SSブログ

#3151 秋の根室半島東半分をロードバイクで回る(2) Oct. 4, 2015  [85.サイクリング]

 納沙布岬を太平洋側から攻めた。空気圧を7barと高くしたので、納沙布まではペダルが軽かった。無理をしなくても23kmを55分で走れた。下り坂で時速55km付近になると怖かった。空気圧が高いので、路肩に近いところを走っていると砂利でスリップやパンクの可能性がある。そんな速度でパンクしたら、ただではすまないから抑える。先月だったか、路肩に近いところをゆっくり走っているときに後輪で小砂利を踏んだら、とたんにパンクした。高速で走っているときに前輪がパンクしたら強い振動でハンドルをコントロールできずに転倒必死だ。年齢相応、おとなしい走りをするに限る。

 納沙布を1時20分に出発して、帰路はオホーツク海側の道路を走った。オホーツク海側はアップダウンが多い。北西の強い逆風が吹いていて、まだ平地走行なのにペダルが急に重くなった。コースの途中に懐かしい場所がある、そこで写真を撮ろう。

 1964年の東京オリンピックは10月10日が開催式だった。その年の春に高校生になった。担任の山本幸子先生は、夫の栄進先生が温根元小学校へ転勤になり、一緒にそちらへ赴任した。
 高校生活の最初の夏にトサブへのキャンプを企画した。三人ほどで行こうということになって、一緒に行きたいやつはいるかと言ったら、十数人になった。根室高校からテントを借りて、バスで納沙布岬まで行き、そこから9kmくらい歩いてトサブへついた。海に隣接して沼がありそこへ流れ込む真水と海水で汽水域になっていた。小さな船が何艘かあった。
 ジンギスカンを2kgもっていった。カレーとジンギスカンと、楽しかった高校一年の夏。

<夢の跡>
 キャンプをして翌日、途中の温根元小学校へよった。中学校で3年間担任だった山本先生の元気な顔が見たかったからだ。行くと、栄進先生ともども幸子先生が歓迎してくれた。井戸水が美味しかった。当時の温根元小学校は木造、写真の校舎はそのあとに建て替えられたもので、元あった木造校舎より大きい。
 1964年の夏から、51年が過ぎた。温根元小学校は日本最東端の珸瑤瑁小学校とともに、昨年、歯舞小中学校へ統合されて、廃校となった。

DSC00613.JPG


<湿原の原生花園>
 根室にも小清水町(夕張市の隣)と同じ名前の「原生花園」がある。わたしは今年の夏にはじめてかの地を訪れてみたが、そこは砂浜に隣接して乾いていた。原野の只中にある根室の原生花園(湿地帯)とは趣がまったく異なる。
 14時7分に到着、納沙布岬から10.5kmあった。木道が整備されていて湿原の中を歩ける。関東近県の人は尾瀬湿原を想像してもらいたい。
 5月ころになると、透明な粘着液に包まれた蛙の卵が湿原のそこここに見つけることができる。6月にはおたまじゃくしがちょろちょろするのだろう。尻尾が取れて小さな蛙となって水から上がっていく。小さな蛙はメンコイ。本州のウシガエルのような大きな蛙は生息していない。木道をすっと歩いていくとミズナラの森の端に着く。ああ、ミズバショウも湿原にたくさん咲くから、尾瀬が好きな人には根室の原生花園の散策がいいだろう。根室の郊外へ行けばミズバショウなんてどこにでもある。

DSC00614.JPG

 木柵の右側に止め金具とロープがあり、ロックされているので、中に入るときはそれらを外して入る。ロープはワッカになっているから上に持ち上げるだけで外せる。どうように止め金具も上に持ち上げるだけでいい。ポニーが放し飼いになっているので、外に出ないようにとの配慮である。
 キャンピングカーが止まった。乗っていたのは60過ぎの夫婦だった。トイレに使用できない旨の張り紙があって、それを見たら、降りずにそのまま行ってしまった。冬季間ではないのだから、観光客のためにはトイレが使えたほうがいい。日本最東端の駅である東根室にもトイレがない。バスが来て30人ほど降ろして、汽車に乗り換えるために、20分ほどもまっていることがある。寒くてトイレに困る人がいる。年よりはトイレが近い。

