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#1905 勇気ある大人の発言!市議3名が定数削減に賛意表明  Apr. 13, 2012 [87.根室の話題]

 根室の市議定数は20人だが、前々回は定数ぴったり、前回は+1だった。前回選挙の前に市民4団体から定数削減要求がでるも、市議たちは定数削減問題を次の市議に委ねるとして放置し、ほとんどの者が再選を果たした。先送りされた定数削減問題は2年半も経ってからようやく中間報告がだされたが、削減必要なしとの結論。好い加減な屁理屈にあきれた市民が多かっただろう。

 根室の市議は市長提案にことごとく賛成し、承認してきた。病院建て替え問題でもコンサルタント提案の25億円を無視して63億円もかけて建て替えが続行中である。12~15名の常勤医に32の外来診察ブースをもち電子カルテを含む実務設計すらなされなかった。コストカットがなさた形跡がなく、市民説明会は一度も開かれなかった。市長は自らが選んだ委員による市民整備委員会の承認を持って市民へ説明したと強弁した。こういう暴挙に対して三人の市議が市民説明会開催を要求したが、市長はこれを無視、実質的に市議会の市政チェック機能はゼロに等しい状況が続いている。こういう市政運営が続いたからマチは活性を失い人口は1966年の4.9万人から先月末2.9万人を割ることになったのではないか。中標津と比べるとその凋落ぶりが目立つ。中標津は1966年には1.6万人ほどだったが現在2.4万人、空港まである。地元スーパーである東武サウスヒルズは繁盛している。根室では中央デパート、ファミリーデパート、シーサイドがつぶれ、最後の地元資本マルシェもJRの傘下に入ったから地元資本のみで運営しているスーパーはない。マチの衰退振りは同じ根室管内の中標津町と比べてみたらよくわかる。

 根室のマチでは異論を唱えるといろいろしっぺ返しがあるからみな物を言わぬ。一般市民は災難を恐れ市議会の傍聴すらしない。傍聴席の入り口に紙が置いてあり住所と氏名を書くようになっているから、誰が傍聴に来たのか筒抜けになると心配する。べつに書かずとも狭い根室のことだ、議場へ歩いていく途中の廊下で知っている市議ともすれ違うし議場から市議が振り返れば傍聴席に誰が来ているかはよく見える。当然のことだが、市役所側の席からは誰が傍聴しているかは丸見えだ。「何しにきていたの」と痛くもない腹を探られることになる。
 触らぬ神に祟りなし、市議会傍聴席は新聞記者席のみが埋まり市民がいることはほとんどない。
 そういう閉鎖的なマチの市議会で市議が3人市議定数賛成と公然と異論を表明した。根室のマチにとっては驚天動地の出来事である。わたしはこの三人の勇気にエールを送りたい。

 4月13日付北海道新聞根室地域版より
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 3市議、定数削減主張
   「2~6」特別委に意見書 
根室市議会
 【根室】市議会の議会改革等調査特別委(佐藤敏三委員長、委員10名)が12日開かれ、議員定数(現行20)について委員外の市議3氏が、2~6の削減が妥当とすることなどを求める意見書を提出していたことが明らかにされた。
 久保田陽氏(新風)は「定員18人体制が現時点の判断」、瀬谷周平氏(無所属)と本田俊治氏(同)は連名で「少数精鋭の14ないし16名(が適正)」と明記。いずれも3月27日付けで特別委をに出した
 この日の同委の論議では定数問題には触れず、3氏の考えを直接聞く場を設けることを確認した。
 議会改革をめぐっては2009年に定数削減の要望書が市民らから出され、同年に特別委を設置。今年6月までに結論をまとめる。(栗田直樹)
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 議会改革調査特別委は3氏の意見よりも市民4団体の意見を直接聞くべきだろう。真摯に市民の意見に耳を傾けよ。歴代市長と市議会の蜜月の関係(旧弊)を廃し、市政チェック機能を回復する好い機会だ。活力のある根室をつくるには市議会議員定数を削減すると同時に、市議会が市政チェック機能や提案機能を正直に・誠実に果たすべきだ。それができない議員は市議を辞められよ。仕事・権限・責任・報酬はセットであり、職責が果たせないならやめるべきだ。
 仕事は正直に誠実にやるべきもの。「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」、一般市民の意見や不満をないがしろにしてはいけない。

議会改革等調査特別委のメンバー(根室市役所ホームページより)
 佐藤敏三委員長、田塚不二男副委員長
 鈴木一彦、神忠志、小沼ゆみ、熊谷雅史、竹内正利、澤崎文剛、壷田重夫、永洞均
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/doc/e4bf9ed45e3f0465492574a5001ab23b?OpenDocument


*#1909 啓雲中体育館、市立図書館は震度6で倒壊  Apr. 17, 2012
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2012-04-16-1


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コメント 2

おもし蟹

ebisuさん。
おはようございます。

定数削減に賛同した3議員さんは、根室の現状を理解しているのですね。ただ針に糸を通すような意見かもしれませんが頑張ってほしいところです。

今の市議会は随分と保守的?閉鎖的という感じです。
その結果が今の根室市の状況です。

改革を謳うと、なぜか潰されるとか変な目で見られるという変なところがあります。
新しい物を導入しても、数年で使用しなくなるとかが多い。(新しい物好きの地域性がでてる)
根室の主力産業の漁業もあと数十年すれば、後継者不足に直面するだろう。

根室が大きく変わるには、もう30歳未満の若者が表舞台で主張するしかない。もっと自由な発想がこの街には必要な時期になった。

今のままでは、若者は地方へ移住するだけでしかない。
市全体で、若者たちが安心して働く場所を準備するできではないだろうか?

