#3009 中学英語教育わいわいがやがや(5):#97~130 withとas Mar. 22, 2015 [80.英語談義 (コメント欄から)]
asとwithについて合格先生から問題提起がなされます。さて、どういう議論になりますか、ご覧ください。
(#130でHirosukeさんが書いているように、話は英語教育の目的や到達目標を各段階でどのように設定するかというところにありそうです、目標の設定とそれを達成するための戦略、そういうことを頭の中においてお読みください。)
#2996「中学英語教育わいわいがやがや(3) :51~74まで」投稿欄より転載
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-03-10
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(97): H
>1.単文に分解すること。
>シンプルセンテンス
↓
この2つは完全イコールではないにしても、
ほぼ共通しています。
そしてBASIC English の850語も然り。
「語彙を制限して何の意味がある?」との反論がありましたが、【発話を見据えて】と強調しておいた事を、ここで改めて再強調します。この850語は英語のミクロコスモス。ただ数を制限しているのではなく、使い回しを大前提としてネイティブの英語学者が徹底研究したミニマム語彙です。使う単語が制限されるならば、いかに単語や文法を使い回して表現するかが最大のテーマ。言い換えれば、的確なイメージを持っているか否か。
たった1つの単語が【こうも使える、ああも書ける、そうも言える】と気づき自分で操れるようになる。この事こそが【イミッジ・パゥァ】の底力ではないでしょうか。
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(98): H
>「as」は「イコール」って意味だよ、
↓
少し追加・修正します。
asだけでも実は2種あり、正確には、もう1種あります。
--------------------------
<≒!> と <≒?>
--------------------------
「英語って数学だ!」を踏まえて数式で表現しました。
合格先生の挙げた例文で解説しましょう。
He is as tall as Ken.
↓
He is as tall // as Ken.
↓
He is as tall // as Ken.
<≒!> <≒?>
↓
彼は<大体おんなじ位!>//
<だれ(何)と比べて同じなの?>ケンと(比べて)
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(99): H
>正確には、もう1種あります。
↓
as ⇒<大体おんなじ位!>
same ⇒<完全に同じ!>
「辞書のイミは『同じ(ような)』でも、こうした明白なキモチの違いがあるからこそ、same は裸でなくthe same のカタチで使う。」と説明します。つまりは the のイメージの再確認(「その」なんてイミじゃないんだぞ!)にもなり、生徒の納得度合も記憶度合も再生度合も正解率も大幅に上がります。つまり◆誤解なき発話◆に繋がるのです。
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(100): H
僕の【be動詞】の教え方=【です・いる・ある・なる】
【be動詞】が文中に出てくる度に、
【です・いる・ある・なる】と呪文を早口言葉で何回か唱えさせ、
「で、どれ?」と質問する。
↓
文全体のイミを聞くのではなく、
あくまで【be動詞】にフォーカスして質問する。
↓
見当違いな答をした生徒には
「前後から想像して!イメージして!!」
と促す。
↓
前後の単語を知らない生徒には辞書を引かせる。
↓
正解に辿り着けた生徒には、こう強調する。
◆前後のイメージで中央のイミが決まる!◆
僕の言う◆イメージ読み◆には、こういった指導まで含みます。
(【be動詞】に限りません。)
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(101): H
「ふつう」じゃない教え方です。
I helped him with his homework.
↓
ひとまず、こう図解して見せます。
I 【helped】 him <with> his homework.
は ------------------------を
< >は「前置詞だぞ、くっきりイメージせよ!」と意識させるためのマークです。
僕の<with>イメージは<ギューッと握り締めて>です。これを、また例の如くパントマイム風に演じるのです。右手で左手を<ギューッと握り締めて>見せる。このイメージを強調しつつ生徒にも実演させ音読させる。すると、この例文は、こんな風に見える訳ですね。
him <with> his homework
左手 右手
和訳はさせません。
他の<前置詞>に関しても同様です。
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(102): G
Hirosukeさんへ
詳しい解説、ありがとうございます。自分は形容詞で「同じ」はsame、何か他の物とのつながりで「同じ」という場合にasっていう感覚でした。
そこで、一つ質問なんですけれども、
the same as~
は、どのように説明しますか?
自分はthe same は、形容詞の前にtheがついているから名詞扱いで「同じもの」、そして、何と同じかというのがas以下にくる、というふうにやるんですが、sameとasが微妙に違うとなると、説明が煩雑になってしまうかな、と思ったんですが。
それから、もう一点なんですが、実は自分、be動詞を「です」で訳すのが大っ嫌いなんです。というのは、自分が中学校のとき、be動詞は日本語の「丁寧」を意味する助動詞に充てる単語だと思っていて、
「おれはテニスをする」
のときには
I play tennis.
