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#1904 京都で事故、8人死亡11人ケガ:"転ばぬ先の杖"  Apr. 12, 2012 [B2. トピックス]

 京都で軽自動車が暴走し、トラックやタクシーなどにぶつかりながら次々に人を撥ねて電柱に正面衝突して運転していた人も死亡した。ひどい事故である。
 運転していた人は10年前に自動車事故を起こして脳挫傷、そのご後遺症の癲癇症に悩まされていたという。最近症状の出る間隔が短くなっており、家族間で車の運転の仕事をやめることを話し合っていた矢先で、主治医は車の運転はしないようにと何度も指示していたという。
 事故を起こしたときに癲癇症状が起きていたかどうかはさだかではないが、車何台にもぶつかりながらそれらをかわして走り続けたところを見ると、二度目の事故を起こしあせって逃げようとした可能性が残る。癲癇症状を起こし意識を失っていたら車を衝突させてからハンドルを切って交わしながら何度もぶつかって300mも走れるわけはない。
*「春爛漫の古都切り裂く轟音、ギャー!!という女性の悲鳴…凄惨極めた現場」
 
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/topics/west_affairs-16470-t1.htm

 1990年代前半に福島県郡山市のある会社から経営分析依頼があり、数値分析をしてラボ内を見学してから経営建て直しのための具体策を伝え、出資交渉をしたことがある。ちょうどそのころ金沢の会社からも同様の依頼があって、両方片付け、どちらかの会社へ出向することになった。金沢の方は千葉で劇的に改善事例があったのでそれを導入するだけでいいから経営改善が簡単で他の人で大丈夫だ。郡山の会社の方は経営改善が難しいので1億円の出資とともにこちらへ出向することになった。その折のことである。
 数ヶ月してからある営業所の営業マンが癲癇症であることがわかった。車の運転をするので、運転中に症状が起きたら危ない。そのままにして何かあったら会社が管理責任を問われるので、社長に話し内勤へ配置転換をするように決め、本人を呼んで病状を確認して事情を話し内勤へ変わってもらった。内勤だった女子社員に営業へ代わってもらった。これはこれでなかなかたいへんだった。外勤から内勤に変われば数万円手取りが減る。結婚して子どものいる社員だったから、数万円の減収は痛い。でも、何も手を打たずにいつか事故を起こすよりはよほどいい。就職時に癲癇症状のあることを隠していたので解雇もできたが、転職も難しいだろうと"温情"措置だった。情に厚いいい社長だった。

 首都圏のある病院の常務理事を少しの間やったことがあるが、看護師さんが夜勤勤務中にある「症状」を起こした。患者さんに何かあってはいけないのでその看護師さんにはやめてもらった。その処理の際にも総婦長にはお世話になった、70歳くらいだったが「縛らない看護」を4人の病棟婦長に徹底して指導した信頼のおけるしっかりした人だった。特定の疾患をもっていることが職種によっては大きなリスクを生じてしまうことがあり、それが現代医学では治らない病気の場合のこともある。

 企業はいろいろなリスク管理を適切にしなければならない。社員や従業員に問題があるかないかを見分ける勘のよさも大事だ。そうした勘のよさがなければ、事故が起きたあとで気がつく。手遅れである。

 先手必勝、"わたしはしらなかった"と言わないように、事前にリスクを察知し適切な措置を施しておきたいものである。ちょっと躊躇したり、問題を先延ばししたら大事故や大災害となるから、(福島第一原発事故をみても根室市の市政運営をみてもすべては)他人事ではないのです。
 "誰がために鐘は鳴る・・・"、小説の冒頭に詩が載っていたような気がします。十代の終わりの頃に読んだヘミングウェイを思い出しました。"そは汝がために鳴る"というような句で終わっていたのでは。どなたか本をお持ちだったらコメント欄へ冒頭の詩を載せていただけたらありがたい。

【13日12時40分追記】
 ネットで検索したらありました。昔は暗記して口ずさんでいました。わたしには懐かしい詩ですが、よかったら口ずさんでみてください。
 ブログ「ミネルバのフクロウ」さんより
 
http://weltgeist.exblog.jp/13157066/

なんびとも一島嶼にてはあらず。
なんびともみずからにして全きはなし。
人はみな大陸(くが)の一塊(ひとくれ)。本土のひとひら。
そのひとひらの土塊(つちくれ)を、波のきたりて洗い行けば、
洗われしだけ欧州の土の失せるはさながらに岬の失せるなり。
汝(な)が友だちや汝(なれ)みずからの荘園の失せるなり。
なんびとのみまかり(死ぬ)ゆくもこれに似て、みずからを殺(そ)ぐにひとし。
そは、われもまた人類の一部なれば、
ゆえに問うなかれ、誰(た)がために鐘は鳴るやと。
そは汝(な)がために鳴るなれば。
 (大久保康雄訳)





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