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#2791 充分に勉強しているつもりの道産子 Aug, 28, 2014 [68.H26全国学力テスト・データ分析]

 全国学力テストと一緒に実施されたアンケートの都道府県別データが公表されている。
 「家で、学校の授業の復習をしていますか」との問に「している」と「どちらかといえばしている」と解答したのは(小学校、中学校)=(62.6%, 55.8%)で、全国平均値の(54.0%, 50.4%)を大きく上回っている。その差は(+8.6, +5.4)ある。
 ところが、ウィークディに1時間以上勉強している層をみると、北海道は(51.4%, 60.3%)に対して全国平均値は(62.0%、67.9%)であり、大きな隔たり(-10.6%, -7.6%)がある。

 北海道の小中学校では基本問題を授業でやるが、難易度の高い問題は学校では扱わない。学校の授業の基本問題を短時間おさらいしただけで勉強したつもりになっている。たとえば、首都圏の公立小学生の四人に一人は私立一貫校を受験するために予習中心の勉強をやっているので、ほとんどの生徒が復習しかしない道産子よりも勉強時間は長くなる。
 そうした事情が、このデータから読み取れるのである。首都圏の小学生は半数以上が予習中心の勉強をし始めるのに対して、根室の子どもたちの3割が予習中心の勉強をし始めるのは高校生になってからである。同じ能力なら小学生から予習中心の勉強を始めた子どもと、高校生になってから予習中心の勉強を始めた子どもにはたいへん大きな学力差が表れる。わたしは両方で教えた経験から、全国模試の偏差値で10以上の差がつくと考えている。

 毎日6時半までブカツをしたら、ウィークディは最大で1日に1.0時間しか勉強時間がとれない。成長期の子どもの睡眠時間を9時間とすると、朝7時に起きて18:30分まで学校、帰宅は7時、その後1時間「食事+まったり+お風呂」2時間とすると、残りはたった1時間だ。
 体育系のブカツを真剣にやれば食事後に眠たくなるから、本を読んだし勉強したりするのはしんどいのでテレビを見たりゲームをしたりスマホをすることになる。好きなことはやるから、睡眠時間を削っている。だから授業中に居眠りをする中学生が増えている。
 親が注意しても自我が芽生えている子どもたちは聞かぬ。土日もニブレンをやったりしたら、勉強しない習慣を毎日育てているようなものだ。3年間もそういう毎日を続けさせたら、習慣は性格にまでなり固まってしまう。気がついても治すのに3年かかることになる。実際にはほとんど治らない。やるべきときにやるべきことをやらず、テレビ、ゲーム、スマホに流れる性格の子どもたちは将来きちんとした職につけるのだろうか?少しむずかしい本は読めないから仕事で必要な専門書も読めない、学力は低い、現実は厳しい。日本から生産拠点はどんどん海外へ移転していくから、単純労働の職場は年々少なくなる。低賃金(年間100~150万円)の非正規雇用雇用しかない。

  ブログ「情熱空間」が帯グラフを掲げて詳しい解説をしてくれているので、お読みください。

http://blog.livedoor.jp/jounetsu_kuukan/archives/7481698.html
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2014年08月26日

お次は「宿題」に踏み込みましょう!

興味深いデータです。

次のデータから、本道の子ども達は、家で学校の授業の復習をしている。そう読み取ることができそうですね。全国平均よりもずっと高くなっていますから。

fukushuu



















しかし、家庭学習の時間はこういった感じで、全国平均を大きく下回るんですね。

bennkyou





















データに整合性が見られません。一方、教師の側はこうしたもの。

koku



















sann



















全国平均を下回っています。増えてはいるものの、やはり宿題の量が少ないことが読み取れます。以上を総合すると、こうした判断になります。

北海道の小中学校は、宿題の量が少ない。また、子どもの家庭学習時間も少ない。しかし、子ども達は学校の授業を家で復習していると思っている。

これ、つまりはこういったことですね。

ちょっと勉強したら、すごく勉強した気になる。
しかし、まだ量が足りていない。


実際、夏冬休みの課題(宿題)をまとめたプリントなどを見てみると、「宿題なし」とか「ワークP○~P×まで。提出の必要はなし」といったケースがとても多いんですね。中学校ですらそうなので、小学校は推して知るべし。私自身は、宿題を出す・出さない派で言ったならば、実は出さない派です。でも、その私から言わせても、やはり少なすぎると感じています。

もったいない。いかにももったいない。受験指導を生業とする塾の側から言わせたなら、実に実にもったいないことだって思います。夏を制する者は受験を制する。などと言われますが、その大切な期間がみすみす放置されてしまっているわけなんですね。「その時間、俺らにくれ!」って叫びたくなっちゃいます。

お次の攻めのポイントは、ここだって思います。宿題は、どの程度の量をもって、どういったレベルのものをもって、どういった形式のものをもって、《標準》とするのか、その《基準》を道教委が示すことだって思います。平常時のもの、長期休業中のものに分けて。ここ、本当に驚くほどに、指導する側個々人に温度差がある部分なんですよね。

宿題とは、子ども達を家庭学習へと誘い、学んだ知識の確実な定着を図ることを目的にしたツールである。故に、授業で未消化の部分を出すことは厳禁とする。配りっぱなしのもの、教師が正誤を確認しないものもまた宿題ではない。

そこの意思統一ができたならば、全国平均などクリアしたも同然だって思いますよ。道教委さん、よろしくお願いします!

●北海道教育委員会 義務教育課
平成26年度 全国学力・学習状況調査 調査結果のポイントについて
http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/gky/gks/h2608tkp.htm

《追記》
宿題に関する調査項目もありますが、これだけだと、そもそも《量》が足りているのかいないのかが読み取れませんね。

shukudai



















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コメント 2

ZAPPER

子ども達は、自分は勉強していると思っている。
教師もまた、宿題を出している方だと思っている。

でも、データはその反対を示している。
普通のレベルが、あたりまえのレベルがまだまだ低い。

そういうことだって思います。
by ZAPPER (2014-08-29 12:12) 

ebisu

生徒も先生も充分にやっていると思っている、しかし全国標準と比べると、「北海道基準」が低いということがこのデータからはっきりしました。
それで、次は教育行政と学校がどういう行動を起こすのかが問われています。
by ebisu (2014-08-29 22:10) 

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