「私はテニスをします」
と丁寧に言うときには
I am play tennis.
というんだ、と思っていたんですね。
それで、be動詞と一般動詞の区別がつかない子の中には、自分のように思っている子もいるんじゃないか、と考えているんです。
この点についてどのように考えていますか?
そして、こうやって、場面場面で、どのように指導するか、ということを議論すると、結構、いい教え方がひらめく場合があるんですよ。
本来、学校の先生って、こういう研修をしなければならないと思うんですが、どうやら、そうなっていないよう~何か、言葉遊びみたいな、研修になっている~なんです。それをこういう場所でやってしまうと面白いのかな、と考えているんですが。
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(103): S
皆さん夜型だから目が覚めると、一気に投稿が増えていて凄いです。
一応、お付き合いしてみますと、
as …何かを比べる尺度としてみている感じ。
with …人、もの、状況、動作がくっついている感じ。「付帯状況のwith 」なんて言葉が、そもそもナンセンス。
help him with his homework ですが、
help の対象はあくまで彼で、宿題付きの彼をhelp する。
同じ、ですが、
same <identical (完全に同一)
合格先生の提案は、北海道の英語教員にお手本を見せてやりたい、ということに読めるのですが、そうであるならば
「まず、あなたが勉強しなさい。日本の基準ではお話にならないくらい勉強時間が足りていません。私の発音は中二で完成。中学生のころ、英語だけで毎日2時間やっていましたが、後になって思うと、まだ足りなかった。英語で夢をみる位英語漬けになってごらんなさい。6時間以上やっていれば、夢が英語モードになります。自分に身に付いていないことを直視して克服する努力をしなさい。」
と、お伝えさせて頂きます。
子供は、親が言ったとうりに振る舞うのではなく、やったとうりに振る舞う。
教師も同じです。
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(104): E
起きたらすごいことになっていますね。
夜中になんということが、議論がずいぶん進んでいるのに驚いています。
管理人の役割でしょうから、整理してみます。
as
G>例えば「as」は「イコール」って意味だよ、というような。
H>⇒<大体おんなじ位!>
S>何かを比べる尺度としてみている感じ。
same
H>⇒<完全に同じ!>
help O with one's homework
G>実は、withというのは、もともと「対峙している~vsの意味」だったそうなんです。で、この感覚がいまだに残っているのが「help~with」。
H>僕の<with>イメージは<ギューッと握り締めて>です。これを、また例の如くパントマイム風に演じるのです。右手で左手を<ギューッと握り締めて>見せる。このイメージを強調しつつ生徒にも実演させ音読させる。すると、この例文は、こんな風に見える訳ですね。
him <with> his homework
左手 右手
和訳はさせません。
他の<前置詞>に関しても同様です。
walk with one's dog
walk one's dog
be
-------------------
G>be動詞の本来の意味は「~という状態(で存在している)」というもの。ただ、これだと意味がつかみづらい人は「ある・いる・なる」という日本語になることが多いから、それで覚えておきましょう、という話になります。
-------------------
H>【be動詞】が文中に出てくる度に、
【です・いる・ある・なる】と呪文を早口言葉で何回か唱えさせ、
「で、どれ?」と質問する。
↓
文全体のイミを聞くのではなく、
あくまで【be動詞】にフォーカスして質問する。
↓
見当違いな答をした生徒には
「前後から想像して!イメージして!!」
と促す。
↓
前後の単語を知らない生徒には辞書を引かせる。
↓
正解に辿り着けた生徒には、こう強調する。
◆前後のイメージで中央のイミが決まる!◆
---------------------
ebisuはbe動詞は「存在」を表すか、「イコール記号だと理解しよう」と教えています。
だいたい似たようなところに落ち着く項目と、意見が分かれて議論が必要なものがあるようです。
sameについて…
---------------------
G>the same as~
は、どのように説明しますか?
