SSブログ

#2662 英文和訳問題(1) Gone with the Wind より Apr. 28, 2014 [81.Gone with the Wind]

 英語大きらいだけど文学や小説好きな生徒がシドニーシェルダンの"If tomorrow comes"を数ページ読んで、次いで弊ブログ#2659「 < Kids wasting too much time online >」で生まれてはじめて英字新聞記事にトライ、そして時事英語の授業にも関わらず文学作品の'Gone with the Wind'を今日から読み始めた。
 少しワガママ、そして英語嫌いおまけにスマホ依存症気味のところがあるので、食いつく材料選びに苦労している。だが日本語の本を読む速度は抜群に速いし、可能性の片鱗がときどき見えるのでなんとかしたい。まあ、性格は直らないだろうが、英語は大丈夫だ。(笑)
 いくつか質問があったが、その中から一つ選んで解説しようと思う。この生徒、どうやら質問のツボが勘でわかっている様子、やはりいいセンスしている。
 英文を読んでもイメージがさっぱり湧かなかったのだろう、ばっさりと質問を投げたのは次の文である。

 Seated with Stuart and Brent Tarleton in the cool shade of the porch of Tara, her father's plantation, that bright April afternoon of 1861, she made a pretty picture.

 高校生のみなさんは和訳してみたらいい。訳例と解説はこちら
--------------------------------------
#2664 英文和訳問題(1)解説 Gone with the Wind より Apr. 30, 2014
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-29-1   
--------------------------------------

 少しだけ背景を解説しておく。引用した文は冒頭14行目である。主人公であるスカーレットの容貌についての説明がなされた文に続いている。
 StuartとBrentはタールトン家の双子の赤毛の青年で、主人公であるスカーレットに二人とも気がある。
 スカーレットは母親がフランス貴族の末裔ですらりと背が高い。スカーレットはそうした貴族の血を半分受け継いでいるので品がよい。父親はアイルランド人で短躯で威勢のよい男で、ワケアリでアイルランドを抜け出し米国に渡って事業に成功して大きなプランテーションを所有している。顔立ちと気性が父親に似たところがあり、スカーレットはえらが張って顎の先がとがっているので美人ではない、しかし華やかで品がよく男たちにもてる。大プランテーションの農家という恵まれた家庭に生まれ育ち、1861年、スカーレットは16歳で南部上流階級の社交界にデビューしようとしている。

ヒント:①語順の問題としてみてもいい質問である
    ②必要なだけの小部分に分解してみる
      いくつかの単純な文に分解してみたら意味がわかる。
      冒頭の分詞構文は高校生には無理かな?
      高校生がもっている辞書に載っているかな?
      G-4にもE-Gateにも載っていなかった。
    ③基本動詞のmadeをどう処理するかよく考えよう


*語順についてはHirosukeさんのこのブログをクリックしてみたらいい。中学校も高校も授業では語順をとりあげないようだが、文を理解したり書いたりする重要なポイントの一つだ。わたしは文法用語を使って説明しているが、文法用語を使わなければHirosukeさんと同じになる。
 これなら文法用語抜きで意味が伝わるね、大胆な単純化だ。格好をつけるのを捨てた潔さが伝わってくる。これ一本で通すなんて真似はできないね。Hirosukeさんの高度な技が前提条件にある。文法用語を使ったほうが格好よくみえるし説明が楽だから、なかなか教師は文法用語を手放せない。ははは、わたしもその一人だ。英語がきらいな生徒にはHirosuke亜流の説明を試みたい。教えている限りは、つねに人に学び、引き出しを増やしておくのは必要だから。
 ビリヤードスリークッション世界チャンピオンの小林先生にある質問をしたときに、「本には書けないよ、(微妙なところがあるから)誤解される」、セミプロ・レベルの技の伝授は本では無理、面授しか方法がないというようなことを仰っていた。お弟子さんになるのがいい。

2006-07-09「英語に文法用語は必要ない!」
http://tada-de-english.blog.so-net.ne.jp/2006-07-09#more
------------------------------
「は、する、を、どこ、いつ、その他」
カタチを基本として問題を解いていました。

------------------------------

 同じことを文法用語を使って書いてみます。

 S+V+Ф     +Place+Time
      C
      O
      O+O
      O+C
 ちなみに、生成変形英文法ではこれとはまた違う記号ですべての文を処理します。記号化がもっともっと徹底して、抽象的なものになります。英文を理解するには便利なものですが、やりすぎると手段が目的になっちゃいます。
------------------------------
*後志のおじさんもユニークな解説をしてくれましたね。カテゴリー「英語談義」の中にあったはず。ありました。
 #2496 ①英文の基本構造論-1 :Adv+名詞+動詞(+名詞)+Adv  Oct. 31, 2013 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2013-11-16-1



***************************

Gone With the Wind

Gone With the Wind

  • 作者:
  • 出版社/メーカー:
  • メディア: ハードカバー

「風と共に去りぬ」のアメリカ―南部と人種問題 (岩波新書)

「風と共に去りぬ」のアメリカ―南部と人種問題 (岩波新書)

  • 作者: 青木 冨貴子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1996/04/22
  • メディア: 新書

**#2655 語彙力が学力を決める:Hirosukeさんの論を紹介 Apr. 22, 2014 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2014-04-22-2

にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 根室情報へ
にほんブログ村



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0