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#2745 ベネッセの顧客データ流出事件を考える July 22, 2014 [A.6 仕事]

 流出データ数が当初の数百万規模から増え続け2260万件に達した。ベネッセの方で流出件数の確定ができないようだ。つまり、防ぐこともそのあとの流出データの確認もままならないということ。

*朝日デジタルニュース
http://www.asahi.com/articles/ASG7Q0154G7PUTIL01Y.html
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ベネッセ流出2260万件に 新たに通販サイトからも
・・・この事件では、不正競争防止法違反容疑で逮捕された外部会社の元システムエンジニア(SE)松崎正臣容疑者(39)が、顧客情報を私有のスマートフォン(スマホ)に転送して取得したことが判明。ベネッセがこのスマホに6月17日と27日に保存されたデータを解析した結果、判明した。

 ベネッセHDはこれまで、26サービス計760万人分の流出を名簿業者から取得した情報から確認し、最大2070万件に及ぶと説明していた。
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 このSEは会社からデータ管理のためにベネッセの子会社に派遣されていた。テレビで住居情報が流れたが、狭いところに家族と住んでいた。借金があったという報道も流れている。

 一般的な話だが、企業の命ともいえる重要情報の管理に外部SEを使うのはじつにまずいと思う。ベネッセホールディングスとシステムを管理していたベネッセの子会社にも大きな給与格差があるだろうし、その子会社に派遣されていたSEがもらっていた給料はさらに格差があったに違いない。
 企業機密に関わる重要な仕事をしながら、給与格差の大きな子会社の社員やその親会社の社員と一緒に仕事をする。派遣されたSEの方が技術的には上というのはよくあるケースだが、給与は比較にならぬほど低い。これは大きなストレスであると同時に、データを保有している当該企業にとってはリスクである。
 データ管理という仕事は、さまざまなデータへのアクセスを付与されて成立する。その気になったらいつでもでーたのコピーの方法は見つかるものだ。
 わたしは1980年頃にプログラミングを覚えて、経理システムと納期管理・決済システムデータの管理を担当していたが、管轄外である給与データの管理が大丈夫か試したことがある。プログラムを組んでデータを画面にアウトプットすると、ファイルの中のレコードの長さやデータタイプがわかってしまう。あとは簡単だ。三菱電機のオフコンだったが、どんなにコンピュタの性能がよくなっても、データにアクセスする権限のあるものがデータをコピーしようと思ったら簡単にできる。内部でも不心得者がいればいつでも興味のあるデータを閲覧できるし、コピーもとれる。COOLというダイレクトアドレッシングのユニークな言語を使ったプログラミングは社内に他には誰もできる者がいないのでデータの安全性は確保されていた。給与プログラムが保存されている8インチフロッピーがなければわたしの他はだれも給与ファイルを閲覧できない。それは業務を担当していた役員が自分の机に鍵をかけて保管していた。社員数200名弱の会社だったから、コンピュータ関連業務に携わっている社員は5名ほどだったから安全管理は容易だった。社員数が1000名を超え、従業員総数が2000名を超えるような大企業ではそうはいかない。独立のシステム部門があって、国内最大の汎用大型機(84年当時)を運用していたから、業務に携わる社員も多かった。人数が増えればセキュリティのやり方も規模に応じたものに整理していかなければならない。それにしてもこの35年間のコンピュータとそのシステムの発展はすさまじい。問題を予測して対応していても予測外の問題が出る。ましてやセキュリティをあまり考えていないシステム部門責任者や経営者のいるところでは、あぶない。システム・セキュリティは人事や経営方針、システム部門の責任者の資質の問題、システム部門の役割認識などトップマネジメントにかかわる部分が少なくないからである。
 安全性を考慮したら、全国模試を実施している教育関連企業は、強力な管理者権限を付与せざるを得ない仕事を外部委託してはいけないのだろう。