自分はthe same は、形容詞の前にtheがついているから名詞扱いで「同じもの」、そして、何と同じかというのがas以下にくる、というふうにやるんですが、sameとasが微妙に違うとなると、説明が煩雑になってしまうかな、と思ったんですが。
---------------------
Give me the same again. →代名詞のsame
Iwant the same shirt as my friend's.→形容詞のsame
こんなに面白い議論はインターネットでないとできませんね。
後志のおじさんから、北海道の中学校で英語を教えている先生たちにダメ押しがでました。
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S>「まず、あなたが勉強しなさい。日本の基準ではお話にならないくらい勉強時間が足りていません。私の発音は中二で完成。中学生のころ、英語だけで毎日2時間やっていましたが、後になって思うと、まだ足りなかった。英語で夢をみる位英語漬けになってごらんなさい。6時間以上やっていれば、夢が英語モードになります。自分に身に付いていないことを直視して克服する努力をしなさい。」
と、お伝えさせて頂きます。
子供は、親が言ったとうりに振る舞うのではなく、やったとうりに振る舞う。
教師も同じです。
---------------------
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(105): H
>the same as~ は、どのように説明しますか?
---------------------------------------
Her name is the same as mine.
↓
Her name is the same // as mine.
↓
Her name is the same // as mine.
<=!> <=?>
↓
彼女の名前は<完全に同じ!>//
<だれ(何)と比べて同じなの?>私のと(比べて)
---------------------------------------
ほとんどの生徒が、これで納得します。
ただ、ごく稀に、ここでのasが <≒?> ではなく <=?>となっている事に気づいて突っ込みを入れる生徒がいます。そういうの大歓迎ですね。核心に迫る大チャンスですから。
be動詞の所で説明した、
◆前後のイメージで中央のイミが決まる!◆
は何もbe動詞に限ったことではありません。
もっと正確に表現するならば、
◆前のイメージが後ろを引っ張る!◆
なんです。
合格先生の<「as」は「イコール」って意味>は間違いなく正しいイメージです。ただし、「イコール」と言っても「=」と「≒」の2種があり、前方に来るのが as なのか same なのかで後方のasイメージに影響が及ぶんです。
イメージとは様々なカタチを取り得るモノです。形・型・態・容・像・・・。手で触れられるモノとは限りません。
音だって色だってイメージです。言葉なんだから 音 が理想的なんですが、色の方が視覚化しやすいので授業では色イメージを良く使います。
◆前方の色に釣られて混ざって後方の色は変化する!◆
と言うと理解しやすいでしょうか。僕は実際の授業でも生徒の前で色塗りして見せますよ。ここでは無理ですけど。
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(106): S
as が、イコール又はニアリイコールですか…
接続詞のas のわけのわからなさ、受験生を苦しめるmay as well だの…
私には、比定対象を呈示するマークなのですけど。
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(107): H
ネイテイブ向けの文章作法の本に 「出来る限りasを使わずに表現せよ。」 との戒めが書かれていたのを憶えています。「余りにも意味が多すぎて自分が意図した通りに相手には伝わらない。」 という理由付けでした。ネイティブにとっても難解な代物なようです。恐らくバックグラウンド等が影響するんでしょうね。
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(108): G
Hirosukeさんへ
なるほど、わかりました。英語は、あまり得意ではなかったので、まだ、自分自身も上っ面を撫でている程度なんです。ありがとうございました。
後志のおじさんへ
心情的には後志のおじさんと同様、もっと勉強しろ、なんですが、実は、釧路でこんな例がありました。
I am from Japan.
の訳で「私の出身は釧路です」というのが横行したことがあります。
要するに、主格の「I」が所有格の「私の」になってしまっていて、この当時の生徒は「he his him」が「彼・彼・彼」。主格も所有格も目的格もまったく区別がつかず、himのところにhisを当ててくる子が珍しくありませんでした。そして、あろうことか、これを率先して行っていたのが、釧路教育大の附属だったんです。
さらに、この当時、こうやって習っていた生徒が、もう間もなく大学を卒業して先生になる時期に来ています。
そうなると、この子たちが「中学校時代に習った教え方」をなぞってしまうと、それこそ「学力崩壊」の危機。
ただ、I am from Japan.については、自分がホームページにいろいろ書いていたので、それが関係してか、それとも、全然別の理由か、それはわかりませんけれども、終息しつつあります。
ですから、英語に詳しい皆さんに
「あんたの指導のここがダメ」
という事を書いてもらうことが、北海道の子どもたちを救うことになるのではないか、という事なんです。
