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#2587 金銭、名誉、地位、さまざまな欲望には勝てぬもの Feb.9, 2014 [76.Article Selection]

 佐村河内という全聾のクラッシク作曲家のゴーストライターがカミングアウトした。18年間やってきたがこれ以上世間を欺くことに耐えかねたということらしい。いままでにもらったお金は700万円ほどだという。
 佐村河内という人は前にテレビの特番でみたが、全聾なのに普通に話しができることが不思議だった。自分の声が聞こえなくなるので、全聾だと話すことができなくなるのである。話せても健常人のようにはいかないからすぐに耳が不自由なのだとわかる。あれ、全聾なのになぜ普通に話せるのとそのときに思った。番組関係者はそういう風におもったひとがひとりもいなかったのだろうか?
 顧問弁護士が全聾であることが真実である証拠として「身体障害者2級をもっていることを確認している」と主張していたが、医師を欺けば身体障害者手帳は交付されるから、証拠にはならぬ。顧問弁護士という立場上の発言と受け取っておく。

 自分でできないことをやれるあるいはやったと言いたい、お金もほしい、名誉も地位もほしい。まったくのバカにこんなことはできない。演技も必要だし、具体的な段取りや指示が必要だから。
 それにしても人間の欲はコントロールしがたいもので、多かれ少なかれそういう傾向は誰にでもある。
 小欲知足を日々心がける。何かやるときは「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」を常に問うことだ。たったこれだけのことだが、とってもむずかしい。佐村河内もわかっていたのだろうが、過大な欲望の前に自制できなかった。

 産経ニュースがコピーできないので、スポニチから抜粋転載する。ついでジャパンタイムズの記事を転載する。興味のある高校生や大学生は日本語の記事を参考にして読んでみたらいい。

スポニチより
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/02/08/kiji/K20140208007542080.html
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 耳の聞こえない作曲家として知られてきた佐村河内守(さむらごうち・まもる)氏(50)に、障害者手帳の返還を求められる可能性が浮上した。18年間ゴーストライターをしていた桐朋学園大非常勤講師の新垣隆氏(43)が「耳は聞こえていた」と告発してから一夜明けた7日、手帳を交付した横浜市は、聴覚障害者を装っていることが確認されれば「返還請求も含め検討する」との見解を示した。
・・・(以下省略)
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http://www.japantimes.co.jp/news/2014/02/06/national/samuragochis-ghostwriter-speaks/
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Out of the shadows: Takashi Niigaki, ghostwriter of well known deaf composer Mamoru Samuragochi, reacts to a reporter's question during a news conference in Tokyo Thursday. Niigaki said he hopes to continue composing and performing, despite the uproar over Samuragochi's admission Wednesday that he did not write the pieces he is best known for, such as his 'Hiroshima Symphony.' | AP

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Samuragochi’s ghostwriter speaks

Disgraced composer isn't even deaf, his 'partner in crime' says

by Mizuho Aoki

Staff Writer

The man who ghostwrote works credited to “deaf” composer Mamoru Samuragochi for the past 18 years stepped forward Thursday as his “partner in crime.”

Takashi Niigaki, 43, a composer and part-time lecturer at Toho Gakuen School of Music in west Tokyo, also revealed that Samuragochi, who has claimed to have gone completely deaf at age 35, has normal hearing.

He said that Samuragochi, christened by the media as a modern Beethoven, often listened to Niigaki’s compositions and then offered comments.

Niigaki’s revelations came at a news conference at the Hotel New Otani in Tokyo a day after Samuragochi confessed that his music had been written by someone else.

Saying he could no longer live a lie, Niigaki revealed that he penned more than 20 classical musical scores credited to Samuragochi, a Hiroshima native and son of atomic bomb survivors, including the well-known “Hiroshima Symphony” and “Sonatina for Violin.” The sonatina will be used in the short program performance of figure skater Daisuke Takahashi at the Winter Olympics in Sochi, Russia, next week.

Niigaki said he wanted to come clean before Takahashi’s performance, explaining that if the truth were revealed afterward, Japan might come under fire internationally for using music with a tainted provenance.

Since composing the first score under Samuragochi’s name in 1996, Niigaki has received a total of about ¥7 million, he said.

