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#2258 地域医療をめぐって: お二人の方からのコメント Apr. 9, 2013 [28. 医者と患者のコミュニケーション]

#2257「頓珍漢な移住促進事業」へコメントをいただいた。
 
地域医療、臨床研修医制度、認定専門医制度など、地域医療のビジョンについて市民が議論するうえで、有益な情報がたくさん含まれています。
 
少し長いですが、地域医療に興味のある方はお読みいただきたい。


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>中には消化器系や内分泌系が主体の内科出身者にもK医師のように独力で心カテを学んだ者も居ます。

内科は大まかに以下の種類があります。
循環器内科 内分泌代謝内科 腎臓内科 呼吸器内科 消化器内科 神経内科 腫瘍内科 血液内科 自己免疫疾患内科 感染症内科等です。

大学では内科講座で振り分けています。

札幌医科大学では4講座
第1内科 消化器内科 血液内科 自己免疫疾患内科
第2内科 循環器内科 内分泌代謝内科 腎臓内科
第3内科 呼吸器内科
第4内科 腫瘍内科 血液内科 消化器内科

旭川医科大学では3講座
第一内科 循環器内科 腎臓内科 呼吸器内科 神経内科
第二内科 糖尿病 膠原病内科 内分泌内科 消化器内科
第三内科 消化器内科 血液内科 腫瘍内科

北海道大学では6講座
内科I 呼吸器、循環器(とくに肺循環)、代謝
内科II リウマチ膠原病、糖尿病内分泌、腎臓
消化器内科 消化器疾患および、血液疾患の診療
腫瘍内科 がんの診断・治療
血液内科 血液内科、造血細胞移植、HIV感染症
神経内科 脳、脊髄、末梢神経、筋肉の病気
循環器内科 循環器疾患の診療


東京大学附属病院では12の診療科があり、講座は11講座あります。
総合内科
循環器内科
呼吸器内科
消化器内科
腎臓・内分泌内科
糖尿病・代謝内科
血液・腫瘍内科
アレルギー・リウマチ内科
感染症内科
神経内科
老年病科
心療内科

民間の亀田総合病院は講座はなく、内科診療科となり15の診療科があります。
総合診療科
神経内科
糖尿病内分泌内科
消化器内科
消化器診断科
呼吸器内科
循環器内科
血液・腫瘍内科
腫瘍内科
腎臓高血圧内科
リウマチ・膠原病・アレルギー内科
心療内科・精神科
東洋医学診療科
家庭医診療科
感染症・予防接種・旅行外来

by Premium malts (2013-04-07 18:39) 

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>中には消化器系や内分泌系が主体の内科出身者にもK医師のように独力で心カテを学んだ者も居ます。

研修医制度とは
病院独自の研修プログラムを用意している病院で2年間の前期研修を行い、その後進む診療科を決めて後期研修を受ける制度です。
この前期研修で全般的な診療ができるようになります。その後後期研修で専門的な診療科または大学講座を選択します。

民間の研修病院では魅力ある研修プログラムを用意して、多くの前期研修医を集めます。
そこで研修を終え、希望の診療科があり、さらに病院に認められると後期研修医という形で病院に残れます。
今までは大学医局に研修医を要請していたのが、自分たちの基準で研修医を集めることができ、さらに優秀な研修医だけを残すことも出来るようになりました。

大学病院で前期研修した人はその大学の医局に入局(後期研修)することを目的としている人がほとんどです。

ここで研修制度について書いたのは前期研修を終えて、後期研修である診療科に入局するとその診療科の仕事をします。
循環器内科に入局する以外心カテは行いません。
それが民間病院であろうと大学病院であろうとです。
大学の後期研修ではその診療科の全ての班を研修するので、以前のように循環器内科で心カテができない医師はいないはずです。ただ得意、不得意があるのも事実です。

心カテが出来る消化器系や内分泌系の医師はいません。

心カテをしている人は循環器内科医師のみです。
やったことがあると出来るは違います。



研修医制度の問題
ここで研修をした医師は最初からその病院で働くことを希望しているのでほとんどの研修医はその病院に残ります。
ただ希望しても残れない研修医、または途中でドロップアウトする研修医もいます。

