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#3095 やった、数学の問題集全部解き終わった! July 30, 2015 [62. 授業風景]

〈更新情報〉
7/30 朝6時45分追記: 「11時から6時半まで」「余談-1」「余談-2」

 根室の夏は日本一涼しい。今日の最低気温は高めで15.5度、最高気温は13時の24.6度である。
 中1の生徒の一人からこんな要求があった。
 「夏休みになったら、毎日11時にいっていい?」
 「いいよ」

 この生徒は土日に事情があって家庭学習時間がとれない。首都圏の中学生に比べたら、家庭学習時間は半分である。これは大きなハンディとなっているから、そろそろそうした障害を取り除いておかなければならない。どんなに許容しても後1年間だ。根室で学年一番をとればいいだけなら、それでもいいが、目標としているところが違う。

 私は胃袋と体力がないので、昼寝はしないといけないし、2時間半おきくらいに食事も必要だから、べったりついては教えられない。幸いなことによくできる生徒だから難しい問題にぶつかったときに質問に答えるだけでいい。実績だと7時間半の授業で5回くらいだ。必要と判断したら高校の範囲まで教える。
 (学校の夏休み期間中は生徒はだれでも3時から7時までは来ていいことにしている。7時20分からレギュラーの授業が入っているので、7時までは見てあげられる。レギュラーの授業のある日に来ると3時から9時まで6時間勉強していい。)

 その中1の生徒が、今日「中1数学シリウス」の問題を全問やり終わった。時間の1/4くらいをやさしすぎる学校の宿題処理に充てて、数学の問題集を毎日10~12ページやり抜いた。終わったところで、ガッツポーズ。
 「先生、おわったよ!」
  「なかなかいい追い込みだった、よくやった」
 区切りのよいところで、この生徒は明日から4日間お休み。シリウスシリーズはそれほど難しい問題が載っていない、北海道の塾用教材である。自分の実力が有名私立高校受験でどれくらいのものか、受験用の「難問題集」を一冊やらせて認識させておく。1学年たったの60人では全国レベルを考えると競争はないも同然。
 根室市内に限定しても、10年前なら(学年生徒数90人で)5番以内に入るのも危ぶまれるのが現在の学年トップの生徒たちの実力だ。各中学校は学力テストと定期テストの学年トップ5の五科目合計点数を過去10年分、廊下に張って知らしめたらいい

(ついでにデータを書きとめておくと、私の母校の花咲小学校は当時1学年6クラス360人(全校生と1700人)だったが、昨年の新入生は39人、今年は32人、どちらも2クラス編成になっているから、クラスのサイズは1/3以下、学年生徒数は1割に激減、競争もへったくれもあったものではない。市内の小学校と中学校はさっさと2校に統廃合すべきだ。通学は無料のマイクロバスで送迎してやればいい。費用は道に負担させよう。統廃合は教員削減による人件費負担軽減で、道庁にメリットが大きいから、送迎バスを運行させることぐらい呑むだろう。)

 ニムオロ塾は個別指導だから、生徒の学習速度と進学先に合わせたスケジュールをひいて指導している。
 この生徒の数学の学習スケジュールは、来年3月までに中2の問題集をやり終え、中学を卒業するまでに、数Ⅱをやり終えることにしている。今のペースだと数Bを中3で終えるのは無理があるが、土日に勉強できる体制になれば手が届く。高校1年のときに数Bと数Ⅲをやり終え、あとの2年間は難問集にチャレンジ。2年前になるが、もっと速度の大きい生徒がいた。1年生の3学期には3年生の数学をやっていた。二年になる直前に、転校して行った。こういう生徒たちを同じ学年で競わせてみたい。1学年最低100人の規模を確保しなければ、なかなか成績上位層を競わせることがむずかしい。
 英語は高校1年からジャパンタイムズ記事を教材に使う。科学・医学・経済・健康などの分野の記事をピックアップして精読トレーニングをさせる。大学レベルの授業を予定している。