“I continued to write pieces under Samuragochi’s instruction, knowing that he was deceiving the public, and releasing the music. I’m Samuragochi’s partner in crime,” Niigaki said.

Thursday’s news conference was hosted by the Shukan Bunshun weekly magazine, which published an article by nonfiction writer Norio Koyama on Wednesday about Niigaki’s confession.

“I am deeply sorry” for the deception that took in people who listened to the music and musicians “who gave brilliant performances,” Niigaki said, admitting that he felt joy seeing the public accept his work.

Niigaki said he fretted over the impact that his confession would have on Olympic figure skater Takahashi.

He said he decided in the end to tell the truth because he wanted Takahashi to know the full story and compete with dignity.

On Wednesday, following Samuragochi’s confession, Takahashi’s management released a statement saying he will skate to “Sonatina for Violin” at the Olympics.

His coach, Yoshiko Kobayashi, said the news has not affected the Vancouver Olympic bronze medalist and former world champ.

Niigaki said he and Samuragochi initially met in 1996 through a mutual friend. Samuragochi, then 33 years old, had asked the friend to find someone who could compose a piece for a film based on Samuragochi’s idea.

Niigaki said he accepted the proposal without thinking about it deeply.

“At the time I saw myself as an assistant” to Samuragochi,” he said. “But when he started saying to the public that he was deaf, and released scores (Niigaki had written) with his name on it, I felt bad. But I continued to compose music under his instruction.”

Niigaki said he created the pieces based on Samuragochi’s instructions and images. He said Samuragochi is incapable of penning his own scores.

As Samuragochi’s media exposure increased — partly for being deaf and also being son of a hibakusha in Hiroshima — Niigaki said he became uneasy, worrying that the long years of lying would someday be revealed.

Niigaki said he told Samuragochi to come clean for the first time last July and several times after that, but he wouldn’t agree.

Samuragochi first established his name as composer in the late 1990s with music for video games, including “Biohazard” (“Resident Evil).”

He shot to fame with his Symphony No. 1, “Hiroshima,” released in 2011, which sold more than 100,000 copies.

Samuragochi was reportedly taught piano by his mother from age 4 and was playing Beethoven and Bach when he was 10. He is described as a self-taught composer.

Samuragochi’s revelation Wednesday has prompted music shops to pull his CDs from their shelves and event organizers to cancel his concerts. Nippon Columbia Co., Samuragochi’s music label, said it will stop shipping his CDs and selling his music online.

Music publisher Tokyo Hustle Copy Inc. also decided to cancel Samuragochi’s music scores scheduled to be released next week.

Information from Kyodo added


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  'Composer scandal a blow slassical industry parched of hits'という見出しの記事があるが、こちらは定期購読契約をしないと閲覧できない。JT社の取材記事ではなくて、共同通信社の配信記事だからだろうか?


The revelation that composer Mamoru Samuragochi hired someone else to pen his most popular pieces has led to the withdrawal of his CDs from sale and cancel.


 「武士は喰うわねど高楊枝」、金銭に執着しない、やせ我慢だろうが見上げたものだ。自制できたのが武士。一つの社会階層がそうした価値観を共有でき、それが徐々に普遍性を獲得していった日本はすばらしい。このごろだいぶん情けなくなってきている。
 テレビで戦時中の民間船の徴用特番をやっていた。関西汽船は90隻を失った。日本全体で民間船が1100隻あまりも軍の徴用によって沈められた。戦後の補償はなかったという。
 南方からの民間人の引き揚げにも使われていたが、船が米軍の潜水艦による魚雷攻撃や飛行機の爆撃を受け沈められる。婦人が傷つき人が満載の脱出用ボートに流れ着くと、若い船員が自分の替わりに女の人を助けてやれと三人飛び込んで、欣然として手を振り、漂流している人たちを励まして救助を待つという。もどってきたときには手遅れで一人もいなかった。16,17歳の船員である。こういうシーンをたくさん書き残した関西汽船専属の画家がいる。
 間に合うはずがないことを知っていても、漂流している人たちを励まして待つと言い切る、それが至高の生きかただと逡巡せずに己の命を捨てられる、どんな両親、爺婆に育てられたのだろう。そういう日本人が10%でもいたら世の中が変る。