ただ楽な仕事で高給を求める若者が増えているから、その辺りの意識改革も必要なのデスが
by おもし蟹 (2012-04-16 08:56) 

ebisu

おもし蟹さんへ

3人/20人では変人のグループがいるという目で見られるのみで犬の遠吠えに過ぎませんが、吼える犬のいることが大事です。いままで表立って異論を唱える個人はもとよりグループは戦後の根室政治でありませんでした。

>改革を謳うと、なぜか潰されるとか変な目で見られるという変なところがあります。

これは地元民間企業でも言えますね。世の中は進歩しているのに時間が止まったかのような実務を続けている企業は多い。根室以外の地域ではごくあたりまえの改善案を言い出すと白い目で見られる。次第に言うのも嫌になり、無気力な社員になるかそうした活気のなさに愛想をつかしてマチを出て行く。いろんな業種で聞く話しです。

>新しい物を導入しても、数年で使用しなくなるとかが多い。
>(新しい物好きの地域性がでてる)

生徒を教えていて感じることがあります。成績下位層の生徒は単純な「読み書きソロバン(計算)」の基本トレーニングを続けられない。飽きやすいんです。一月でも辛抱してやれば乗り越えられるところを、飽きやすく辛抱力がないのでいつまでたっても乗り越えられない生徒が成績下位層に多い。そういう生徒が大人になったら、おもし蟹さんのいうように「新しい物好き」で飽きっぽいの大人になるでしょう。
なんてことはない、勉強する子のほとんどが進学して都会で就職しふるさとに戻らない、そして中間層と勉強しない子どもが根室に残る。団塊世代の頃は経済的事情でいけなかっただけで高卒で優秀な者たちが多数存在したが、高校全入になって状況が変ってしまった。
勉強した者たちの大半がマチを出て行き、中間層と成績下位層の学力に問題のある生徒たちの大半がマチに残った。そうしたことが何十年も繰り返されてだんだん飽きっぽい大人の比率が増えてきたのだろうと思います。
こうした再生産構造では根室が地域ごと飽きっぽい性格を帯びるのは当然です。
広い視野から長期的な観点に立ち優先順位を決めて着々と手を打っていくようなことは、広い教養とたしかな基礎学力そして粘り強い努力が必要です。ひとくくりでいうと根室人はそうしたことが苦手です。根室のマチを支えている主力は学力中間層です。しかし、現実に起きている様々な問題は学力中間層の手に余るもの。だから問題の先送りがいたるところで起きています。

>根室が大きく変わるには、もう30歳未満の若者が表舞台で主張するしかない。もっと自由な発想がこの街には必要な時期になった。

卓見かもしれませんね。40代半ばから人間は過去の経験に縛られて新しい文化を理解できなくなる傾向があるといいますから、40代以降の大人たちに根室の改革はムリでしょう。明治維新を担いだのもも20代30代の人間たちです。ですが、その年代で優秀な者たちの大半が根室を出てしまっています。だれが根室の未来を担ぐのか、担ぎ手がほとんど存在しなかったことが根室の長期衰退の真因でしょう。こうしたマチの構造を直視し、その上で具体策を考えなければなりません。

>今のままでは、若者は地方へ移住するだけでしかない。
市全体で、若者たちが安心して働く場所を準備するできではないだろうか?

地元経済界にしっかりした経営者がすくないから、地元企業に魅力がなくなる。社員に決算を公開している企業が何パーセントあるでしょうね?
回転寿司ハナマルは札幌に多店舗展開してずいぶん勢いがありますが、商工会議所のメンバーですらないし、地元経済団体のいずれにも与していないようです。
異分子を排除する傾向がやはりあるのでしょう、意見の異なるものがぶつかり合って折り合いをつけていこうという姿勢がない。似たようなもの同士が寄り集まる傾向が強い。ご本人たちは気がついていないようですが似た者同士で排他的な傾向が強い、だから弱くなる。高校を卒業してから東京暮らし、35年ぶりにふるさとに戻ったわたしに目には去勢された集団ばかりにみえます。

若者の意識改革が必要なのはその通りでしょうね。生徒たちを教えていてよくわかります。やらなくてはいけないつらいことを辛抱できない生徒が増えています。これが一番危険。家庭の躾けの問題が大きい。その次に常々ブログに書いているように学校教育に問題ありです


by ebisu (2012-04-16 11:29) 

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