そして、低学力の子に見られるように「勉強をしなさい」と言っても何を勉強していいかわからない、という状況にならないように「わからなかったら、ここに書いてあることをマネしなさい」くらいにしてあげると、やる気を出してくれる教員が出てくるんではないか、ということでした。そして、自分はあまり英語については、詳しくないので、低レベル路線で書こうと思っているのですが、後志のおじさんには、従来通りのコメントと合わせて、もしできれば、低学力の子に指導している方法なども書いてもらえるとありがたいな、と思っています。
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(109): S
Hirosuke さんのコメント中の「余りにも意味が多すぎて…」の文の前にas を入れると、
Graffiti Corner のネタになりますね。
the same as ですが、私は、同じもの←as の後を比定点としてですね。
そこに思いがのるから、同じだったり、ときだったり、としてとか、関してやらになるのだと。
with ですが、対峙という意味は絶対にありません。(ネタ本は、西きようじのにおいがしますけど、あんなケレン味まみれを読んだりしていると英語力下がります。)
残念ながら、私は低学力の子供には、中学生でも英語は教えていません。日本語のディクテーションと日本語の辞書を引かせること、算数の文章題を何算か上に書いていなくてもできるようにさせてやりたいと思っていますので。
彼らに、英語を教えるのはお互いに時間の無駄であり、お互いにストレスがたまるだけですから。非正規雇用でも、なんとかやっていけるようにしてあげよう、と思い、小学校4年年以前の面倒をみていますので。
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(110): H
◆合格先生の質問2◆
be動詞を「です」で訳すのが大っ嫌いなんです。というのは、自分が中学校のとき、be動詞は日本語の「丁寧」を意味する助動詞に充てる単語だと思っていて、「おれはテニスをする」のときにはI play tennis.「私はテニスをします」と丁寧に言うときにはI am play tennis.というんだ、と思っていたんですね。それで、be動詞と一般動詞の区別がつかない子の中には、自分のように思っている子もいるんじゃないか、と考えているんです。この点についてどのように考えていますか?
↓
◆回答◆
be動詞を最初に教えるから発生する弊害だと考えています。なぜ【特殊動詞】がLesson 1とかUnit 1なんでしょうか?だから生徒は「これが英語の基本」と勘違いする。たぶん先生も勘違いしてる。これまた文科省に注文つけたいですね。
英語力ゼロの生徒に僕が最初に教えるのはコレです。
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~は【~する】(~を・に・が)// どこ / いつ / その他。
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いきなり90%超を占める【一般動詞】のカタチを徹底的に仕込みます。(まぁ、僕は【do動詞】って呼んでますが。)このカタチに慣れて来たら、be動詞よりも前に【不規則変化】を教え始めます。90%超だからです。
このカタチが90%超を占めると実感して来た頃に、チラホラとしか出現しない【be動詞】に対して【です・いる・ある・なる】のドレなのか判断させる練習を始めます。この頃には諸々の音読トレーニングを通じて周辺知識が備わっているので判断できるようになっています。
学校授業じゃ難しいでしょうか?
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(111): H
>Graffiti Corner
↓
杉田敏先生のラジオ講座ですね。たぶん10年近く昔ですが、この講座で強く記憶に残っている回があります。
最初にビニェットが流れた直後の解説で開口一番、杉田敏先生が「皆様に御詫びと御願いがあります。●行目の【~】に修正です。」と言ったのです。いわゆる【三単現】の不一致でした。ところが、そのエラーにビニェットで役を演じた数人のネイティブさえ気づいていなかった。アシスタント(確かダーシーさん)のコメントも印象的で記憶に残っています。
(実際には英語コメントです。)
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実は私も杉田先生に言われるまで気づきませんでした。とても主語(主部)が複雑で長いので動詞が来た頃には単複の意識が飛んでしまっていました。・・・
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(112): S
Jergonの話です。
先日、神田の古書店めぐりをして買った本が届きました。積み上げると厚さは50cm近くになりますが、マニアックな本で、ウォルポール時代の英国やら、ヌイイ、セーブル、トリアノン、サンジェルマン条約締結の経緯だの、の英語の本ばかりで、(ハリポタも一冊入っていますけど。)でも、読めます。内容がわかっているから。知らない「単語」は、知識が補ってくれます。
英語の医学書50cm積まれたら、勘弁して!という世界ですね。
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(113): H
>そこに思いがのるから、同じだったり、ときだったり、
>としてとか、関してやらになるのだと。
↓
キーワードは「思い」ですね。僕の場合は「キモチ」ですけれど。僕は常に「カタチ・イミ・キモチ」という言葉を組み合わせて生徒に説明しています。で、さらっと「カタチ・イミ・キモチ」と書きましたが、この何気ない3語に込めている実際の構造は、こうです。(上手く伝わるかな?)
