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#2621 中3学力下位層の読み書き能力:大谷翔平「文武両道」 Mar. 18, 2014 [47. 語彙力と「読み・書き・そろばん」]

 前回ブログ(#2620)で語彙力を支える「読み・書き」能力の内の漢字を書く能力について具体例を挙げた。B中学校のデータを挙げながらさらに論を進めてみたいので、問題例を再掲する。

 (1)  大きぼ工事
 (2) かんこう旅行
 (3)  大そうじ
 (4) ひなん訓練
 (5) ながめる

 中3でこれが書けない生徒がどれくらいいるかという話をしよう。
 B中学校の四月の学力テストを具体例にとって説明するので、2013年度のB中学校の生徒の学力を評価することから解説したい。

B中学校3年生2007年
  国語 社会 数学 理科 英語 合計
4月学テ33.234.922.927.832.4151.2
8月学テ37.440.423.634.831.7167.9
 総合B38.929.223.526.932.0150.5
 総合C37.440.423.634.831.7167.9
 模試37.325.624.825.229.3142.2
 合計184.2170.5118.4149.5157.1779.7
 平均36.834.123.729.931.4155.9
成績下位20%は18/83で、点数は119点(8/27の学テデータによる)
B中学校3年生2013年
 国語 社会 数学 理科 英語 合計
4月学テ25.51719.316.922.0100.7
 総合A26.724.617.825.615.9110.6
 総合B33.717.517.724.215.9109.0
 総合C27.522.716.218.418.0102.8
 模試27.318.817.522.021.2106.8
 合計140.7100.688.5107.193.0529.9
 平均28.120.117.721.418.6106.0


       
     ③=②-①
 国語 社会 数学 理科 英語 合計
4月学テ-7.7-17.9-3.6-10.9-10.4-50.5
 総合A-10.7-15.8-5.8-9.2-15.8-57.3
 総合B-5.2-11.7-5.8-2.7-16.1-41.5
 総合C-9.9-17.7-7.4-16.4-13.7-65.1
 模試-10-6.8-7.3-3.2-8.1-35.4
 合計-43.5-69.9-29.9-42.4-64.1-249.8
 平均-8.7-14.0-6.0-8.5-12.8-50.0


(1) 2007年度の五科目合計(300点満点)年間平均値は155.9あったが、2013年度は106.0で50点下がった。科目別に見ると、二桁下がった科目は社会と英語だ、両方の科目ともに日本語語彙力に関連が強い科目だから、生徒の日本語語彙力に問題があることを示唆している。
 しかし、教え方にも問題ありと考えるべきだろう。こういう風に、学力テストデータを学校別・科目別に公表すると年度ごと・学校別・科目別に問題点がはっきりする。だから、せっかくやった全国学力テストも学校別・科目別に公表すべきなんだ。具体的で適切な工夫をやれば学力テストの点数くらい翌年には改善できるし、その結果もデータが公表されれば確認できる。努力して成果を上げている先生とそうではない先生が鮮明になるが、それでいいではないか?都合が悪いのは学力向上へ向けて学校を管理できない校長や教頭、そして本業である授業の手を抜いている先生たちだけだ。生徒の学力を上げようと努力し、成果を上げている先生たちは大歓迎だろう。保護者たちがデータを見て、「先生、ありがとう」って言うよ。データがわからなければ褒めようがない。

(2) 国語の年間平均点は同じ期間に36.8から28.1(60点満点)へ8.7点下がった。

(3) 2013年の四月国語学力テストデータを「億点通知票」の科目別度数分布表から数字を拾ってブレイクダウンしてみると、
  18点以下(得点3割以下)⇒22人/76人(28.9%)
 さらにブレイクダウンすると、
  12点以下⇒6人
  13~18点⇒16人

 わたしの推定だが、この層の生徒の半数以上が五題の問題全問不正解となるだろう。おおよそB中学校の3年生の15%が五大全問不正解だろう。

 数年前まで学力が一番高かったB中学校では三人に一人弱(28%)が「読み・書き」の基礎的能力に問題を抱えている。この比率を使うと、根室市内の高校新入生のうち、読み書き能力が小4レベルである生徒の合計は次のようになる。
   240人×28%=67人

 A校とC校はこれほど比率が大きくないだろうが、語彙力不足から高校の授業を受けてもチンプンカンプンの生徒数は高校新入生に50~67人いると思われる。最近では根室高校にも1学年20~30人くらいこうした語彙力レベルの生徒が入学していると考えられる。6年前にはゼロだった。
 そのまま大人になったら、会社の上司の仕事上の指示が理解できないだろうから、正規雇用の職に就くのは困難だ。非正規雇用の年収は正規雇用のおよそ三分の一だから、経済的な自立は著しく困難で、親に寄生して生活するしかない

 あと5年もしたら日本の労働市場は若年層が不足し売り手市場に変るから、地元企業は経済的に自立できずに根室に残っている低学力層を雇用せざるをえなくなり、企業体力が急速に失われていく。現在2.8万人の人口が2040年には1.8万人になるが、地元企業の半数以上がなくなっているのではないか?

 どうしてこんなに日本語語彙力が貧弱になったのか、原因はいくつか考えられる。
1. 本や新聞を読まない⇒読む習慣のない中学生が増えている
2. 読む本のレベルが低い⇒レベルを上げないと語彙が増えない
3. 漢字の書き取りトレーニング量が不足している

 過度なブカツで家庭学習習慣が育めていないとか、ゲームやスマホやテレビに流れて読書の時間がとれないとか、理由はいくらでも挙げられるだろう。

 解決策はきわめて単純だ、ようするに、本を読み、国語辞書と漢和辞典を引いて意味や用例を調べ、漢字の書き取りトレーニングを毎日少しずつ続けることだ。読む本のレベルも毎年上げていこう。日本語語彙力を強化するにはこうしたたゆまぬ努力が必要だ。ブカツの基礎トレーニングと一緒だよ
 高校生になったら、嫌でもやるべきことはやれ、できなければそれ相応の人生を送ることになる学力はいまもむかしも世間を渡っていくときの強力な武器である。

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【余談】
 中2の学力上位層の生徒に同じ問題をやらせてみたら、2題しかできなかった。ブカツに熱心で読書時間がないからだろう。部活指導の先生たち、土日連続でやらせてはいけないよ。そんな先生は教員失格だ。長期的に見ると学力に大きく影響している。健全な生活習慣と学習習慣を育み、週に一日くらいは本をじっくり読ませよう。
 各学校に、北海道教育委員会から大谷翔平君のポスター「文武両道」が配布されているから、じっくりみたらいい。見当たらなかったら、校長先生にポスター掲示をなぜしないのか聞いてみよう。
 トレーニングで頭を使わないやつは一流のアスリートにはなれない
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<7/8追記>
 B中学校3年生は2014年四月の学力テストは五科目平均点が139.7点にアップしている。210点超が9人(16.4%)いるから、この生徒たちが平均点アップに寄与している。90点以下の成績下位層は15人(27.3%)である。五科目合計点90点以下の成績下位層が占める割合にはほとんど変化がない。「読み・書き・そろばん(計算)」技能に問題ありの生徒たちは「底だまり」してしまっているようだ。

B中学3年生2014年
国語社会数学理科英語合計
4月学テ30.625.126.925.331.8139.7


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