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#1860 地元で獲れたオヒョウのアラ汁 Feb. 29, 2012 [A9. ゆらゆらゆ~らり]

 数日前に回転寿司ハナマル本店でオヒョウのアラ汁をいただいた。三枚におろして鮨ネタになる部分を取り除くと、中骨に身がついて残る、エンガワの部分やえらの部分も残る、それらを入れてアラ汁と作るといいスープが出る。向かい側の柏陵中学校正面玄関付近の雪景色を見ながら鮨をつまみ熱々のアラ汁を飲む、いいひと時だ。

 1980年代の後半の頃、ある会社の購買課で2年余機器購入担当をしたことがある。当時は八王子ラボや各地の分散ラボの機器・備品の購入はすべて購買課機器担当が仕切っていたから年間30~40億円ほども一人で買うことになる。年間百億円を越す検査試薬の値段交渉も一部分担当していた。異動直前まで本社経理部管理会計課で全社予算を2年間統括していたので権限は大きかった。仕入れと価格交渉に問題があったので四の五の言う前に本社から乗り込んで実務を変えてしまうのが狙いだった。メーカーとの検査機器開発や固定資産管理にも大きな問題があったのでラボ中にある機器を一つ残らず実地棚卸し、問題の所在を確認して管理のやり方を変えた。当時のラボ副所長が関与した機器開発にいくつか問題があったが、問題を不問にして上場前に廃棄処理をした。紙切れ一枚で数千万円のものを処分するのはわけもないことだった。開発にはずいぶん失敗が多かったのである。処理には本社の経理部長がバックアップしてくれていた。上場前にきちんとした管理体制をつくっておきたかった。損失処理しても問題にならぬほど利益率が高かったのも事実で、上場前の会社の中には乱脈と高収益が両立しており、毎年2桁の売上成長率と売上高経常利益率が12%という時代が続いていた。デタラメさを上手にコントロールすることが会社の成長と高収益の秘訣かもしれない。
 立ち上がったばかりの購買在庫管理システムにも手を入れる必要があった。原価管理システムや会計システムとつながっているから、統合システムのインタフェイス仕様を書いて全体を熟知している私が担当する必要があった。東証Ⅱ部上場直前、いろんな仕事を並行してやれる、なんでもありの面白い時代だった。

 主要取引先に限って年に一度だけ担当営業マンの顔を立て、担当取締役や社長と飲食をすることにしていた。飲食を全部断ると営業担当者の上司が心配するのである。こちらにとっては数社ある中のひとつであっても、先方にとっては最重要取引先で取引がなくなれば、その会社の業績に重大な影響が出る。だから無用な心配をさせないために、年に一度のお付き合いは断るわけにはいかないのである。
 あるとき東京立川の料亭で石鯛をご馳走になった。生簀で泳いでいるのを捌くので、身が締まってしこしこした歯ざわりで美味しい、アラ汁が呑みたくなって作ってもらったことがあった。その石鯛のアラ汁と比べても根室産のオヒョウのアラ汁は引けをとらぬ。

 今日、仕事が終わって帰ってくると、アラ汁がでた。女房が「なんだと思う?」と訊くので、一口すすったらハナマルでいただいた味そっくり、「オヒョウだろう、同じ味が出てるよ」とニッコリ。「おいしそうに食べていたので作ってみた」、一度湯通しして前処理したという、あっさりして美味だ。
 オヒョウはときどき刺身で食べるがフライも絶品だ。アラは買ったことがなかったが、魚屋さんで刺身をつくればアラが出るのは当然のこと、羅臼産や根室産のオヒョウは刺身もアラも新鮮だから、どう料理したってうまいに決まっている。
 根室はいいな、こんな美味しいアラ汁の材料がたったの280円だそうだ。これから時々作ってくれることになった。薄口しょうゆ味、味噌味と楽しみが増えた、酒は地酒の北の勝であわせた。

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