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カタチ → イミ ← キモチ
-----------------------------
◆前後のイメージで中央のイミが決まる!◆
と合わせて考えて頂ければ幸いです。
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(114): H
>英語の医学書
↓
医学翻訳の勉強をしていた時期があります。
http://tada-de-english.blog.so-net.ne.jp/2010-09-03-2
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It is the only cardiac valvular disease that is predominantly rheumatic in origin and acounts for about 50 percent of all rheumatic valve disease.
MSは、ほとんどがリウマチ性に生じる唯一の心臓弁膜症であり、全リウマチ性弁膜症の約50%を占める。
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マスターできず挫折しました。
原因は次の3点。
1.基本的な医学用語知識(Jergon)を持っていない。
2.ステッドマン医学用語辞典(イラストが豊富)を調べても、更に知らない事が書いてあり疑問が尽きない。
3.時に発音さえ不明な長い専門用語が登場して、今まで培ってきたイメージ音読にすら辿り着けない。
お粗末な結果です。。。その点、機械(僕の場合、飛行機⇒自動車)はイメージが非常に容易です。実際に現物を見て、じかに手で触れて確認し、「何か変だ。」と感じたら英語で質問・修正指示(ファックス⇒メール)して来ました。
こんな経験から【動詞】にしろ<前置詞>にしろ、生徒にはパントマイム的に演じさせながら手で触れてイメージさせる方法へ辿り着いています。
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(115): E
Raymond Murphyの'Grammar In Use'では、
unit-1 現在進行形 (I am doing)
unit-2 単純現在(I do)
unit-3 両方の比較
…
「単純現在」は高校1年でその使い方を習うことになっていますから、be動詞から始める中学英語は再考の余地がありそうです。
生徒は 「A is B」 が英語の基本例文だと思い込んでしまう生徒がたくさんいるのではないでしょうか?
G>be動詞を「です」で訳すのが大っ嫌いなんです
H>be動詞を最初に教えるから発生する弊害だと考えています。なぜ【特殊動詞】がLesson 1とかUnit 1なんでしょうか?だから生徒は「これが英語の基本」と勘違いする。たぶん先生も勘違いしてる。これまた文科省に注文つけたいですね。
Hirosukeさんの意見に同感です。
<後志のおじさん>
東京神田の古本屋街で他の人は読みそうもない本をたくさん買ってきたのですね。(笑)
知っている分野の本は読みやすい、内容を知っているだけでなく、使われる主要な用語も殆どが既知。
中学校の英語の先生たちもそういう分野をもってほしいですね。
蓄積したものは授業ににじみ出る。
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(116): G
後志のおじさんへ
withについてなんですが、辞書には「対立」とか「反対・敵対」というのがあって、例えば、例文では
struggle with~ (~と戦う)
というのがあるんですが、これ、withが「伴う」というイメージだと、意味が通じなくなってしまうような気がするんですが、もともと、struggleの意味の捉え方がちがうんでしょうか?
自分が知っているのは、withは、古語で「敵対」するという意味であったのが、現在になって「伴う」という意味合いに変化してきたというものなんですが。
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(117): G
Hirosukeさんへ
そうなんですよ。学校の教科書でやると、たぶん、自分のような生徒が出てくると思うんですよ。なので、最初の段階でいきなり「です」はまずいと思うんですね。
例えば、最初に1語の名詞を練習して、そのあとに形容詞をつけて2語にしていくとか、主語と自動詞の2語で文を作らせるとか、そのあとで他動詞を出して3語にするとか、そういう手順の方が好いように思うんですが。
あとは、これも指導法の問題なんですが、集団指導の場合、数学だと「こういう方法で解けるよ」というのを説明した後「成績上位者であれば、こんな方法もあるよ」というふうに複数の教え方をストックしておいて、幅の広い層に対応できるようにしておかなければならないんです。
ところが、英語の場合「一つの方法で無理やり済まそう」という傾向が強いのかな、と思っています。
例えば、ここの項目で言うと「as」について
後志のおじさんの説明で理解できる層が40人中○人
Hirosukeさんの説明で40人中○人
自分の説明で40人中○人
それ以外、単語の意味を直接覚えさせるが40人中○人
という状況であった場合、そのクラスのレベルに合わせて、どこかを中心にして説明し、それ以外の子には、他の説明を当てていく、というような幅の広い~というか懐の深いというか、そういう説明をストックしておく必要があると思うんです。
これが従来では、単語の意味を羅列する式だったり、やたらと文法だけになってしまったりと、一辺倒が感じがするんですね。そこがどうにかならないかな、とも思っているんですが。
