#2800 市立根室病院外科医のT副院長が退職 Sep. 7, 2014 [30. 地域医療問題]
今日は蟹祭りだ。天気はいいし、風も弱い。気象庁のデータに拠れば正午の気温は23.4度、湿度63%、北北西2.7m/secのすずしい微風。
かねて院長と病院の運営体制について不協和音が噂されていた外科医T副院長の送別会があったようだ。市民の一人としてありがとうございましたと一言御礼申し上げたい。
病院のホームページ「診療体制」にはまだお名前が載っている。
*市立根室病院「診療体制」
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/doc/8112c314aa2a18934925749f00213738?OpenDocument
T医師は姉妹都市の黒部市民病院から市長が招請した医師の一人である。あるドクターが高い評価をされていた。
院長と副院長、そして市長の間に何があったのか、医療業界は狭いから、道内のドクターの間では退職に至った具体的な事情が流れるのだろう。
以前、弊ブログのコメント欄に市立根室病院の勤務医を名乗る人が院内の医局は和気藹々とのたまっていた。2014年4月11日に「大好きな根室の勤務医」「根室を愛した勤務医」というハンドルネームで投稿なさった方、成りすましでないのなら直情径行タイプの正直な方だろう、院内で何が起きたのか、現場を見るか話しをどなたかから聞いているはずですから、差し支えない範囲でこの1年間の経緯と副院長退職の理由についてコメント欄で解説をお願いしたい。
この数年で何名かのドクターがさまざまな事情で去った。その中の何件かは院内運営方針に関するトラブル。運営上の意見が合わなければ排除、ここにも話し合いを拒否した閉鎖性が顔を出す。
他大学出身者を排除して「札医大純化路線」をひた走る。長い目で見れば、札医大にとっても根室市民にとってもよいことではありません。
その結果、常勤医数はちっとも増えない。異論を聞く耳を持たず、それどころか異論を言う者を排除しようとする、このような幼児性の強い閉鎖性を取り除かないとどうにもならぬ。
世の中は意見が違って当たり前、どんな企業でも意見の違う者がそれぞれ闊達に意見を言い、そして折り合いをつけて組織を動かしている。そうでないのは中国共産党や北朝鮮労働党のような組織だけ。
常勤医数はいま13名、それとも12名?計画は16名だったか、20名だったか、毎年現実離れしているので失念してしまった。どなたか思い出したらコメント欄へ書いてほしい。
本件については病院問題に詳しい本田市議が事情を知っているだろうから自身のブログで近いうちに何かコメントするかもしれません。おそらく書かないでしょう、書いたらいろんなところからバッシングがある。意見の違いを乗り越えて議論できない駄々っ子のような大人が、さまざまな組織の長をやっているのが根室。
市議会文教厚生常任委員会は院内で何が起きているのか市役所ホームページで市民へ説明したらいい。市民へのアカウンタビリティ(説明責任)があるのではないか。ここもおそらく責任放棄、大人の仕事ができぬ。大人なら仕事はその権限と責任と報酬が一体のものであることを忘れないでほしい。
仕事は正直に誠実に渾身の力でやろう、そうでなくては形を変えて何度でも同じことがおきる。
(余計なことかもしれないが、医心伝心ネットワーク会議は送別会を開いたのだろうか?来られたときと同じように去られるときにも礼を尽くしたいもの。なにがあったかはそういう場で問わず語りに聞けるものだ。そうしたら適切な措置を講じて次のケースの発生を未然に防ぐことができる。いままでそういうことができていないから何度も繰り返される。)
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<市立根室病院勤務医を自称する方からの投稿が寄せられた弊ブログ紹介>
常勤医数18名と書いてありましたが、14名。データが好い加減で、一方的な主張を書き連ねたコメントでした。現実を見てすこしはバランスがよくなってはいませんか?善意に解釈すれば、あなたはあのときに本件の問題を知らなかったのでしょう。大問題が生じていることすら知らなかったのは、院長あるいは院長派の言ばかりを聞かされていたからでしょう、うかつでしたね。
もう一度書く勇気がおありかな?勇気がなければ無理しなくて結構ですから沈黙したままでいてください。
ebisuは大学病院のドクター数名と仕事上のお付き合いがありましたから、品位と内容から判断して、あの投稿は9割がたは院長派の病院管理職による成りすましだと思っています。
*#2611 平成25年度市立根室病院赤字額はいくらか? Mar. 5, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-03-05