 こういう仕事はリスク管理上ベネッセホールディングスの社員が担当すべきで、派遣社員も子会社社員も使ってはいけない。ベネッセはシステム部門を別会社化したのだろうが、教育産業で顧客情報の価値が高いからコアの部分は別会社化してはいけないのだろう。
 では内部に有能なものがおらず、外部の優秀な技術者が必要になったらどうするか。
 移籍についてその会社と交渉すればいい。その社員の年収の2年分くらいを払ってやれば移籍交渉はまとまるだろう。引抜を露骨にやるとその企業にダメージをあたえ恨みを買うから、それなりの金銭で話しをつければいい。 
 年収が1.5倍~2倍になるだろうから、移籍した人に忠誠心が生まれることが期待できる。生活がいい方へがらりと変わる。問題がないわけではない、長く勤務している他の社員とのバランスを考え、処遇がむずかしい。
 関係者はみんな得をする、あとは社内に不和が生まれないような処遇の仕方を工夫すればいい。

 強力な管理者権限を伴う仕事は本社にコアのシステム部隊を残しておくべきで、そこで処理できる体制をつくっておけというのがebisuの結論。実務の振り分けはなかなかむずかしいだろう。

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< 余談 >
 わたしがいた大手臨床検査会社は、会計情報システムの開発と管理は外部委託していた。自社のシステム部隊は業務系システム専用のメンテナンス部隊で、会計情報システム開発能力もメンテナンス能力もなかったからである。
 一人だけ先の見える課長が居た、Kさんという。三代のシステム部長とはそりが合わなかっただろう。三人ともシステム屋ではなかったからだ。職人の世界とはそういうものだ。Kさんはデファクトスタンダードとなった臨床検査項目コード作業で重要な役割を果たしてくれた。ebisuが入社2年目に企画書を描いて経営会議で創業社長のOKをもらった臨床診断支援システム開発(全国の主要大学病院および疾患別有力病院をネットワークでつなぎ、疾患ごとの診断手順をシステム化するもの。途中からNTTデータ通信事業本部と一緒に検討)を十余のサブプロジェクトに分けていたが、そのひとつに日本標準検査項目コードの開発と普及があった。臨床病理学界の臨床検査項目コード検討委員会を立ち上がったばかりの大手6社の臨床検査項目コード検討委員会と合流させた。産学協同の検査項目コード検討委員会にK課長がシステム部長の反対を押し切って臨床化学部長と一緒に参加してくれた。いま日本全国の病院の院内システムがその標準コードで動いている。コード管理事務局はいまでもわたしがいた会社が担っているだろう。
 この企画書を描いた時点(上場準備要員として転職2年目)の私の所属は経理部管理会計課だった。統合会計情報システムを8ヶ月で開発完了し、全社の予算編成および管理を統括し、固定資産管理実務フローの作成とシステムの作り直しをついでに担当していた。予算で作成した減価償却費が1億円も実績差異が出てしまうので、なんとかしないと上場要件を満たす予算精度がクリアできなかった。不思議な会社で、平社員前者予算管理の統括という大きな権限が与えられていた。85年当時で300億円ほどだった。東証Ⅱ部上場準備中で、やるべき仕事が満載だったから、やれる者なら誰でも使えという時代だった。上場準備で組織権限規程を整備してからはその規程に基いた運用がなされる。84年という実に面白い時期に中途入社したと思う。飛んで火に入る夏の虫のようなもの。

 1984年に開発した会計情報システムは経理(予算・決算)および支払業務システム、購買在庫システム、原価管理システム、販売および請求業務システムから構成される統合システムの一部だった。当時富士通最大規模の大型機を使用し、時代の先端システムだった。業界内で統合システムを開発できた会社はかなったし、日本全体で見ても少なかっただろう。
 一番の難所は各サブシステム間のインターフェイス仕様だった。これら四分野の業務に精通しているのはもちろん、深い専門知識が要求される。もちろんシステム開発に関する専門技術もかな備えていなければ、SEに外部設計仕様書を書いて渡すことなどできない。インターフェイスが決まらないと各サブシステムの開発がストップする。5つの開発チームの合同会議は暗礁に乗り上げていた。他の全チームからの依頼で、一番最後に上場準備要因として入社したebisuが担当することになった。経理・支払管理システムと他のシステムとのインターフェイス仕様書を1週間で書き上げてそれぞれの開発チームへ手渡しした。
 各システムについてebisuには前の会社で専門知識と経験があったのである。魔法でも使うように暗礁に乗り上げていた仕事を引き受けて次々に解決するので「悪魔くん」というあまりかんばしくない渾名がついたが、前の会社で何をやっていたか喋らなかったので知られていなかっただけのこと。最後の頃はまだ50歳前なのに合弁会社で「苗字+爺」と呼ばれていた。「○○じい」このニックネームはえらく気に入っていた。五人がこのあだなで親しみを込めて呼んでくれた。(笑)

