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#3154 日本語読み・書きトレーニング(1):序論   Oct. 11, 2015 [47. 語彙力と「読み・書き・そろばん」]

 子供たちの学力がこのままでは地域の未来が危ういとさまざまな職業人が集ったのが「釧路の教育を考える会」であった。ワイワイガヤガヤ、専用掲示板や複数のメンバーが同時に閲覧可能なメール機能を利用して活発な議論が日々繰り返されており、それら釧路の教育改革の歯車となっている。
 同じ北海道で、近隣の市であり、学力問題に関して釧路は根室と共通の問題を抱えている。だから、創立時にお誘いを受けて、根室管内のほかの2名の方とともにebisuは根室から参加を決めた。「釧路の教育を考える会」が釧路・根室管内に広がりをもつべきだという話に乗った。
 中学卒業の時点で、生徒全員に基礎学力を保障したいという共通の願いを集約することで、副会長の月田光明氏が超党派の「釧路市議会基礎学力問題研究議員連盟」を組織し、全国に先駆けて「基礎学力保障条例」を制定(2012年12月)した。その仕事の手際のよさと市議会における論戦の粘り強さには敬服の念を抱かざるをえない。しばらくしてから、同じ大学の同じ学部、そして同じ学科出身であることがわかった。偶然だが、こんな偶然はそうはない、ebisuのほうがロートルである。月田さんは釧路市議会議長となったが、かれだけではない、市議会での論戦する姿からジャンヌダルクとニックネームがついた金安市議も強力なメンバーの一人である。そして寺子屋の活動で公務員アォード賞を受賞した大越さんが、市議となった。
 「基礎学力研究議員連盟」と「釧路の教育を考える会」が、車の両輪となって、釧路の教育改革を前に推し進めてきたといってよい。これからもそうだろうし、釧路の教育改革のパワーはより大きくなったといってよさそうだ。

 共通の問題が大部分ではあるのだが、釧路固有の問題もあり、共通部分にバイアスがかかってしまい、現実の活動はすっきり切り仕分けることができない、なかなかむずかしいものだ。でも、それはそれ、問題そのものからバイアスを取り除いて検討しておくことはできる、わたしの役割はそこにあるようだ。

 前置きが長くなったが、そろそろ本論をはじめたい。
 基礎学力にとって、「読み書きそろばん(計算)」スキル育成は、学力という構造を支える三本の柱である。

(基礎学力を木造の家屋にたとえると、三本の柱は木でできているから「三木」だろう。ebisuは弊ブログを見て、2010年4月4日に根室まで会いにきてくれた「三木」さんからお誘いを受けた。かれも三人の副会長のうちの一人、行動を見ていると「ブルトーザ」とニックネームをつけたくなる、思いついたらすぐに行動ができる人だ。社会保険労務士で明光義塾愛国教室の経営者、そして釧路西ロータリークラブの会長でもある。ユニークな人材がほかにも何人もいる。メンバーの顔ぶれを眺めると、「類は友を呼ぶ」というのは本当のようだ。)

 文章作成についてのトレーニングについて、ブログ「情熱空間」を転載して、その後にそれをさらに分割、発展させることができれば幸いである。
 文書作成*は、大人になっても苦手な人が多いが、大方の人がどうしてそうなってしまうのかについても、その理由をついでに探ってみることになる。小学生1・2年生での親の関与の仕方が、案外影響が大きいことが2回目にわかるだろう。

*おいおい説明することになるが、考えるところがあって、「作文」という用語は使わない。

ブログ「情熱空間」
http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/8174346.html?1444521893#comment-form
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2015年10月09日

「褒めて伸ばす」は作文指導にこそ

褒めて伸ばす。

最近よく耳にするフレーズですが、私はそれには懐疑的です。多くの場合、「褒めて伸ばす」ではなくて、「褒めるようなシーンでもないのに褒めている」つまりは、「単におだてているだけ」のことが多いですから。