判断の理由を書いておきましょう。ドクターとの仕事の一つは全国の病院が使用している臨床検査項目コードです。事実上の日本標準になっていますから、市立根室病院もその恩恵にあずかっています。
臨床病理学界の臨床検査項目コード検討委員会・委員長櫻林郁乃介先生(自治医大)から公表されましたが、臨床検査大手六社のシステム部門と学術担当部門との産学共同プロジェクトによる数年の作業を経て実現したものです。BML社のシステム部長の呼びかけで臨床検査会社間でラボ検査項目コードの標準化をしようという意図で立ち上げられた会議でしたが、臨床検査会社間でコードを標準化しても全国の大病院が利用する可能性はありませんでした。臨床病理学会検査項目コード委員会のオーソライズがあれば事実上の日本標準コードになるので、たまたま縁あって半年ほど前に臨床病理学会臨床検査項目コード検討委員長からの協力要請が個人的にあったので、委員長である櫻林先生と六社のコーディネートをしました。
これは当時NTTデータ通信事業本部と可能性を探っていた「臨床診断支援システム・ネットワーク事業プロジェクト」で予定した10個のプロジェクトの一つでした。こちらのほうは創業社長のFさんが200億円投資の事業構想案に簡単にOKを出してくれました、面白い会社です。東証Ⅱ部上場のために中途入社して1年後(1985年)のことです。この時は統合システム開発を8ヶ月で終了し、全社予算管理を統括していました。私の本職は上場審査をクリアするための統合システム開発と全社予算編成と予算管理でした。面白い会社でしょう。やろうと思えば、どの部門に所属していようが、詳細な企画書を描き経営会議の了解をもらえば何でもできる会社でした。
臨床検査項目コードの方はSRL社内のシステム部門のK課長とK臨床検査部長(女性)の協力の賜物です。システム部長がそんなことをしたら会社にとって損だと強く反対しましたが、それを三人で押し切ってしまいました。世のため人のために仕事をしようというプロジェクト。
保険点数が2年ごとに変るたびにSRLから改訂された臨床検査項目コードと保険点数の対応表がインターネットで配布されています。全国の病院側はその対応表を読み込んで臨床検査保険点数表を院内コードに自動更新するだけでいい。そのお陰で、全国の病院から手作業でなされていた保険点数入力作業がなくなりました。じつはもう一つ産学協同プロジェクトで事実上の日本標準になったものがあります。二十数年前に日本ではじめての出生前診断トリプルマーカ基準値はK大学病院産婦人科医グループが数年かけてデータを取り、日本人の基準値が欧米人よりも3割高いことを発表しましたが、あれも産学協同でした。当時学術営業で担当したのが現在栄養医学研究所社長のSさん、コーディネイトとシステム化は学術開発本部のebisu、統計解析は研究部の応用生物統計専門家のFさん(この人も優秀な人でした、後に統計解析の会社を創って独立しています。)というチームで対応した仕事でした。検査はRI部だったと思いますが、どれか一つは別の検査部だったかもしれません。信濃町のK大へはラボ側の窓口として一度だけご挨拶に伺いました。数年間にわたり3000例を超える妊婦の血液からMoM値の日本標準値が確定しました。国際的にも意義のある研究でした。出生前診断に目をつけられたK大の先生たちに敬意を評したいと思います。
ラボ見学を担当していた時期が1年半ほどありますが、その際にも、海外の製薬メーカから見学にこられたドクターや国内の大学病院のドクターを2~3時間ご案内して、見学後に少しの時間お話しをさせていただいています。
会社買収と資本参加の二つの案件でわたしを存分に使ってくれたSRLのF創業社長、その後を継ぎ、T社との治験事業の合弁会社の立ち上げと黒字転換を三年間の期限を切って任せてくれたK社長はどちらも医師でした。
臨床治験システムで東京医科歯科大の治験担当責任者のドクターとも少しの間お付き合いがありました。当時は治験関係の合弁会社でデータ管理と経営管理担当役員をしていたので、打ち合わせの大事なところは担当者と一緒に権限のある私が話しをお伺いしなければならなかったからです。人様のお仕事をお手伝いすることは、そこに何らかの問題があるわけですから、それらを知り、解決案を担当者と一緒に考え、予算措置をして協力すれば、社内にさまざまな実務上のノウハウが蓄積できます。それが次の仕事の種・新商品開発の種となるのです。だから儲けを増やして、世のため人のためとなる仕事ができるように、経営上の余力を確保することも経営者としての役割でした。
そうしたドクター達を脳裏に浮かべてみると、あの投稿がドクターの手になる物とはどうしても思えないのです。品位に欠けあまりに俗っぽい、今回も一連の投稿を読み直しましたが、印象は変りませんでした。
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