 開発および運用委託先のNCDさんのSEたちとは個人的に年に数回お酒を飲んでお付き合いをしていた。担当SEが5名ほどいたが腕は業界トップレベルの職人、信頼できる人たちだった(危ないと判断したら、それなりの対応をとっていただろう)。
 わたしのいた臨床検査会社は圧倒的な品質を誇っていたので、顧客情報が流出しても買い手がない。なぜなら個別ユーザごとの取引単価を知っても役に立たないからで、他の検査センターに比べて取引単価が高いことは業界の常識だったからデータを盗む意味もなかった。
 受託している約3000項目の検査項目の内、2700項目は採算の合わない検査だった。しかしその2700項目の赤字項目を受託するおかげで残り300項目が全国の大学病院を中心に圧倒的に高い価格で取引してもらえた。主力300項目で売上の7割くらいを稼いでいた。
 ある検査会社の顧客取引情報が流れていたことは郡山の会社に出向したときに知っていた。顧客マスターには病院別・検査項目別の取引単価が載っているから、それより少し低く設定してそれぞれの病院と交渉したら売上を容易に増やすことができる、経営力の弱い会社の戦略としては有効だろう。しかし、どこかがそんなことをし始めたら、他の会社もやりだすから業界全体にとってタメにならない。臨床検査会社の経営者に良識があれば、顧客マスターが流出しても、流通しない(買い手は現れない)のである
 自社のSEでデータ管理をやっても処遇が悪ければ情報漏洩を完全に防ぐことはむずかしい
 最後は人だ、好い加減な人間を雇えばそれまで。その会社の社員一人一人が、処遇に満足し仕事に誇りをもっているかどうかが大切だ。
 ズルをしない、品質を守ることを最重要と考える経営方針を社員に周知徹底できるかどうかが問われる。精神論だけではダメで、処遇も技術レベルに応じていなければならぬ。好い加減な経営方針で好い加減な処遇をしたら、仕事に誇りをもてぬ社員がいたるところに存在してしまう。
 笑い話になるが、合弁会社の役員をしていたときには、本社社長へ重要な報告は社内e-mailを一切使わなかった。システム部にはe-mailの管理権限をもっている社員が何人もいた。面白半分に読む可能性があったからである。機密事項を知れば「内緒の話だけど・・・」と尾ひれがついて面白おかしく伝わる。トラブルを未然に防ぐ必要があった。別の会社に出向したときに本社取締役会資料ですらコピーが業界内に流出しているのを知っていた。だだ漏れするのはコンピュタデータだけではないのである。だから三つの課題に関しては定期的に報告文書を作成して専用封筒に入れて封緘して社内メール便で届けていたが、最重要な情報は本社社長に直接会って報告していた。課題の進捗状況は文書で毎月のようにしていた。判断を仰ぐ事項が発生しない限り、「業務進捗連絡」である。仕事の進捗にしたがって、親会社のそれぞれの関連部署との調整事項が発生する。ラボ担当役員を中心にスムーズに調整作業がなされた。
 三年間という期間をきって三つの課題を片付けるようにというのが合弁会社発足時の本社社長の指示だった。三年間三つという数字を見て、システム専門家ならこの指示の見事さがわかるだろう。この時点で課題は期限通りに達成されることが保証されたようなものだった。こういう面ではじつに勘のよい人だった。馬が合ったのである。
 創業社長のあとを継いで社長に就任したKさんは、元厚生省の医務技官、課長補佐の職から創業社長に誘われての転職だった。創業社長は小児科医だったがKさんも医者。弊ブログカテゴリー欄に「養老牛温泉夜話」というのがある。そこに7本ぶら下がっている。地域医療と教育について語り明かした。

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信三鉄道

初めてコメントさせていただきます。

リーマンショック、東日本大震災の影響で、情報システム部門で業務アプリケーションの開発、サーバーの構築保守管理能力を上げようという動きはありますが、ベネッセと同じように子会社の情報会社、ITベンダー(NTTデータなどのシステムインテグレータ企業)にシステムの開発、メンテナンスを丸投げしたり、情報システム部門の社員では要員が不足するのでITベンダーの社員が情報システム部門に派遣されるケースが多いです。