 問題は国語で、読書があまり好きではない。私の分類法*によれば、nonA∩B∩nonCタイプの生徒である。日本語の文章を読んでもイメージがわかないが、論理的な文章は読める、しかし複雑な概念相互の関係に関するイメージ化能力はまだない。
 英文の読解力の基礎は母国語であり、日本語のかなり難易度の高い本が読めない者に、同様なレベルの英文も読めるわけがない。
 岩波新書や中公新書が専門書の入門書として最適だから、哲学・言語学・医学・健康・経済学・政治学・思想・歴史学などの分野から、10冊程度ピックアップして音読トレーニングに付き合ってあげようかと考えている。いまやっている音読テクストは斉藤隆著『読書力』である。書きなぐったと思われる文章で勢いはあるが、かなり校正が甘い、しかし内容はしっかりしている。それが終われば藤原雅彦『国家の品格』、そして林望『すらすら読める風姿花伝』を予定している。ここまでは他の塾生も一緒だ、速度が違うだけ。そこから先は30冊くらいのリストと本棚にあるものは現物を手にとって生徒自身に選ばせたい。
 嫌々やっても効果はないから、本人にその気がなければやるつもりはない。中学生になっても自覚が生まれず、やらなければならないことに好き嫌いを言い出すようでは見込みはない、我慢する力を鍛えよう。

 この生徒は他の数人の塾卒業生たちとともに、自分の仕事を通じてふるさと根室をある分野でしっかり支えてくれる。団塊世代のebisuは、ふるさとに希望の芽をいくつか残しておきたい。そのために2002年の12月にふるさとに戻って塾を開いた。世のため人のためという希望は意外とかなうもの。将来どこに住んでもいいのだよ、高校を卒業すると同時に根室から出て行った人も、住みついたところで一人ひとりが仕事を通じてその地域と日本を支えたらいい。

(HNふくろうさんが、似た生徒がいるとコメント欄に書き込んでくれている、励みになるでしょう、生徒に伝えます。感謝)

 
*〈余談-1〉
 私の分類法を説明しておく。該当箇所を抜粋しておくので、4つの「イメージの力」の記事を参照してもらいたい。
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 言葉からイメージを創れるタイプをA型、創れないタイプをnon-A型、数直線や図形を頭の中に想い浮かべて処理することができるタイプをB型、それができないタイプをnon-B型と分類したい。
 もう一つ特別なタイプがある。文章を読みながら諸概念を構造物のようにイメージできる能力がそれである。言葉と言葉、異なる専門用語同士の関係を立体構造物を眺めるようにイメージできる能力をもつ者は稀だ。この能力をもつ者は、もたない者としばしば会話が成立たない。なぜか?同じイメージを共有できないからである。

 A型 ⇔ non-A型
 B型 ⇔ non-B型
 C型 ⇔ non-C型

 3組で各組2つだから、全部の組み合わせは2^3=8である。学力の点から言うと、
 non-A & non-B & nonC ⇒ 最弱
 A & B & C ⇒ 最強
-----------------------------------------------

 *#2593 イメージの力(1):ピアニスト&作曲家加古隆の原風景 Feb.14, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-14

 #2595 イメージの力(2): 6タイプに分類 Feb.16, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-16

 #2597 イメージの力(3):Aとnon-A型について  Feb. 16, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-02-16-2

 #2734 イメージの力(4):言葉のイメージ化トレーニング July 16, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-07-16


*#3041 コミュニケーション能力とは何か?(1) May 10, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-05-10

 #3042 コミュニケーション能力とは何か(2) :<事例-2>  May 12, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-05-11


 <7/26 ポイント配分割合変更>
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<余談-2>
 ポイントの配分割合を変えたので、日本ブログ村の「根室情報」セグメントの順位が3位に下がっています。その代わりに、「日本経済」で6位をキープしています。
 1月に経済学の論文を書いてアップしていますが、この数日、追加記入やらカットやら校正やらと手を入れてます。
 マルクス『資本論』の公理公準を書き換え、日本の伝統的な仕事観に基づいた21世紀の経済学の全容を明らかにしています、興味のある方はご覧ください。カテゴリー「資本論と21世紀の経済学」をクリックすれば出てきます。これからも折に触れて関連記事を付け足していきます。

