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#1780 黒豚チャーシューメン Dec. 22, 2011 [87.根室の話題]

 チャー・シュー・メンといえば千葉てつやのゴルフの漫画を思い出す人もいるだろうが、今日の話題はゴルフではなく、正真正銘のチャーシューメンの話である。

 チャーシューは薄くスライスした焼き豚に限る。スープが絡んで美味しい。昭和30年代、手打ちの麺の浅草軒の隣にセンボクというラーメンの名店があった。2店まったく味が違う、団塊世代は覚えているだろう。私はどちらの味も大好きで家が近いのでよく食べた。

 このごろサンパチのラーメンをよく食べる。もちろんおいしい。お店のスタッフは私が胃のないことを知っているので、気楽だ。
 調子がいいと思ったときでも二口食べただけで喉つまりがおきて食べられぬことがある。そういう時は「ダメ、すみません」と謝って店を出る。たぶん苦しそうな顔をしているだろう。無理をしたら冷や汗を流して30分ほど苦しむことがわかっているから、そうなる直前にストップする。スタッフは「ダメ、すみません」のたった二言で状況を理解してくれる。団塊世代の私はだされた食べ物を残すのが嫌だから、吐き気を抑えながら自分の不甲斐なさと作ってくれた人への申し訳なさに腹が立つがどうしようもない。

 昨日午後に黒豚チャーシューミソラーメンが食べたくて、久しぶりにある店を訪れた。黒豚チャーシューは売り切れ、娘さんだろうか、普通のチャーシューのお子様ラーメンを勧めてくれた。
 黒豚は北見産のものを使い、こだわりの黒豚チャーシューを作り続けてくれている。

 旧知の女性店主が
「麺は柔らかいほうがいですよね?」
 優しい心遣いがうれしい。もちろん、胃のないことはご存知だ。隣の奥さんが1昨年だったかやはり胃癌の手術をした。昔からある自転車屋さんで、サイクリングや一輪車乗りの名手だったオヤジがずいぶんお世話になったお店である。術後の生活で気をつけるべきこと、身体に起きる変化など、いくつか問われるままに教えてあげたことがあった。ほっとした顔をしていた。ロードレーサはタイヤが細くてスピードがあり町乗りには適さないので、町乗りように1年半前にMTBを買った。サイクリングの途中に寄って声をかけるのが楽しみだった。いい店だったが、いまはない。

 食べ初めて意外だったのはやわらかく茹で上げた麺がツルツルしてまったく味が違うということだ。軟らかく茹でた麺の食感はここが一番あっている。
 薄くスライスしたチャーシューは肉のうまみにスープがほどよく絡み、じつにいい味だ。昭和30年代のチャーシューはどの店も薄く切ってあった。当時は煮豚を使っている店は記憶がない。煮豚は九州や沖縄系の感じがして、北海道ラーメンには合わないような気がする。

 味噌は3種類の合わせ味噌、なくなったご主人がいろんな味噌を使ってようやく納得のいく味になったとニコニコしながら、「どうだ、美味いだろう」という顔つきで話していたのを思い出した。家が近所だったが、学年が離れていたので一緒に遊んだことはなかったが、昔話をするときに住んでいた者たちにしかわからない話題に話しが弾むことが多かった。
 代を継いで同じ味を維持してくれるのはありがたい。ラーメンを食べながら一時(いっとき)こころは30年代へと戻っている。

 あ、店の名前を書くのを忘れるところだった。"ラーメンのにのみや"である。花咲町、岡田医院のすぐ近くにある。

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