今では大学医局に所属しているとドロップアウトしてもその後の面倒を見てくれました。
派遣すると問題になるのでなるべく派遣病院には派遣せず、アルバイトをしてもらいながらです。
いずれある程度の年齢になると臨床講座から基礎講座に移る場合と勧告して辞めてもらうこともありました。

民間病院での研修ではこのドロップアウトしたものがどのように生活しているのか今後みなさんにもわかってくると思います。
研修制度を始めて、この脱落者が現在問題になっています。
把握されている研修医はいいのですが、把握されてない研修医もいます。
良心的な民間病院では研修脱落者を預かってくれる医局または関連病院におさまるようにしています。
ただこのような病院ばかりではないのが実情です。


循環器内科雑記
カテーテル班 
いわゆる心筋梗塞の治療班で以前は循環器内科の花形でしたが、現在は循環器内科の中では一番下の扱い。
不整脈班 
心カテを使用する治療を行っているが出来る人が限られており、一番優秀な人のみ所属出来る班。
なにもしない班 
製薬メーカーの多施設共同研究という役割が出来てからは一躍注目が集まる 一番仕事が楽な班。
京都府立大学の論文取り下げ問題が最近では有名


内科は総合内科と名称変更しましたが、国が要望している医師像は専門の無い内科医師ではなく、専門がありさらに幅広く診れる医師です。
最終的に専門の医師が必要となります。
by Premium malts (2013-04-07 18:42) 

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Premium malts
さんへ


大学や病院の診療科の例示と解説ありがとうございます。

大学病院や民間の大病院はそれぞれ歴史や担当する人の関係で、診療科の区分けのしかたが違うのですね。

次の文が引っ掛かっています。
>心カテをしている人は循環器内科医師のみです。
>やったことがあると出来るは違います。
現実問題として何をもって循環器内科医師と判定するかという問題がありそうです。

臨床研修医制度で「おちこぼれ」てしまった医師についても言及がありました。

>民間病院での研修ではこのドロップアウトしたものがどのように生活しているのか今後みなさんにもわかってくると思います。

優秀な臨床研修医は研修病院に残るということですが、ごく一部なのでしょう。

「循環器内科雑記」が面白かった。
昔花形、いまはなぜか落ち目の「カテーテル班」、現在花形の「不整脈班」、そして臨床治験で製薬メーカとの「多施設共同研究班」。
たしかに臨床治験は製薬メーカがお膳立てしてくれるので、「一番仕事が楽」な班でしょうね。

>内科は総合内科と名称変更しましたが、国が要望している医師像は専門の無い内科医師ではなく、専門がありさらに幅広く診れる医師です。
>最終的に専門の医師が必要となります。

医師が百人いたら、そういうレベルの人はどれくらいの割合なのでしょう?

地域医療の現状は、とにかく常勤医の先生がほしい、医師免許をもっていさえすればいいというのが行政側の本音かもしれません。
一方で医師の都会への集中、他方で地方の医師不足がますます深刻化しているのが日本の医療の現状ですね。

医学部の定員を増やすしかないのでしょう。だから、地方の病院の医師不足は当分解消されない。
by ebisu (2013-04-08 00:21) 
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心カテが出来る消化器系や内分泌系の医師はいません。


心カテをしている人は循環器内科医師のみです。
やったことがあると出来るは違います。


件のK医師は循環器系内科教室の出身ではありません。しかし卒業後勤務した某市立病院で心カテを習得しそれ以後は循環器の内科医として活動しています。
その事実を書いたに過ぎません。

ところで、今回の話題と臨床研修医制度とは何の関係も無いと思いますが。(K医師は制度が始まるずっと以前に医師に成っています)

研修医制度の問題
ここで研修をした医師は最初からその病院で働くことを希望しているのでほとんどの研修医はその病院に残ります。
ただ希望しても残れない研修医、または途中でドロップアウトする研修医もいます。

余談ですが、かって北見赤十字が研修医を募集したところ東大や慶応の連中が押し寄せたことで有名です。それで北見側は「日本でもトップクラスの医師が集まった! その中の一人でも北見に残ってくれれば・・・」とぬか喜び。当時皆で「ありゃあ50万の月給に引き寄せらて集まっただけで、別に北見赤十字が良いと言う訳じゃない。研修期間が終わったらさっさと東京に戻るに決まっている。大体東京の連中が北海道なんか、それも地方の病院なんか相手にもしていないよな」と苦笑したものです。
果たして研修終了後彼らは北見に残ったのでしょうか。彼らが北見での就職を希望したとは思えません。まして彼らがドロップアウトしたとも思えません。
それともこの現象は「特異な1例報告」??