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*#2935 『資本論』と経済学(1):「目次」 Jan. 25, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-25

 #2947 『資本論』と経済学(11) : 「労働観と仕事観:過去⇒現在⇒未来」 Jan. 29, 2015     
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29-4

  #2948 『資本論』と経済学(12) : 「公理書き換えによる21世紀の経済学の創造」 Jan. 29, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-30

 #2950 『資本論』と経済学(13) : 「経済学体系構成原理は四つ」 Jan. 31, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-1

 #2951 『資本論』と経済学(14) : 「第1の公理を巡って:マルクスの労働観と日本人の仕事観」 Jan. 31, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-2

 #2952 『資本論』と経済学(15) : 「対極にあるもの:ヨーロッパ労働観⇔と日本の仕事観」 Feb.1, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-3

 #2953 『資本論』と経済学(16):「日本人の仕事観:仕事は楽しい!」 Feb.1, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-01


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ふくろう

その生徒さんは、私が現在担当している公立中2生とよく似ていると思いました。彼は、現在数学Ⅰ+Aをやっております(私は副業で家庭教師をしております)。高校入学までに数学Ⅱ+Bを終わらせて、高校入学と同時に数学Ⅲと物理の勉強に入る予定です。

小6の3月から中学数学を始めて、去年の今頃に1次関数をやっておりました。教材は中高一貫校の教科書「体系数学」「体系問題集」「体系数学チャート式」「A級問題集」を使いました。地元でFと呼ばれている近隣の中高一貫校で使用している教材と同じものです。

Fでは2年かけるところを1年で済ませたことで、くだんの生徒はかなりの自信をつけたようです。「進度は灘中と一緒だね」と自信満々に言うので、灘中の定期試験の問題をさせてみました。予想通り、少しばかり伸びかけていた天狗の鼻はへし折られてしまったようで、「上には上がいるもんだなぁ」と減らず口ををたたいておりました(笑)。

彼は東工大志望です。変に解法暗記的な方向に行ってしまっては後々伸びないと思いましたので、芳澤光雄さんのブルー・バックスの教科書(中学・高校)や小島寛之さんの数学入門などを与えております。私の狙い通り、「時を忘れて読みふけることができる」と言っておりました。高校数学に入ってからは、体系数学のほかに、長岡亮介さんの「総合的研究」を与えたところ「チャートなんかよりこっちの方がずっといい」と期待通りの発言をしております。

数学は私の期待通りに伸びてきておりますし、物理には興味津々(小6の時に振り子の振動を回転運動に変換して表示するグラフを見て目を輝かせておりました)と、順調にエンジニアの卵への道を進んでいるようです。

国語が苦手なところもそっくりです。ただ、彼の場合、読むのは好きだが書くのは嫌いというタイプなので、まだ救いがあるかのしれません。

英語は理詰めの文法にはめっぽう強いです。彼に合わせて、私の方もドイツ語、フランス語、ラテン語の文法を持ち出して可能な限り理詰めで解説するようにしております。理系のくせに(否、理系だからこそなのか)こういう文法の話は大好きなようです。

その一方で、単語熟語の暗記は大嫌いです。「ボキャブラリーが弱いと英文は読めないぞ」「英語が読めないとエンジニアはつとまらないぞ」「高1レベルの英文が読めるようになったら、英語で書かれた微積や物理の入門書を講読する予定だ」と宥め賺して英語への関心を引き出すようにしています。

明日は彼の指導日です。「某所のブログに君とよく似た中1生の話が載っていたよ」と話してやるつもりです。学年こそ1年違いですが、日本の東西の端によく似た中学生がいるという話は、彼の関心を引くことでしょう。
by ふくろう (2015-07-30 04:09) 

ebisu

ふくろうさん
おはようございます。

公立中2ですでに数1+Aですか、東京の私立有名一貫校の標準スケジュールよりもずっと速い!
それがその生徒のスピード感でしょうから、それにあわせてあげられるのはいいことです。
たとえていうと、ジェットエンジンを積んでいる飛行機に一般自動車道を走らせる必要はありません。