今回の事件を期に、企業の情報システム部門を「コストセンター」から「プロフィットセンター」に転換する政策を是非政府に検討していただきたいと思います。



by 信三鉄道 (2014-07-26 02:46) 

ebisu

信三鉄道 さん

おはようございます。
初コメントありがとうございます。

企業内のシステム部門はコストセンター。そのままでは
①技術レベルが低いこと
②コスト意識改革が進まない
③比較的技術レベルが低くてすむメンテナンス要員を本社よりも低い給与で雇用したい
これらの理由で別会社化する動きは90年代に急増しました。
平均人件費を切り下げ、プロフィットセンターにしようともくろんだわけです。

本社システム部門をそのまま別会社化するわけですから、そのままでは①の技術レベル向上という目的が達成できません。そういう経緯をたどった会社が多かったのではないでしょうか。二番目の意識改革「稼がないとボーナスが出ない」という点は別会社化で独立採算となるのでいくらかは効果がありました。でも本社がコストを丸抱えですから、充分に意識改革が進んだとは言えないでしょうね。三番目の平均給与を下げるというのは比較的容易に達成できましたが、平均給与が低下した副作用として、高度なスキルをもつ社員を高い処遇で雇用することができず、ITベンダーからの派遣受け入れということになりました。開発やメンテナンスの重要な部分をITベンダーから派遣された技術レベルの高い人に担当させざるを得ない状況が生まれてのです。
これは本社の情報システムにとってはリスクの発生でした。しかし、本社はシステム部門の主力を別会社化したために技術面からリスク評価をできる人材が不在ということになってしまいました。つまり、開発やメンテナンスの重要部分を外注あるい派遣技術者に担当させざるを得ないことから来る大きなリスクを自己評価できない人的構成になってしまいました。

今回の事件で、そうしたリスクを本社が客観的に評価する必要性がでてきました。開発やメンテナンスの重要部分を外注したりITベンダーからの派遣に任せることリスクを客観的に評価し、どうすればリスクを最小限にできるのか検討が進むのでしょう。すべての産業分野に共通する問題です。

IT技術のリスク評価に関する専門知識をもった外部取締役をひとり入れる必要がハッキリしてきたようです。
試行錯誤後のはじまりです、どういう展開になるのか、じつに面白い流れが始まったように感じます。

>今回の事件を期に、企業の情報システム部門を「コストセンター」から「プロフィットセンター」に転換する政策を是非政府に検討していただきたいと思います。

この点は、「民間企業の問題は民間企業で解決べき」とわたしは考えるのですが・・・いけませんか?
政府が関与するとしたら、システム開発やメンテナンスについてリスク管理のガイドライン作成をして、公表するくらいなことに限定されそうです。

コメントありがとうございました。これからも新鮮なご意見を弊コメント欄へお書きいただけたら幸いです。

by ebisu (2014-07-26 07:25) 

お名前(必須)

2020年4月にもベネッセグループで122万人の生徒さんの情報
が情報漏えいする事件を起こしました。

https://cybersecurity-jp.com/news/36093

「Classi」には進研模試の成績データも連携できる機能があるので、ベネッセに共通テストの成績処理を委託するべきではないですね。

by お名前(必須) (2021-08-15 11:09) 

ebisu

セキュリティを担当できる能力の高い人材が、企業レベルはもとより、日本全体で見ても決定的に不足しているような気がします。
まずは旧7帝大に情報科学部を設置してもらいたい。そこまでやらないと人員数の不足が充足できそうもありません。
それと給料が安すぎるかな。処遇面での改善もやらないと、海外の巨大企業に人材がどんどん流出するだけになりますね。
こういう仕事をマネジメントできる官僚がいないのでしょう。キャリア官僚の中からは出てきそうもない種類の人材です。
院卒で、キャリア官僚の上に位置づけされるような採用が制度的にあっていい。もうそういう時代です。
by ebisu (2021-08-15 18:36) 

asahi

ITエンジニアは勤務時間の割に給料は安いと思います。
日本の大学にも情報工学科、情報科学科はどの大学にもありますが、優秀な学生は大学在学中からフリーランスで実務経験を積んでいる方も結構いらっしゃいます。彼らは日本のメガベンチャーのIT企業に就職して、数年後には海外のIT企業に転職してしまいます。
by asahi (2021-10-05 07:44) 

ebisu

asahiさん
私の母校の専修大学にもネットワーク情報学部というのが前からあります。マーケティングの専門家である田口さんが教授をしていました。
理系は言うに及ばず、文系大学出すら、情報の関係した学部が設置されているのは時代の流れでしょう。

