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#2333 釧路の教育を考える会総会 Jun. 17, 2013 [64. 教育問題]

 この会ができて3年目になる。会長の角田憲治氏は元釧路教育長、副会長は昨年12月に市議会で基礎学力条例案を16対10で可決させた立役者の月田さん、釧路市議会副議長でもある。釧路市役所の次長職2人、大学の先生、私学校長、弁護士、地元企業家、経済団体、劇団、学校の先生たち、私塾の仲間、じつに多彩なメンバーが集まっている。正会員は30名。

 普段、facebook上で議論しているが挨拶の済んでいないお二人にあらためてご挨拶。金安議員と現職の校長先生のお二人。
 総会では事務局の依頼で、金安議員が議長を引き受け、手際よく28分で終了。普段の市議会での奮闘はこういう仕事の手際のよさにも現れている。基礎学力保障条例では賛成側に立ち熱弁をふるった。
 釧路市には各地の市町村から基礎学力保障条例関係の視察が増えている。

 4時から総会が始まり28分で終了、6時まで定例の会議を開き、この数ヶ月の経緯を情報交換。会長が最後におっしゃったことが気になった。推薦入試が問題だというのである。何がいけないかというと「戦わずして入学するのでは弱くなる」と明快な一言。激烈な競争があったほうがいい、人は競い合うことで育つということ。

 普段の議論はfacebookの会員専用掲示板でやっているので、せっかく顔を合わせたのだから恒例の飲み会へ流れた。父の日にも関わらず、二次会まで7名が参加、楽しい一日だった。

 朝、ホテルの最上階のラウンジから眺めていると、港の方角も原野の方角も霧が立ち込めていた。東京便が飛ばないかもしれないと心配したが、11時前には晴れた。一人で車を運転してもどって仕事。

【余談:切磋琢磨】
 高校は前期中間テストが終わり、1日おきに進学講習をやっている。学校祭の準備で浮かれてばかりいるのではないようで安心した。
 2年生のδ君が来て、「先生、γに数学負けちゃいました、数Ⅱも数Bも学年トップ、数Bは百点、あいつ最近すごく伸びているね」とライバルの成長を喜んでいた。δ君は学校の授業レベルよりもかなり難易度の高い問題集で2次関数をブラッシュアップして6月29日の全国模試に備えているから、定期テストで抜かれても模試のほうは絶対の自信があるのだろう。
 「先生、オレもやったよ、物理99点で学年ナンバーワン」と余裕の笑顔。「難易度の高い問題も、基礎固めがしっかりしたからすぐに追いついてくるぞ」と忠告しておく。ハイレベルの戦いになればいい。
 物理を選択するについては一悶着があったから、2倍うれしかっただろう。父親の反対を押し切っての選択だった。それだけに半端な成績はとれないと覚悟があり、いいプレッシャーになったのだろう。父親と対立しながら男の子は自立した大人になる。お父さんの喜ぶ顔を想像した。「父の日」の何よりのプレゼントだっただろう。


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cccpcamera

推薦は戦わないですか。そういう推薦って、あまりいい学校ではないでしょう。 私の知り合いの子に、推薦で早慶に行った子がいるけれど、校内で高得点を取るため、日ごろの勉強が、かなり大変だったようです。推薦の問題ではなくて、ヘボ大で妥協するところに問題があるのでは。

話は違いますが、今日の朝日新聞埼玉版に、こんな記事がありました。公立高校入試問題のレベルは、なかなか難しい。
http://www.asahi.com/area/saitama/articles/MTW1306181100009.html
by cccpcamera (2013-06-18 12:25) 

ebisu

>推薦で早慶に行った子がいるけれど、校内で高得点を取るため、日ごろの勉強が、かなり大変だったようです

進学校では校内で高得点はむずかしいでしょう。偏差値45の根室高校では全国偏差値で55ならおそらく10番くらいでしょう。

小樽商大の推薦枠が数名あるようですが、センター試験で80%以上の1科目を義務付けていますから、学校の内申だけでは合格できません。これは入試を戦ったうちに入れていいのでしょう。
有名私大、といっても早慶の推薦枠はありませんが、何校か偏差値55付近の有名私大の推薦枠があります。圧倒的に多いのは仰るとおり40前後、そういうレベルで満足する生徒が多いことは事実です。