事情があって、この生徒は土日に家庭学習時間を取れません。それでは首都圏の生徒に比べて、家庭学習時間が半分程度になってしまいます。
1年後くらいにはこの障害を取り除きたいと思っていますが、家庭の方針もあるので、無理強いはしません。本人がその分のハンディをどうやって乗り越えるかは、それはそれで見所です。

>英語は理詰めの文法にはめっぽう強いです。彼に合わせて、私の方もドイツ語、フランス語、ラテン語の文法を持ち出して可能な限り理詰めで解説するようにしております。理系のくせに(否、理系だからこそなのか)こういう文法の話は大好きなようです。

理系の生徒は理詰めで攻めたらいいというのは納得です。フランス語やラテン語の文法を持ち出して解説はできませんが、チョムスキーの生成変形文法の応用による精読トレーニングはやれそうです。

>彼は東工大志望です。変に解法暗記的な方向に行ってしまっては後々伸びないと思いましたので、芳澤光雄さんのブルー・バックスの教科書(中学・高校)や小島寛之さんの数学入門などを与えております。私の狙い通り、「時を忘れて読みふけることができる」と言っておりました。

解法暗記的な指導を避けるのは私もそう思います。じっくり育てたほうがあとからいくらでも伸びます。なるほど、数学関係の本を与えるという手がありますね。試してみます。手元に数十冊はあります。

>。「ボキャブラリーが弱いと英文は読めないぞ」「英語が読めないとエンジニアはつとまらないぞ」「高1レベルの英文が読めるようになったら、英語で書かれた微積や物理の入門書を講読する予定だ」と宥め賺して英語への関心を引き出すようにしています。

5月の連休明けに、教室を自宅書斎に移したので、英語で書かれた数学書や物理の本が本棚にあるので、英語の力がついてきたら、手にとってみるでしょう。構造言語学関係の専門書も並んでいます。興味のある生徒にとっては宝の山。

11時から来るという要求も、自宅に教室を移したからこそOK可能になりました。
いま私にできることはきわめて小さい。わたしは団塊世代、そして2006年にスキルス胃癌で胃の全摘、胆嚢摘出、大腸一部切除手術をしているので体力があまりありません。
もうすこしだけふるさとの未来のために人を育てることで役に立とうと思っています。
by ebisu (2015-07-30 07:31) 

通りすがりの大学生

田舎の公立中高から、いわゆる東京一工医学部を目指す場合、学習のためのツールやノウハウの不足もハンデとしてあると思いますが、個人的には学習のためのモテベーションを切らさない(自分で長期スパンの計画を立てて質の高い学力を養うための学習を続けていく)のが一番難しいと思います。(もちろん特別に頑張ってはいなかったけどいつの間にかそのレベルに達していたという天才肌タイプもいますが)

地方だと地元の旧帝大は一種のブランドがあるので地元の旧帝大を目指す人は多いですが、(岩手でも東北大信仰は強いですし実際私も後期は東北大に出しています)さらに上を目指す人となると地元の旧帝大には余裕で受かる人が母集団になるのでぐっと減ってしまいますし、問題の質も明らかに変わってくるので学校の学習に忠実に従うだけで太刀打ちするのは難しいと思います。また、「別に地元の旧帝大でも十分だろうに、なんでわざわざ東大を目指すの?」と考える人も多いので言い方は変ですがそこで折れないことも必要になります。
ですので強い気持ちがないとモチベーションを維持するだけでも大変です。

実際のところ東京一工医学部に現役で受かるのは開成や麻布などの御三家クラスでそれなりのポジションにいる層や、有名私立高を蹴って入ってきたような公立トップ高のトップ層がメインになるので、その辺に仮想敵を作って努力を続けることが必要になります。