わたしが足りないと思っているのはそういう大学・学部ではありません。言い方が足りなかったようです。
カーネギーメロンのような、数学や統計学や情報科学分野に特化したとも思えるような大学のことです。カーネギーメロンに匹敵するような規模、レベルの大学が日本にはないということです。
だから、輩出される学生も、そうした大学の卒業生から見ると、学力面でかなり格下、やれる仕事のレベルが違います。年収が低いのはあたりまえと思います。半端な仕事しかできぬ者が高収入を得られるはずがないのです。そういうことが30年間積み重なって情報技術の格差を拡大してしまったと思います。ごく少数、ユニークな技術者や研究者がいることは事実。
カーネギーメロン大学に関するわたしの知識は、1980年代終わりころに、その大学の関係者が来日した折の講演会を聞いただけです。情報が古くて申し訳ありません。
by ebisu (2021-10-05 08:46) 

四谷怪談

ebisuさん、こんばんは。

日本のITは既に世界と比較するとかなり遅れています!
おそらく2週ぐらい遅れてます。

日本の有能なITエンジニアは既に海外やフリーランスですので、国内はほんとに能力低下しています。

現在ITエンジニアは誰でもSEとして働くことができる。特に大卒に関しては能力に関係なく即SEとなる。
例えば、文系大学卒業でも当然即SEとなり、そのSEはプログラム経験なし、数学や統計学の経験なしというSEが大量生産され、よくわからない仕様設計がされる。

日本のITは変に同調意識が高いので、率先した新規参入はしません。
小さなITが新規事業へ参入を頑張っても、その技術を大手が買い取るり、そして大手がその事業を課外にとられる。それが日本です。
そのため、大手だけが独占する市場となった。

また日本のITエンジニアの扱いはかなり低いです。
下手するとその辺のスーパーレジ打ちより扱いが低い。
理由は「コンピュータがあれば誰でもできる」と思われているので、経営上層など以外の勤務時間の割に給料は安く設定されている。
この「コンピュータがあれば誰でもできる」が日本のITエンジニアを低迷させている原因です。

某大手メーカのSEが無線LANとWiFiの違いを説明できません。顧客に「無線LANとWiFiは言い方が違うだけ」という説明をしていました。
これを聞いた時は、私はしばらく口が開いた状態でした。
ちなみに
無線LANは有線LANを無線化したものでWiFi、Bluetoothや超高域無線のUltra Widebandなどの通信方式が存在する。
WiFiは無線LANの通信方式のひとつで相互接続を保証したもの。
となります。
そのSEは顧客が「WiFi接続が悪い」というと「WiFiルータを増やせば解決します」という回答で、私はまたびっくりです。その顧客先は既に電波干渉レベルで機器設置しているので、増設しても解決はできない。
私が口を出すと「派遣が口を出すな!」というので言いません。

そこまで日本のITエンジニアは低下しています。
by 四谷怪談 (2021-10-08 18:32) 

ebisu

四谷怪談さん

真夏は過ぎたというのに、おどろおどろしいハンドルネームでの登場ですね。
大卒なら、即SEですか、世の中変わりましたね。プログラミングもできないSEがいるのですか。通信関係の基本的な知識もない。
SEの中身が変わったようですね。そりゃ、低賃金で当然ですね。専門知識もスキルがないのだから、低賃金はむしろ当然です。およそ専門家とは言い難いレベルですね。
驚いています。
by ebisu (2021-10-08 22:20) 

四谷怪談

ebisuさん、こんにちは。

SEの中身が変わった訳ではありません。
昔ながらのSEは今もいますが、多くはプログラミングもできないSEです。(正確には学校レベルのプログラミングまで)
SEの要求能力は今も昔も変化していません。
ただ日本という国が低賃金で人材を確保するためSE価値を薄めたため、海外と日本でSE能力が開いたとしか言えません。
現在の日本SEは、海外へ行くとす数か月で退職となる例が多く聞きます。しかし一部は頭角を現し主力となる人もいるので完全に能力低下ではない。