>推薦の問題ではなくて、ヘボ大で妥協するところに問題があるのでは。

ところで、朝日新聞が取り上げた埼玉県立高校入試問題ですが、「難問」には入りません。
cccpcameraさんが難しいと感じたのは、大学入試問題を解いているからでしょう。

高校入試はそれなりの解き方があります。この問題は東京有名私大附属高校なら標準的かやさしい問題です。
偏差値60以上の学校を受験する生徒なら、受験時期の1月にやらせたら、15分で半数の生徒が(1)も(2)も正解するでしょう。(2)は0.4%の正解率になっていましたね。それだけ埼玉県立高校を受験する生徒のレベルが低いのかもしれません。

cから直線ABに垂線をおろし交点をHとします。2次関数の傾きa=n/mであらわすと、面積から逆算してCHは4で、5<m<10ですから、mは8だとすぐわかります。正攻法で計算する必要はないのです。(1)のa=1/2は1~2分で終了。
AC=4√5は三平方の定理ですぐに計算ができます。あとは相似比を使えばADが計算でき、CD=AD-ACで10分くらいが偏差値60超の私大附属高校を受験する生徒の所要時間ではないでしょうか。
有名私立高校の入試問題慣れしているかどうかだけで、頭のよさにはなんの関係もありません。

朝日新聞の記者さん、ご自分で解いて難問だと思ったのでしょうね。
by ebisu (2013-06-18 23:50) 

cccpcamera

 埼玉県の問題が難しい理由は、出題の文章にあります。この問題、OC=5に気がつけば易しい問題です。(OC=5、CH=4からOH=3。よって、AH=8。) しかし、問題の文章を読むと、2次方程式と直線の式の連立方程式を考えるかのような文章で、受験生の目くらましになっています。(ebisuさんの、a=n/mとする趣旨が分かりません。aが有理数は自明?)
 もっとも、この問題は、問題文にしたがって、2つの直線の式の交点を方程式を解いて求めても良いので、上位校に合格した子には素直な問題だし、そうでない子には、考えさせる問題とも言えるわけです。ただし、考えさせるところが、数学ではなくて、文章の謎解きになってしまい、その点が批判を受けるのだと思います。
by cccpcamera (2013-06-19 08:18) 

ebisu

おはようございます。

>2次方程式と直線の式の連立方程式を考えるかのような文章で、受験生の目くらましになっています

その通りだと思います。目くらましに合った人は沈没するでしょう。時間内の正解はほとんど無理。

>。(ebisuさんの、a=n/mとする趣旨が分かりません。aが有理数は自明?)

ご推察の通りです。この手の問題で傾きが無理数となるような出題はありません。
だから答えを推測しながら解いていく方法があります。整数か簡単な分数だろうと"当たり"をつければいいだけ。
けっこうこれで時間が稼げるケースが多いのです。入試は時間との勝負ですから、正攻法がだめならなにか問題文の条件を見落としているか、アプローチの仕方がマズイと判断し、別の方法に切り換える。非常手段が「答えの範囲の推測」というまったく別のアプローチです。(笑)
(根室ではこういう教え方はほとんどしていません。有名私立高校受験はありませんから。)
それでやっておいて、時間が余ったらあとでじっくり正攻法で確認すればいい。

この手の問題は有名私立高校向けの受験勉強をした生徒には「標準的」な問題でも、攻め方を知らない(全国)偏差値50以下の生徒には思わぬ難問となります。

こういう出題はしたくないですね。問題の解法パターンを知っているかいないかだけを問う問題。頭のいい生徒をふるいにかけて拾うことはできないでしょう。要領のいい生徒達を拾うことになります。それゆえ、次のcccpcameraさんの意見に同感。

>考えさせるところが、数学ではなくて、文章の謎解きになってしまい、その点が批判を受けるのだと思います。

いまはどうか知りませんが、三十数年前は東京の桐朋高校がいい出題をしていました。レベルの高い先生がいたようです。
by ebisu (2013-06-19 14:09) 

