oct. 1, 2015
#3162 絵空事の介護離職ゼロ:健全な保守主義はどこへ? Oct, 24, 2015
#3213 グローバリズムを生物多様性の世界からながめる(Aさんの問い) Dec.28, 2015
#3216 諸悪莫作(しょあくまくさ) Jan. 3, 2016
#3217 日本の商道徳と原始仏教経典 Jan. 7, 2016
2016年03月10日
科学者の経済学(7) 大勢の人に大切なこと
簡単に言うと、経済学はそもそも民を豊かにするものなのに、国家中心の経済学はあっても、民の経済学がないと武田氏は述べている。
西洋の人々は、できることなら労働は誰かにさせて自分は労働しない存在でいたいと思っているのに対して、日本人は働くことが喜びで、憲法でも「勤労の義務」というのが謳われている、これは西洋諸国と大いに異なっているとも述べている。
誰か経済学者がこうした日本人の勤労観に基づく経済学を創造してはくれまいかというのが、一科学者としての武田氏の経済学者への注文である。
経世済民とは「世を治め、民をの苦しみを救うこと」である。需要と供給で均衡価格が決まるなどということは、経世済民とは何のかかわりもないと武田氏は断じている。
我田引水で申し訳ないが、日本的仕事観に基づく経世済民の経済学は昨年1月に生まれている。スミスやマルクスの経済学の第一の公理「労働は苦役である」を、日本的仕事観「仕事は喜びである」に置き換えた経済学説を弊ブログで昨年1月に公開した。すでに四百字詰め原稿用紙600枚相当になっている。これからもまだしばらく追加していくつもりだ。できれば、版を改め第3版として改訂版をブログで公開したいと思っている。
経済学の公理公準を明らかにし、論じた経済学説は世界初登場である。日本的仕事観に基づいた経済社会を日本人なら作りうる。なぜ日本人でなければならないのかは、日本の伝統的価値観や日本的仕事観に基づく経済社会の建設だからである。強い管理貿易の下で、諸外国に流出した生産拠点を日本国内に取り戻し、自立型経済圏を造りうるのは、あらゆる産業がそろっている日本以外にはない。日本でそういう自立型経済システムを造ったら、諸外国へそのシステムを「輸出」すればいいのである。世界の誰もが額に汗して働き、経済格差の小さい社会が創りうるのである。
グローバリズムどころか既存の資本家的生産様式も、根こそぎその基盤を失うことになる。21世紀の経済学と原理の異なる経済社会の黎明がここにある。
英語学者で評論家の渡部昇一氏も西洋の労働観と日本人の勤労観を対置して、同じ注文を経済学につけている。「神ですら働く日本人の労働観」と表現している。URLを貼り付けておくので弊ブログ#3231をお読みください。
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#2784 百年後のコンピュータの性能と人類への脅威 Aug. 22, 2014
#969 日本人の矜持(2):経済学への示唆 Mar.23, 2010
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-03-23
*カテゴリー「資本論と21世紀の経済学第2版」へジャンプ
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/archive/c2305649185-1
#3097 資本論と21世紀の経済学(改訂第2版) <目次> Aug. 2, 2015
3097-2 ↓
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-08-02-1
6. <公理系書き換えによる21世紀の経済学の創造> …14
○ 資本論の公理系の析出
○ 公理系書き換えによる新しい経済学の創出
7. <経済学体系構成原理は四つ> …19
#3121 既成経済理論での経済政策論議の限界 Sep. 1, 2015
#3148 日本の安全保障と経済学 Oct. 1, 2015
#3162 絵空事の介護離職ゼロ:健全な保守主義はどこへ? Oct, 24, 2015
#3213 グローバリズムを生物多様性の世界からながめる(Aさんの問い) Dec.28, 2015
#3216 諸悪莫作(しょあくまくさ) Jan. 3, 2016
#3217 日本の商道徳と原始仏教経典 Jan. 7, 2016
#3231 日本人の労働観の特異性と新しい経済学の創造 渡部昇一氏の論 Feb. 7, 2016
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2016-03-11 11:41
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