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#1752 3号炉の原子炉格納容器上部は吹き飛んでいる  Nov. 26, 2011 [13. 東日本大震災&福島原発事故]

 4月3日のブログで3号炉の原子炉格納容器上部が吹き飛んでしまっていることを写真で検証した。#1460をもう一度読んでいただけたらありがたい。
 当時流れた爆発の瞬間のビデオ映像やマスコミが撮った写真をきちんと見れば、真実は映っていた。しかし、だれも映っている真実に気がつかないという不思議なことが起きていた。だから、わたしはいくつかマスコミ公表の証拠の写真を提示し、
「3号機の原子炉格納容器の上部が写真からは確認できない=爆発で吹き飛んだ」
のではないかと、自分の見た事実に基き推測を述べた。
 数十名の専門家たちの好い加減な議論よりも、自分の目を開いて事実をきちんんと見つめることが大事である。事実を虚心に眺め、自分の頭で考える。わからないものはわからないと腹に収めて何日、何十日でも考え続ければいい。わかった振りが一番危うい。多くの専門家たちが福島第一原発で反面教師を演じて教えてくれた。
(私はニムオロ塾でも「わからないことをわからないまま頭の片隅に常においておいて、寝ても醒めてもそれを眺めて考える」ことを勧めている。大事なことは基礎学力のトレーニングばかりではない、学問の基本を普段の授業でさりげなく教えている。私は自分が中高生だったら通いたいと思うような塾を作ることが夢だったが、それは実現している。生徒に一人一人応じて教え方を変えている。どこかで述べたかも知れぬし、これからさらに具体的に述べる機会があるかも知れぬ。ああ、思い出した、「経済学ノート」のカテゴリーで論じた、「教育論」でも断片的に論じたかも知れぬ。)

 最近ネットに流れた写真ではなおいっそうはっきりと原子炉格納容器の上部がなくなっていることがわかる。4号機を横から見ると上から1.5階部分のところに鮮やかな黄色をした格納容器上部が映っているが、3号機は同じ角度からなのに黄色の構造物が見当たらない。瓦礫が見えるのみだ。

 面白い写真を見つけた。次のURLをクリックして写真を見ていってほしい。
http://yoshi-tex.com/Fuku1/Fuku1No4-5-4-3.htm

 スクロールしていくと3号機と4号機が並んでいる写真が2枚ある。1枚は原子炉格納容器が壁に隠れて映っていないが、もう1枚にははっきり4号機の原子炉格納容器の上部が鮮やかな黄色で映っている。しかし隣に並んでいる3号建屋の「残骸」の同じ高さの部分には黄色の構造物はない。これは3号機の原子炉格納容器の上層部分が吹き飛んでなくなってしまったことを意味しているとわたしは判断する。最初に気がついたのが4月3日だった。

 武田邦彦氏は爆発時に大量の放射能が放出されたので、その後は除染が最優先の問題であると繰り返し言ってきた。ところが、ブログで3号機爆発について今日(26日)アップしたブログ記事で、3号機の爆発を採り上げた。プルサーマルの原子炉格納容器が吹き飛んでしまっていれば福島第一原発事故の全体像がまるで別物になる。ことの重大さにようやく気がついたのだろうと思う、正直な人である。
 彼の主張はシンプルだ。原子炉格納容器が内部爆発を起こし、格納容器の胴体が大砲のような筒になって上層部分を真上に吹き飛ばしたのだという。これは3号機の爆発の様相にぴったりあう。真上に吹き上げると同時にオレンジ色の閃光が走り、ついで真上の黒い雲の中から大きな塊がばらばら落ちてくるのがビデオに映っていた。あの大きな塊は分厚い原子炉格納容器の上部だったのだ。内部にあったMOX燃料がたくさん飛び散ったと見なければならない。
 オレンジ色の爆発閃光は1号機の水素爆発とはまったく様相が異なるものだった。MOX燃料の組成から物理学者はありえぬというだろうが、臨界爆発の可能性を強く疑う。専門家たちの言が当てにならないのが福島第一原発事故の教訓である。たとえば「メルトダウンはありえない」。
 武田氏のいいところは、爆発がなんであったのかわからないとしているところだ。1号機のような単純な水素爆発ではないとは言っているが、なんであるか、小規模な臨界爆発の可能性も指摘しながら、わからないものをわからないとしている。URLをクリックしてもらえば全文が読めるからぜひ彼の言うところに耳を傾けてもらいたい。
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 「横浜のストロンチウム問題」武田邦彦ブログ
http://takedanet.com/2011/11/post_ab96.html

まず、第一に「噴煙がなぜ上部に上がっているか」ということだ。何かの爆発が起こったとき、なにの制限がなければ四方八方に散る。1号機の爆発が水素爆発で、その煙が四方八方に散っているのは納得できる。

原子炉の冷却水が無くなると、温度が上がって表面に付着している水や水蒸気と金属が反応して水素が発生し、それが炉から部屋の中にでる。水素は軽いので上に上り建物の天井付近で爆発する。それが1号機の煙だ。写真を見ると白い煙が四方八方に散っている。

ところが、3号機は「ボン」と上に上がっている。上に上がるということは方向性を持っているのだから大砲のような「筒」が必要になる。



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 中の状態がどうなっているかは誰も知らない。わかっているのは3号原子炉建屋1階周辺が1600mSv/hあるということだ。1日いたら38.4シーベルトの被曝量であり、JOC事故で死亡した作業員二人の被曝量よりも多い。内部はいったいどうなっているのだろう?


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*「#1463 福島第1原発3号炉はもう無い:東京電力社員退去要請の意味」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-06

*#1462 「裸の王様:原子炉圧力容器は破損している 論より証拠、よく写真を見てごらん 」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05

**#1460 「原子炉圧力容器損傷か?:写真で検証」
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-04-03-1 






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Hirosuke

LMN研究所にも、CG専門家の写真リンクを作りました。

凄まじい分析力です。

by Hirosuke (2011-11-28 09:15) 

Hirosuke

塾長、「閃光」が【選考】になっている所があります。
by Hirosuke (2011-11-28 09:17) 

ebisu

漢字変換ミスのご指摘ありがとうございます。
こっそり訂正しておきました。(笑い)

自己チェックではどうしても一定の率で変換ミスが出てしまうようです。意味不明の箇所もあったりして、アップしてから1~2日は直したり、補足・追加したりと結構忙しい。

先輩に一人だけ、いきなり原稿用紙に書き出して訂正の必要のない人がいました。
他人真似はできませんね。

これからもアップした後で読んでチェックを心がけたいと思います。
でもミスを見つけたら教えてください。
   ありがとうございます。
        ・・・・・・・・・・・m(_ _)m
by ebisu (2011-11-28 10:22) 

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