合格先生

 たぶん、cccpcameraが記号で使っているOは、原点ではなく、ABの中点としてつかっているのですよね? 仮にABの中点をMとしておいて、MC=5に、すぐ気が付く子の方が少ないと思いますよ。
 「斜辺の中点から直角の頂点にひいた線分が斜辺の2分の1になる」ことを知っている子は、さすがに少数派でしょう。
 むしろ「直角三角形で、直角の頂点から斜辺に垂線を引き、相似な三角形を作る」というパターンの方が一般的だと思います。この問題の場合、たぶん、ebisuさんの方法から、AH=xとおいて、二次方程式 x:4=4:(10-x) で、ここからx=8 と解いたという子の方が多いのではないでしょうか。
 ちにみに、傾きはx、yの増加量の関係で、CH/AHで求めることは生徒は知っていると思います。グラフの書き方も、この方法です。こうやって、普通に計算上求められるものなので、有理数であるか、無理数であるかは、この場合、問題にはならないと思いますよ。
 さらに、傾きが2分の1と分かれば、直線の切片やA~Dまでのすべての座標を求めることが可能になるので、(2)は普通に2点間の距離として求めることが可能でしょう。

 朝日新聞が「難しい」と言っているのは、単に、平均点や正答率の関係ではないでしょうか。昨年より平均点が下回っているのに、ちょうどいい難易度と答えたことに突っかかっているのでしょう。あまり深く考えずに書いた記事ではないかと。高校入試としては、ごく普通のレベルではないかと思います。
by 合格先生 (2013-06-21 05:44) 

ebisu

合格先生へ

高校入試問題の標準的なアプローチとしてはご解説の通りですね。

この問題のむずかしくみえるところは、実は目くらまし。座標上の問題ではなく、座標を捨象して三角形を作図してみれば問題が単純化できます。
平面座標の問題ととらえた人は計算で時間切れするでしょう。この問題のポイントは問題の読み替えが出来るかどうかだけ。
大学入試数学問題を解きなれた人ならこの問題をみて三角形ABCの外接円を頭に思い描いてしまいますからOC=5は当然見えてしまいます。しかし、これに気がつく中学生は少ないでしょうね。だから、正解率が小さい。

近道を見つけられたらいいのですが、問題の読み替えに失敗したときの非常手段が"a=n/m"です。無理やり説いてしまうという方法で、もちろん正攻法ではありません。
近道が見つからない、考えるのが面倒、時間を節約したい、そうしたときのお助け神が非常手段です。
県立高校入試のレベルの問題で出題者が一次関数の傾きを無理数とするわけがないから、答えは整数か簡単な分数です。
そう假定すると、AHの範囲を用意に絞り込めます。
 5<AH<10
です。n=CH=4ですから、この範囲で簡単な分数になるためには分母のmは8以外にはありえません。正解できればいいのですから、解き方は単純なほうがいい。求めた答えに蓋然性があるなと感じればいい。センスです。(笑)

受験に備えていろんなパターンの勉強をしておくことは大事なことですが、もっと大事なことがあります。あまりパターンを細分化して、それぞれに応じた解法を覚えてはいけないということです。頭が悪くなります。
中学受験の和差算、相当算、鶴亀算・・・などを想像してもらえばわかります。一次方程式(連立方程式を含めて)を覚えたらこんな解法を一つ一つ覚える必要はないのです。

いろんな問題パターンがあること、そして常に自分が解いた問題パターン以外の出題がありうることを考えたら、「非常手段」を用意しておくのは当然のことです。
できるだけ少ないパターンと非常手段のセットであらゆる問題が解けたら最高!
高校数学問題を500以上のパターンに分けて解説して、十数冊ものシリーズ参考書を書いて受験生を迷わす不届きな先生がいます。佐○恒○、あのシリーズ感心しませんね。

「答えのあたりをつける」、これがとっても大事なことだ分かるのは高校受験をしてから10年はたっているでしょうね。社会人となって民間企業に就職したときのことも考えて自分の頭の柔軟性を確保しておく。
合格先生が時折見せる分析の鋭さにはそうしたことが現れています。あれにはebisuも脱帽です、かないませんね。いわゆる"地頭"のいい人というのがebisuの合格先生の人物評。(笑)

中学生諸君、勉強は無駄にはならないぞ。
by ebisu (2013-06-21 10:47) 