分野外でもSEになれるのが日本のITエンジニアです。
海外でも分野外でもSEになれるが、数か月で同等レベルまで上がらないと退職なので頑張ります。

SEスキルで代表例で
・プログラム開発
・自己管理
・コミュニケーション力
・問題解決能力
・探求心
・交渉力
が挙げられます。

その中でも「探求心」「問題解決能力」が著しく乏しい。
しかし「コミュニケーション力」は昔より向上しています。
今の30代以下は「問題解決」するため、「インターネット」で調査し解決しようと考える人が多々いる。
しかし社外秘の問題でも「インターネット」で調査し、解決手段がないと言う。また「解決」へ至る調査の「探究心」も欠如しています。解決したらそのままです。

SEには、この「探究心」が重要です!!
「探究心」がないと「新分野の開拓」や「個の能力を延ばす」ことができません。
例えば「テレビはどうして映るのか」という課題に対し、疑問に思う人は少ないはず。
その点に疑問を持つか持たないかが資質の違いです。
資質があると、ebisuさんのように分野探究することができる!

政府もデジタル庁を発足しましたが、既に大手企業などの天下り先となっている。そんな同調意識はなくしてほしいが?
またデジタル化の元、国民管理しようとしているのが今の政府です。(中国のようにしたいのか?)

無免許運転防止などで、車運転も免許を車へカード挿入する仕組みを誰もが提案するがなぜか推進されない。しかし銀行管理をマインナンバーと結びつける案は推奨という明らかに管理目的です。

中国では立体デジタル看板や個人認識によるサービスが進んでいます。(人権は無視です。)
アメリカではIT技術による更なるフェーズへ移行しています。
インドでは計算力が高いのでかなりの国でSEとして働いています。

しかし日本はいまだに利権争いや批判合戦です。
そりゃ技術低下する。
自己保身だけの人ばかりだからです。

日本はいまだにスパコン開発に全力、他国は既に量子コンピュータ開発へ全力です。そりゃスパコン分野では1位に返り咲くよ。相手がいなくなるのだから。。。
日本にあるIBM量子コンピュータを見ましたが、スパコンのように台数を必要としないのにスパコン以上の能力です。

これIT分野は今以上に普及しますが、20年先には日本企業は独自技術を消失しているかもしれません。海外のソフトを日本企業がカスタマイズするだけというのが今後のIT分野になるでしょう。

それでは駄目です!

昔のものづくり大国であった日本の独自性を取り戻すべきかもしれません。
by 四谷怪談 (2021-10-09 08:43) 

ebisu

四谷怪談さん
こんばんは。
一流のSEになるにはいまも昔も複数の分野の勉強と実務経験をしっかり積み上げないとなれないということのようですね。
プログラミング経験すら満足に積んでいない者をSEと呼ぶような時代になった。パッケージをカスタマイズするぐらいの仕事が増えちゃったのでしょうね。パッケージを一から創り上げる仕事なんてめったにない時代のようです。

それはそれで、一流の仕事の経験をつめない若者がかわいそうですね。
海外に出て活躍できる人はどんどん出て行ったらいい。日本の企業はどんなに成果を上げても給与が安すぎます。
ところで、日本でも量子コンピュータの研究は進んでいますが、商用の量子コンピューターの方はずっと遅れてしまっているようです。日本の量子コンピュータの研究者たちはビジネスに結び付けるのが下手なのでしょう。

トロンのような独自技術が日本から続々出るにはどういう条件整備が必要なのでしょうね。
数学や統計学やコンピュータ技術に特化した偏差値の高い大学が出現してもらいたい。
必要条件の一つです。
文系の学生が理系学部の授業を選択できるように垣根を取っ払ってもらいたい。
数学や電子工学の理解できる文系学生が多数現れることが、高度なスキルをもったSEを産み出す条件の一つであろうと思います。
by ebisu (2021-10-09 18:53) 

