SSブログ

#2279 政治家の軽すぎる発言2題 May 1, 2013 [B7. 政治に求めるもの]

 寒い一日だった。終日天気がぐずついていた。夜9時過ぎの気温は1度である。クールビズがはじまったようだが、あいにく全国的に冷え込んでいる。数年前に5月の連休に釧路へ出かけて吹雪きに遭ったことがある。20センチほども道路に積もってしまい、鶴居村まで行くつもりが四駆でも夏タイヤだったので駅前のホテルから雪景色を眺めることになった。連休辺りは寒い日のことがあるから要注意だ。
 仕事のほうは祝日も関係ナシ、普段どおりに授業をしている。高校は今日から連休に入った。中学校は日曜日に一時間だけ授業参観して振り替えを行って代休=連休の学校と授業をしているところとあった。連休に一日8時間以上勉強する高校生は何人いるかな?

 さて本題である。
 一つ目は言わずと知れた猪瀬東京都知事の発言。「イスラム諸国は喧嘩ばかりしている」「階級がある」「若者が多くても若いうちに死んだら意味がない、トルコも長生きしたいなら日本のような文化を創るべきだ」と政治や宗教批判まで飛び出す始末で、言いたい放題がニューヨーク失言の内容。自分が呼んだマスコミを前にして、普段の猪瀬氏どおり、そのまんまの発言だった。
 オリンピック憲章を読んでいるかどうかよりも社会常識の欠如を言わねばならぬようなありさまで、こんな程度の日本人が首都東京の最高責任者なのだから情けない。
 この人、副知事時代からテレビを通してみる限りいつも傲岸不遜にみえていた。他に配慮のできない性格というより、人生でそういうトレーニングを受ける機会がなかったのだろう。そうした点では石原前東京都知事に似たところがあるが、比べるには申し訳ないくらい小物。お調子者がニューヨーク大名旅行で浮かれ、社会常識のなさを暴露してしまった。これでオリンピック東京開催はご破算だろう。仕事の出来ない者が勘違いして独断ではりきるとこういうことになりがちである。さて、これが薬になるお人かな?
 イスラム諸国はまだオリンピックを開催していないから、これでいい。譲ってやるくらいの鷹揚さがあっていいのである。小さな島国の日本が1964年にオリンピックを開いてからまだ50年だから、欲張ることはない、小欲知足がこれからの日本の基本的なスタイルでいい。

 「ミスター・アベノミクス」が中東へ外遊しているが、最初の訪問国のサウジアラビアでびっくりするような発言があった。開発援助の2000億円はいいとして、「日本の原発は世界一安全」と原発の売り込みに張り切り断言してしまった。何をあせっているのだろう。
 体調不良になれば総理大臣の座を降りればいいだろうが、売り込みに出向いた総理大臣が「日本の原発は世界一安全」と宣言したら、サウジアラビアに対して政府保証したも同然だ。万が一事故が起きたら、メーカを越えて日本政府に国際信義上損害賠償責任が生ずるだろう。民間企業の売り込みや契約に政府があまり深入りすると危うい。
 政治以外に仕事をした経験のない者の弱さが出てしまっている。せめてまともなブレーンが周りにいればこういうことは起きにくいだろう。時代劇なら、「殿、ご乱心」の場面で、家来達が殿を押し込め、若殿を立てて引退を迫るところだ。

 福島第一原発事故の洗礼があるのだから、事故が起きたらどういうことになるのか具体例を引いて説明をしたらいい。そしてどういう補償をするのかについても福島の具体例でその範囲と賠償予想金額を説明したらいい。
 総理大臣が言い切った、日本人は信義を何よりも大切にするから、国際信義上万が一事故があったら補償するのは当然のこと、そこまで覚悟しての発言なら、国会で次のような決議もしたいものだ。

「今後、日本のメーカが販売する原子力発電プラントにかかわる重大事故が発生した場合には、求められる損害について日本政府が無限賠償責任を負うことにする」

 そして必要な法律を整備し、海外原発プラント事故積立目的特別税を創設して毎年10兆円の財源積立をしたらいい。消費税にたった10%上乗せするだけでいい。

 福島第一原発事故はその原因すらまだ究明されていないのに、世界一安全な原発だと断言するこの不用意さには驚かされる。何か具体的な根拠があるのだろうか?

 原発の売込みよりもいまは事故原因の究明や補償が先だろう。海外原子力発電プラントが万が一にも事故を起こせば、補償の仕方については福島がお手本となる。廃炉処理費用にいくらかかるのか、使用済み核燃料の保管期間と保管費用がいくらかかるのかを積み上げ計算して見たらいい。日本国内の原発の廃炉費用だけで4兆円を越すという。50を越すのだから一つあたり800億円。もちろん建物や原子炉解体だけではすまない。
 現実には必要な除染費用の総額すら見積もられていない。森林も含めて除染には500兆円もの費用がかかるという試算もあった。そんな巨額の補償を東京電力も日本政府もできるわけもないから、除染に関する話題はマスコミすら取り上げなくなった。不都合なことは次第に誰もいわなくなるが、現実が変わるわけではない。

 「日本の原発は世界一安全」

 政治家の発言がかるい、軽すぎる。
 相次ぐ東京都知事と内閣総理大臣の発言、どうしちゃったんだろう?

 器でない者が大きな肩書きを背負うと、浮かれてこのようなとんでもない発言が出るのだろうか。ごめんなさいでは済まないくらい重い地位であることを忘れてもらっては困る。地位の重さを考えて発言は慎重にしてもらいたい。

 もう東京は可能性が消えた、恥ずかしいから猪瀬知事、オリンピック東京招致は取り下げたらいい。現代流の腹の切り方があるだろう、せめて粋な散り方をみたいものだ。



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 根室情報へ
にほんブログ村

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0