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(118): S
struggle という動詞を補完するための句ですから、with に対立という意味を持たせるしかないのでしょう。
その項の用例は、闘争的意味合いの自動詞が並んでいるはずです。
すなおに、例えば、I'm with ~ときこえたら、対立のイメージは決して持てません。
低学力の子供に多いのが、助詞助動詞が「聞き取れない」従って意識に入らない。語彙が少ないので5、6年の理科や社会の教科書でさえ頻繁に理解不能な語が出てきてしまう。何のことを言っているのか、理解できなくとも小学校で困ったことがないから「わざわざ頑張って理解しようとはしない。」
後志ではほぼ半数の中学生が該当する。
Zapper さんのブログにあった、I am , you are …I don't, he doesn't から一歩も抜けられない集団ですね。
日本語ができなければどうしようもない。
後志の中学生の下半分は切り捨てたものならそのうち少し書けるかと思います。
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(119): H
僕のstruggle with~解説
↓
<with>=<ギューッと握り締めて>
+
◆前のイメージが後ろを引っ張る!◆
or
◆前方の色と混ざって後方の色は変化する!◆
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(120): E
なるほど、そういうことでしたか。
withは意味の広い前置詞で、厄介なものの一つです。一つの基本イメージだけでは処理し切れません。
だから、前にある動詞に引っ張られて、たくさんある選択肢の中から意味が決まるのですね。
納得のいく説明です。
Genius4版のwithの項を見ると、最初に「基本義」の解説があります。
「方向」と「随伴」の二つに大きく分類されて、それぞれが系統図になって枝分かれしています。
Withの後に来る名詞も重要ですね。前後がセットで意味がぴたりと決められます。
CALDのstruggle withの用例
He struggled with his attacker who then ran off.
For years she struggled with/agaist the establishment to get her theories accepted.
GENIUSの用例
struggle with illness (病気と戦う)
GENIUSにはモノと戦うときにwithだという説明が載っていますが、CALDの用例にはwith his attackerとwith/against the establishment(学会の中で通説を唱える人々)となっているので、どちらでもかまわないようにみえます。
辞書によって用例解釈に食い違いのあるとcorpusにある用例を調べたくなります。
ネット辞書「英辞郎」で引くと、用例がずらりと並びます。kids以外は(心理的なものを含めて)モノが並んでいます。
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(121): S
用例とは、こんな使い方がある、別の使い方もある………と列挙したものであって、その用法の全てをカバーするものではありません。
日本語文法本には、「が」には必ず「所有」の区分があるはずですが、現代日本語で所有を全て、「が」で表そうとするとおかしなことになります。
私の言う、語のイメージ、はHirosuke さんの「イメージ」とは少し違っているかもしれませんが、日本語にはしていない独自の画像的なもので、必要な時に面倒くさいけど日本語にする代物です。仮説と検証の所産ですから何の権威付けもありませんが、これで現実に分速180語のスピードで読めて、もっと速いスピードのリスニングが可能となっています。
用例の向こうにある中心の画像が、私の言う語のイメージで、with に関しては、あくまでも、くっついている感じです。別に、付随でも付帯でもいいし、しっかりとでもふんわりとでも、まとわりつくように、でもなんでもいい。
ebisu さんがGeniusから拾った、用例のまとめでは、方向と随伴とあったようですが、方向の用例は、「動作の進行に付随するような」ものだろうと思います。
あと、語源ですが、雑学的にはおもしろいですが、それで全てを推し量るのは無理だと思います。日本語でも、あやしい、おかしいなど語源の意味で使うと意味不明です。
また、一日をついたちと読むのは語源由来ですが、そんなことは知らなくても何の不都合もありません。
たくさん練習して、英語をしっかり体に染み込ませる、これが外国語学習の基本動作ですから。このときに、しっかり音を聞き取る、正しくお手本の音がだせるよう努力する。書けるまで繰返す。
中一からやって当然のことです。その投入時間の差が英語力の差ということ。
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(122): E
>struggle という動詞を補完するための句ですから、with に対立という意味を持たせるしかないのでしょう。
>その項の用例は、闘争的意味合いの自動詞が並んでいるはずです。
>すなおに、例えば、I'm with ~ときこえたら、対立のイメージは決して持てません。
後志のおじさんの言うように、争いや衝突の意味のある自動詞との組み合わせでwithが使われていますね。
conflict with
quarrel with
contest with
dispute with
ところで、次の文のagainstをwithに書き換えたら違和感はありませんか?
The President decleared war against terrorism.
