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#2970 根室市の人口減少対策 Feb.11, 2015 [11. 中小企業家育成コラム]


 昭和40年代は若者の流出数が最大になった、そして流入が減少し始めた時期にあたる。その傾向はいまだにやまない。「広報ねむろ2月号」の裏表紙に2015年1月1日現在の根室市の人口が載っている。

 28,050人(-499 前年同月比)

 根室の人口減少数は加速している。昨日の北海道新聞23面に総務省が公表した2014年の人口移動報告の釧根管内版が載っていた。根室市の転入数は795人、転出数は1143人で、差し引き-348人で、釧路市のー941人に次いでいる。三番目は中標津町の-115人(転入1093、転出1208)である。

 このデータからみると、根室は転入が少なく、転出が多い町だ。なぜそうなるかははっきりしている。町に若者の職が少ないからで、根室の地元企業の経営努力と経営能力が足りないということに尽きる。
 経営能力の基本は基礎学力である。地元に残る者たちの教育をおろそかにしてきた根室の姿が浮かび上がる、それは今も変わっていない。地元企業経営者の経営改善に関する勉強会がいくつあるだろうか?学ぼうとする姿勢がなければよくならぬ。
 根室市政は地元企業のいくつかと癒着しているから、お互いに批判はしない。改善は現状を否定するところからはじまるから、批判のないところに改善・改革の芽は育たぬ。市と取引の大きい地元企業の有力者が市の諮問委員会の委員長をやるようでは、小さな小さな村と化してしまう。村の利害を優先して動くと、改革の芽がでてこない。

 地元で若者に十分な職がなければ、地元企業に魅力がなければ、勤務条件が悪ければ、若者たちは流出する。若者の絶対数が減少すれば、少子化は避けようがない。根室の少子化は出生率の問題ではなく、出生数の減少が問題なのだ。地元企業経営者が若者に夢を語り、それを共に実現する努力をして、成果配分を語れなければ、人口減少はとまらない。

 これも同じ日の道新根室地域版に載った記事である、見出しは

 「出会い、結婚、子育て支援 滋賀少子化対策一元化」

 根室市はあらたに少子化対策推進室(仮称)を設置するという。根室振興局が「道内でも珍しい試みではないか」とコメントしている。

 企業というのはさまざまなチャンネルで人々や他の企業とつながっており、公共財でもあるから、私物化してはいけない。自分のことだけ考えてはいけない、社員や従業員の幸福も、わがことのように考えるべきである。そういう企業に優秀な若者は集まる。

 地元企業の経営改善という根本には触れず、子育て支援の強化で人口減少が下げ止まるならこんな簡単なことはない。


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