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#2935 『資本論』と経済学(1):「目次」 Jan. 25, 2015 [A1. 資本論と21世紀の経済学(初版)]

 わたしは全道組織組織のあるシンクタンクにボランティアの一人として参加しているのだが、授業技術の練磨でつとに有名な先生たちの団体から経済学について講義依頼があり、自分の考えをまとめるために暮れの27日から四百字詰め原稿用紙で200枚ほど小論を書いた。
 教育関係者用に書いたものだが、経済学部で学ぶ学生にとってもドキドキ・ワクワク・ハラハラ、刺激に満ちた内容になっている。マルクス『資本論』の体系構成がテーマだから、日教組や北教組の先生たちにも読んでもらいたい。
 この小論は、18世紀(A.Smith『諸国民の富』1776年初版)と19世紀(D.Ricard『経済学および課税の原理』1817年、Karl Marx『資本論』1867年初版)、労働価値説に立つ三人の巨匠の経済学を超克して21世紀の経済学へ扉を開くことになる。

 『資本論』研究を通して、資本論が前提としている公理・公準を析出し、それに対置する形で新しい経済学の公理・公準へ言及しており、従来とりあげられなかった新しい論点がいくつか含まれている。
 講義をしたときには四百字詰め原稿用紙で200枚ほどだったが、都度加筆・修正しながらアップするつもりなので、分量は増える。しかし、目次にあっても掲載しない部分があるかもしれないのであらかじめお断りしておく。
 これはある種の思考実験かもしれない、じっくりお付き合いいただきたい。

(この論考を元に、四百字詰め原稿用紙換算800枚ほど書くつもりがある。純然たる「学術書」風にするか、一般向けに書くかはこれから考えたい。したがって、この小論はダイジェスト版である。ブログで専門書を一冊公表することができるのだから、いい時代である。)

 読者の便利を考えて、新しいカテゴリー「資本論と経済学」を設けた。左の欄にあるカテゴリーをクリックすれば整列して並ぶことになる。

 ピケティの『21世紀の資本』も面白そうだが、それとはまったく別の味わいの『21世紀の経済学』になっているから、ピケティと比較しながら暇つぶしをしてみるといい。きっと読者の期待を裏切らない興味深いものになっている。
(2月14日追記:28回、完結編をアップしたが、四百字詰め原稿用紙で300枚ほどになった)
(7月29日追記:29~32回は随時追記された。各章を見直し半分くらいの章に手を入れた。すでに四百字詰め原稿用紙350枚を超えている。)
 
 --------------------[ 目次 ]----------------------
:
. 経済学とは何か 
  .
<経済現象と日本の国益> #2936.
<円安はいいことか?:80120/$の威力> #2937 
<経済学の定義> #2938 .

Ⅱ. 学の体系としての経済学 


<『資本論』の章別編成>
. #2939
<マルクス著作の出版年表> #2941 .
<デカルト/科学の方法四つの規則とユークリッド/『原論』>  #2942
<学の体系構成法の視点から見たユークリッド『原論』>  #2943 .
<マルクスが『資本論』で何をやりつつあったかを読み解く>  #2944
<資本論体系構成の特異性とプルードン「系列の弁証法」> #2945
<労働観と仕事観:過去⇒現在⇒未来> #2947
公理書き換えによる21世紀の経済学の創造> #2948
 ○ 資本論の公理・公準の析出  
  ○ 新しい経済学の公理・公準
 
<経済学体系構成原理は四つ> #2950 

Ⅲ.第1の公理を巡って:マルクスの労働観と日本人の仕事観  #2951

<対極にあるもの:ヨーロッパの労働観⇔日本の仕事観> #2952
<日本人の仕事観:仕事が楽しい!> #2953
<民間企業では仕事の要領の悪い者ほど「忙しい」とぼやく> #2955 
<労働者ではなく「教育の職人」としての誇り> #2958

Ⅳ.日本経済の近未来(人口減少と高齢化を見据えて)

<人口統計から見える未来> #2960
<「経済成長の天井」:日本総研山田久調査部長の論> #2961
<馬場宏二「過剰富裕化論」> #2964

<相対的貧困率上昇と金融資産1億円超の富裕層増大> #2966

<『21世紀の資本』トマ・ピケティの所得再分配強化論> #2967

<浜矩子「2015年度政府予算案と公共性」>  #2968

<村落共同体と自由民について> #2971

<文部科学大臣下村博文「教育再生案」について> #2972

<人工知能の開発が人類滅亡をもたらす:ホーキング博士>#3015
利便性の追求の果てには何があるのか
#3082

外国人持ち株比率3割の意味するもの(金子勝慶応大教授)#3087
<安保法制と日本の軍需産業と成長路線は一体のもの:東野圭吾著『禁断の魔術』>
#3093

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

  (注-1「ロボット工場は現実」) #2973

(注-2「生産性向上事例」)  #2973

(注-3「総合偏差値による経営分析システム:5つのディメンション(指標群)と27指標」  #2973

(注-4「財政破綻と公務員制度改革」)  #2973

   (注-5「民間企業の生産性向上の実例」)  #2973

    (注-6「繰延税金資産について」)  #2974
  <引用文献および参照文献リスト> #2974


―補遺―
<人工知能の開発が人類滅亡をもたらす:ホーキング博士>


*コピペしてみたら、改行がぐちゃぐちゃになるので直した。こりゃあ、手間がかかりそうだ。


*#2935 『資本論』と経済学(1):「目次」 Jan. 25, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-25

 #2936 『資本論』と経済学(2):「1.経済現象と日本の国益」 Jan. 26, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-26

 #2937 『資本論』と経済学(3):「円安はいいことか?80⇒120円/$の威力」 Jan. 27, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27