ブッシュもオバマも この文ではwithは使わないでしょう。againstの敢然としたイメージがwithにはありません。
いまみたら、後志のおじさんがwithのイメージについて追記してくれていますね。
>私の言う語のイメージで、with に関しては、あくまでも、くっついている感じです。別に、付随でも付帯でもいいし、しっかりとでもふんわりとでも、まとわりつくように、でもなんでもいい。
納得です、この例文ではwithは使えない。
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(123): H
>ネット辞書「英辞郎」
↓
学習にも実務にもオススメできません。(実務に使ってる馬鹿者がいました。)誤用だろうと何だろうと非ネイティブの子供が書いてても構わずに【実例】として拾っています。取り得は収録語数だけ。実際には何の検証もされていないサンプルの羅列でしかありません。
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(124): E
え!
そんなにひどいのですか?
>誤用だろうと何だろうと非ネイティブの子供が書いてても構わずに【実例】として拾っています。取り得は収録語数だけ。実際には何の検証もされていないサンプルの羅列でしかありません。
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(125): H
英辞郎で『公務員』を引いて下さい。
言わんとする所が理解ると思います。
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(126): E
なるほど、なんでもありだ。
おいおいというものが混じっています。
job holderに公務員なんて訳がありうるのかとびっくりするようなものまであります。念のためにLONGMANで検索してみましたが、ヒットしません。
public service personnelというのもあります。
もちろん、LLONGMANの検索でヒットしません。
論より証拠、信頼性の高いcorpusからの用例でなければ使えませんね。
ゴミ混じりの信頼性の低いcorpusであることが良くわかりました。
ありがとうございます。
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(127): H
叩き台に使って下さい。
↓
僕の知恵袋◆英語Q&A 34連発
http://tada-de-english.blog.so-net.ne.jp/2009-06-13-1
(1)
英語ってEnglish ですか?
(2)
makerとmanufucturerの違いは何でしょうか?
(3)
外国語大学に行きたい中学生。
英語のテストがいつも悪いです。
(4)
I had had a catastrophe.を教えてください。
(5)
通訳ガイドの資格取得を目指しています。
(6)
完了形の「継続」「完了」「経験」の違いが分かりません。
(7)
日本でクイーンズ・イングリッシュを聞くには?
(8)
「each + 名詞単数」がしっくり来ません。
(9)
「英辞郎」なみに成句が載っている、
電子辞書に搭載の英和辞書はありますか?
(10)
単語は全部わかるのに訳せません。
(11)
長い舌と短い舌、英語の発音に向いているのはどっちなんでしょうか?
(12)
I like hambugers.って、
なぜ、hambuger にs が付くんですか?
(13)
英作文の質問です。
「当地では、ほとんど雨が降りません。」
(14)
go home の go は自動詞なので
home の前に前置詞 to を置くべきじゃないですか?
(15)
機械翻訳で 「単一電池=single battery」 と出ましたが、
正しいですか?
(16)
What if she says, "Yes"? の文で、
なぜ"Yes"の前にカンマがつくのですか?
(17)
英語で2010年は twenty ten って発音するんですか?
(18)
「~'s」と「~ of …」は、どう使い分けるんですか?
(19)
日本では「犬や猫」という順序なのに、
なぜ英語では「cats and dogs」と言うのですか?
(20)
Can you explain that ? に about が入らないのはナゼですか?いちいち自動詞・他動詞って区別しておぼえられません。
(21)
have のコアの意味って何ですか?
(22)
英単語の発音の違いが辞書を引いても分かりません。
(23)
中学生対象のおすすめの参考書を教えて下さい。
(24)
英検1級はアメリカ人で名門大学を出ている人でも合格が難しいのは本当ですか?
(25)
ing の g の発音って無視していいんですか?
(26)
短い文にto が三つも入って変だから省略しているのでしょうか?
(27)
1個の時は単数形、2個の時は複数形。ではゼロ個の時は?
(28)
中学英語終了程度に丁度ちょうど良い英語学習サイトを教えてください。
(29)
英語の長文読解のコツを教えてください。
(30)
You are the one. の the one って何ですか?
(31)
How の使い方が多くて混乱しています。
(32)
英語のアクセント記号の意味がよく分かりません。
(33)
We are the one. って「私たちは一つ」ですよね?
(34)
go と visit の使い分けを教えてください。
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(128): E
ありがとうございます、これだけ並ぶと壮観です。
こういう「知恵袋」をもちよれば面白いことになりそうです。合格先生が期待している半分は満たせそうです。
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(129): S
President declared war with terrorism.