<原野の一本道>
 なんてことはない原野の一風景である、どこまでも広い癒しの空間。右側がオホーツク海になる。西側に雲が出ていたので、国後島はほとんど見えなかった。晴れ渡っていると、羅臼連山と国後島の山並みが重なってみえる。
DSC00615.JPG


<風力発電>
 納沙布までの太平洋側にも風車が3基あった、そしてタイプの違う背の低い風力発電機が二つだったか三つだったか回っていた。落石のほうにも3基あったはずだ。
 オホーツク海には2基設置されている。ひとつは止まっていた。片方が動いているのは見たことがない。近くで見るとずいぶん大きいものだ、ゴーウィン、ゴーウィンと風を切る音が響いていた。

DSC00616.JPG

DSC00617.JPG

 この風車の二つ手前の坂は少し急だった。納沙布岬から数えて8番目の坂になると思う。そこできつくて、the lowest gearに初めて切り替えた。アゲインスト(逆風)に体力が持っていかれていたのだろう。風車で一息入れて、チョコレートを3つ口の中に放り込んだ。そのあとに飲んだ十六茶がうまかった。

<オホーツク海と太平洋の間>
 風車から2kmぐらいだろうか、大人の「癒しの空間」という看板のあるCASAを通り過ぎて、坂を二つ上り下りして、牧の内へ左折した。海側からゆるい上り坂が続くので、上りきったところが景色がよい。そこで角度を変えて写真を3枚撮った。
 ①は北側にカメラを向けた。道の向こうにオホーツク海が広がる、天気がよければ国後島が壁のように立ち上がって写る。
 ②は東側にカメラを向けた。ミズナラの林が視界に入る。
 ③は西側にカメラを向けた。
(パイプの柵が入ってしまっていますね、ものぐさはこれだからいけない、写真が台無しです。もう3m、柵の向こう側までいって写すべきでした。原野の色気がなくなってしまいました、大失敗です。)
DSC00619.JPG

DSC00620.JPG


DSC00621.JPG

 何の変哲もない眇々たる根室の原野。懐かしい人アリ、一度行って見たいと思った人アリ、それぞれにお楽しみいただけたら幸いです。
 原野48kmの旅、楽しかった。これならまだ五年は現役でやれそうだ。なにがって、もちろん仕事だよ、塾先生の仕事の話だ。


<余談:サイクリストとED(Erectile Dysfunction)>
 サイクリストのために過去の記事を紹介しておこう。サイクリングはサドルで尿道付近の動脈を圧迫するから会陰部の動脈とその周りの神経組織にダメージが及ぶ、その結果ヘビーユーザはEDになりやすいと英字新聞に書いてあった。「尿管」と書いて、コメント欄に専門家から注意をいただいた気がするが、URLを挙げた二つの記事ではなかったようだ。「腎盂⇒尿管⇒膀胱⇒尿道」とこういう経路になっている。よく調べずに知っている医学用語を使うとこういうミスが生じる。
 興味のある人はURLをクリックして、英字新聞の記事を読んでいただきたい。解説を入れてある。
週に3時間以上乗ると(会陰部の)動脈閉塞と長期間のダメージを引き起こす可能性がある

 ブログ記事をチェックしてくれる専門家がいるのはたのもしく、ありがたい。いろんなところでいろんな人にお世話になっている、ひとつひとつ思い出すたびに感謝。


*#2091 スポーツ・サイクリストへED(勃起障害)リスク警告 Sep. 23, 2012 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-09-23-1

 #2338 サイクリングとED :晴れ、弱風、そりゃサイクリングでしょ  Jun. 24, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-06-23

     70%       20%       10%
 日本経済 人気ブログランキング IN順 - 経済ブログ村教育ブログランキング - 教育ブログ村根室情報 - 地域生活(街) 北海道ブログ村


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0