by NO NAME (2013-04-08 09:28) 

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最近の制度を前提にした一般論と根室の地域医療の個別具体論を並べて検討することができます。
これも地域医療の現実を知る上で格好の材料となりえます。

地域医療改革は市民が地域医療の現実を知ることから。そのためにコメント欄の貴重なご意見を本欄へまとめてアップしたいと思います。
こんな議論をうかがう機会はメッタにありませんから。

プレミアムモルツさんと(お名前がありませんがたぶん#2255へコメントいただいた)「紋次郎」さん、ありがとうございます。
by ebisu (2013-04-08 11:52)
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回答になっているかわかりませんが。


次の文が引っ掛かっています。
>心カテをしている人は循環器内科医師のみです。
>やったことがあると出来るは違います。

現実問題として何をもって循環器内科医師と判定するかという問題がありそうです。



医師免許を取得すると全て医師です。
循環器内科、呼吸器内科、消化器内科と判断することはできません。

学会に所属して専門医を取得していると専門が循環器、呼吸器、消化器と分かります。
ただ学会専門医も少し問題があるのですが。

学会に所属していないと専門は不明です。

大学や市中病院でその専門に診療科を続けているということがある程度の身分保障になります。
例えば国立循環器病センターでレジデントを5年間していたとか、国立がんセンターの胆膵グループでレジデントを4年間していた等です。
そしてさらにその後も違う病院でも同じ診療科を続けているということです。

どの病院のどの診療科のレジデントになるかが問題です。

後期研修は3年から5年と言われています。
京都大学医学部附属病院の移植外科を選択すると、周囲の医師はこの研修医は移植外科を選択したんだと判断します。
そこでレジデント、医員、医長と3年から5年でうまくいく医師とレジデントですごす医師もいます。

周囲の医師の評価は大学附属病院、市中病院のどの診療科を選択したかでその医師の専門と考えます。

問題はこの医師がその診療科を続けているかということです。

若い時の選択ミスで違う診療科にレジデントで入り、自分に合わないから途中で変更する医師もいます。
ただその後も同じ診療科で仕事をしている場合はその診療科医師としてかまわないと考えます。

しかしその後も診療科を移動している医師も中にはいます。
医師からみても専門の診療科が不明な医師もいます。

研修制度の話をしたのは前期研修は2年間で内科全般、救急等を行い、後期研修になります。
この制度が始まった時には研修医はほぼふざけていましたね。
おそらく研修制度の全体像が指導する側も指導される側も見えてなかったのも否定出来ません。
給料のいい病院や風光明媚な観光地等の病院を前期研修の地と捉えていました。
しかし給料は風光明媚だけだはその後も研修医を集めることは不可能です。
後期研修を同じ病院で行なったかは不明ですが、大体大学病院に戻ってくるか大手民間病院グループに後期研修を求めて戻ってきていました。現在はほとんどの医師は明確な目標を持って前期研修をとらえていると思いますが、中には研修プログラムの一環で1ヶ月地域医療を選択することで給料を求めている研修医もいます。

前期研修で優秀な医師を確保出来ればさらに後期研修で優秀な医師が確保出来ます。
さらにその病院、診療科が有名で研修しやすい環境であれば他の前期研修を修了したレジデントも集まります。
医師の中にも勘違いしている人もまだいますが、大学が研修医を派遣するのではなく病院とその診療科が魅力が無いと研修医は集まりません。このシステムも問題があると思いますが。

大学でレジデントを指導してきて初めの頃に比べると大分研修医の目標が明確になっていることがわかります

消化器内科のレジデントを途中で変更して循環器内科のレジデントになったという表現なら分かりますが、
消化器内科で心カテをするということはありません。

医師以外の人からみてその医師の専門を見分けるのは難しいでしょう。
医師から見ても循環器内科と言われても心カテ専門なのか、不整脈専門なのか、ただの高血圧だけなのかわかりません。
消化器内科と言われても消化管専門で上部なのか大腸なのか、胆膵専門なのか、肝臓専門なのかわかりません。
呼吸器内科も結核専門なのか、肺がん専門なのか、慢性閉塞性肺疾患専門なのかわかりません。