文法的には成立します。正しい英文です。
但し、ebisu さんの言うとうり、対決するという姿勢が微塵も感じられない、チェンバレン内閣みたいなものです。
(まとわりつく)テロリズムに対して、(さらには、は、がつきそう。)
まあ、この用例なら、その後に、against North Korea とか、敵対する対象を明示しますけどね。
訳すなら、テロリズムに関して(with )某国と対峙する(against )ですか。
英語教員の参考に、と言っても、つきつめると何を目標として英語教育をするのか?どんな英語の使い手を作ろうとするのか?いろいろな子供たちがいるなかでどんなレベルにたどり着かせてあげようとするのか?
この目標があって初めて英語教育のあり方の議論が成り立つのだと思います。
皆様のお考えは如何?
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(130): H
>つきつめると何を目標として英語教育をするのか?⇒(1)
>どんな英語の使い手を作ろうとするのか?⇒(2)
>いろいろな子供たちがいるなかで
>どんなレベルにたどり着かせてあげようとするのか?⇒(3)
↓
(1)
さっぱり文科省の考えが読めません。「英語嫌い量産の為?」と疑いたくなります。僕は英語に苦痛を感じている生徒を
救いたい。僕の一番弟子のように。
(2)
読むだけ⇒聴くだけ⇒聞く・尋ねる⇒話す⇒書く
の5段階あると思います。
(3)
僕が1:1で教えた一番弟子は、いま海外を飛び回っています。英語が大嫌いでした。学校の先生は、授業中ずっと英語ペラペラ。その結果、中2の1学期末テスト=23点。「とにかく何とかして欲しい。」が親と本人からの注文でした。英検とかの目標もない。あえて言えば受験。だけど、この生徒(男子)は「普通課は嫌だ。勉強が嫌い。工業科に行く。」 【読むだけ⇒聴くだけ】を今までの議論の中で述べた手法で教えた結果、中3の5月の実力テストで学年1位。この時点で「君は文系だよ。」と伝えました。それでも彼は工業科へ進学。(ここで僕は手を切っています。)しかし彼は適性の不一致に悩み不登校ぎみに。短大を経て独学で国立宇都宮大学国際学部に編入。その後、東北大学の大学院で英語を専攻。そして、いま彼は日本にいない。
目標は本人が決めるモノ。
教師が決めるモノではない。
消化しやすく栄養ある食事を作るのが教師の役目。
(親の役目と共通する。)
食べる食べないは本人が決める。
飢え死にしたけりゃ食わなきゃ良い。
そう考えて突き放しながら指導した結果が一番弟子です。
生徒は教師が意図した通りになんか動きません。同じに指導したって同じになんか育ちません。しかし、時に意外な子が急激なブレイクスルーを遂げる事もある。たとえ見た目が低学力であっても。
>どんなレベルにたどり着かせてあげようとするのか?
↓
本人が本気で望んだ時に必要な下地を育てる!
Education is helping the child realize his potential.
--Erich Fromm
(U.S. psychoanalyst; 1900-80)
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*#2991 中学英語教育わいわいがやがや(1) Mar.5,2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-03-04-1
#2992 中学英語教育わいわいがやがや(2) Mar.6, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-03-05
#2996「中学英語教育わいわいがやがや(3) :51~74まで」投稿欄より
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-03-10
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*#2423 'IAEA members give grief over leaks' Sep. 28, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-09-29
#2435 "#2423の一文解説" Oct.4, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-04-1
#2443 仮定法ってなんだろう?(1):コメント投稿欄での議論 Oct. 10, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-09-1
#2444 仮定法ってなんだろう?(2):コメント投稿欄での議論 Oct. 10, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-10-1
#2445 仮定法ってなんだろう?(3):コメント投稿欄での議論 Oct. 10, 2013
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-10-10-2
#2446 仮定法とは何か(1) : Boys be ambitious. Oct. 11, 2013
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#2447 仮定法とは何か(2): 概念規定と基本型 Oct.13, 2013
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#2449 假定法とは何か(3): Swanの説明 Oct. 14, 2013
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#2452 仮定法とは何か(4):国文法学者の見解 Oct. 16, 2013
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#2453 仮定法とは何か(5) : 国文学者の見解ー2 Oct. 17, 2013
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(130): H
↓
【エンドフォーカス=文末焦点】の好例ですね。
自画自賛(笑)
by Hirosuke (2015-03-22 20:01)
ははは、たしかにエンドフォーカスの好例です。(笑)
by ebisu (2015-03-22 20:36)