その意味、実は私、こう見えても、こと子ども相手では褒め上手なんですよ、いえ本当に。その分、大人相手ではまるでダメですけどね(笑)。コツはですね、「褒めるべきときに褒める」「本当に自分が褒めたいと思ったときに褒める」と、たったそれだけだと思っています。

しかし、例外があると思っています。それはずばり作文。内容はさておき、まずは書いた時点で褒めてあげるべきです。その時点で「花マル」でしょうか。字が汚い、漢字が間違っている、文法上のミス、表現の方法。それらは後回しにして、まずもって書いたこと自体を褒めてあげるべき。その際、多少オーバー気味に褒めてあげてですね、それから少し時間を空けて指導をするようにすべきだと思うんですね。

がしかし、そうした指導、最近では実に実に手薄ですね。そもそも、朝読書に代表されるインプットには力を入れているみたいですが、アウトプットたる文章の「読み」「書き」 の「書き」の方が驚くほど手薄になってしまっていますから。

「読み」 「書き」は車の前後輪みたいなもので、双方が一方を引っ張り、そうして回転をしながら速度を上げていくもののはずです。しかし現状、「書き」の方が実に手薄。「書き」を軽視して「読み」を鍛えようとしても、それは土台無理というものなんですね。冷静に傍から客観視したならば、「読み」ばかりで「書き」がどうにもこうにも足りていない。だから学力の伸びがすぐに頭打ちになっちゃう。

ですからどうぞ、「書き」 の指導たる作文をこそ重要視していただきたいものであります。よっしゃ、ボンズを被験者に、実験を試みることにしましょうか。(^∀^)
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<素朴な疑問:読みに関する指導はなされているか?>
 議論の前提条件というものは、じつに重要な役割を果たすことになる。「読み」の指導やトレーニングはなされているのだろうか?ここがズレてしまったら、その後の議論全体が見当違いの方向へとそれてしまうから要注意である。
 ほったらかしにされているのは「書き」だけではない、じつは読みも指導がなされていない。朝読書をみたらわかる、あの時間に教師は何も指導していない。
 読みと書き(文書作成)にかんしては、いまのうちにできるだけ議論を前に進めておきたい、やっておけば、いつか役に立つときが来る。すでにライフワークの「21世紀の経済学」を書き終え、スミス、リカードはもとより、マルクス『資本論』も超えた。日本の伝統的な価値観に基づく新しい経済学の可能性を提示し、わが生涯、なすべきことはなし終えた。なお、まだ時間と体力が残されているようなので、何が見えてくるのか歩けるところまで歩き、その景色を眺めてみたい。
 アップダウンの多い地形では迂回も必要となるが、迂回は時に問題を複雑にして、部外者に議論をわかりにくいものにするので、わたしはまっすぐに歩いて道を拓いておこうと思う。なんとか細い道を通すことができたら十分である。


*#2853 『釧路市学力保障条例の研究(1)』東大大学院教育行政学論叢 Oct. 29, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-10-29


*#3154 日本語読み・書きトレーニング(1) Oct. 11, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-10-11-1

 #3155 日本語読み・書きトレーニング(2):総論 「読み」と「書き」 Oct. 12, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-10-12

 #3156 日本語読み・書きトレーニング(3):先読みの技 Oct. 14, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-10-14

 #3157 日本語読み・書きトレーニング(4):「書き」の「守・破・離」」 Oct. 15, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-10-14-1

 #3158 日本語読み・書きトレーニング(5):数学と「読み」のスキル Oct. 16, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-10-15

 #3159 日本語読み・書きトレーニング(6):数学と「読み」のスキル-2 Oct. 19, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-10-19

 #3195 家庭学習習慣の躾は小学1・2年生のうちにやるべし Dec. 4, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-12-04

  #3196 四段階ある作文指導工程  Dec. 6. 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-12-05


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