合格先生

 過分なお褒めの言葉をいただき、ありがとうございます。

 実は、もう一点、気になっている点があるので、そのことについて、書き込みします。

 この問題で、作図の順番通りに行くと、CとDの記号が逆になるはずです。おそらく、元の問題があり、その問題では、たぶん、二次関数に三角形ABCを書いてから、そのACの延長点をDとするのではないでしょうか。それを元の問題そのままの記号で出題したのではないか、と思われます。
 ちょっと作問が雑ですね。

 それから、問題文での「目くらまし」については、たぶん、埼玉あたりだと、東大などの上位大学を狙っている子も多いので、杓子定規的な発想でしか問題を解けないような子をふるいにかけるという意味ではないかと思います。
 おそらく、これが連立あたりで解けるような問題であれば、塾に通っていて「解法をパターン形式で身につけている子」は、簡単に解いてしまうので、能力差が生まれないのではないでしょうか。
 この辺りが北海道との違いなのではないかと思うのですが。
by 合格先生 (2013-06-22 05:26) 

ebisu

合格先生へ

おはようございます。
朝日新聞の記事のURLをcccpcameraさんがコメントの中に示してくれています。

http://www.asahi.com/area/saitama/articles/MTW1306181100009

ご覧いただいて分かるように、D点は二次関数上の点です。AD上に点Bから垂線を下ろした交点がC点となっています。

でも、「ABをとって、Aから二次関数の係数aの傾きの直線を引き、B点からその直線への垂線の交点をCとし、ACの延長と二次関数の交点をD点とする」という書き方をしても同じですね。合格先生のおっしゃるように、こちらのほうが"素直な"作問でしょうね。そうは書かなかったことから解き方に幅が広がってしまった。二次関数との交点のD点の座標を利用することを考えた人は沈没、人が悪い(?)設問か。

それから、有名私立の中高一貫校を受験する生徒達にとってはこの程度の問題は難問ではありません。簡単な部類に入ります。ほとんどの生徒が二次方程式の問題だと見抜いてしまいます。(2)の問題も正解率が50倍くらいになるでしょうね。それだけ難易度の高い問題でトレーニングしています。
複合問題が出たときの対処の仕方、分解の仕方を心得ているんです。わたしも渋谷駅近くのある進学教室でそういう指導をしていました。

埼玉県は優秀な生徒は東京の有名私立高校に生徒を引っ張られます。自宅から通学可能ですから。東京都立高校には各学校群ごとに東大に毎年10名前後現役合格するような進学校がありますが、埼玉県にはありません。

この問題が座標平面上に作図されていなければメクラましがなくなりますから、ずっと簡単な問題となるでしょう。
高校で三角比やベクトルを習った後の生徒にやらせたら、正解率が低いでしょうね。解き方の範囲が広がってしまいます。

>AH=xとおいて、二次方程式 x:4=4:(10-x) で、ここからx=8 と解いたという子の方が多いのではないでしょうか。

合格先生が見抜いたとおり、これが出題者の予想している解き方でしょう。
座標平面を捨象して、三角形を作図し、二次方程式に持ち込めるかどうかが問われているのでしょうね。
問題の核心を見抜く力を試した問題といえるのかもしれません。
二次方程式で(1)を解いてしまうと、(2)の問題は相似比を使う問題ですから、視点を変えなければならず、それで0.4%という低い正解率になったのでしょう。視点変換は案外困難なようです。一度ある方向からみてしまうと、それをナシにするのはむずかしい、ある種の先入見でみてしまうからです。そうしてみるとこの問題、けっこう良問かも。
by ebisu (2013-06-22 09:50) 

後志のおじさん

埼玉県には、東大合格者数が公立で全国トップの、浦和高校がありますよ。


2番手の大宮で10名少々。

10名若なら他に、10校ほどあります。

ご参考までに。
by 後志のおじさん (2013-06-22 20:16) 

ebisu

埼玉に東大合格者数10名前後の県立高校が10校もあるのですか?
すごいね、進学校の数は都立と変わらないじゃありませんか。
レベルが上がった。昔とは違う。
私の認識違いでしたね、後志のおじさんありがとうございます。

by ebisu (2013-06-23 00:21) 

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