 #2938 『資本論』と経済学(4) : 「経済学の定義」 Jan. 27, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27-1

 #2939 『資本論』と経済学(5) : 「『資本論』の章別編成」 Jan. 27, 2015  
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-27-2

 #2941 『資本論』と経済学(6) : 「マルクス著作の出版年表」 Jan. 29, 2015   
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-28-1

 #2942 『資本論』と経済学(7) : 「デカルト/科学の方法四つの規則とユークリッド『原論』」 Jan. 29, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-28-2

 #2943 『資本論』と経済学(8) : 「学の体系構成法の視点から見たユークリッド『原論」 Jan. 29, 2015   
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29

 #2944 『資本論』と経済学(9) : 「何をやりつつあったかを読み解く」 Jan. 29, 2015    
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29-1

 #2945 『資本論』と経済学(10) : 「資本論体系の特異性とプルードン「系列の弁証法」 Jan. 29, 2015    
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29-2

 #2947 『資本論』と経済学(11) : 「労働観と仕事観:過去⇒現在⇒未来」 Jan. 29, 2015     
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29-4

  #2948 『資本論』と経済学(12) : 「公理書き換えによる21世紀の経済学の創造」 Jan. 29, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-30

 #2950 『資本論』と経済学(13) : 「経済学体系構成原理は四つ」 Jan. 31, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-1

 #2951 『資本論』と経済学(14) : 「第1の公理を巡って:マルクスの労働観と日本人の仕事観」 Jan. 31, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-2

 #2952 『資本論』と経済学(15) : 「対極にあるもの:ヨーロッパ労働観⇔と日本の仕事観」 Feb.1, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-01-31-3

 #2953 『資本論』と経済学(16):「日本人の仕事観:仕事は楽しい!」 Feb.1, 2015 http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-01

 #2955 『資本論』と経済学(17):「要領の悪いものほど忙しいとぼやく」 Feb.3, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-03

 #2958 『資本論』と経済学(18):「教育の職人」 Feb. 5, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-04-2

 #2960 『資本論』と経済学(19):「日本経済の未来」 Feb. 6, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-05-1

 #2961 『資本論』と経済学(20):「経済成長の天井 山田久氏の論」 Feb. 7, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07

 #2964 『資本論』と経済学(21):「過剰富裕化論」 Feb. 8, 2015 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-07-3

 #2966 『資本論』と経済学(22):「相対的貧困率上昇と富裕層増大」 Feb. 9, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-08-1

 #2967 『資本論』と経済学(23):「ピケティの空想的所得再分配論」 Feb. 10, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-09

 #2968 『資本論』と経済学(24):「浜矩子 予算案と公共性について」 Feb. 11, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-10

 #2971 『資本論』と経済学(25):「村落共同体と税:自由民と農奴について」 Feb. 12, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-12

 #2972 『資本論』と経済学(26):「文部科学大臣下村博文「教育再生案」について」 Feb. 13, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-12-1

 #2973 『資本論』と経済学(27):「注-1~5」 Feb. 13, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-13

 #2974 『資本論』と経済学(28):「注ー6」と主要文献リスト Feb. 14, 2015  http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-02-13-1

 #3015 『資本論と経済学』(29)人工知能の開発が人類滅亡をもたらすホーキング博士(資本論と経済学-補遺1) Apr. 2, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-04-02

 #3082 『資本論』と経済学(30):利便性の追求の果てには何があるのか July 15, 2015
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2015-07-15

  #3087 『資本論』と経済学(31):外国人持ち株比率3割の意味するもの(金子勝慶応大教授) July 21, 2015 
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 #3093 『資本論と経済学(32):』安保法制と軍需産業と成長路線は一体のもの:東野圭吾『禁断の魔術』を読む  July 25, 2015 
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合格先生

講義、お疲れ様でした。中身が相当詰まっているので、ひょっとすると1回だけでは少々無理があったのではないか、と思いました。本当は概略だけをお話するだけでも3回は必要かな、という気がします。
自分は「労働観の違い」が「自虐史観」に大きな影響を与えていると思ったりもしています。
次回は「労働観と新自由主義」なんていうタイトルでどうでしょうか?
by 合格先生 (2015-01-26 06:12) 

ebisu

合格先生、おはようございます。

>本当は概略だけをお話するだけでも3回は必要かな、という気がします。

その通りのようです。三部構成になっているので、3回に分けて概略をお話しするというスタイルがよさそうですね。
大学での講義なら、半年でも一年分でもやれそうです。

>自分は「労働観の違い」が「自虐史観」に大きな影響を与えていると思ったりもしています。

面白い視点ですね、日本人が育ててきた商道徳や職人道を肯定的に捉えれば、生活を支えている根幹の部分(価値観やメンタリティ)が違ってきます。世界へ向けていま日本人が何をなすべきかもはっきり認識できますから、おっしゃるように自虐史観はぶっ飛びますね。

>次回は「労働観と新自由主義」なんていうタイトルでどうでしょうか?

面白そうですね。New Liberalismの方だとしたら、A.スミスやリカードの古典派経済学に対する批判を含みますが、労働観は一緒です。自由放任の弊害を社会保障制度を充実させることで補填しようという試みですね。これは、経済格差拡大をあきらめた示唆に見えます。職人中心の経済学は経済格差を縮小しますから、問題を根本から見直すアプローチです。

米国の対日要望書の基本原理であるNeoliberalismの方だとしたら、ジャングルの掟の中で生活するということ。1%のものに世界中の富の半分以上が集まることになります。そのような経済学は人類にとって災い以外のなにものでもありません。
日本人の仕事観と対置しながら論じてみたいですね。
by ebisu (2015-01-26 07:58) 

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