具体的には、学校でトップ層にいながら別の学習をしているとどうしても「自分は特別なことをやっている」という感覚が出てきてしまいます。
それを防ぐために学力の面では難しい模試を受けるなり、検定試験を受けるなりして、学力以外の面では受験を飛び越えた広い分野の学問や世界に、本や様々な体験を通して触れるなどして、上には上がいるし、世界は自分が考えているよりずっと広いし、自分はまだまだだから慢心せず頑張らなくては、という発奮材料を自分で作っていくことが必要になると思います。




by 通りすがりの大学生 (2015-08-01 13:00) 

ebisu

通りすがりの大学生さん

こんばんは、久々のコメントありがとう。

日本一涼しいはずの根室も今日は少し暑かった。最高気温が26度くらいまで上がりました。

>個人的には学習のためのモテベーションを切らさない(自分で長期スパンの計画を立てて質の高い学力を養うための学習を続けていく)のが一番難しいと思います。

なかなか説得力があります。ほとんどの人が将来なんになるのか決めていないから、迷いが出るのは当然のことです。
でも勉強の動機は十人十色ですから、将来像が明確な一部の生徒には迷いがないし、したがって、勉強のモチベーションが揺らぐこともありません。
将来像が見えてなければ、何のためにやっているのかわからなくなる。やっているうちに、夢中になった勉強すること自体が楽しくなったのではないでしょうか。件の生徒はとっても楽しそうに勉強しています。「チョーうれしい」って顔してるんです。エンジン全開していいのですから、気分がいいのでしょう。

>地元の旧帝大には余裕で受かる人が母集団になるのでぐっと減ってしまいますし、問題の質も明らかに変わってくるので学校の学習に忠実に従うだけで太刀打ちするのは難しいと思います。

そのとおりですね。これは受験に限らないと思います。「学校の学習に忠実に従うだけ」ではたかがしれています。学校の勉強レベルで満足するようでは大学へは合格できても、その先の学力の伸びがいちじるしく制限されてしまいます。人と同じレベルのものしかやれないようでは、いけません。
高校生のときに背伸びすると、クォンタム・リープが誘発されるようです。旬の時期に伸ばすべきものを伸ばしておけということでしょうか。

私の周りにいた院生は、受験勉強はあまりせず、高校時代は興味のある専門分野の本を読み漁り、大学はそこそこのところへ入学して、大学生になってから猛烈に勉強をしたものたちが少なくありません。中には東大へ週2回授業に行っている者もいるようです。

受験勉強をきちんとして、いい大学へ入学するということを否定するものではありませんが、頂上を極める登山道は何本もあるということです。

これはよくわかります。
>具体的には、学校でトップ層にいながら別の学習をしているとどうしても「自分は特別なことをやっている」という感覚が出てきてしまいます。

ほかの人たちとはぜんぜん別のレベルのものをやっていますから、「特別なことをやっている」という感覚が生まれるのはどうしようもないですね。

あなたのこの処方箋はすぐれています。
>それを防ぐために学力の面では難しい模試を受けるなり、検定試験を受けるなりして、学力以外の面では受験を飛び越えた広い分野の学問や世界に、本や様々な体験を通して触れるなどして、上には上がいるし、世界は自分が考えているよりずっと広いし、自分はまだまだだから慢心せず頑張らなくては、という発奮材料を自分で作っていくことが必要になると思います。

偉い人ですね、高校生でこういうことをきちんとやり遂げたのですから。

何かの専門分野にのめりこみすぎて、受験を失敗しても取り返しはつきます。のめりこんだ分で人よりも3年くらい先を、そしてとても深いところで問題意識を持ってしまうことがありますから、そういうところまで突っ走れたら、将来かならずお釣りがきます。数ヶ月前に読んだ本の著者は筑波大の教授だったと思うのですが、高校生のときに、岩波書店の『日本古典文学大系』を全巻読んだと書いてありました。これでは東大には入れっこありませんがすごい人がいるものだ。

とにかくそのときそのときを、全力で駆け抜けていたらいい。

小寺さんの語録に次の四項目があるので紹介させてください。
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 <成績に拘らず勉強が王道>
●難関校突破は人生の目標にあらず
●試験の合否と頭の良さは無関係
●有益な人生のために合格すべし
●効率的に勉強し、自由時間を捻出
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by ebisu (2015-08-01 22:09) 

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