POST

四谷怪談さんの仰る通りですが、最新の企業のIT戦略を記載させていただきます。
日本でもセブンホールディングス、EDION、成城石井、星野リゾート、日清食品グループなどシステム内製化の動きが活発になっている企業さんが増えてきています。しかも大手メーカーではなくメルカリ、DeNAなどの発展著しいITベンチャー企業からヘッドハンティングし、スピード感のある改革を行っています。
大学生でも情報系の学生さんがフリーランスエンジニアとして学生時代のうちから実務経験を積み、早いうちから内定を貰っているケースも急増しています。これから意欲があり、優秀な情報系の学生さんは積極的にインターンを受け、ITベンチャー企業に早いうちから内定を頂き、高額な報酬を1年目から貰う学生さんも増えると思います。
by POST (2021-10-11 21:38) 

ebisu

POSTさん

最新情報どうもありがとうございます。
スキルの高いIT技術者不足が深刻のようですね。高額報酬での引き抜きが増えて、相場が上がれば楽しい。
新卒はなかなか難しい。日本企業は他の新卒採用との給与バランスを考えますから。
まずは、高額報酬での中途採用がしばらく先行するのかな。
スキルの高い学生がいれば、通年でいつでも別枠採用が日本の企業風土には合いそうです。
by ebisu (2021-10-11 23:22) 

四谷怪談

POSTさんフォローありがとうございます。

確かにスピード感のある改革企業があります。

優秀な情報系の学生もいます。

POSTさんの周りでは、自発的に動こうとしない「指示待ち人間」はいませんか?

近年、IT業界はこの指示待ち人間が増加しています。
指示を出してもらえればその通りに作業を行うだけのスキルを持ってはいても、これから何をすべきかや突発的に発生したトラブルに対してどのように対処すべきか、などについて考えるのは苦手という人種です。

自発性がないSEには新技術に対応できなくなり、最終的に何もできない人間人る。

逆に興味心が高い子供の方が未来があるのかも?
ebisuさんは自発性や興味心が高いと見受けますので、後世に伝えてください。
by 四谷怪談 (2021-10-15 16:51) 

メトロン星人

四谷怪談さん、私の身近にもいる!!!

私が知っている人は、SE派遣だがプログラムやシステムなどがまったくできない
そして現場上司の指示は無視、会社上司の指示だけを作業という人

よく聞くと
その人はプログラムなどと全く関係ない分野の中途採用。
現場上司の指示内容は、業務システム理解と操作の勉強
会社上司の指示内容は、高校生以下のプログラムを勉強と資格取得の勉強

現場上司の思惑は未経験は仕方ないが、全体業務システム理解と操作を中心にSE経験を積んでほしかったらしい
状況を見て段階的に作業を与えるという計画で、与えた作業以外も自発的に作業を行う人に育てたかったらしい
しかしその人には理解されず、現場上司の理解作業ではなく、会社上司の指示作業だけの指示待ち人間化

ちなみに会社上司の思惑は未経験なのだから、1から教える必要あるので、プログラム勉強と資格取得勉強を中心に現場上司からの指示作業を行うことだったらしい。

また
現場上司が追加指示などや少し怒気の声するとパワハラなどを語り始め、現場上司が会社上司に相談しても意味なかったのか、その後現場上司が委縮し、現場上司がほぼうつ状態。

現場上司自体にも問題があるが、ここまで来ると現場上司が可哀想に感じる

今は現場上司さんはどうしているだろうか?
無事なら良いが?
この話を聞いた時、既に「死にたい」と漏らしていたらしい。
by メトロン星人 (2021-10-16 10:12) 

POST

四谷怪談さん
勤務している企業から依頼している業者さんはPMさんから他人事、指示待ち人間です。SIベンダーさんは自動化ツールを使ってミスなく速く正確に作業するより、細かい確認作業をし、工数を稼いで費用を貰うスタイルというのは10年前から変わっていないです。SIベンダーさんから運用効率化などの提案はございません。弊社はシステム内製化が進んでいるので、弊社のSEはSlackのチャットツールを活用して日々色んなアイデアが出ます。
by POST (2021-10-17 09:21) 

氷川 誠

メトロン星人さん

俺は馬鹿で不器用なので簡潔に。
20代前半なら高校生以下のプログラムを勉強と資格取得の勉強は必要では?ただそのレベルを採用する会社自体に問題あり
by 氷川 誠 (2021-10-18 12:35) 

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