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#1530 根室の過去・現在・未来(2):老舗家具店の閉店 May 28, 2011 [15. ポジティヴ&ゆめ]

 5月28日付北海道新聞によれば1949年創業の根室家具センターが破産手続きに入った。
 根室には高級家具店の苅部家具店というのがあったが8年ほど前に閉店した。根室家具センターはニトリなどと商品が競合するから経営がたいへんだったのだろう。
 車の燃費もよくなっており、釧路・根室・中標津は商圏としてはもはや独立してはいないようで、相互に顧客が行き来する複合商圏をなしている。

 帝国データバンク調べで負債額は7400万円となっている。最近、店の前を通りかかったら閉まっていたので、ちょっと気になっていた。
 これで根室の町から家具店が消えてしまった。ニムオロ塾の机と椅子はこのお店から購入した。勧められて東京都立高校仕様の机を選んだ。
 さびしい限りであるし、これからを考えると不便でもある。なくなってからそのありがたみがわかる。
 ギリギリの経営を続けている商店や会社は他にもあるのだろう、なんとか智慧を絞って経営を続けて欲しい。

【地元企業経営の課題】
 わたしは規模の小さい会社(10人)から社員数200人の中小企業、従業員数3000人超の大企業まで規模と業種の異なる企業5社で働いた経験がある。規模の小さい企業は別として大方は経営企画・管理部門と本社管理部門(経理部、管理部、システムなど)で仕事をしてきた。企画の具体案を実行するのは企画部門ではないから、実際にその部門で仕事をする必要があるケースが多い。だから、実行不可能な企画案は作らないが、他人任せにできず自分でやらざるを得ない場面が何度かあった。縁があって関係会社や合弁会社の経営も経験もさせてもらった。
 株式上場については基礎作りを含めて3社で経験がある。会社は社会の公器である。そういう気持ちに経営者がなれたら株式公開すればいい。株式公開には経営者の人としての成長が必要であるように思う。
 
 会社の規模が大きくなるに連れて個人経営から会社経営に脱却しなければならない時期が来るものである。規模拡大しなければそれなりに現状維持は可能なのだろうが、事業には潮が満つるがごとく拡大チャンスの来ることがある。しかし10社に8社は規模が大きくなってつぶれていくのが実態である。
 個人経営を脱した企業が安定して成長することになる。1970~1980年代までは境界域がおおよそ売上規模で30億円だった。そのハードルを越えられた企業はおおむね売上高100億円以上の大企業へと変身していった。
 その会社で働く従業員の幸せを省みず社長一族の繁栄のみを考える企業、あるいは浮利を追う企業は一時の繁栄はあるが淘汰されてしまうもののようだ。天が見ているようでなんとも不思議である。

 車の燃費がよくなり、釧路・根室・中標津は今後ますます複合商圏の様相の度合いを強めており、根室だけの狭い視野で経営していたらジリ貧となり、次の世代へバトンを引き継げる企業は減少する。
 釧路・根室・中標津の複合商圏の中では、根室の企業の資本力の貧弱さも乗り越えるべき課題の一つとして挙げられるのだろう。
 基本はきちんとした企業経営に徹することだ。そこそこの規模にある地元企業は個人経営を脱して会社経営へ切り替えを急ぐべきで、企業倫理もより高いものが求められる。「売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よし」の経営をしよう。

 あなたの勤務する会社あるいはあなたの経営する会社は
●決算を従業員に公開しているか
●利益の配分方式について社内ルールはあるか
●退職金規程があり、毎年いくらになっているか従業員へ通知しているか
●経理規程があり社長も厳格に守っているか

 会社経営のチェックポイントはほかにもある。

 経営根室の町が活性を取り戻すには、地元の中小企業が複合商圏で戦い抜ける企業に変わらなければならぬ。働く人が安心して働ける職場でなくてはならぬ。若い人たちが働くに値するオープンな経営の中小企業群があれば根室の人口減は食い止められるし、市税収入も増える。
 企業経営について専門知識や経験のある人材は根室には少ないから、何か知りたいことがあればいつでも連絡をしてくれればいい。ボランティアとしてふるさとの町のために役立つなら労は厭わぬ。


*#1389 根室の過去・現在・未来(1):総論
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2011-02-21

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