医師以外で医師の専門を見分ける方法は皆無でしょう。ただ診断をして、検査をして、治療にいく過程で全てその医師が行っている場合はその医師はその道の専門だと考えていいのかなと思います。

生活習慣病の高血圧、脂質異常症はどの医師でもみれますので。
糖尿病だけが少し専門領域になってきますが。

上記で大学の診療科を書きましたが、あれだけある診療科全てみれる医師は存在しません。
さらに循環器内科と言われても心カテ、不整脈両方出来る医師はそんなにいません。
消化器内科でも大腸専門で胆膵の治療が出来る医師はほとんど皆無です。さらに肝臓もできるとなると。
呼吸器内科でも結核は施設が限られてくるので結核病棟のある病院で研修していないとみれないことが多かったです。
血液内科は年齢により疾患が異なりますが急性白血病等の急性期または慢性期血液疾患の急性増悪は本当に大変です。
内分泌代謝内科は東大のように独立した講座であると甲状腺専門、副腎専門、下垂体専門等分かれていますが、講座で循環器、内分泌が重なっているところは何が専門かわかりません。

このように専門が細分化されている状況で自分の専門領域だけしかみないという風潮が出て来たから、専門以外の疾患も診断ぐらい出来るように研修制度がはじまったと理解しています。診断したらあとは専門の医師に紹介することです。

by Premium malts (2013-04-08 19:52) 
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Premium malts
さんへ

ずいぶん細分化されているのですね。
スキルス胃癌を処置してくれた外科医に食道癌の手術のことで質問をしたことがあるのですが、「専門外だが・・・」と仰っていました。消化器外科だから食道癌の手術もやっているのだと思い込んでいましたが、そうではありませんでした。

同じことは循環器内科でも言えるのですね。
私は日本では専門医がどのように理解されているのか知りたかったのです。

米国のように一定のトレーニングを課した認定医制度があればいいのでしょうが、この辺りが日本はなぜかあいまいです。

先月東京で歯科治療をしてきましたが、その折に耳に挟んだ話しを紹介します。
歯科でも補綴をやる医師と根っこの治療をやる歯科医は米国では別、根っこの治療のほうは認定専門医がやるんだそうです。
歯がダメになった場合は、補綴処置が悪かったのか、根っこの治療に問題があったのかが裁判で問題となるという状況があるようです。

司法試験が簡単になり弁護士の数が年々増えていますが、日本も米国のように医療訴訟が増えていけば、防衛上、将来認定専門医制度を導入せざるを得なくなるのかもしれませんね。

3
月に終結した市立根室病院の医療訴訟裁判は「和解」で市側が9千万円を支払っています。実質的には市側の全面敗訴ということなのでしょう。

人口2.8万人の町にの市立病院が網羅すべき診療科はどこからどこまでなのか、そういう疑問がありましたが、不要な診療科などないのですね。
でも、人口が少ない町では市立病院にすべての診療科と専門医をそろえることはできません。

心筋梗塞や脳出血を起こした場合は観念するしかないのが現実です。専門医のいる釧路の病院へ搬送される途中で手遅れになるのもいたしかたなしです。田舎に住むというのはそういうリスクを受け入れることなのでしょう。

急性期でなければ、根室の病院に専門医がいなければ、一次的な診断をつけてもらい、専門医のいる釧路の病院で精密検査や治療を受けるのがベストなのでしょう。
市立根室病院は足りない機能を補完するためにも釧路の大病院と良好な関係を築く必要があります。そのあたりのマネジメントは主として院長の仕事ですが簡単ではないでしょう。

それにしても、出産とターミナルケアの二つは採算度外視てもふるさとで維持したい機能です。そういう機能を財政的に支えるためには市政の無駄遣いは避けなければならない。
年間28億円の市税収入で20億円の市立病院赤字では市財政がもちません。

市民が理解と納得のできる地域医療ビジョンが必要です。地域医療の現実を知らないと議論もできません。市民が医療のことを知るためにこのブログが役に立つことを祈っています。

コメントありがとうございます、勉強になります。
by ebisu (2013-04-08 23:32)

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