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 中村元はこのCDの中で「小欲知足」を説いている。原始仏教の姿がここにある。

ブッダの言葉 新潮CD (新潮CD 講演)

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  • 作者: 中村 元
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 単行本
ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1978/01/16
  • メディア: 文庫
清貧の思想

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  • 作者: 中野 孝次
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 1992/09
  • メディア: 単行本
清貧の思想 (文春文庫)

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  • 作者: 中野 孝次
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1996/11
  • メディア: 文庫
原訳「法句経」(ダンマパダ)一日一悟

原訳「法句経」(ダンマパダ)一日一悟

  • 作者: アルボムッレ スマナサーラ
  • 出版社/メーカー: 佼成出版社
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 新書

 1980年代に出版された6冊の単行本は既に絶版になっているが、筑摩書房はこの貴重な原始仏教経典群を文庫版で再版してくれている。わたしは全巻、何度も読み返している。とてもわかりやすく、お釈迦様が衆生を相手に説いておられる姿がよく現れている。中国経由で入ってきた難解な経典群とはまったく趣が異なる。内容は宗教ではなく哲学といったほうがいいというのはebisuの感覚である。ソクラテスも実に頭がよいが毒がある。ブッダには毒がない、あるのはただ透明な知性、人類最高の知性だろう。
 6冊が文庫版では3冊にまとめられた。仏陀の思想は宗教ではなく哲学だから、ユダヤ教徒でもキリスト教徒でもイスラム教徒でも抵抗なく読めるはずだ。


 
阿含経典1 存在の法則(縁起)に関する経典群 人間の分析(五蘊)に関する経典群 (ちくま学芸文庫)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2012/08/08
  • メディア: 文庫
阿含経典3 中量の経典群/長量の経典群/大いなる死/五百人の結集 (ちくま学芸文庫)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2012/10/10
  • メディア: 文庫



 ダンマパダについて厳しい見方をした面白い解説書が一つあるのだが、amazonでは出てこない。絶版になったのだろう。

『ダンマパダの教え』上村克彦著 筑摩書房 1987年初版

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コメント 2

Hirosuke

>そういう日本人が10%でもいたら
>世の中が変る。
  ↓
【そういう日本人】は、
率先して命を投げ打ったので、
ほとんど子孫を後世に残す事なく、
戦時中に恐らく絶滅したと思われます。

◆戦争◆とは、
映画でも音楽でも、
もはや単なる【金の成る木】。

まるで◆戦争賛歌◆とも思える、
【感動】の【エンターテインメント】が、
次々と大ヒットしている。

その割りに相も変わらず、
世の中も世の連中も、
良い方向に変化しない。

【エンターテインメント】=【娯楽】

危険な兆候です。

by Hirosuke (2014-02-09 14:53) 

ebisu

Hirosukeさんへ
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【そういう日本人】は、
率先して命を投げ打ったので、
ほとんど子孫を後世に残す事なく、
戦時中に恐らく絶滅したと思われます。
-----------------------

ほんとうにその通りですね。
親父の属した落下傘部隊は一人で正規兵三人を相手に戦えたという精鋭ですが、生き残った者たちも、制空権がなくなってからは南方戦線の戦意高揚に借り出されて「絶滅」しています。
「靖国で会おう」
という言葉を残して、運命を粛々と受け入れ、箝口令にしたがい誰にも行く先を告げずに基地の近くの九州の港から戦地へ赴いた。ほんとうは落下傘で敵地に下りて華々しく死にたかったでしょう無念であったろうと思います。

親兄弟姉妹や恋人や友人を守り、郷土を守り、祖国を守るために、五族共和を願って死んでいった。

いまの日本をみると、自分の損得を考えすぎる人が多いことは事実です。

しかし、「釧路の教育を守る会」のメンバーのように、個人の利害を乗り越えて教育改革をしようという人もたしかに存在しています。
絶滅しても、こういうようにまた生まれてくるのが日本の風土です。だから希望はあるし、希望を信じます。
団塊世代が何かをなせるのはせいぜいあと10年のことです。

団塊世代が最後になすべきことは何かをその世代に属している一人一人が自分に問いかけてほしいと思います。
by ebisu (2014-02-09 15:11) 

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