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#2976 大学受験生追い込み中! Feb. 15, 2015 [63. チャレンジ(教育)]

 暮れからセンターレベルの数Ⅰ・A問題集を1冊やり、そのあと「青チャート数ⅠA」の全問題をやって、2月になってから数Ⅱの青チャートをやっている受験生がいる。なかなかいい追い込みだ。この一月半ほどは、毎日10時間以上勉強しているのだろう。
 一日10時間を越える勉強を1ヶ月以上続ける、こういう経験が大学生や社会人になってから役に立つ。難関といわれている国家試験は、これくらいのペースで1年間やり続けたら、たいがい合格できるからだ。

 毎日4時間半ほどニムオロ塾で個別補習しているが、青チャートは手ごわいようだ。今日は三角関数の合成の複合問題と、指数と対数の分野の問題をやった。今日は質問のあった問題を20題は解説しただろう。だんだん解説を端折って、ヒントだけで理解できるようになってきた。手応えは感じている。

 学校で使っているのは1年のときは、「3トライヤル数ⅠA」、2年は「3トライヤル数ⅡB」だ。大学受験生にとってはこの問題集は難易度が低すぎる。1、2年のときに、青チャートレベルの問題に独力で取り組める生徒は学年10人いるだろうか?
 大学受験を考えている生徒は、Ⅰ・2年生のときに「3トライヤル」の問題の後で、青チャートレベルのものに取り組んでおくべきだ。

 2年生は学年末試験の数Bの範囲には階差数列、漸化式、群数列がはいっていない。来週テストだが、そこまでやれないのである。授業速度がこの十年間でずいぶん遅れた。以前は群数列までちゃんと出題されていた。
 1年生は1月20日ころから数Ⅱをやっていたが、最近は2月半ばでも数Ⅱはやっていない。生徒の学力が落ちているから、習熟度別にクラス編成(4段階)しても授業速度が落ちている。そして難易度の低い問題しかやれていない。普段の授業では、1・2年生のうちは難易度の高い複合問題を殆ど経験しないまま、3年生になる。

 10年間で根室高校生の学力がかなり落ちた。2年後には高校は1校体制になるのだが、学力低下が加速するだろう。
 学校の先生たちは、学力が低くても生徒を退学にしない。問題をやさしくしたり、同じ問題で追試をやって「救う」。自分の科目で落第させたり、退学させるのは「心が痛い」からだ。その結果、2年後から、学校の定期試験問題の難易度は一段と低いものになり、生徒の学力は著しく低下するだろう。
 勉強しない生徒は、落第⇒退学処分でいい、生徒を甘やかしていいことはほとんどない。
 生徒をダメな人間にしたければとことん甘やかせばいい。勉強しなくても同じ問題でなんどでも追試をやって進級させたらいい。保護者はどちらを望んでいるのだろう?いちどアンケートをとったらいい。

 こうしてみると小学校にはじまる学力低下の流れは、中学校でも高校でも、学校現場ではなかなかとめられないもののようだ。

 今月、文協学力テストが実施されたが、市街化地域のある中学校の五科目合計平均点が200点を切った。200点を切った例はいままで記憶にない。
 得点通知表を確認していないが、Ⅰ学年50人ほどのうち、数学零点が10人近くいるという。すごいことになっている。零点というのはやさしい基本計算問題すらできないということなのだから、大変な問題なのである。国語の語彙力も著しく貧弱な生徒(小学4年生かそれ以下の語彙力)が3割以上いる。小学校で分数や少数の四則演算を教え切れていない、本を読む習慣がない生徒が増えている。
 この学校の3年生は昨年の全国学力テストでほぼ全国平均をクリアできたようだ。3年生と1年生のこの学力ギャップはどうして生じたのか?
 原因の大半は小学校にあるが、中学校の数学の授業にも小さいがある問題がはっきりしている。自分たちで十分解決できる問題だから、先生たちがなんとかするだろう。はっきり言って、零点の生徒たちを平均点まで引き上げるには、10倍以上の手間がかかるが、かけなければ基礎学力に大きな穴が開いたまま、高校生になる。そして、高校は一つ、学力差の大きな生徒を高校の先生たちが同じ教科書で教えることになる。とっても無理だ。中高の数学と英語を教えているebisuでも、これほど学力差のある生徒を対象に同じ教科書(現在根室高校普通科で使われている英数の教科書)で教えることは不可能だ。だから、いまから具体策を検討しておかないと、クラッシュすることになる。被害は生徒と根室の未来に及ぶだろう。
 根室市内の小学校と中学校と高校の先生が一つの場で具体策を話し合う必要があるのではないか?
 先生たちは一人残らず教育の職人、プロであってもらいたい。

ー余談ー
 市教委は中学校で実施されている文協学力テストの結果をモニターしていないという。50人中零点が10人もいる状況をモニタしないで、どういう具体的な学校教育政策がつくれるのだろう?
 仕事は誠実に、正直に、渾身の力でやろう。

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